山田蘭のレビュー一覧

  • マーブル館殺人事件 上

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    ネタバレ

    クレタ島からロンドンへ戻ってきたスーザン。
    アンドレアスとお別れしちゃったのはちょっと残念。
    復縁の可能性は残されてるのかなぁ?とミステリと共にそちらも気になる。
    今作ではアランの後を引き継いでエリオットという若手作家がアテュカス・ピュントの新作を書くことに。
    エリオットの親族やエレインの登場でスーザンの周りにも不穏な空気が漂ってる気がする。
    スーザンの物語もピュントの物語も下巻でどうなっていくのかとっても楽しみ

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    2025年10月01日
  • マーブル館殺人事件 上

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    だいぶ前の「平成仮面ライダーシリーズ」に「仮面ライダーキバ」という作品があった。主演は瀬戸康史さん。

    この作品には他にない複雑な特徴があった。
    主人公がいる「現代」と、主人公の父が現役だった頃の「過去」がパラレルに描かれるのだ。
    物語が進むうち、「現代」と「過去」は近づいては離れ、離れては近づき、ある時融合する。さらにもうひとつの世界と絡み合い、独特の構造を持つ物語になっていた。過去と現代、もうひとつの世界はいくつかのポイントで接点を持ち、重なる。

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    待ちに待ったホロヴィッツ新刊は「カササギ」シリーズの続刊。前作では、名探偵アティカス・ピュントシリーズの過去作が絡む物語だった

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    2025年09月26日
  • 死はすぐそばに

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    常にウェルメイドな現代本格ミステリで楽しませてくれる、安心・安定・信頼の作家ホロヴィッツのホーソーンシリーズ5作目。
    今回は趣向を変えて、過去の事件を扱っている。

    高級住宅地の嫌われ者が殺され、住人たち全員に動機があるという設定から、地道なアリバイ崩しが展開されるのかと思いきや、現在と過去を行き来しながら、あまりに早々と明かされる犯人、謎の有能な相棒、怪しい組織など、かなり盛り沢山の内容になっている。

    そしてシリーズ随一のトリッキーな真相の後の、今後にも影を落としそうな苦い結末。
    素晴らしい作品だが、おそらく次作は更にこれを超えてきそうな予感。

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    2025年08月27日
  • ヨルガオ殺人事件 下

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    ピュントは冷静で好人物。時代設定も私的に好みなのでこの探偵の小説、読みたいなあ。

    全体的に散りばめられたこまかな伏線が、うまく作用していてなるほどと思った。スーザンが超人的な記憶力を持ってたから良かったものの、これらの伏線から解答を導くのはなかなか難しい。
    妹の方の謎も途中混ぜられて、姉妹関係のの対比が良き。
    かなり読み応えのある作品。
    ただただステファンが気の毒…。ロック警視正は気持ちを入れ替えてくれる事を祈るばかり。

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    2025年08月23日
  • ヨルガオ殺人事件 上

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    前作「カサザキ殺人事件」からだいぶ経っていたから、人間関係があまり思い出せなかったが、全く問題なくのめり込めた。
    一作品で二作の推理小説が読めるとは!こな作者の才能に感服。
    作中作品の方が気になる!!

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    2025年08月23日
  • カササギ殺人事件 下

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    ネタバレ

    入れ子式のミステリは何度か読みましたが、こんなに驚いたのは初めてかも。

    まず、上巻を読み終えてすぐに下巻を開いたら「あれ?本を間違えた?カバーはカササギ殺人事件の下巻だけど、中身は別の本?」とカバーを外したこと。
    そして、解説の川出正樹さんも書いていらっしゃるけれど、当に自分も同じ行動を起こして、作者のしてやったりに上手く嵌められたこと。

    次にビックリしたのが、『羅紗の幕が上がるとき』と『死の踊る舞台』を読み比べたとき。
    ホロヴィッツのプロ作家と素人の文章の書き分けもさることながら、翻訳の山田蘭さんが素晴らしい。
    ドナルドの作品は素人の私が読んでも「読みづらい上に荒いなぁ」と思ったほど。

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    2025年08月10日
  • カササギ殺人事件 下

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    ネタバレ

    ここまで心惹かれて一気に読んだ作品はほかにはないかも…。上下巻というボリュームをあっという間に読んでしまった…。小説の中に小説が入ってるなんて、だれが最初に気付けるだろう…。下巻を60ページほど読み返したこと、全然後悔してない!感想を書いている今も、また上巻を開いてしまいそうな気がしている。

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    2025年10月11日
  • 死はすぐそばに

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    たまにドラマで出演者が副音声で解説したりしますが、その小説版。その構成をよく思い付くなぁと思うし、ご近所トラブルをここまで読み応えある物語にできる作者に感服です!

