あらすじ
大人気「化学探偵Mr.キュリー」シリーズの著者が描く、初の科学捜査ミステリー!
科学警察研究所・本郷分室にやってきた三人の研修生たちは、科警研の仕事に興味を示さない室長・土屋の態度に困惑する。
かつての彼は科警研の研究室長を務め、鋭い洞察力と推理の切れ味で、警察関係者から「科警研のホームズ」と称されていたらしいが……。
自分たちの成長のため、三人だけで事件の調査に邁進する研修生たち。
しかし、彼らが行き詰まったとき、土屋のホームズばりの頭脳が目まぐるしく動きだす!
感情タグBEST3
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マイペースな隊長と個性的な部下の関係が少しずつできていくところがよかった。ほんとの上司だったら苦労するでしょうね。三人にエールを送りたくなりました
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科警研のホームズとかって呼ばれていた土屋を、出雲という科警研のトップが連れ戻したいという思いで、「分室」というものを作り、研修という名目で新人を3 名配属して事件を解決し、ストーリー。
土屋がガリレオ的な感じで、スイッチが入ると推理進んでいくところが読みやすかった。科学捜査は然くるがそンなに難しくはなく、すぐ読み終わった。事件は並ぞれカンタンそうに見えてオチがあるのが良かった。
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期待以上に面白かった。扱う個々の事件がありきたりなようで、新しい感じがして没入できたように思える(例えば、第二話の動物×ドラック。最終話の連続殺人事件でも思想のないシリアルキラーは珍しい)。
ホームズを囲う3人のワトソンのキャラも良い。特に伊達が好き。出世欲の塊で、出世のためなら周りを蹴落とすと言いつつ本当の抜け駆けはしない兄貴肌が気持ち良い。北上の成長物語も本編を邪魔せず見事に昇華させていると思う。
強いて言えば、土屋の性格が中途半端。独立自尊の人でありながら、後半のように、人の心を理解し気を遣えるという設定はしっかりくる。であれば、前半の顔や名前を覚えない件は不要だったと思う。そこまで無神経であってほしくなかった。
続編にも期待したい。
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キャラがしっかりしていて映像化しやすそう!特に「科警研のホームズ」と称されてた土屋は一癖あり!
喜多喜久さんの作品久しぶりだったけど、やっぱ面白い!科学に関しては一ミリもわからんけど 笑
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少ない登場人物でそれぞれの事件を解決して行く、室長のふとしたヒントから3人の得意な手段方法で解決へと進む、多くの専門用語が飛び交い、そうなのか、そうなるんだなと思い読み進めたところもあったが楽しめたのでシリーズを読み進めたい。
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「カソウケン」やないんや!「カケイケン」なんや!それすら分かってなかった…(^◇^;)
カソウケン 科学捜査研究所 実践
カケイケン 科学警察研究所 研究
って感じやな。
もともと科警研のホームズとまで言われた土屋さんが、科警研を離れ、大学の研究科してて、二足の草鞋上腿なんで、研修生がメインで活躍してるという…
土屋さんは、ちょっとしたアドバイスにとどまる…的確なアドバイスなんやけど。
今回で、昔を面白さを思い出し(不謹慎やけど)、次回からは、もう少しメインで動いて下さい〜
こういう天才肌で、出世とか名誉とか、何も考えんと自分のやりたい事をやっていく人は好きなんで、期待してますよ〜!
「思いついたことを口にして、それを実行すれば、何かの結果は出ますよね。それをもとにまた別のアイデアを生み出していくんですよ。何も言い出さなかったら、伸びるポテンシャルを持った思考が眠ったままにらなっちゃいます。そういうことです。」(文中より)
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1ヶ月半前に3作目を読んだシリーズの1作目。科警研のホームズこと土屋室長は共通だけどシチュエーションは全く違う。4編ともそれなりに面白いが、印象としてあっさり終わる感じ。さて、2作目のシチュエーションはどうなんだろう?
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警視庁の、科警研「分室」の研修生たちが、
かつて「科警研のホームズ」と呼ばれた切れ者の力を借りつつ
難事件の謎を解いていく、というのがベースの話。
なのでミステリに分類したが、「お仕事小説」でもある。
切れ者は、当然(?)変人で(^ ^;
「ホームズ」呼ばわりされるだけのことはある。
が、こと捜査に関しては、鋭い切れ味を見せる(^ ^
このベースに、人事関係の思惑とか
研修生の個人的事情とかが色々絡んでくるのですが...
