青山文平のレビュー一覧

  • やっと訪れた春に

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    ネタバレ

    本家と分家、交代で藩主を出していた橋倉藩では十四代目当主候補岩杉重政が相続を辞退し、ようやくその分裂めいた状況が終息するかに見えた…が、重政暗殺により事態は急変、本家分家それぞれの近習目付であり幼馴染であり親友の長沢圭史と団藤匠が暗殺犯を追う。

    事件の成り立ちも、登場人物たちの動きも思想も、間違いなく江戸時代の一地方藩を舞台にした時代小説なのに、現代社会派ミステリーの味わいを深く漂わせる。官僚の、家族を亡くした男の、老いて思うように生活できなくなった還暦過ぎの、それら全ての悲哀はすべて時代を超えて通じる感情であり、物語。

    清廉さ鋭利さを伴う友情や愛情は北欧ミステリーの味わいにも似ているように思える。青山文平は見逃せない。

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    2023年08月31日
  • 跳ぶ男

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    能とはが感じた。わかったとは言えないのですが。江戸時代は自分を通して生きることが大変な時代!!
    でも、女性が出たかなかったよ。

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    2023年07月31日
  • やっと訪れた春に

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    本家と分家が交互に藩主を出すという極めて不安定な事情を抱えた藩で、両家の当主を支えながら藩の政治の安定を図ってきた二人の壮年の侍。藩の中興の祖から続く因縁を密かに抱えながら、厚い友情で結ばれ苦楽を共にしてきたが、重臣の暗殺により思わぬ展開を見せる。あらすじといい、登場人物の魅力といい、素晴らしい歴史小説。藤沢周平や山本周五郎に匹敵する面白い小説を書く著者。他の本も読んでみたい。

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    2023年04月09日
  • 励み場

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    ネタバレ

    するっと読めて特に文体の形を感じない、水のような自然さ。
    しかもキャラクターの心理をたんと掘り下げてる『時代物』。
    なので、青山文平はすごいと思うの。うっかり今日一日で読破してしまいました。前に読んだ『かけおちる』よりも、ちゃんとした終わり方が美しい一作。

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    2022年05月02日
  • かけおちる

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    ネタバレ

     時代小説家は、『キャラクターの心情を3文以上記述したら血を吐いて死ぬ呪い』にかかってるのか?
     とまで疑ったくらい、前に読んだ『海神の子』が悲惨な出来だった。だが、その疑念は杞憂に過ぎなかった。

     本作は、時代
    背景に即した、血肉のかようキャラが描写されている。
     タイトル通り、かけ落ちした、武士の妻、そしてその娘がでてくるお話。
     といっても、女性視点は謎解き的にでてくるだけ。
     殖産に賭ける下級武士(事情もち)とその娘婿がメインキャラ。

     かつ、読者は『各キャラの述懐』を総合することで新たな光が当てられ、主人公・阿部重秀と同じような新鮮な驚きが、味わえる。
     時代小説読みなら知ってて当然だろ、というすっとばしも少ないのも、良い。
     文句なしの星5つ。

     ああ読んでよかった、頭の中にある胃袋がようやく美味しいものを食えた。

     最後に美味しい所持ってく家老が良いキャラしてます。

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    2022年03月28日
  • 鬼はもとより

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    江戸時代の地域経済問題についての小説はほとんど読んだことがなかったが、着眼点もストーリーもとても面白かった。価値を生み出す農産物などがない貧しい藩がどうやって困窮から抜け出すのか、その実現に向けた武家の矜持。今の世の中にかけての感想評論など多くあるが、本当にやるべきことをいかにできるか、その覚悟がタイトルにあり後半の物語で進む。

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    2021年10月10日
  • 遠縁の女

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     このミス2018年版7位。100頁弱の短編?3編からなる短編集です。すべて、江戸時代の同時期の話でテイストは同じですが、主役はそれぞれ異なります。で、とにかくこの本凄いです。3作とも素晴らしい、というか完璧です。最初の2作がストレスなく読めてとても面白く、表題作が最後に残されておりすごく期待します。表題作は途中までは、なんだ尻つぼみかな、と思ってたら、ところがどっこい最後に鳥肌たちます。
     全編無駄なく研ぎ澄まされた文章で表現能力が半端ないです。三浦しをんとかのお仕事小説にも通じるんですが、全く初めて接する江戸時代の風俗や仕事を、ほとんどなじみのない単語を使いながら端的に理解というか、その場で経験しているような感覚にさせる文章力。その表現力は心の深いところの動きや、行動などああらゆるものを短い文章でストンと理解させます。
     主人公の心の動きにぐいぐい引き込まれるとともに、意外性のある話しの展開、ちょっとあり得ない話を納得させる論理的な説得力。一作目はなるほどと思い、二作目はムーっと唸り、三作目は鳥肌が立ちました。

