ラフカディオ・ハーンのレビュー一覧

  • 怪談

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    耳なし芳一、ろくろ首、雪女、幼少の頃、恐怖の世界に陥し入れてくれた物語がここにあった。
    ただ、今読むと恐怖というよりは不思議な物語ばかりだ。さらに言えば美しさすら感じる。私も歳を重ねたものだな。

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    2023年12月24日
  • 怪談

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    知人の主催されているオンライン読書会の課題本として、最初の三編を読み合いました。やはり「耳なし芳一」が圧倒的知名度でしたが、平家絡みの話とは知らなんだ。なぜ「耳」なのかについては、耳は世界との回路=異界との回路=あの世とこの世をつなぐから「見えていた」のではないかと考えました。また、語られた物語の当時は、「死」が身近だったために、より「生」への思いや執着が強かったのではないかと考えました(以下、つづく)。

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    2023年11月05日
  • 新編 日本の面影 II

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    ・気持ちの準備ができている時は、ゆったりと入ってくる。
    ・紀行文はそんな時にいい。
    ・雑司ヶ谷を訪れてもいい。

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    2023年06月07日
  • 新編 日本の面影

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    ・濃密でゆっくりと流れる日本の風景。令和のショートムービーや倍速再生の世界とは真逆の世界。でも、我々の深いところには今も息づいていると思っている。
    ・丁寧で簡潔な文章。久しぶりに相対することができて豊かな気分になった。
    ・「花と同じ名前の娘たち」いまも、そういう名前の子供もいるけど地面とのつながりが違うように感じる。草履越しか、スニーカー越しか。
    ・「イギリスの豪華な庭を思い出すたびに、どれだけの富を費やしてわざわざ自然を壊し、不調和なものを造って何を残そうとしているのか」
    ・「日本人の微笑」は、今では逆転しているように感じられた。気質や国が置かれている状況も逆転しているのだろうか。

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    2024年02月02日
  • 新編 日本の怪談 II

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    『日本の怪談』と銘打っているが、主軸は八雲が日本へ辿り着く前のアメリカ時代の再話ものや、折々に書いたエッセイである。
    幼少期の恐怖体験、中国やインドなど異文化の再話、日本の怪談に晩年のエッセイ…、ラフカディオ・ハーンが小泉八雲になる軌跡を辿るような作品集だった。

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    2022年08月01日
  • 新編 日本の怪談

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    訳文が平易で子供でも読みやすい。
    江戸時代の狂歌を八雲自身が解説した『妖怪のうた』は、八雲の解釈と自筆イラストが良い味を出していて面白かった。

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    2022年08月01日
  • 怪談

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    他の話は有耶無耶になったり不思議だなぁって話が多い中、「ろくろ首」だけ力技で倒してるのがツボに入った
    最後の訳者の昔話が怖かった

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    2022年06月17日
  • 新編 日本の面影

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    ラフカディオ・ハーンが著した『知られぬ日本の面影』から、訳者が11遍のエッセイを選び再編集したもの。
    日本に降り立ったその日の感動を、時に幻想的な表現を用いて綴った作品から始まり、日本人が普段気にとめない様な風景を慈しむ作品が収録されている。
    松江から新天地の熊本へ出立する朝までの数日間を描いた『さようなら』と言うエッセイを読むと、いかにハーンが松江の人々と交流を深めていたのかが分かり優しい気持ちになれる。
    キリスト教を嫌悪していたためか、西洋人に対する評価が辛口過ぎる気もするが、ハーンが愛した日本が本著の中には生き生きと存在している。

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    2022年05月08日
  • 雪女 夏の日の夢

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    名前だけは知っているハーンの作品をはじめて読むことができた。
    怪談で知られるような民話やおとぎ話が12編+後半には4編のエッセイ(抄訳含む)が収録されている。

    面白かったのは、お茶の中の顔、常識、伊藤則資の話。
    自然と杉浦日向子の「百物語」や「東のエデン」(明治期の外国人の日本についての手記)をおもいだした。
    (東のエデンで、日本について、「ここにいるのは、追放前のアダムとイブだ。されば僕は彼らを誘惑しにきた蛇かもしれない」というフレーズが忘れられない)

    八雲のエッセイは、どれも本当に素晴らしくて、抄訳なのが勿体なかった。
    はじめて日本に来たときの町の印象、盆踊りの夢のような光景、浦島太郎

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    2021年11月06日
  • 怪談・奇談

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    知ってる話は、ほんの一部。こんなに書いていたとは知らなかった。夫婦愛が絡む話が多いのは、本人の生き様からか?