正直な読後感は「盛り上がりに欠ける」感じ(^ ^;
謎解きはなかなかひねりが効いていて面白い(^ ^
登場人物のキャラ設定も、ステレオタイプではあるが分かりやすい(^ ^
ただ...全体に「淡々としている」印象で、ハラハラドキドキは無い(^ ^;
これは、謎解きの「核心に至る」までの心理的な流れをメインに据え、
事件の「解決そのもの」はあまりはっきり描写しない、という
本書の構成の特徴によるものなのかも知れない。
ミステリにしては、ワクワク感が薄い(^ ^;
そのため、「お仕事小説」と言いたくなるのかなぁ...(^ ^;
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やる気のない室長がかつて「科警研のホームズ」と称されていた。三人の研修生たちは室長にやる気を取り戻すため、自分たちの成長のため事件に立ち向かう。
「残光のメッセージ」「楽園へのナビゲーター」「惜別のロマンチスト」「伝播するエクスタシー」の四編。
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その洞察力や閃き、行動力から、かつて『科警研のホームズ』と称された土屋。
しかし、ある事件を契機に科警研を辞め、大学の准教授となった。
しかし、なんとか科警研に戻したい所長の出雲は、彼を本郷分室の室長に任命し、3人の研修生の指導をする様取り計らう。
科警研の仕事は、あまりやる気を見せない土屋であったが、出雲の持ち込む難事件に、少しずつやる気を見せ、また、研修生たちも、少しずつ変わっていく...
原因不明の死因の解明や、一卵性双生児(兄と弟)のどちらかの犯行の特定などなど、持ち込まれる事件は、難題ばかり。
さすがに、4件めの事件は、難事件ですね(なるほど、そう来たか...)
研修期間も延長され、彼らの活躍する次回作も読みたいと思います。
【追記】
『科警研』と『科捜研』は、組織も目的も別なんですね。
企業でいえば、『科警研』が中央の研究所で、『科捜研』が各県の事業所(工場)とか...
知りませんでした(なるほど)
Posted by ブクログ
科捜研は実際の捜査の分析などを行うが、科警研は捜査の方法論的な研究を行う機関らしいが、この小説では実際の捜査に積極的に関わってしまっている。登場人物たちに自由な行動をさせたかったせいだろうな。科警研のホームズといわれるのは室長の土屋だが、実際の主人公は土屋にやるきを出させようと奮闘する部下の伊達、安岡、北上たちだ。土屋は「君たちにまかせた」といって案件を3人に丸投げしてしまうのだが、3人それぞれに思惑は違う。しかし、幾つかの案件を解決するうちに、3人は仲間としての思いを強めていくのだ。
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本書を読んで科学警察研究所という機関の存在を初めて知りました。
こちらは架空の存在っぽい本郷分室に出向してきた職員たちが、元カリスマ職員のアドバイスを受けながら事件を解決する連作短編集です。
短編なので一冊に様々な科学捜査のアイデアが使われており、喜多氏の経歴が最も活かせている作品の一つだと思う。
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期待してたより面白かった。
ミステリというより頑張る若者たちの成長ものとして読んでたかもしれないけれど。
折角の倒叙なので、魅力的な犯人(とそれに見合うストーリー)を創りあげてくれたらいっそう楽しめるに違いない、と期待値を今作よりあげて続編を手にしようかと・・・大丈夫かな?
Posted by ブクログ
最初に考えていたよりはだいぶ面白かったかな。あんまり科学捜査の専門知識を駆使した内容になってるわけではないから、読みやすいし。助手3人は本家ワトソンよりも働いてるね(笑)。楽園のナビゲーターの動機はちょっと無理があったかなぁ。
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喜多喜久さんの作品、初読みです。
2025年初作家、52人目です!
読みやすかったですが、何度も読みたいとなる本ではないかなぁ。
研修生の中では北海道警の北上くんがお気に入りです。
これもシリーズものです。
研修が延長になることになったので先も読みます。
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物足りなさが残るミステリー。
いろんな事件を解決する短編的構成だからでしょうか、少し物足りなさがありました。
科警研というからには科学の力を活かしたミステリーを期待していたのですが、あまりスリルや唸るような展開はなかったです。
登場人物も全体的にパンチが足りない分、読んでいて没入感は得られなかったです。
暇な時に読むにはちょうどいいかな、という印象です。
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前シリーズを読んでいないので、土屋さんの活躍ぶりは分かりませんが、3人の研修生とのか関わりを通じて心境に変化が表れたところは人間味を感じた。
今まで読んできたミステリーと違って科学捜査で犯人を見つけ出すのは新鮮で面白かった。
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科警研に研修に来た三人とやる気のない室長が難事件を調査する短編集。
探偵物や警察ともまた違う視点や調査方法で真相に近づいていくのは面白かった。
専門的な話や単語が多いけど雰囲気でいける。サラッと読めるのも良い。
三人組も得意分野が違ってて熱量もそれぞれ。割と早い段階で協力し合うから安心して読めた。
謎解きというか解決シーンはあっさり。
犯人自体が先にわかってたり、容疑者が少なかったりだからフーダニット求めてる人には向かない。
科学捜査って地道な実験の積み重ねなんだなと思ったり。
続編あるっぽい?ので読もうかなー。
Posted by ブクログ
科警研分室で、やる気のない室長と、やる気と野心満々の研修生3人の物語!
