H・P・ラヴクラフトのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
それぞれ初めて読んだということはないけれど、全集としてとりあえず一通り読もうって企画。
改めて読むと、なんか描写というか文章が下手な人だったのねという印象。(^^;
もしかすると、翻訳のせいかもしれないけれど、たまになにを言っているのかわかりづらい地の文があるんだよね。
読み直して思ったのは、旧神やら、いわゆるクリーチャーとの邂逅がおっかない話という印象があるんだけど、実際は話者の意識の変遷がおっかない話なのねってこと。
その視点で見ると、この本では「闇に蠢くもの」が特異な話なんだよなぁ。
現代のクトゥルフ神話の系列作品では、こっちの方が近い印象なんだけど。 -
Posted by ブクログ
白い帆船★3
楽園を目指した灯台守。この結末は、今いる世界こそが楽園であるという示唆なのか。
ウルタールの猫★3
HPLは猫好きだったのかしらん。ウルタールという地名は、この後の話でも出て来る。
蕃神★3
思い上がった賢人バルザイ。神の怒りに触れる展開は素直すぎるほど。
セレファイス★2
夢の中で楽園に行くというパターンが新鮮味がなく。
ランドルフ・カーターの陳述★3
墓から入っていった地下にいる友人と電話で会話するシチュエーションは不気味。
名状しがたいもの★3
モンスターよりも、夜が更けるまで怪奇話を墓石の上でし続けた彼らが怖い。
銀の鍵★3
これは重要アイテムですね~。銀の鍵。時間を超えてとある秘密の部屋に入れるようです。
銀の鍵の門を超えて★4
今までのHPLの小説の中で一番壮大で、わくわくして面白かった。ここまで次元や宇宙を超越した描写はなかなかない。これまでの短編の話のエッセンスの記憶を時々刺激されることもあいまって、ここまで読み続けてきた甲斐があったと言えるだろう。
未知なるカダスを夢に求めて★2
今までの話の集大成!読み始めはなるほど、そういう企みだったのか!と感心したが…。長いよ。長すぎる。もう長すぎてうんざり。結局、カーターは何しに行ったんだ? -
Posted by ブクログ
全集⑤巻まで続けて読んでおきながら、
その後スルーした⑥巻を今頃。
ジーン・ウルフ『書架の探偵』読後、猛烈に気になり始めたので。
理由は↑これ↑をお読みの方には何となくおわかりいただけるかと。
春日武彦先生の書評エッセイ集『無意味なものと不気味なもの』で
「ランドルフ・カーターの陳述」ネタばれレビューを読んで
敬遠していたのだけれども、猛烈に実地確認したくなったので。
内容はランドルフ・カーター・シリーズとも呼ぶべき
一連の中短編と、その魁となった初期作品。
面白かったのは下記の二編。
■ランドルフ・カーターの陳述(1919年)
行方不明になった友人ハーリイ・ウォーランについて
問い質され、経緯を語る青年ランドルフ・カーター。
無線機で会話しつつ、
墓地の下の奥深くへ侵入した友人が見たものとは。
■銀の鍵の門を越えて(1933年)
エドガー・ホフマン・プライスの習作に
ラヴクラフトが大幅に手を加えて
仕上げたという「銀の鍵」後日談。
失踪したランドルフ・カーターの財産相続人たちの会議。
当惑する列席者をよそに、
ランドルフの現況を滔々と語るチャンドラプトラ師だったが……。
時間は不動で終わりも始まりもなく、
過去・現在・未来はすべて同時にあり、
ランドルフ・カーターは
窮極にして永遠なる彼自身の一局面として
あらゆる時代に遍在する――という考え方が興味深い。 -
Posted by ブクログ
ダゴン
短い!「窓に!窓に!」の終わり方が印象的だけど、本文にダゴンの言葉が出てこないのはなんだかなあ。『インスマウスの影』のダゴン教団の聖地だったのだろうか。
家のなかの絵
