ラフカディオ・ハーンのレビュー一覧

  • 小泉八雲のレシピ帖

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    作者あとがきを読んで納得。
    これはつくるためのレシピではないです。
    まさにエッセイ。食への熱量が高いエッセイです。
    ザリガニって海老とかと同じ味なのだろうか…?
    牡蠣の使う量多すぎる。
    クレオール文化をもっと知りたいと思うようになった。好奇心の幅を広げてくれる一冊です。

    0
    2025年11月15日
  • 東の国から 新しい日本における幻想と研究

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日清戦争前夜、古代伝説の地・出雲から、軍都としての色彩わや強めた熊本に移住したハーンの描いた日本の肖像。

    浦島太郎の話が知っている話とちょっと違った。日清戦争に従軍する元生徒のエピソードは『黒い蜻蛉』にもあった。

    0
    2025年10月13日
  • 怪談

    Posted by ブクログ

    森鴎外を読んで、ちょっぴり日本の昔の話に興味が出てきたので本作を手に取った。再読。
    1作目の耳なし芳一がとても良い。平家の恨み悲しみが伝わってきて涙しそうになった。怖いけど物哀しい。これぞ日本の怪談話。素晴らしい。
    一方でむじなや雪女はコンパクトに纏められており、外国人が書くから淡白なのかなぁと感じた。ハーンの英文を日本人が翻訳しているため不思議な感覚はある。日本の文化や風習、民族性が表現され、現代人の私が読んでも気づきがある。よく書き残してくださったと感謝する。

    次の朝ドラがラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の妻セツの話らしい。この春に松山城を訪れた際に知った。どういった経緯でハーンが日本を愛する事になったのか、怪談を書くためにどのような苦労があったのか知れるだろうか、と「あんぱん」を見ながら期待している。

    0
    2025年05月17日
  • 雪女 夏の日の夢

    Posted by ブクログ

    「異類婚姻譚」について調べていたときに「異形の女房」の例として出てきた『雪女』。
    そういえば小泉八雲、ラフカディオ・ハーンってちゃんと読んだことなかったかも。入門書としてこちらを読んでみました。
    ⁡
    有名な『耳なし芳一』、『雪女』のほか、ハーンが再録した日本の不思議な物語12編とエッセイ4編を収録。
    ⁡
    もととなる原話と比較したわけではないですが、物語はハーン独自の視点や語り口でリメイクされているのではと思われます。そもそも物語のセレクトからしてハーン独自のフィルターが入っているわけですし。
    ⁡
    エッセイ『夏の日の夢』に『浦島太郎』、同じくエッセイ『神々の集う国の都』に『子育て幽霊』の話が出てきます。これらの物語にある「哀れみ」や「哀しさ」のようなものにハーンは強く惹かれていたようです。
    『遠野物語』なんかもそうですが、日本の伝承物語ってどこか暗さとか悲しさを含んでますね。
    ⁡
    『東洋の土をふんだ日』、『盆踊り』、『神々の集う国の都』、『夏の日の夢』。エッセイ4編は抄訳ですが、どれもとても美しい文章で日本の印象がつづられています。
    ⁡
    ハーンがだいぶ盛っているところもあると思いますが、明治時代の日本はかくも美しかったのか。異国人の眼で見るからこそわかる美しさもあったのかと思います。
    ⁡
    「日本の町の通りは漢字で飾られているから絵のように見える。これを英語で置き換えたところを想像するとゾッとする」といったような文章があるんですが、日本人は英語で書かれた看板を無意味にかっこいいと思ってしまうんだから笑ってしまいます。
    ⁡
    2025年秋の朝ドラ『ばけばけ』は小泉セツが主人公だそうですが、ハーンに日本の物語を紹介した女性に興味がわいてきたので、ハーンのエッセイとともにちゃんと読んでみたいなと思います。