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    2020年06月30日
  • 鬼はもとより

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    藩札で藩の経済に取り組む物語ですが、武家の矜持の一端を教えられました。「考えても分からぬときは軀に聞く」「たかが力不足なんぞの理由で、力を出せぬのが罪なのだ」
    続編を読んでみたいです。

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    2019年03月12日
  • つまをめとらば

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    藤沢周平に負けず劣らずの素晴らしい内容。男女の機微を会話の中に上手く入れ込んでいて、いたく共感出来る。

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    2018年10月06日
  • かけおちる

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    ネタバレ

    先日直木賞を受賞した青山文平の「かけおちる」を出張中に読んだ。

    時代は寛政期で、西暦で言うと1789年から1801年と、江戸時代のそろそろ後半だが、まだまだ開国の機運も全く無い「江戸時代ど真ん中」である。江戸時代は恐らく日本の歴史上最も何も無かった時代のように思われ、私も殆ど印象が無い。その時代を背景に描かれたこの「かけおちる」は、そんな江戸期の恋愛小説というか、人を愛するというのはこう言うことなのかな、と言う小説だった。

    主人公である阿部重秀は、東北の小藩である柳原藩の、齢六十手前の執政である。執政とはその藩の職位の中における家老・中老に次ぐ地位を占める、藩でも相当上位の行政官だ。元々の身分は大して高くないが、優秀さから異数の出世を遂げ、貧しい藩の財政を何とかするため、数多の興産を模索する、極めて謹直な藩士である。

    こんなクソ真面目な阿部重秀であるが、拭い難い過去がある。それは22年前、妻が阿部家に出入りしていた漢詩の世話役と駆け落ちして家を去ったのである。

    当時、夫は駆け落ちした妻、ならびに相手の男を追って、成敗するのが許されていた。すぐに後を追った阿部重秀は本懐を遂げた。が、妻を寝取られた烙印はその後も阿部重秀について回った。

    ここからはネタばらし。

    阿部重秀から掛け落ちた妻である民江は、重秀から命を奪われなかった。男の方は一刀に両断されてほぼ即死だったが、民江は崖から落ち、そこを重秀に助けられ、民江を運ぶ最中に阿部重秀から民江に対する殺意が霧散していたのだ。

    その後、民江は重秀が信頼する篤農家に預けられ、22年を以て今も健在なのである。阿部重秀が手がける興産・殖産の末端を手伝うように、民江はこの農園で日々農婦として仕事をしている。助けて長い間、重秀は民江と口も利かなかったが、この物語における60手前の阿部重秀は、民江とたまに話すようになっている。

    民江と話すのは殆どが農作業に関するもので、掛け落ちた理由などを聞くことは無い。それは重秀自身も聞きたくないことで、従って民江と農作業の話をするだけというのは、何となく都合が良い。

    怪我をして手当を受け、回復した民江は、成敗される途上にある状態で、怪我の回復の後直ちに成敗を受けなければならないが、重秀は22年間、民江に刀を掛けることが無かった。その気も全く無くなっていた。

    だが、あることを切っ掛けに、重秀は民江の成敗を決意し、早朝に民江の住む農園に向かった。民江に対して「斬る覚悟が出来た」と言うと、民江は何の抵抗もなく身をさらす。が、重秀は実は民江を斬りに向かう途上、気が変わっていた。民江を斬るくらいなら、何でも出来る、だったら脱藩と言う当時の重罪を犯して、民江と掛け落ちると言う決断をしていたのだった。民江に旅支度をするように申しつけ、重秀自らも旅支度に掛かる形となった。

    それを聞いた民江は感激したが、それならば民江としては何故重秀の元をかつて去ったのかをどうしても聞いて貰いたい、と訴えた。重秀は不問に付すつもりだったが、民江がややしつこいのでその理由を聞いた。この理由が凄かった。

    民江は良家の出身であるが、重秀と結婚する随分若い頃、ある男と関係を持った。現代なら何てこと無いことだが、当時は大変なことで、これが元で嫁の貰い手が無かった。だが、重秀はそんなことは構わず、民江をもらい受けた。民江は重秀に感謝してもし尽くせないほどの感謝の意を持ち、結婚後に子だからにも恵まれ、幸せな生活を送っていた。

