H・P・ラヴクラフトのレビュー一覧

  • ラヴクラフト全集3

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     先に読んだ『ラヴクラフト全集2』から,少し間が空いてしまいました。時間がかかったのは,このところ仕事が忙しくて読むヒマがなかったせいもありますが,難解な文章があって同じ場所を何度も読み返していたせいでもあります。例えば「時間からの影」最初の一文は,「ある種の印象は神話に源を発しているのだと,そうむりやり納得する以外救いようのない,悪夢と恐怖に満ちた二十二年間の歳月を思えば,わたしは,一九三五年七月十七日から十八日にかけての夜,オーストラリア西部で発見したと思うものが,事実であると断言したい気持にはなれない。」──何を言おうとしてるの?と初手から引っかかってしまいました。
     文が難しくてなか

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    2011年07月31日
  • ラヴクラフト全集4

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     隕石が落ちた農場でじわじわと広がっていく恐ろしい変化を描いた「宇宙からの色」や,いつも部屋を閉め切って強力な冷房をかけている風変わりな医師の正体を描いた「冷気」,そしてラヴクラフト最大の長編作「狂気の山脈にて」などが収められています。ラヴクラフトの怪奇小説は,幽霊や妖怪が出てくるような類のものではなくて,むしろ科学的なアプローチから描かれたSFっぽい感じの作品が多いなと感じていましたが,この『全集4』はまさにSFそのもの。と思ったら訳者あとがきに「科学に比重の置かれた作品を中心に構成した」と書かれていたので,あえて全集の中でも特にSFっぽい巻にしたようです。
     翻訳は相変わらず重厚で,私の

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    2011年07月31日
  • ラヴクラフト全集4

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    ラヴクラフト全集の中でもクトゥルフ入門者必読の作品が多い。特に「狂気の山脈にて」は旧支配者、ショゴスなどの基本的な設定が示されているので他の作品の理解にも役立つでしょう。
    個人的には「宇宙からの色」が臨場感のある語り口でもっとも恐怖を覚えました。今まで読んだ中ではラヴクラフト作品の中でもかなり上位に位置される作品です。

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    2012年02月26日
  • ラヴクラフト全集7

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    1巻目を読んだのは、大学時代に郵便局でアルバイトしていたときという記憶があるので、少なくとも15年以上はたっているということです。
    その間に、クトゥルー神話も、だいぶんメジャーな存在になってきたなぁと、ちょっと感慨深いです。

    さて、恐怖ものというか、コズミックホラーから読み出したラブクラフトですが、実は、わたしが1番、性にあったというかしっくりきたのは、実は、夢の国の物語群でした。

    この7巻は、その夢の国の物語や、ホラーの習作という感じの作品が集まっています。
    有名どころは訳し終わっていて、小粒な作品です。

    ただ、夢の国の物語とホラーとを繋ぐような作品も、けっこう収録されていて、それなり

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    2010年09月22日
  • チャールズ・デクスター・ウォード事件(新潮文庫)

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    ネタバレ

    クトゥルフ神話ってこの人の創作なの?やばすぎ!
    翻訳だからか昔の作品だからか得体のしれない何かがジワジワ迫ってくる感じにポウ的なものを感じた!ちなみに寝る前に読んだら悪夢見た

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    2026年07月02日
  • 狂気の山脈にて―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    ラヴクラフトのクトゥルー神話から複数話がセレクトされた本。
    原典を手に取らないままクトゥルフに触れていたが、純度の高いなんだかよくわからないけれどキモ怖い雰囲気に触れることができた。
    雰囲気を感じるための言葉が積み重なっていく文体だが、細かな描写が増えてるものの具体的なイメージには繋がらない面白い体験だった。

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    2026年05月12日
  • ラヴクラフト全集1

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    「インスマスの影」「壁の中の鼠」「闇にうごめくもの」

