喜多喜久のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ二作目は長編ということで、連続殺人の真相を追いかける話となっているが、一つ仮説を立てては外れ、また立てては外れを繰り返すので、なかなか真相が見えてこないというもどかしさを味わう羽目に。
しかも長らく行方不明になっていた静也の父親も絡んできて(しかも父もヴァンパイア因子持ち)話がよりややこしい状態に。
果たして父親は殺人事件に関与しているのかどうか。
この点でも随分やきもきした。
最終的には「ええ!?」となりましたが。
カエルの子はカエル。
いい意味で静也は父親似だったのだろう。
二人とも自分の研究に対して真摯な研究者だった……
父と決定的に違うのは、静也には運命の相手ながら彼のことを理解してくれている相手がいたことだろう。
父はその相手と死別している点が非常に大きいと思う。
この先、この辺りで親子の道が分かれるような気がしないでもない。
殺人事件の方は、もどかしさややきもきな気持ちを抱えつつも「多分犯人この人だろう」という直観は働いて、果たしてその通りではあったのだが、真相はやや予想を外してきた感じだった。
犯人、そういうパターンかと。
過度なネタバレ回避のために詳細は伏せるけれど、個人的には予想のど真ん中から少し外してくれたお蔭で意外性を感じられてよかったと思う。
結局みんな研究者だなあ。
ただ手段なり倫理感なりが異なっているだけで。
ヴァンパイアなんて非科学的なものを扱いつつも、しっかり理系ミステリだなと改めて感じられた二作目だった。 -
Posted by ブクログ
読書録「化学探偵Mr.キュリー2」4
著者 喜多喜久
出版 中央公論新社
p76より引用
“ ペットボトルロケットの動力は水と空気
である。火薬を使わずにロケット打ち上げを
疑似体験できる優良教材であり、子供でも安
全に作成できることから、あちこちの自治体
でコンテストが行われるほどポピュラーになっ
ている。”
目次より抜粋引用
“化学探偵と炎の魔術師
化学探偵と盗まれた試薬の使途
化学探偵と疑惑の記憶
化学探偵と幻を見た者たち
化学探偵と人魂の正体”
優秀な化学者と大学職員を主人公とした、
短編連作ミステリ。
生まれた時期の差による体の発育の違いの
せいで、悔しい思いをする事が多い小学生。
なんとか友人を見返したいと思い、悶々とし
ていたその時…。
上記の引用は、大学主催の科学イベントに
主人公・七瀬舞衣が、ペットボトルロケット
コンテストを提案した場面での一節。
水と空気で結構な高さまで飛んでいくのは、
見ていても大変面白いものです。楽しい面白
いというのは、何かを始める大きなきっかけ
になるでしょうから、子供の将来の可能性を
増やすためにも、面白く物事に触れ合えるよ
うであってほしいものです。
何か事件に関わったとき、程々の妥協点に
着地しようとするところが、がちがちのミス
テリというより人情ドラマの度合いが強いよ
うな気がします。悪徳に対する徹底した断罪
とか、そういったものを読みたい人向けでは
ないのではないでしょうか。
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Posted by ブクログ
警視庁の、科警研「分室」の研修生たちが、
かつて「科警研のホームズ」と呼ばれた切れ者の力を借りつつ
難事件の謎を解いていく、というのがベースの話。
なのでミステリに分類したが、「お仕事小説」でもある。
切れ者は、当然(?)変人で(^ ^;
「ホームズ」呼ばわりされるだけのことはある。
が、こと捜査に関しては、鋭い切れ味を見せる(^ ^
このベースに、人事関係の思惑とか
研修生の個人的事情とかが色々絡んでくるのですが...