室長の土屋がやる気のないはずなのに、
さりげなくアドバイスするところが良かった!
4つの短編だから、読みやすかった!
Posted by ブクログ
今野敏先生ならば組織の設定にひと捻り
あっただろうな(真の目的はコレ❗️とか)
鑑識の凄みを説明するでなく、科捜研と
の違いを説明するでない中途半端な印象
デビュー作の様なので次回作に期待☺️
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それなりに読みやすい短編集。
ものすごく面白い、続きが気になって仕方ない、みたいなものはないけれど、ちょっとした空き時間に読み進めるのにはちょうどいい。
続きが出ているようなので、もう一冊読んでみて、今後もチェックするか決めようと思う。
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データ処理の伊達、分子生物学の紅一点安岡愛美、化学分析の北上。各地の警察署から集められた彼らは、科警研本郷分室の研修生。この分室の真の目的はかつて科警研のホームズと言われた男を呼び戻すことだった。
なんていう走り出しで、科学ミステリーでもあり、お仕事小説でもある。
まだメインキャストたちの個性がはっきりしないのと、慣れないために愛着が湧かないのとで
いまいち楽しめず。続編もあるのてこの人たちにはチャレンジしようと思う。
事件の展開は最初に犯行を描写するタイプ。
科学的手法の方は、いまいち鮮やかさを感じられなかった。なんでだろう?
コメディ要素でもプラスされれば連ドラ候補に上がりそう。
Posted by ブクログ
科学警察研修所の分室が舞台の小説。
三人の研修生が実に個性的。
化学オタク(っぽい)北上は、最初は人と関わるのは面倒くさいなーと思うタイプで、他人とは距離をとりつつ、興味のある化学捜査に没頭するタイプ。
データ処理が専門の伊達は、プレゼンが上手でリーダーシップがある熱血系。最初はマウントをとるタイプでうざいなと思ったけれど、研究から逃げて科捜研に入った過去を話すあたり(後半だけど)で、ちゃんと傷を抱えて努力している事が判明。
紅一点の愛美は、分子生物学を学んでいた人物で、DNAとか、血液の分析とかが得意。我が道を強引に突き進むタイプだけれど、それは病気の家族のためだったりする。
そんなバラバラの研修生を全然まとめず、基本放置だけれど、最後に真相にたどり着くヒントをくれる土屋という、超マイペースな分室の室長、土屋。
土屋は、ある事情から科学警察研究所を辞めた過去がある。
土屋をなんとしても連れ戻したい所長の出雲は、土屋が興味を持ちそうな難解な事件を分室に持ち込むが、それに立ち向かうのは研修生3人。
一見頼りない3人がバラバラながらも何とか科学の力で捜査しようと頑張る姿が爽やか。
続編が出るならそれも読みたいです!
Posted by ブクログ
埼玉県警で映像解析などのデータ処理を担当していた伊達。
兵庫県警で血液など生物系鑑定を担当していた安岡。
道警で証拠品を化学分析していた北山。
三人が半年間研修としてやってきた、科警研・本郷分室。
室長の土屋は大学の研究室に引きこもり、三人の顔も覚えているのか怪しい。
そんな分室へ、所長自ら、事件への協力要請が。
恋人が残した絵のメッセージとは。
元ビジネス誌編集者の死の謎。
恋人を殺したのは双子のどちらか。
雨の中行われる現代の辻斬りを追えるのか。
科警研配属を熱望する、打算的な伊達。
感情的に先走りがちな安岡。
周りに興味がなく、ひとり分析に打ち込む北山。
事件を解決する毎に本郷分室の面々がそれぞれに視界を広げて行く。
研究頭だった土屋もそんな三人にひっぱり出されて。
事件は惨たらしさもあったけど、三人の熱意が伝わってきて、さわやかな読後。