    以下、引用。

    74
    原話である『宇治拾遺物語』ではタヌキだが、英語圏の国々にはタヌキはいないので、ハーンはアナグマにしている。

    132
    そういう古い鏡というのは不思議なもので、それぞれが魂を持っているし、鏡の魂というのは女性なのだ。

    140
    日本の田舎にある村のうちには、真夏のよく晴れた日でもずいぶん暗いところがしばしばある。

    こうした村の第一印象がちょっと薄気味悪いのは、一種独特の不思議な魅力を持った透明な薄暗さのせいというより、その静けさのせいである。

    164
    「第一印象というのは、たちまち消えてしまうものですからね。いったん薄れてしまったら、思い出そうとしても思い出せるものではありません。これからあなたはこの国で、ありとあらゆる不思議なことを体験なさるでしょうが、第一印象の魅力にまさるものには、二度と出会えるものではありませんよ。」

    169
    やがて、働いている人たちの着物にも、店の布にあるのとおなじ文字が書いてあるのに気がつく。どんな唐草模様を使っても、こんな効果は出せないだろう。意味を示しながら装飾にもなるようにと変形されたそれらの文字は、均整のとれた美しさを保ちながらおしゃべりでもあるが、意味を持たないデザインにはそんな芸当はできやしない。労働者の濃い青の上着の背中に、それを着ている人がどこの店や会社の者かを示すまっ白な文字が、遠くからでもかんたんに読める大きさで記されていると、ごく安い粗末な衣装が、華やかな装いをこらしているかのように見える。

    それは、これらの通りが驚異的に美しい絵のような景色に見えるのは、まず何よりも、ありとあらゆるものが──柱の表面や紙製のスクリーンまでが──白、黒、青、金などで書かれた中国や日本の文字で、ふんだんに飾られているからなのだ、ということだ。それがわかったら、ほんの一瞬でいいから、これらの不思議な文字を英語の文字におきかえたらどうなるかを、想像してみてほしい。もしもあなたが、審美眼というものを多少ともお持ちだったら、そう考えただけでぞっとして、わたしと同様、《ローマジカイ》の反対者になることだろう。

    172
    なぜなら、自分でそれに気がついているかどうかはべつとして、本当に買いたいと思っているものは、店の商品だけではないからだ。店もほしいし、店の主人もほしいし、布がゆれている店が並び、人々が並んでいる通りも、町全体も、入江も、それを取り巻く山なみも、雲ひとつない空に、白く、夢さながらに浮かんでいる富士山もほしい。いや、本当のことを言うと、魔法のような木々や明るい大気、たくさんの都や町や寺、そして、この世でもっとも愛すべき四千万の人々をひっくるめた、日本全部がほしいのだ。

    183
    小鳥のように軽く身構えたその群れは、夢のなかで古代の壺のまわりをぐるぐるまわっていた女たちの姿を思い出させた。ひざのあたりにまつわりつく美しい日本の着物は、大きく垂れ下がる風変わりな袖と、ぎゅっと結ばれた幅の広い奇妙な帯さえなかったら、ギリシャかエトルリアの芸術家が壺に描いた絵をもとにデザインしたと言ってもいいほどだ。

    212
    川向こうの家々では、見えないランプの柔らかな黄色い光が、大きな《ショウジ》いっぱいにひろがり、優雅な女たちのほっそりした姿がその光のなかを動きまわっているのが、影絵のように見える。日本じゅうでガラスが使われるなどということにならないよう、わたしは心から願っている。そんなことになったが最後、このすばらしい影たちは消え失せてしまうのだ。

    236
    たぶん、それでも哀れに思ってしまうところに、この謎の答えがあるのだろう。この哀れみは、自分に対する哀れみなのにちがいない。つまりこの伝説は、無数の魂が作りだした伝説なのだ。それに対する思いは、光が青く風が優しい特別な時を選んで、ふっと心にやってくる。それはいつも、まるで昔もらった小言のようだ。