正直な読後感は「盛り上がりに欠ける」感じ(^ ^;
謎解きはなかなかひねりが効いていて面白い(^ ^
登場人物のキャラ設定も、ステレオタイプではあるが分かりやすい(^ ^
ただ...全体に「淡々としている」印象で、ハラハラドキドキは無い(^ ^;
これは、謎解きの「核心に至る」までの心理的な流れをメインに据え、
事件の「解決そのもの」はあまりはっきり描写しない、という
本書の構成の特徴によるものなのかも知れない。
ミステリにしては、ワクワク感が薄い(^ ^;
そのため、「お仕事小説」と言いたくなるのかなぁ...(^ ^; -
Posted by ブクログ
読書録「科学探偵Mr.キュリー」4
著者 喜多喜久
出版 中央公論新社
p90より引用
“「菓子として売っているならともかく、治
療効果を謳っている以上は、詐欺と断ぜざる
を得ない。効くわけがないんだからな。ただ、
信奉者は世界中に存在する。日本より、欧米
の方が人気が高い。向こうでは信じる人間が
あまりに多すぎて、ホメオパシーを排除でき
ないところまで来ているらしい」”
目次より抜粋引用
“化学探偵と埋蔵金の暗号
化学探偵と奇跡の治療法
化学探偵と人体発火の秘密
化学探偵と悩める恋人たち
化学探偵と冤罪の顛末”
優秀な科学者と大学職員を主人公とした、
短編連作ミステリ。
学会での発表を間近にひかえ、その準備に手を焼く男子学生。追加実験の結果は芳しくなく、徒労を愚痴りながら外に出ると…。
(化学探偵と埋蔵金の暗号より)
上記の引用は、ホメオパシーについての主
人公の一人の台詞。
人にとって都合が良いばかり、良すぎること
については、疑ってかかる慎重さを忘れない
ようにしたいものです。
人の死なない、穏やかなミステリ。短編連
作で読みやすく、化学とミステリトリックの
かみ合わせも面白く描かれています。漫画家
されても面白い作品になるように思われます。
と思っていたら、とっくに漫画家されている
ようですね。
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Posted by ブクログ
ネタバレ作者は薬学部出身で、元製薬会社の研究者。ということで、舞台は理学部でも、題材のそこかしこに薬学らしさが出ている気がする。
四宮大学の理学部化学科の沖野春彦准教授、通称Mr.キュリーが、庶務課の七瀬舞衣に巻き込まれながら、学内で起こる事件を解決していくストーリー。Mr.キュリーがキュリー夫人に由来しているだなんて、全然気づかなかった。。。
第1話は、埋蔵金の暗号に隠された、研究の捏造の話。第2話は、ホメオパシーと不法な治験(というか人体実験)の話。第3話は研究成果に絡んだ人体発火。第4話はエイズと恋人。第5話は捏造動画への対応。
後の方になるにつれて事件を化学で解決!という感じが無くなってくるのが気にはなるけど、かなり続いているシリーズなので、次作意向を楽しみに読みたいと思う。 -
Posted by ブクログ
その洞察力や閃き、行動力から、かつて『科警研のホームズ』と称された土屋。
しかし、ある事件を契機に科警研を辞め、大学の准教授となった。
しかし、なんとか科警研に戻したい所長の出雲は、彼を本郷分室の室長に任命し、3人の研修生の指導をする様取り計らう。
科警研の仕事は、あまりやる気を見せない土屋であったが、出雲の持ち込む難事件に、少しずつやる気を見せ、また、研修生たちも、少しずつ変わっていく...
原因不明の死因の解明や、一卵性双生児(兄と弟)のどちらかの犯行の特定などなど、持ち込まれる事件は、難題ばかり。
さすがに、4件めの事件は、難事件ですね(なるほど、そう来たか...)
研修期間も延長され、彼らの活躍する次回作も読みたいと思います。
【追記】
『科警研』と『科捜研』は、組織も目的も別なんですね。
企業でいえば、『科警研』が中央の研究所で、『科捜研』が各県の事業所(工場)とか...
知りませんでした(なるほど) -
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本当に人を愛するという事
浅野奈海は同じゼミにいる本田宗輔に想いを寄せている。
今度のバレンタインデーに手作りのチョコを渡して告白しようとしているが本田は死んでしまった。
驚愕の事実に立ちすくんでいると目の前に白衣を着た男が現れる。男はクロトと言い今起こった出来事をやり直せると言う。しかしやり直せるのは10回だけ。すぐにやり直して本田は死なずに済んだが別の仲間が死んでしまう。
そこからやり直す度に別の仲間が次々と死んでいく。9回目をやり直すと誰も死なず自分の理想通りになった。しかし……誰も死ななくて済んだが自分が死ぬ事になる。クロトからの約束で最後にどの周で確定するのか決めなくてはならない。奈海は誰も死ななくていいのなら……と自分が死ぬ運命を選択する。
ちょっと背中がムズムズするような青春恋愛小説でした。
本物の愛というのは自分より相手の幸せを望む。よくある事ですが何故かホロっとしてしまいました。
ハッピーエンドかバッドエンドかは最後まで読まないとわかりません。