山田蘭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレホロヴィッツのもう一つのシリーズ「カササギシリーズ」の3作目、入れ子構造を堪能する本シリーズ、せやけど入れ子にする作品ピュントシリーズの作者は死んだし、出版社は焼け落ちたし、続編てどうするんやろ?
って思ったら、別の作家と別の出版社でピュントを引き継ぐことになるという設定で復活、まぁそういう世界は現実にあるし(ホロヴィッツもクリスティや007など各種シリーズを書き継いでいる作家)、作品内の前作からの経過年数を考えると強引ではないわな。
詠ませ処は今まで以上に、作中作の展開と主人公がリアルに生きている世界の展開がシンクロしているところ。そのシンクロもあえてそうなっている状況をきっちり設定できているのでこれまた無理やりではない、強引に見える部分すら「これも必然の設定」と思わされてくる(実際に設定に無駄はない)。
ホロヴィッツ作品なんで滅多なことはないという安心感はあるが、その上を行く展開はさすがの一言。
1人だけ「あぁ、こいつが絶対怪しいな」ってヤツがいるんだけど、こいつのせいや…ってこと自体も全体の謎から目を背けさせるトラップになっていて、油断ならない。
下巻になってからの展開の凄まじい勢いと、伏線回収が見事。シリーズとしての捨て作みたいなものはないんだろうか?
ラスト2行の自虐感、押すなよ押すなよ展開で次回作に期待したい。 -
Posted by ブクログ
カササギシリーズの第三弾。感想は上下巻合わせてのものです。
変わらずの作中作とリンクする感じでの事件。とてもおもしろかったです。なんというか、この手のシリーズものって前がどんな話だったんだっけ?ってなることがよくあるんですが、これまでのネタバレ込みでの話になってるのでいろいろと理解しやすいし、前作前々作を下敷きにしている分その後の話に深みがある。変にネタバレに配慮したせいで登場人物の行動がいまいち説明がつきづらかったりとかありますからね。あああの時のあれが今作のこのキャラクターの動機になってるんだ、とか。
しかしこの作者の特徴なのかもしれないけど、語り手がひどい目にあいすぎるよな。なんかもうみんなに嫌われてて誰しも敵対している感じ。主人公である私立探偵は孤独でありひどい目に遭わないといけないというセオリーをどこかで聞いたことありますが、そういうことなんでしょうか?主人公を嫌ってない人物は裏では嫌っていて実は黒幕、みたいなメタ的な推理すらできてしまうのではとも思ってしまう。あるいは次回作で敵対する、とか。