望月哲男のレビュー一覧

  • アンナ・カレーニナ 2

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    アンナの物語とリョービンの物語が好対照。

    アンナの物語よりもリョービンの物語のが好きだけど、農業については良くわからない……。
    「読書ガイド」を読み飛ばしてしまっているのが原因だとは分かっているけど、読み始めた勢いを削ぎたくないんだよなー……。

    カレーニンのように自分の感情を素直に表せない人もいれば、オブロンスキーのように極めて自然体で上手に人と付き合える人もいる。
    人生これからだ!な弟と人生これまでだ……な兄の対照や、人を愛することで明るい方へ行けるキティと愛することでどんどん苦しくなるアンナの対照が面白い。
    (簡単に二項対立の構図にしてしまうと浅い読みになってしまうけど、楽しんで読むん

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    2014年03月09日
  • アンナ・カレーニナ 1

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    不倫物語。
    男は~とか女は~っていうところではちょっとフェミっちゃうし、結婚どころか恋すらまともにしたことがない私には理解し難い部分ばかり。
    それでも面白くてサクサク読めてしまうのは、この作品が超名作だからなのか、新訳が上手に訳してくれてるからでしょう。

    舞台となっている時代のロシアや西欧の知識が全く無いので、知識の不足を強く感じてしまう。
    なぜ彼らはロシア語だけでなくフランス語、英語、ドイツ語を使って会話するのか?
    貴族社会や、当時のロシア社会そのもの等、勉強してみたくなります。

    この調子で、今月中に全四巻読破したいなあ。

    視線で会話しすぎ。

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    2014年03月05日
  • イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ

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    一人の死が周りに与える印象,という側面で非常に興味深く読んだ。死後に残されたイメージの重要性を喚起する作品である。
    しかし,ラストで宗教的に勢い良く昇華されてゆく部分は正直よくわからず置いて行かれた。

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    2013年09月03日
  • 白痴3

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    本編で黙示録から度々引用されるのが示唆する通り、逃れられなかった悲劇で幕を閉じる。ムィシキンがイエスの再来だとするならば、彼が再生する可能性もまた残されているという事か。またドストエフスキーの長編作品の魅力は本筋から外れた(ように見える)サブストーリーがどれも強烈な自己主張と輝きを放っている所だろう。一押しはイーヴォルギン将軍。『罪と罰』のマルメラードフ、『悪霊』のステパン先生を彷彿とさせる残念な酒飲み耄碌ジジイ枠(しかも全員死ぬ)なのだが、彼らの様な人間こそドストエフスキー作品の個性であり象徴なのだ。

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    2013年05月16日
  • アンナ・カレーニナ 2

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    本作に主人公は二人存在しているのだと気付く。一人は煌びやかな社交界に身を置き高名な夫を持ちながらも、ヴロンスキーとの情愛によって身を落としていくアンナ。もう一人は地方地主ながら都会の公爵とも繋がりを持ち、そこの娘キティに恋焦がれながら農場経営の改革に頭を巡らすリョーヴィン。この二人が直接出会う事はないものの、対照的な両者を描くことによって当時のロシアの全景を描き出すことに成功している。特にリョーヴィンの「ロシアには労働者の問題なんてありえない。あるのは働く農民と土地との関係の問題さ」という言葉は象徴的だ。

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    2013年05月08日
  • アンナ・カレーニナ 1

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    「幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形がある」そうそう、平凡と言われる家庭こそ実は何より幸福なのに、そんな家庭なんてどこにも見当たらないのは今も昔も変わらない。二組の夫婦の不倫劇と若者間の三角関係のすれ違い、粗筋だけ見ると単純だけどそれを精緻な人物描写で陰影を深め、資本主義と社会主義、貴族制度と議会制度といった具合にあらゆる社会要素が併存していた19世紀後半、動乱のロシアを舞台とすることで圧倒的な奥行きを与える事に成功している。当時の鉄道についての解説は興味深い。

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    2013年05月07日
  • イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ

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    訳者よりねだり、奪い去るように手に入れました。

    先生、ごめんなさい(汗

    岩波の米川訳と比べると、丁寧に読みやすく…と腐心された訳者の姿勢が見えて、大変嬉しく読み進められました。

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    2013年03月07日
  • 白痴1

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    ムィキシン公爵の存在は何を表しているんだろう?ある種の二面性(賢さとお馬鹿さん)を持つ純粋無垢な青年として描かれているけれど実際は…?ナスターシャの最後の行動の意図は…?ムィキシン公爵の死刑に関する話はかなり興味深い。

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    2012年12月24日
  • イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ

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    ストーリーはシンプルで、あってないようなもの。「イワン・イリイチの死」はイワン・イリイチが死ぬだけ。しかし、死に至るまでの心の葛藤がなんともリアルですさまじい。死に直面したときの葛藤や絶望を描くだけでここまで読ませる小説が書けるのか。スゴイ。
    自己を欺瞞して生きてきた人間と欺瞞にあふれた世間で生きてきた人間の末路がテーマであるということができると思う。多くの文学作品でも描かれているように、本書でも欺瞞は絶望を呼ぶ。普遍的なテーマを描いた作品のなかでも、ストレートなぶん強烈な読後感が残る一冊。