    だが、門閥の近くで育った民江は、大して身分も高くない重秀がその有能さから出世の階段を上ることを、複雑な思いで見ていた。このような出世は門閥からの妬みを買い、危険な状態になるからだ。出世が順調に続く訳が無く、いつかは必ず挫折の時が来る、ひょっとしたら陰謀を巡らされ重大な役目を負わされ、それを果たせずに切腹を申し付けられるかも知れない。そもそも重秀を妬んでいた相手は、そのようなことをしかねない輩だった。このときの重秀の負う傷を憂慮した民江は、将来の重秀の危機を救うべく、駆け落ちという奇策に打って出た。何故駆け落ちをしたか。駆け落ちをして、ずっと逃げ続ければ、阿部重秀は成敗のために命ある限り民江を追い続けなければならない。こうすれば、重秀は命ある限り生き長らえるのである。つまり、重秀がお役目失敗の罪を負うであろう未来から、駆け落ち成敗のための追跡を以て、重秀を救うことになる。

    民江の奇策は誤算で終わった。上述通り、程なく重秀は追い付いてしまったからだ。が、民江の誤算はさらに続く。重秀はその後も失敗すること無く大役を務め続け、執政という地位にまで上り詰めたからだ。そして何より、重秀はまだ生きている。

    民江は農園で余生を過ごしながら、重秀のその後のことを喜んでいた。既に死しているも同じ民江は、この農園で静かに生涯を過ごしていこうと決心した。

    しかし、民江はやはり重秀を愛していた。以下、抜粋。

    --

    「それでも二十年振りにお姿を拝見し、幾度か言葉を交わさせて頂くうちに、自分にはもう残っていないはずのわがままが洩れ出ました。気付くと、わたくしは旦那様に、いつ御屋敷に戻してくれるのですか、などと言っておるのです。旦那様にはご迷惑をおかけしたと存じますが、実は、わたくしはそんな無理を言う自分を嬉しく感じておりました。わたくしは生きている、と思いました。たしかにわたくしは生きているのだと、思うことが出来ました。」

    重秀は民江から顔を逸らして、目を拭った。

    「これで、お話ししなければならないことはすべてでございます。いまでも、共に旅立たせていただけますか。」

    民江に向かって、阿部重秀は声を張り上げた。

    「むろんだ!」

    --

    人を愛すると言うことは、気がつくと相手を愛しているんじゃなくて、単に自分自身を愛していると言うことがあるように思う。大切なのは好きな人じゃ無くて、好きな人と一緒にいられて、幸せな気分に浸っている自分、のような。こう言う場合ってのは、相手よりも自分自身のことを大切にしていると言う転倒した状態になっているが、多分自分はそのことに気付いていない。自分はこんなに相手を愛しているのに、何故相手に伝わらないんだろう、は色々な理由があると思うが、その一つは相手が好きなんじゃ無くて、好きな相手に夢中になっている自分を好きになっているだけ、と言うのがあると思う。それじゃ想いは伝わらんわなあ。大事なのは相手じゃ無くて自分なんだから。

    この小説の読み方が正しいのかどうか分からないが、民江はこの逆のような気がする。民江は重秀のことを大切にするあまり、駆け落ちをして重秀を将来の禍根を絶とうとしたのである。

    読み終えて、青山文平の後書きも読んで、茫然としつつ、

    「よくも、こんな人の愛し方を思いついたな。」

    と思ってしまった。思いつく、と言う言葉自体なんか適切じゃ無い感じがする。

    実はこの青山文平の「かけおちる」と言う小説は、機内で機内食を食っている最中、座席の奥の方に落ちてしまったのか、機内で無くしてしまった。が、成田に着いて、家に帰ってきて、荷物を置くや否や、

    「本屋行ってくる。」

    と言って、旅装も解かずにダッシュで近所の本屋へ走り、買い直した。

    私は本の装丁でピンとくると、内容如何に問わず本を買ってしまうことがあるが、それはその本が当たりであることが多いからだ。今回もそれで、出張前に有隣堂の本店でレジの前に並んでいるとき、青山文平直木賞受賞特設コーナーに平積みされていた本書を手に取ったのだ。真っ白な表紙に「青山文平 かけおちる」とだけ書かれたシンプルな表紙に引かれ、多分この小説面白いだろうなと思って、普段時代劇小説なんて全然読まないのに買ってしまったのだ。

    この小説の全部が全部素晴らしかった訳では決して無い。また、これと重なるような話もあり、重奏的でもある。でも、そんな小説のテクニックのようなものより、作者が書きたかった姿に素直に感動してしまった、そんな本だった。