    このあたりが読みごたえがあった。が、昔の和訳文なので、だいぶ読みづらい。初心者にはあまりおすすめ出来ないかも。そして自分は初心者であった。このジャンルは初めて読んだが、基本的に謎を畳みかけていって、やがて登場人物のほとんどが精神不安定になり、真実は闇の中に消える。のパターン。カタルシスではなく、得体の知れない不安感と、ほんの少しの好奇心がずーっと続くのが好きな人におすすめ。自分は好きだ。ただ、話の本質であるその「不安感」「好奇心」を惹きつける文体自体が、これがなかなかに読みづらいので、ちゃんと楽しめているのかそれがある意味不安になる。用語

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    2026年05月01日
  • インスマスの影―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    クトゥルー神話の醍醐味は、言葉では表現できない人智を超えた存在を言葉で表現しようとするところ。読んだのは3作品目だが、その意味では一番彼らの存在を感じることができた作品であった。
    一番気に入った作品は「ダンウィッチの怪」。ダンウィッチと呼ばれる街に住む一家は、ほかの住民とは隔絶した生活を過ごしていた。そこで生まれた男の子は、異常なほど成長が早く、また、家で謎の作業を過ごしていた。普通ならこの子が異形の子と言うだけで終わるが、宇宙や古典をも巻き込んだクトゥルーの世界観はもっと大きな形でこの街に恐怖を与えていく。要所要所で現れる臭いに関する描写が頭のなかのイメージにとてもリアリティを与えてくる。

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    2026年02月23日
  • 狂気の山脈にて―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    インスマスの覆う影が怖すぎたので、しばらく読むのを躊躇ってましたが、眠れないほど怖い話はなかったです。良かった。何フィートという記述がたくさん出てくるのですが、何メートルなのかピンとこなくて可愛く無いペンギンのサイズがよく分かりませんでした。円錐形の生き物やら全然イメージがわかないのですが、何となくフゴッペ洞窟の頭から羽が生えた人みたいなのを想像してました。

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    2026年02月14日
  • 狂気の山脈にて―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    TRPGはやったことないけど、クトゥルー(クトゥルフ)神話には興味があったので、初めてラヴクラフト作品に手を出した。
    物語に登場する未知なる物の姿形は詳細に描写されるものの、頭の中で全体像がうまく思い描けない。これがつまり「名状しがたい」ということなのだろうが、このことが得体の知れない物への恐怖感を煽る。
    かつて宇宙からやってきた、人類よりも高度な文明を持つ存在。そして彼らが築いた古代都市。恐るべき書物『ネクロノミコン』。こういった世界観は確かに魅力的だし、もっとクトゥルー神話体系について知りたいと思うのはとてもよくわかる。
    ただ、「世界の謎と不思議に挑戦するスーパーミステリー・マガジン」のタ

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    2025年12月20日
  • インスマスの影―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    初クトゥルー神話。独特の雰囲気で、唯一無二の気味悪い世界観を丁寧に構築している。
    個人的にベストは「闇にささやくもの」と「インスマスの影」。

    ○異次元の色彩
    隕石の落下によって変質していく郊外の土地と、そこで暮らす一家の悲劇を描いた物語。主人公である測量士の語りによって、農家の井戸の近くに落下した隕石から放たれる「異次元の色彩」が、土地と生物、そして人間をも侵食し、徐々に正気を奪い、破滅へと導く様子が描かれる。

    ○ダンウィッチの怪
    マサチューセッツ州のダンウィッチ村で、妖術を操る一家の血を引くウィルバーという少年が、人間離れした成長と行動を見せる怪奇譚。ウィルバーは人智を越えた怪物を呼び出

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    2025年09月22日
  • アウトサイダー―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    ラヴクラフトの後期の短編集。
    クトゥルフ神話の大きな3分類、宇宙からやってくる恐怖、古の神々と人の生活、愚か者が痛い目を見る話がそれぞれ楽しめる。
    新訳でもやはり読みにくくはあるけれど、それでも読みやすい、どの修飾がどの名詞に繋がるのかはわかる。
    アウトサイダーは誰だったかの本でも紹介されていて、再読してもやはり面白い。恐れの対峙なのか、不明を納得することなのか、輪の中心は元からないのだとなんだか納得する。
    好きなのはアウトサイダー、無名都市、べつの神々、忌まれた家、魔女屋敷で見た夢。