これまた短い!そして起承転結でいえば、起承で終わるという中途半端さ!爺さんが食人鬼だったんでしょ。
無名都市
超古代の遺跡を探検…。何かが起きるぞ、という雰囲気を醸し出す書き方は、HPLのお家芸ですね。
潜み棲む恐怖
雷で現れる地底人、マーテンス一族。不思議なこともあるものですねえ。
アウトサイダー
時々記憶をなくしては、自分が何者なのかを問う、不死者のライフワークだろうか。
戸口にあらわれたもの
ネクロノミコン、インスマス、アーカム、ミスカトニック。ようやく、クトゥルフ神話体系らしく、おなじみの共通言語が出て来るようになってきた。。魂を入れ替える魔術の恐怖。
闇をさまようもの
トラペゾヘドロン登場!それを見ることによって、ヨグソトホースを召喚してしまった話。
時間からの影
一億年以上も前の世界の「大いなる種族」と精神を交換した話。三角錐の身体というのが、どうにも恰好悪い。主人公の感じる本当に昔に行っていたのか!という恐怖感は、理解できる。 -
Posted by ブクログ
"きみはこの惑星でのわたしの唯一の友だったーーこの寝椅子に横たわる忌わしいもののなかに、わたしを感じとって見つけだしてくれた唯一の魂だった。また会うことがあるだろうーーおそらくオリオン座の三つ星の輝く霧のなかか、先史時代のアジアの荒涼とした大地か、記憶にのこらない今晩の夢か、太陽系が消滅している遥かな未来の他の実体で。"[p.71_眠りの壁の彼方]
「宇宙からの色」
「眠りの壁の彼方」
「故アーサー・ジャーミンとその家系に関する事実」
「冷気」
「彼方より」
「ピックマンのモデル」
「狂気の山脈にて」
「資料:怪奇小説の執筆について」
「作品解題」大瀧啓裕 -
Posted by ブクログ
科学系の話がほとんどだった第4集人は打って変わって、悪魔や呪いの話でまとめた第5集。最後についてくる「ネクロノミコンの歴史」が表すとおり、ネクロノミコン絡みの話で統一されているとも言える。
「ネクロノミコン」に絡む部分を除き、全体にゴシック・ホラーや霊的カラーの強い1冊なため、「恐怖におののいた」と書かれていても、なんとなく漠然とした印象を受ける短編が多い。
その中において、何らかの薬剤をフレッシュな死体に注入することでゾンビ化させる「ハーバート・ウエスト」はかなり新鮮に見える。ゾンビ映画を髣髴とさせる幕切れも良いのだが、解説的には「凡作」なのね。うん。
また、ラブクラフトを読むには避けて通れない「ナイアーラトテップ」が出現するので、ファンにはたまらないのだろうけど、これもぼんやりしてるんだよなあ。
そこへ来て、山羊顔の怪人ウィルバーという、古典悪魔風の男が出てくる「ダニッチの怪」のオチで、とうとうクトゥルーが再出現してくるのが、この本のクライマックスだと思うのだが、裏表紙を始め、本書の大体の解説において「ダニッチの怪」に触れられていないのは何でじゃ? -
Posted by ブクログ
ネタバレ「インスマウスの影」:旅行のさなかに訪れたインスマウスというさびれた町。その町では魚顔をした人々とその嫌なにおいが充満している。このような街の雰囲気作りや人々の描写・人知を超えた生物の描写など
はさすが、コズミックホラーの第一人者であった。
そして、オチとして、訪れた主人公自体がインスマウスの人物の血統であったというのも面白かった。
この物語の背景に筆者の自身の血統に対する嫌悪感や有色人種に対する偏見があるというのを読んだが、それがありありと感じられた。
「闇に囁くもの」:地球外生命体が地球に降り立ち、自身の目的を達成するために活動を続けており、その活動を妨げる物には容赦をしないというホラー。地球外生命体というと怪獣みたいなのを想像してしまい、あまり怖くかんじないのは、私が穢れや場が呪われる、といったホラー小説を読みすぎのせいなのでだろうか。