    0
    2025年02月14日
  • 復刻版 ラフカディオ・ハーンのクレオール料理読本

    Posted by ブクログ

    ラフカディオ・ハーンがニューオーリンズで暮らしていた時期に出版した料理本の再編集版。


    四方田犬彦の『ラブレーの子供たち』で触れられていた本!邦訳があったとは。
    挿絵などなく、文字がびっしりの昔の料理本。レシピも「台所に立つ人ならわかるよね」というノリがあるので、画像検索しないと正直なかなかピンと来ない。逆に、19世紀の料理再現動画で見たことあるものに再会できたりもした。
    ソースやドレッシング、保存食の紹介数がめちゃくちゃ多くて手厚い辺りにハーンの学者魂を感じる。これらのレシピをどんなふうに学んでいったのかは書かれてないけど、訳者が推測するように家庭の主婦や料理番の女性たちから教わったのだとすれば、そこを透明化して更に読者の主婦に説教するような口調なのがウザくはある(当時の料理本はみんなこのノリだから仕方ない)。自分で料理をするような書きぶりだけど、実際ハーンはどのくらいの腕前だったのか。時たま「(美味)」とか「(極上)」とか書いてあるのが可愛い。

    0
    2024年06月27日
  • 怪談

    Posted by ブクログ

    耳なし芳一、ろくろ首、雪女、幼少の頃、恐怖の世界に陥し入れてくれた物語がここにあった。
    ただ、今読むと恐怖というよりは不思議な物語ばかりだ。さらに言えば美しさすら感じる。私も歳を重ねたものだな。

    0
    2023年12月24日
  • 怪談

    Posted by ブクログ

    知人の主催されているオンライン読書会の課題本として、最初の三編を読み合いました。やはり「耳なし芳一」が圧倒的知名度でしたが、平家絡みの話とは知らなんだ。なぜ「耳」なのかについては、耳は世界との回路=異界との回路=あの世とこの世をつなぐから「見えていた」のではないかと考えました。また、語られた物語の当時は、「死」が身近だったために、より「生」への思いや執着が強かったのではないかと考えました(以下、つづく)。

    0
    2023年11月05日
  • 新編 日本の面影 II

    Posted by ブクログ

    ・気持ちの準備ができている時は、ゆったりと入ってくる。
    ・紀行文はそんな時にいい。
    ・雑司ヶ谷を訪れてもいい。

    0
    2023年06月07日
  • 新編 日本の面影

    Posted by ブクログ

    ・濃密でゆっくりと流れる日本の風景。令和のショートムービーや倍速再生の世界とは真逆の世界。でも、我々の深いところには今も息づいていると思っている。
    ・丁寧で簡潔な文章。久しぶりに相対することができて豊かな気分になった。
    ・「花と同じ名前の娘たち」いまも、そういう名前の子供もいるけど地面とのつながりが違うように感じる。草履越しか、スニーカー越しか。
    ・「イギリスの豪華な庭を思い出すたびに、どれだけの富を費やしてわざわざ自然を壊し、不調和なものを造って何を残そうとしているのか」
    ・「日本人の微笑」は、今では逆転しているように感じられた。気質や国が置かれている状況も逆転しているのだろうか。

    0
    2024年02月02日
  • 新編 日本の怪談 II

    Posted by ブクログ

    『日本の怪談』と銘打っているが、主軸は八雲が日本へ辿り着く前のアメリカ時代の再話ものや、折々に書いたエッセイである。
    幼少期の恐怖体験、中国やインドなど異文化の再話、日本の怪談に晩年のエッセイ…、ラフカディオ・ハーンが小泉八雲になる軌跡を辿るような作品集だった。