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    2018年01月15日
  • 江戸染まぬ

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    ネタバレ

    短編7作入ってました。もしかして、時系列というか、読み進めるほど新しい時代になってるように感じました。
    どれも結構シビアな話でした。あと、そのあとどうなったのと気になる作品もちらほら。
    できれば何等かの結末が欲しかったです。
    題名にもなってる「江戸染まぬ」はそれほど好きではなかった。「町になかったもの」「剣士」が好きでした。

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    2026年08月23日
  • つまをめとらば

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    2018年(発出2015年) 274ページ

    青山文平氏の第154回直木賞受賞作です。

    『ひともうらやむ』
    『つゆかせぎ』
    『乳付』
    『ひと夏』
    『逢対』
    『つまをめとらば』
    の6作品からなる短編集です。
    どの作品も味わい深い、興のある物語ですがいいなと思った作品は『ひともうらやむ』『乳付』『ひと夏』『つまをめとらば』の4編です。天下太平の争いのない世の中で、江戸時代の人々の生き様が感じられるような作品でした。男と女、女と女、男と男の間で繰り広げられる人間関係の機微もおもしろかった。図太い女性と遠慮がちな男性との対比がなんとも言えず、現代にも通じるものがあるかも。最後の作品は、BLチックなものを予想してしまいましたが、ちょっと違いました。

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    2026年07月02日
  • 半席(新潮文庫)

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    短編六つの連作。上司から、出世の妨げになるような課題を提案され、自分なりに事件に至った理由の仮説を立て検証する中で、人の心中を察する深みがわかり、人間として成長していく。この上司、飄々としながら、思いやりのある魅力的な人間である。最終章の明るい前途を感じさせる結末も快かった。2026.6.19

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    2026年06月19日
  • つまをめとらば

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    江戸時代後期の武士たちを描く六話の短編集。男と女は、結ばれて情を交わしたとしても、それでも分からぬ事もある。思いがけない困難や岐路に直面して、その理を悟る人たちの物語。

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    2026年04月05日
  • 白樫の樹の下で

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    先日、「つまをめとらば」(直木賞)を読んだばかり。直木賞の作品も良かったが、今回読んだのは松本清張賞。
    歴史物でミステリ。面白くないはずがない。
    一気に読み進めることができる。
    現代で、ここまでまっすぐな青年がいるだろうか。もしいたとしても、あまりに嘘くさくて主人公には出来ないだろう。
    それが、江戸時代には居たんだろうなあ、と思えるから、歴史物は面白いのかもしれない。
    人を斬る、という行為も今ではあり得ない事だが、まだ江戸時代では少しだけは可能性があったと思えば、刀剣にまつわる話もうなずける。
    とても面白かった。

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    2026年02月22日
  • つまをめとらば

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    江戸時代の武士や町人の様子が生き生きと描かれ、したたかにあるいは折り合いをつけて各自の境遇を受け入れ、生を全うしている様に今も昔も変わらないのねぇとほっとした気もする。

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    2025年12月23日
  • つまをめとらば

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    江戸あたり、お武家男女の心理戦六篇。
    各編主人公たちがイイ男だと思えるのはあまり武家武家してないからかも(なにそれ

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    2025年11月18日
  • 下垣内教授の江戸

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    青山さんの本ということで期待して購読。幕末から明治初期にかけての横浜〜多摩地区が舞台。昭和初期の美術界の大御所と言われる下河内先生だが、幕末には人を斬るための旅に出ていたという。どうしてそうなったのかを自叙伝に語る内容なのだが、真面目、誠実、一生懸命に生きる人々と、保身、金儲けに走る人々の対比が上手く、弱い方に味方してしまう読者としては切ない。米や反物といった「物」から、「金」の社会に移っていく様子、それに翻弄される市井の人々が描かれているが、現代も「金」「映え」「コスパ」などに振り回されていることを暗喩しているようにも読める。

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    2025年10月01日
  • 江戸染まぬ

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    青山文平さんの著作はこれが初めてな気がするけれど、文から立ち現れる独特の温度感に、人肌くらいに冷めたお茶を飲む時のような心地よさがあった。

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    2025年09月26日
  • 鬼はもとより

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    面白い!時代物ということを忘れてしまうくらい読みやすく、キャラクターも良い。武士という設定を非常に上手く伝えているし、ストーリー展開も立体的で引き込まれるものでした。
    これを読んだ後に「妻をめとらば」も読み、改めて引き出しの多い作者だなと感服しました。

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    2025年09月09日