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    2012年10月17日
  • 白痴1

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    3巻中の1巻を読み終えたところです。

    きっと題名だけなら^^誰もが知る名作です。
    でも、若い時から読んでみようと思ったことはありませんでした。
    ロシア文学は小難しくて暗いというイメージがあったから(読んだこともないのに^^)

    今回、お友達のレビューを読んだことをきっかけに、、
    帯にあった「真実美しい人・・ムィシキン公爵」という主人公にぜひとも出会いたいと思った。

    白痴と呼ばれるほど純真無垢な公爵と
    公爵を取り巻く個性豊かな登場人物の名誉欲、金銭欲、色欲といった大人の汚らしい部分の対比が
    この話面白くしている。

    この長編を流れる大筋の話の中に「アネクドート・・小話、エピソード」がたくさん

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    2012年09月10日
  • イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ

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    人は普段無意識に死を遠ざけ、自分だけは死ぬはずがないと考えている。
    イワン・イリッチもそう考え自らの価値観を保つためだけに生きてきたが、死の間際になり自らの死ぬことを悟り、その生き方が虚構に満ちていたことを悟るに至った。
    『人生の短さについて』にもあるように、本当に生きるためには死ぬことを認め、それを真正面から考えなければならない。問題は、それに気づくのが死の間際になってからだということだ。

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    2012年02月15日
  • アンナ・カレーニナ 4

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    面白かった。当時のロシアの社会情勢(多分)と登場人物の恋愛物語がうまくからみあった,いろんな物がたっぷり詰まった話でした。アンナの心情の分析は,すごくリアルなところも興味深かったです。それにしても,やっぱり,アンナの話の結末はあーなってしまうのね。

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    2011年09月28日
  • アンナ・カレーニナ 1

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    訳のせいなのか、普通の現代小説のようによめます。とりあえず、読みやすくておもしろいです。詳細な感想は最終巻で

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    2011年09月28日
  • アンナ・カレーニナ 3

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     “自由と束縛。愛ゆえの苦悩。”というキャッチコピーがまさに。時代を、国を、こえていきますね、このテーマは。
     アンナとヴロンスキーもそうですが、個人的にはリョーヴィンとキティの側の方が面白い…。とにかく、ものすごく感情移入できる。人心理描写が絶妙で。これは、今の私だからこそ面白いんだろうな。今の彼と出会う前に読んでも、たぶんこういう感想はなかった。これを、結婚した後で読んだらまたすごく面白いんだろうな…!

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    2013年02月28日
  • アンナ・カレーニナ 4

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    2008.11
    やはりアンナとヴロンスキーには好感を持てない。幸福→不幸への転落も、あの壮絶なラストも、自業自得としか思えない。特にヴロンスキーは、最初どれだけキティを苦しませたことか。

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    2009年10月07日
  • アンナ・カレーニナ 1

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    「人間のこわさ」が物凄くリアル。抉る感じでも、皮肉ってる感じでもない。ただ、登場人物の挙動と心情をありのままに書くことが、こんなにおそろしいのかと思った。腹黒い、んではないんです。誰もがそういう意味での「腹」を持っていることが、こわい。そして何より、それに共感してしまう自分、そういった純粋な騙しあいに爽快感すら感じでしまう自分がこわい。人間って本当にこわいと思う。

    物語としての続きもとても気になる。昼メロもいいとこです。どこでも修羅場です。笑

    そして、情景描写というか、比喩がとても素敵。面白かったり、きれいだったり、思わず付箋をつけてしまう行がたくさんありました。ただ、たまに喋りすぎという

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    2013年02月28日
  • アンナ・カレーニナ 1

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    ロシア系の登場人物、覚えにくい。
    オブロンスキー、ヴロンスキー、しまいにはぽっと出でオヴァンスキーみたいな人物も出てきたり。笑
    題になってるアンナ・カレーニナが出てくるまで、何が繰り広げられているんだ…とちょっと苦しかった。
    競馬の場面の描写は、自分が騎手になったかのようで夢中になって読んでしまった。

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    2025年07月16日
  • 戦争と平和4

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    ナポレオンは軍の中核であったものの、実際に敵を殺している人たち(殺したいという意志を持って殺している人たち)はもはやナポレオンの命令だからではなく、自分たちがやりたいからやっているという指摘があった。登場人物を介してではなく、トルストイの語り手としての戦争批判が目立ち始める。

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    2025年06月10日
  • 戦争と平和2

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    ニコライが急に賭け事で大金を失うシーンは、これまでのニコライが順風満帆で、周囲から愛されていただけに見ているのが辛かった。

    悪い仲間たちの雰囲気に乗せられて警察に追放されるところ、愛のない結婚をしてしまうところ、フリーメイソンにハマってしまうところ、どれもピエールの危うい自我を象徴している。

    文学好きとしては、現時点でまだ本作の魅力が分かりきっていないので、悔しい。自分も戦争と平和が好きって言いたい。

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    2025年05月29日
  • アンナ・カレーニナ 2

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    名作を読もうシリーズ。とっつきやすさから光文社の新訳文庫で。3部はアンナがメインじゃないため少し退屈さを感じてしまいました。ごめんなさい。

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    2025年01月22日