喜多喜久のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
薬学部出身で現製薬会社研究員の作品だけあって、フィクションではありながらも、実在の薬がちらほら出てきて面白い。「薬を数週間~数か月で創り、患者に投与してしまう」というところがかなり非現実的ではあるけれど(ふつうは十年前後かかる)、そこさえ受け入れられれば、あとは割とリアルに書かれていると思った。エボラやiPS細胞など、タイムリーな話題も盛り込まれている。
気になったところは、
・「創薬探偵」というタイトルは中身には合っていない気がする(推理ものと言えなくもないが、「現象の原因を推理する」というのは科学ものであれば当たり前だし…)。
・筆者は化学者であるためか、生物系の内容の記述はやや正確さを欠 -
Posted by ブクログ
◎化学ミステリーをスッキリ解決!
Mr.キュリーシリーズの第三弾。四宮大学の事務員七瀬と准教授沖野(=Mr.キュリー)が、学内で起こる4本のミステリーを解き明かす第三弾。
今回は、呪いのわら人形、深夜に研究を行う学生の謎、犬のガンを治す薬を作りたくて頑張る男の子、毒?入りの鍋・・・全部で4編。
現役製薬会社研究員が書いていることもあるのか、話題になりがちなアレルギーや中毒を科学者視点で書いてあって、読み進めていて臨場感もある。いずれにせよ読んだ後はこの先生すげ~と気持ちよくなる。
Mr.キュリー本人が化学知識を持ってミステリーを解決する流れももちろん重要だが、学内で起こるミステリーを呼