あらすじ
藩命により友を斬るための刀を探す武士の胸中を描く「春山入り」。小さな道場を開く浪人が、ふとしたことで介抱した行き倒れの痩せ侍。その侍が申し出た刀の交換と、劇的な結末を描く「三筋界隈」。城内の苛めで病んだ若侍が初めて人を斬る「夏の日」。他に、「半席」「約定」「乳房」等、踏み止まるしかないその場処でもがき続ける者たちの姿と人生の岐路を刻む本格時代小説の名品。『約定』改題。
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Posted by ブクログ
2025.04.11
いずれの作品も終わり方が良い。余韻と謎を残しつつ終わるイメージ。
特に「約定」は良い。人にとって「覚えておくべきこと」と「忘れること」「忘れるべきこと」こういった差異について考える機会となった。
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初めて青山文平さんの著作を読んだ。藤沢周平さんの小説を彷彿とさせる。江戸時代の下級武士の信条のようなものがじわりと重みを持って感じる。他の作品も読みたくなった。2024.4.8
Posted by ブクログ
司馬良太郎(歴史作家として、史実に反すると批判されるらしいが)、池波正太郎、藤沢周平で彼らが没した時、もう読めないのかと悲しくなった。今活躍している時代ものの作家は、この三人の誰かにつながっている気がする。私にとって青山文平は藤沢周平に連なっていて、武士の哀歓を見事に描いて楽しませてくれる。『約定」、『乳房』、それおぞれとても味わい深い感動がある。
Posted by ブクログ
やっぱり青山文平はいいな!って思いました!実はいい人だった!がたくさん。後書きで短編を書くのに3か月かかるそうでまず素材の探索にひと月、執筆は手に任せていてどういう話になるかは出来上がってわかるそうです!
三筋界隈、半席、春山入り、乳房、約定(果たし合い)、夏の日(門屋の)の6編
Posted by ブクログ
時代のヒーローではない下級武士、組頭、その妻、といった人々にある生きていく上での葛藤を描いた時代小説。その立場を取るか、友や家族をどう考えるのか、今の時代でも色々な悩みはあるもの。そんな揺れる心の描き方が面白い短編集。
Posted by ブクログ
この本を味わうにはまだまだヒヨッコな私でした。
無念。
もっと色んなジャンルを読んでみたいな。
推理小説一辺倒だった10代〜20代を経て、ヒューマン小説やエッセイも読むようになった30代の今。
歳を重ねたらもっと興味の幅が自ずと広がるかしら。そういうアンテナは意識して張ってたいな。
もはや感想じゃない←