山田蘭のレビュー一覧
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ネタバレイギリスの作家、言わずと知れたアンソニー・ホロヴィッツのアティカス・ピュントシリーズ第二弾。まさかの『カササギ殺人事件』の続編。
このシリーズは順番に読むことを強くお勧め。
『カササギ殺人事件』が未読なら、あらすじも読まない方が良い。それくらい何も言えない作品。
なのでまさかの続篇にも驚いたが、一度で二度美味しい前作同様の仕掛けが、どのタイミングで入ってくるか楽しみにしながら読めた。
これまで読んだホロヴィッツ作品では、驚き度やミステリとしての良さは他作品の方が上かもしれないが、総合的にはこの『ヨルガオ殺人事件』が一番。高品質という言葉がこれほどまでに合う作品はないかなぁと。三作目の『マ -
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Posted by ブクログ
贅沢だ――!こんなに上質で極上なミステリーが読めるなんて幸せ。
今回も作中作になっているため、一冊で二つの物語を味わえる。
お寿司と焼肉を交互に食べているような感覚。「このウニ、美味しい〜」と感動していたら、次に“最高の厚切り牛タン塩”が出てくるような。そして、その二つが絶妙に絡み合って、何倍にも美味しくなるみたいな!?いや違うかな?
とにかく贅沢で幸せなのは間違いない。
前作の終わり方から、どうやって続編を作るのかと思っていたけど、なるほど、この手があったか!
作中作ピュントシリーズは、クリスティのような世界観で一気に惹き込まれる。
今回は「館」で起きる一族の揉め事という、まさに私の大 -
Posted by ブクログ
はい、今年も来ましたアンソニー・ホロヴィッツの新作
創元社が各種ミステリー賞狙いでこの時期にぶつけてきやがるのよね
そして、今作もエグい
まずはほんとその手があったか!の作中作『アスティカス・ピュント』シリーズを亡くなった作者に代わって、新人作家に引き継がせるっていう
言われてみたら、ありなんだけど、サクッとしれっとやってくる
また、構成も凄いのよ
マジどこぞの敏腕ディレクターか!っての
CMに入るところの切り方が絶妙なのよ
もう一瞬たりともチャンネルを変えさせないぞ!っていう
CM明けちょっとでも見逃したくない!ってところで場面転換ね
上手すぎだよホロヴィッツ!
ほんと目が離せないのよ
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Posted by ブクログ
ネタバレ・作中作と実際に起きた殺人事件とのリンクを探していく、という主人公スーザンの追体験を楽しめる作品であり、これは探偵役がいわゆる「素人探偵」である作品の特権であると感じた。本作が読者に対して「フェア」に手がかりを配置する上でも重要な役割を果たしている。
作中作で、本物のミステリ小説よろしく表紙、帯にあるような煽り文、献辞等も挿入されていることを新鮮に感じたが、それが謎解きに一役買っていてかつ手がかりが巧みにカモフラージュされていることに感嘆した。ミステリにおけるセオリーである「『違和感』が気のせいである』ことなんてない」という感覚を自身で体験できたのも嬉しい。全て謎が解かれた今、改めて『愚者の代 -
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ネタバレ『カササギ殺人事件』のアンソニー・ホロヴィッツは、ホロヴィッツ本人が出てくるシリーズもあるということで読んでみました。
資産家の老婦人ダイアナ・クーパーは葬儀社を訪ねて「わたし自身の葬儀の手配をお願いしたいの」と依頼した。葬儀社にとってこのような依頼は決して珍しくはない。契約は滞り無く行われた。だがその6時間後、ダイアナ・クーパーは殺された。
自分の葬儀手配の当日に?彼女は自分の身の上の危険を察していたのだろうか?
…という話を脚本家で作家のアンソニー・ホロヴィッツに知らせたのは、彼が担当する警察ドラマのアドバイザーのダニエル・ホーソーンだ。彼は元刑事で、なんかやらかして辞職したらしいけ -
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Posted by ブクログ
常にウェルメイドな現代本格ミステリで楽しませてくれる、安心・安定・信頼の作家ホロヴィッツのホーソーンシリーズ5作目。
今回は趣向を変えて、過去の事件を扱っている。
高級住宅地の嫌われ者が殺され、住人たち全員に動機があるという設定から、地道なアリバイ崩しが展開されるのかと思いきや、現在と過去を行き来しながら、あまりに早々と明かされる犯人、謎の有能な相棒、怪しい組織など、かなり盛り沢山の内容になっている。
そしてシリーズ随一のトリッキーな真相の後の、今後にも影を落としそうな苦い結末。
素晴らしい作品だが、おそらく次作は更にこれを超えてきそうな予感。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ入れ子式のミステリは何度か読みましたが、こんなに驚いたのは初めてかも。
まず、上巻を読み終えてすぐに下巻を開いたら「あれ?本を間違えた?カバーはカササギ殺人事件の下巻だけど、中身は別の本?」とカバーを外したこと。
そして、解説の川出正樹さんも書いていらっしゃるけれど、当に自分も同じ行動を起こして、作者のしてやったりに上手く嵌められたこと。
次にビックリしたのが、『羅紗の幕が上がるとき』と『死の踊る舞台』を読み比べたとき。
ホロヴィッツのプロ作家と素人の文章の書き分けもさることながら、翻訳の山田蘭さんが素晴らしい。
ドナルドの作品は素人の私が読んでも「読みづらい上に荒いなぁ」と思ったほど。
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