H・P・ラヴクラフトのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
クトゥルフ神話はラヴクラフトが創始者ですが、彼一人で作り上げたものではありませんでした。様々な作家がこの「遊び」に参加し、自由に創造の翼を広げてこの世界を開拓していきました。
2集はラヴクラフトやロングなど5人の作家によるリレー小説『彼方よりの挑戦』など13編を収録。以下、少々ネタバレありの各話感想。
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『納骨堂綺談』(ダーレス&スコラー/1947)
ロンズディル家の三男が、当主である次男の屋敷の中で失踪する。屋敷の地下深くには納骨堂があり、彼はそこに財宝が隠されている -
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クトゥルフ神話の啓蒙に努めたダーレスに才能を見出された作家の一人がラムジー・キャンベルです。ダーレスの指導により、彼は生まれ育ったイギリスに、ラヴクラフトのように架空の都市を作り上げ、そこを舞台に様々なクトゥルフ神話作品を創作しました。
4集はキャンベルのクトゥルフ神話代表作品である『妖虫』やラヴクラフトが遺した創作メモを元にダーレスが創作した『ポーの末裔』など10編を収録。
以下、ちょっとだけネタバレありの各話感想。
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『月に跳ぶ人』(ローンズ/1942)
失踪したグレ -
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Posted by ブクログ
ク・リトル・リトル神話――クトゥルフ神話とも呼ばれるそれは、アメリカの作家であるハワード・フィリップス・ラヴクラフトが創始し、フランク・ベルナップ・ロングやクラーク・アシュトン・スミスらが広げ、オーガスト・ダーレスらが体系化した、架空の神話体系です。最初は作家同士で架空の神々や地名や書物等といった固有情報や世界観を創作し、共有し、貸し借りする遊びでした。それに読者も気づいたことで追従者が続出し、それに伴って神話体系も拡大・拡散していきました。
本シリーズは創始者であるラヴクラフトを始め、1989年までに発表されたクトゥルフ神話をモチーフとした作品を掲載したアンソロジー集です。1982年に刊 -
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業績として人物を語るならば、ラヴクラフトは偉大な人かもしれない…とひとりごちつつ、「狂気の山脈を登攀する」みじめとしか言いようのない心境になっていって、最後、3割を残して名誉ある撤退を決意。
これも読書だと自分なりに判定して。
とてつもない著作群を執筆した人物らしいが、趙がつくほどの叙述的文体は長時間読み続ける精神力が続かない(むろん体力も)
そうでなくても、近年と身にはやって居rというか、主流になっている、ショートセンテンス、酷いものになると頁の6割程度にパラリとちりばめられたかのような文体、文章構成が増えている、しかもも自分も慣れている
愚かしい現状では、よほどのマニアックな方でないと読 -
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ネタバレクトゥルー神話は作家が創造した架空の神話ということを初めて知ったので相当驚いた。それだけ広くさまざまな創作の元になっている存在。
SFホラーといった内容だった。
この中では表題作が1番読みやすかった。旅行で訪れた先で恐ろしい体験をして逃走劇が繰り広げられるシーンも良かったが、更に自分との血の繋がりに話が発展していくのが良かった。伏線の回収もあり、面白く読んだ。
「あの深きものらの棲処で奇蹟と栄光に囲まれ、とこしえに暮らすであろう」こんなラスト想像していなかった。あれほど忌み嫌った存在そのものになることをもう受け入れていてゾクゾクする。 -
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この巻にはクトゥルー神話の「体系」が形成される以前の、萌芽のような作品が集められるということらしい。
相変わらず会話文がほとんど無い上に地の文も妙に読みづらいラヴクラフトの書法だが、印象的な作品が2つはあった。
「死体蘇生者ハーバート・ウエスト」(1922)は、確かに以前スカパーで見た映画の原作だ。何という映画だったかは忘れた。ホラー小説として優れたストーリーではあるが、雑誌連載であったためか、後続の章でまえの章の内容がくどく反復される箇所が沢山あって少々呆れてしまった。これが無ければ傑出した短編と思う。
「ダニッチの怪」(1929)は新潮文庫版の「新訳」アンソロジーにも収められており、記 -
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Posted by ブクログ
クトゥルー神話(クトゥルフ、ク・リトル・リトルなどの表記もあり)で知られるH.P.ラヴクラフト(1890-1937)作品の新訳版。
「神話」を象徴する7篇(「異次元の色彩」、「ダンウィッチの怪」、「クトゥルーの呼び声」、「ニャルラトホテプ」、「闇にささやくもの」、「暗闇の出没者」、「インスマスの影」)を収める。
生前は不遇であり、存命中に出た単行本はわずかに1冊。
だが、彼の描く独特の怪奇世界は、死後、徐々に受け入れられ、多くの作家にも影響を与えた。クトゥルーの名はゲームやアニメなどにも取り入れられ、予想外の広がりを持つことになった。
普通の町、普通の村に、不吉と捉えられる場所がある。そこ -
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