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    2025年09月04日
  • ラヴクラフト全集6

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    ランドルフカーターを主役とする一連の作品。「未知なるカダスを夢に求めて」は長いけどすごい冒険物語やった。

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    2025年08月07日
  • インスマスの影―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    近年各方面に広がっているクトゥルー神話の原典から、有名どころをピックアップした作品集。名前だけ知っていたけれど、詳細は知らない、といったものを一通り読めるという意味ではとても助かった。
    ただ、やはりアメリカンホラーはあんまり私の趣味には合わないらしい…。

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    2025年07月20日
  • インスマスの影―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    クトゥルー神話傑作選。

    TRPGやゲーム、漫画などでよく見るけど原作は未読だったので読んでみた。

    表題のインスマスの影がなんだかんだ一番好きだったかも。

    名状し難い冒涜的なものに近づいてしまう人間の描写がじわじわくる恐ろしさ。

    ニャルラトホテプ、めちゃくちゃ短い!

    ショゴスとかミ=ゴとかうっすら覚えてるのが出てくるとテンション上がる。

    他の話も気になる。どこまで設定とかあるのか色々調べてみようかな〜。

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    2025年05月18日
  • ラヴクラフト全集1

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    カルト的人気を誇るラヴクラフトのクトゥルフ神話。幽霊や凶悪犯といったものとは違うなんとも形容し難き恐怖と狂気の物語。ハマる人はとことん惹き込まれるのも納得。
    だが、100年近く昔の作品であり現代人の文章の感性だと読みにくいと感じる人も少なからずいると感じる作風であり万人受けする内容で無いのは確実。
    しかし、だからこそ興味を持った方は一度手に取ってみて欲しい。
    深淵に潜む旧支配者の狂気と恐怖をあなたに・・・

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    2025年05月13日
  • アウトサイダー―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    クトゥルフ神話の短編集。
    このシリーズは独特の世界観を頭の中で確りと想像ししながら読まないと、何が起きているのか分かりにくい。一つ一つの文章が長く、また、肝心な部分があえてぼかされたりするので、何度も行ったり来たりしながら読むことになった。前回読んだインスマスの影のほうが、世界観の描写が分かりやすく楽しめた。

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    2025年05月07日
  • アウトサイダー―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    新潮文庫の傑作選、3冊とも購入したものの、読む順を盛大に間違えました(これが3冊目)が、短編なので問題なしということにしましょう。

    同じ作者の作品なのに、一気読みしてしまうようなものと、なかなか読み進めるのが困難なものとが混在している短編集。

    「アウトサイダー」や「忌まれた家」、雰囲気変わって「セレファイス」が好きかな。

    相対しているものの性質上、致し方ないのかも知れませんが、オチが似ているように感じてしまいました。
    話の雰囲気は違っても、結局人は何の抵抗も出来ず、怪しい家は崩壊して主人公は死ぬか気が狂うかして終わるという。

    だからこそこの世界観が広がった面はあるだろうし、サイコロとい

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    2025年02月15日
  • ラヴクラフト全集5

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    時々読んでて何が書いてあるのか、何が起こってるのか分からなくなる時がある…ただ不快で恐ろしいモノの気配が連ねられてる。
    「神殿」も「魔犬」も、話は違うけど息苦しいような恐怖を感じた。
    「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」が面白かった。

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    2024年10月17日
  • アウトサイダー―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    具合のわるいときに見る悪夢を次々と見せられてるような、そんな不可思議な短編群。
    悪夢具合は楽しいけど、過剰で不必要に丁寧な情景描写が多くて、読み進めるのがちょっとしんどかったかな。
    個人的に好きなタイトルは『ポラリス』。虚無な日常に残酷な悪夢を見せられたのか、はたまた長い長い悪夢に囚われ続けているのか不明瞭な様がとても良かった。

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    2024年10月14日