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    2019年10月14日
  • 新編 日本の怪談

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    新編で日本の怪談
    「耳無し芳一」「ちんちん小袴」「ろくろ首」
    はじめ、ハーンが愛した日本の怪談42編を叙情あふれる。

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    2019年08月29日
  • 怪談 不思議なことの物語と研究

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    ブンガク?
    かかった時間90分

    ひさびさに読書。夏だし読書リハビリも兼ねて、八雲の怪談を読む。怪談自体は有名なものばかりだったが、訳者の美しい、というか、豊かな?日本語で読むのはまた一興。

    ところで、この本の後半には八雲の虫に関する随筆が収められているのだが、それがけっこうおもしろかった。蟻は社会全体の利益のために食欲、睡眠欲、性欲までもを自分の利益と社会の利益が矛盾しないように発達している。もしかしてこれは人間よりも高次の社会形態じゃなかろうか?的な。

    昆虫学者の説の引用らしいが、なかなか面白い。

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    2018年07月07日
  • 怪談・奇談

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    ネタバレ

    ・怪談
     ・耳なし芳一のはなし
     ・おしどり
     ・お貞のはなし
     ・乳母ざくら
     ・はかりごと
     ・鏡と鐘
     ・食人鬼
     ・むじな
     ・ろくろ首
     ・葬られた秘密
     ・雪おんな
     ・青柳のはなし
     ・十六ざくら
     ・安芸之助の夢
     ・力ばか

    ・奇談
     ・鳥取の布団のはなし
     ・死人が帰ってきたはなし
     ・倩女のはなし
     ・振袖
     ・因果ばなし
     ・和解
     ・普賢菩薩のはなし
     ・衝立の乙女
     ・死骸に乗る者
     ・鮫人の感謝
     ・約束
     ・破約
     ・閻魔の庁にて
     ・果心居士のはなし
     ・梅津忠兵衛のはなし
     ・興義和尚のはなし
     ・幽霊滝の伝説
     ・茶碗の中
     ・常識
     ・生霊
     ・死霊
     

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    2017年09月12日
  • 新編 日本の怪談

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    まあ帰化してるとは言え「日本通」というレベルじゃないんですね、先生。
    しかしどうも自分は怪談の読み方がわかってないのか、怖いというよりは切なさとか愛情とかそういうものばかり感じてしまう。

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    2017年04月08日
  • 怪談 不思議なことの物語と研究

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    こういうシンプルなホラーって良いよね。
    小泉八雲って名前から女性だと思い込んでいました。ラフカディオ・ハーンと聞くと男性のイメージだったのに、2つの名前がちゃんと繋がっていませんでした

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    2015年07月12日
  • 新編 日本の面影

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    日本人には、もう見えない日本が、ここにありました。

    ハーンは本当に日本が好きだったんだな、と思う。こんなに日本をベタボメしてくれるなんて。盆踊りや神社にワクワクしているハーンの、しかし冷静な観察眼を持っている彼の姿が目に浮かぶ。ここに描かれた日本が、もう絶滅寸前なことを寂しく思う。

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    2014年09月07日
  • 新編 日本の面影

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    あとがきで訳者が言っている通り、西洋文明を過剰に批判し日本文化を過剰に賛美している感じはあるものの、知らなかった明治時代の日本の風俗が細かく描写されていて、とても興味深かった。今ほど西洋に感化されておらず、独特の文化が色濃く残っていた時代に日本に暮らしたハーンと、現代を生きる日本人である私の目が同化するのが面白い。それほど、この時代の日本と現代の日本とが変わったということなのかもしれない。
    古来からの日本文化を改めて美しいと感じられた一冊だった。

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    2014年07月25日
  • 怪談・奇談

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    怪奇談を含めた民話というものは、子供向けに短編の絵本は発刊されていても、日本人文学者が巷間より丹念に収集して大人向けに仕上げた作品を知らない。母国の話を外国人の著作の翻訳で知るのである。個々の話は、庶民の言い伝えであって、不可思議な残忍さや結びのすげなさにたびたび戸惑うが、ハーンなればこそ作品としての体裁をなして上梓できたに違いない。

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    2014年04月07日
  • 新編 日本の怪談

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    訳者にとって微妙に解釈が異なってくるのはやっぱり面白いです。今回は2冊を読み比べしながら。こちらは小さい子にも楽しめるよう、朗読にも配慮された一冊。怪談・奇談のみ42編をあつめて。あります。読み返してみるとファンタジーな気もする話も…。あとがきがちょっと好きじゃなかったので(何となく訳者さんの主観を押し付けられた印象で)モノガタリ世界が壊されてしまった感想。あ、これは私の主観ですが。

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    2012年11月20日
  • 怪談 不思議なことの物語と研究

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    妖怪談は恋愛絡み等美しい話が多く、完成度も高い。小泉八雲もそういった所が好きだったのだろうか。
    完全に忘れていた有名な怪談を思い出し、新鮮味と懐かしさを同時に味わうという稀有な体験が出来た。

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    2011年05月07日