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    2025年07月31日
  • その裁きは死

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    面白かったです!犯人当てをやりたい人にとっては、このホーソーンシリーズはうってつけだと思います。並行して現れる謎、きな臭い過去、理解不能な犯行の証拠などが、上手く回収されて一つの真実に辿り着くのが気持ちいいです。目くらましの回収も巧みで、とにかく完成度が高いです。突飛なトリックやどんでん返しではない、古き良きスタイルです。

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    2025年07月12日
  • ヨルガオ殺人事件 下

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    ネタバレ

    前作同様ハイクオリティな作中作が鍵となる一粒で2度美味しい本格ミステリ。一作目が凄すぎて二作目なんか書けるんかと思ったが納得のクオリティ。
    さすがに一作目ほど複雑な構造は再現されないが、現実の事件の方がパワーアップしてベタな本格ミステリの世界に。ネットやメールなど現代のツールも活かして捜査するが最後はお約束の謎解きショー。これにはピュントもニッコリ。
    でも結局「闇が落ちて」の章だけローマ数字だったのはなんで?本物のミステリオタならわかるんやろか…

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    2025年07月11日
  • カササギ殺人事件 下

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    ずっと読みたかったけど、なんだか海外ミステリーには読みにくい先入観があってなかなか手が出なかった。でもそんな食わず嫌いを一気に帳消しにしてしまうくらい面白かった。
    上下巻で構成が違うので少し混乱したけど、最後までわくわくしながら読んだ。
    もっと早くに読むんだったなー。

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    2025年06月27日
  • ナイフをひねれば

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    ホーソーンシリーズ4作目。
    今回はワトソン役のホロヴィッツに殺人容疑がかかり、タイムリミット付きの捜査になる。なかなか面白く読めた。

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    2025年06月21日
  • カササギ殺人事件 下

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    ーーーあらすじーーー
    舞台はイギリスの小さな町。男爵の所有するパイ屋敷で、家政婦が階段から転落し死亡してしまう。鍵のかかったお屋敷でひとり、掃除機のコードに足を引っ掛けたのか、あるいは…。その死は、小さな村の人間関係に少しずつひびを入れていく。余命わずかな名探偵、アティカス•ピュントが謎を解き明かす。
    ーーーーーーーーー
    上巻では、いつものミステリを読む如く、探偵と肩を並べて真相に向かってずいずいと読み進めた。イギリスのジメジメした感じ、これがまたミステリに深みを加えてくれる。満足、まんぞく……

    と思いきや、下巻! 

    真相が明らかにされるかと思いきや、寸止めのまま、現実の物語に引き戻される

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    2025年06月01日
  • ナイフをひねれば

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    ネタバレ

    ホーソーン&ホロヴィッツシリーズの4作目。
    相変わらず、文中に隠されているヒントをきちんと組み込めば、犯人も動機もしっかり判明するはずなのに、最後の伏線回収で圧倒される。俺みたいなヒネてないミステリー読者ってコスパ良いわぁ。

    ホロヴィッツ作品なので本格ミステリーの醍醐味は言わずもがな。この作品の面白みは、イギリス好みのちょとヒネ(くれ)ったユーモアが満載されていること。ホロヴィッツ(ややこしいけど登場人物の方)のダメっぷり、被害者になる演劇評論家のクソっぷり、コケにされる警察官のイヤみっぷりとやり返されるカタルシス。

    シニカルなオモロい描写に引き込まれているうちに、重要な手がかりを読まされ

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    2025年06月01日
  • カササギ殺人事件 上

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     物語が始まってすぐに劇中劇が展開されてゆく。そして、アガサクリスティへのオマージュが詰まっているとのことだったが、確かに物語全体の雰囲気自体が、アガサクリスティやエラリークイーンなどのちょっと昔の推理小説のような感じ。訳が今どきなのか、読みやすくて、新訳版のエルキューレ・ポワロでも読んでるのだろうかといった雰囲気を味わえる。

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    2025年05月12日
  • メインテーマは殺人

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    外国人作家で一番読みやすかった。全く違和感のない日本語文章で、物語を120%楽しめた。
    分かりやすい事件と伏線がありながら、人間関係が緻密に構成されているため、足元のヒントに気付かず最後には騙される。ミステリーの醍醐味を味わえた作品。

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    2025年04月30日
  • カササギ殺人事件 下

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    小説の中の結末の欠けたミステリ小説、そしてその作者の不審な死の2つ謎を追っていく
    途中、主人公が頭の整理をするという名目で容疑者のリストやその人物が疑われる理由がまとめられており、読みながら一緒に推理をしたい方にはうってつけの作品

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    2025年04月26日
  • 死はすぐそばに

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    ホーソーンシリーズ5作目。面白かったー!期待を裏切らない。というか、毎作いろいろ凝ってるけど、今回の構成はシリーズで一番好きかも。願わくばもう少しホーソーンとホロヴィッツのやりとりがあれば嬉しかったけど、終盤、2人の関係性がより深くなったことを感じた。早く次回作を読みたい。

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    2025年04月18日
  • メインテーマは殺人

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    面白いミステリー作品を読ませていただきました。作家である私と元刑事のホーソンと一緒に事件真相のためにイギリスを動き回り、少しずつ事件を紐解いていく。最後はなるほど!と思ってしまうほどスッキリさせてくれる作品でした。

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    2025年04月14日
  • メインテーマは殺人

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    おもしろかったです!ワトソン役(もしくは探偵役)が作者自身なのよくあるけど、リアルな作者と違う(大学生になってたりとか)ことが多いのでどこかキャラクターとして捉えて読みがちだったのが、本作はかなりリアリティーがあって良かったです。まさかのスピルバーグ登場とか。
    タンタンの冒険のくだりは本当なの?とか、パイレーツ・オブ・カリビアンのオーディションとか、フィクションとリアルな感じが混在して、ミステリーではあまりないので新鮮で楽しかったです。
    ホーソーンとホロビッツが終始ずっと仲悪くて地味に嫌だったんだけど、最後は可愛かった?ですね。

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    2025年04月12日