木田元のレビュー一覧
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読み終わってから時間が経ってしまったので記憶がぼけてしまったり、理解が間違ってるかもしれないのでご了承を。哲学に疎い自分でも読めるように分かりやすく解説されてる本だった。同時代の人たち、詩人や哲学者との関係について紹介し、またナチスとの関連についても解説されている。当時は第一次大戦に敗北した極限的な状況だった。
ハイデガーの有名な著書「存在と時間」。この本は発表された当時、人々に大きい影響を与えたらしい。戦争中であったのでそういうことに敏感な人が多かったのだろう。
僕がハイデガーを勉強しようと思ったきっかけは、存在とはいったいなんなんだろうって疑問から。自分のことに自信がもてなくて、自分は一 -
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戦前から戦後、現代に至るまで各分野の知の巨人らが述べた良書である。
多様な著者の文学研究以外の物理学や法学、社会学など様々な研究で得られた知見と知のバトンを次世代に受け継ぐ本である。
興味があれば、中学生からでも読み始めている人は多いだろう。研究者とは「研究しない自由はない」と本著で述べている通り、全ての学問に対する研究に責任があると説く。第一線で活躍していた研究者の言葉を聞き、現代の価値観や様式、世界規模での情勢をその時の生きた時代の研究者へバトンは渡され、人類は発見と修正を繰り返しながら前に進んでいく。世界は広い、本著でも紹介されきれない研究者は山ほどいるだろう。そして、今生きる現代の次世 -
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題名はさておき、本書は哲学の有用性(あるいは無用性)について書かれた本ではない。むしろ木田元という哲学者の半生を振り返った自伝としての性格が強い。ただし、哲学という学問が個人の人生にどのような意味を与えたかという視点から読むことは可能であり、役に立つか立たないかだけを尺度とする価値観へのアンチテーゼへと敷衍することもできる。
内容で言えば、ハイデガーはもちろん、フッサールやメルロ=ポンティなどの思想にも触れているが、予備知識がなくとも理解できるよう配慮がなされている。人生論的な切り口でありながらも、ハイデガー哲学を前期と後期に分けて考える一般的な見方とは一線を画し、一貫した存在論的な思想として -
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本書に掲載された最終講義について一言ずつ。
桑原武夫…仏文学者以上に隲蔵さんの子息、というイメージが強い。垣根を越えた研究という事では共同研究も論語の著作も同じなのかも知れない。
貝塚茂樹…大学者一族の一角、湯川秀樹は弟。東洋史学者の模範的な最終講義だと思う。
清水幾太郎…60年安保前後で言論が大きく変わった、という印象の人だが、コントに興味を持つ面白い講義だった。
遠山啓…存じ上げない方だったが、数学論がほんのちょっと分かった気がした。
芦原義信…ゲシュタルト心理学から都市空間を観るのは面白い。
家永三郎…教科書検定裁判の人、として子供の頃から名前は知っていた。大人になってから読 -
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ネタバレハイデガー関連の書籍初挑戦。にしては、木田元著作のものを選ぶのは無謀だったかな、と読み終えた後の理解度を鑑みて少し後悔している自分がいる。
そうはいっても、諸学者向けの網羅的な作品としてではなく、ハイデガーの「存在の思索」に思い切って焦点を絞った作品として自分の心づもりを変換すれば大変興味深い読書体験ということができる。本書の内容を要約するには力及ばず、なので付箋をした過去の自分を信じ引用箇所にコメントするに届め、個人的なおさらいとさせていただこう。
<存在了解>という用語の説明。<存在企投>という用語に言い換えているが、観念的な話でどうもふわふわとして腑に落ちない難解さがあるな。
P83 -
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平易な文章で書かれているが、内容は難解。
淡々と語られるのと、ひとつひとつのテーマが大きいので、一気に読んで消化不良を起こした。正直理解しきれなかった部分も多いが、金言も多い。
巻末におすすめの入門書がまとまっているので、もう少し勉強してから再読してみたい。
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徳を望むのはばかげている。卑劣漢であるか、義人であるか、それを選ぶのはきみであり、ただきみだけにかかっている。まさにきみの値打ちは、きみがなにを望むかによって決まる。
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道徳は、一人称において語られるかぎりでのみ正当だ。
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ある行為がよいものなのか非難されるものなのか知りたいとしよう。それなら、だれもが自分と同じよ -
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前半は、木田元さんの生い立ちとどのような経緯で哲学を学ぶに至ったかの記録。中盤は、ハイデガーと、木田元さんが『存在と時間』を理解するために遡って読んださまざまな哲学者たち(カント、ニーチェ、ヘーゲルなど)の思想の解説。そして最後は「哲学」と「反哲学」という概念についての説明と考察。
前半と最後の部分がとても興味深かった。日本の哲学界の第一人者である木田元さんは、もともといわゆるエリートで有名大に入って心もお金も余裕がある中で哲学を学んで、といったタイプでは全くなく、実はその正反対の人生を歩んでこられた苦労人だったということが衝撃だった。戦後の混乱の中で、人生に救いを求めてドストエフスキー