新刊案内でタイトルとあらすじ読んで読みたくなった『本売る日々』(青山文平)。
本の行商人という『モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語 』(内田洋子)に似たようなものを感じたからかもしれない。
今でこそいろんな書物があり、インフラが整えられてそれらをすぐに手に入れる手段がある。
そしてネッ
...続きを読むト世界が広がり、あらゆる情報が、いろんな人のもとへと届いていく。
しかし昔はそうはいかなかった。
情報は人が数日かけて運び、常に時間がかかるものだった。
そんな世界で主人公が「この人にはこの本を届けたい」という強い気持ちを持って行動した経緯及び結果を読んでて感嘆のため息の連続でした。
本を知る事はすなわち人を知る事、とでもいうような事が書いてあったからかな。
その分野について多岐にわたって話が展開されるので、ホント飽きる事がなかった。
こんな本は久々です。
物語の初めの方で昔の言葉と風習が書かれ、ちゃんとその中身を知らなければ読みづらい事がわかった時は積読にしかけましたが、最後まで読めて良かった。
そして、この流れの中で【狼】や【飢えによる生活苦で起こった間引き】を読んだ時は、『ニホンオオカミの最後 狼酒・狼狩り・狼祭りの発見』(遠藤公男)や『飢えと食の日本史』(菊池勇夫)が浮かんで楽しかったな。
このように過去に読んだ本と組み合わさる瞬間がここ最近チョイチョイ起こるようになってきたので、
ニマニマしてます。