    0
    2022年08月01日
  • 新編 日本の怪談

    Posted by ブクログ

    訳文が平易で子供でも読みやすい。
    江戸時代の狂歌を八雲自身が解説した『妖怪のうた』は、八雲の解釈と自筆イラストが良い味を出していて面白かった。

    0
    2022年08月01日
  • 怪談

    Posted by ブクログ

    他の話は有耶無耶になったり不思議だなぁって話が多い中、「ろくろ首」だけ力技で倒してるのがツボに入った
    最後の訳者の昔話が怖かった

    0
    2022年06月17日
  • 新編 日本の面影

    Posted by ブクログ

    ラフカディオ・ハーンが著した『知られぬ日本の面影』から、訳者が11遍のエッセイを選び再編集したもの。
    日本に降り立ったその日の感動を、時に幻想的な表現を用いて綴った作品から始まり、日本人が普段気にとめない様な風景を慈しむ作品が収録されている。
    松江から新天地の熊本へ出立する朝までの数日間を描いた『さようなら』と言うエッセイを読むと、いかにハーンが松江の人々と交流を深めていたのかが分かり優しい気持ちになれる。
    キリスト教を嫌悪していたためか、西洋人に対する評価が辛口過ぎる気もするが、ハーンが愛した日本が本著の中には生き生きと存在している。

    0
    2022年05月08日
  • 雪女 夏の日の夢

    Posted by ブクログ

    名前だけは知っているハーンの作品をはじめて読むことができた。
    怪談で知られるような民話やおとぎ話が12編+後半には4編のエッセイ(抄訳含む)が収録されている。

    面白かったのは、お茶の中の顔、常識、伊藤則資の話。
    自然と杉浦日向子の「百物語」や「東のエデン」(明治期の外国人の日本についての手記)をおもいだした。
    (東のエデンで、日本について、「ここにいるのは、追放前のアダムとイブだ。されば僕は彼らを誘惑しにきた蛇かもしれない」というフレーズが忘れられない)

    八雲のエッセイは、どれも本当に素晴らしくて、抄訳なのが勿体なかった。
    はじめて日本に来たときの町の印象、盆踊りの夢のような光景、浦島太郎伝説と結びつく熊本への旅行など。

    外国人のハーンの目を通してみる、明治やそれ以前の日本が本当に小さくて不思議な別の世界の物語なのが興味深い。
    東南アジアの仏教国の、中国とも韓国とも違う、一つの島国なんだなと思った。
    もはや私たちにとっても失われた国だ。

    注釈も楽しく読んだ。
    ハーン個人の解釈も時折含まれていることがわかる。

    改めて経歴を見て、ハーンがギリシア生まれのアイルランド育ちであることを深く考えさせられた。
    神話の国、妖精の国から来た彼が、日本の自然や大衆の物語にそれらを読み取り、再話した点が興味深い。

    あとがきで、訳者の脇明子さんが、
    英語で書かれた日本についての物語&日本でもともと知られている物語をわざわざ再度日本語に翻訳する意味ってなんなんだ(大意)と当初感じておられたとのこと。
    それを言っちゃあおしまいよーと思ったけど、いっとき流行った自動翻訳における、桃太郎→英語版モモタロウ→日本語版桃太郎が笑えることと同じで、そのフィルターが私には新鮮でたのしかった。
    しかし翻訳にはかなりエネルギーを要したと思われる。
    お疲れ様でした。労作。

    0
    2021年11月06日
  • 怪談・奇談

    Posted by ブクログ

    知ってる話は、ほんの一部。こんなに書いていたとは知らなかった。夫婦愛が絡む話が多いのは、本人の生き様からか?

    0
    2019年10月14日
  • 新編 日本の怪談

    Posted by ブクログ

    新編で日本の怪談
    「耳無し芳一」「ちんちん小袴」「ろくろ首」
    はじめ、ハーンが愛した日本の怪談42編を叙情あふれる。

    0
    2019年08月29日
  • 怪談 不思議なことの物語と研究

    Posted by ブクログ

    ブンガク?
    かかった時間90分

    ひさびさに読書。夏だし読書リハビリも兼ねて、八雲の怪談を読む。怪談自体は有名なものばかりだったが、訳者の美しい、というか、豊かな?日本語で読むのはまた一興。

    ところで、この本の後半には八雲の虫に関する随筆が収められているのだが、それがけっこうおもしろかった。蟻は社会全体の利益のために食欲、睡眠欲、性欲までもを自分の利益と社会の利益が矛盾しないように発達している。もしかしてこれは人間よりも高次の社会形態じゃなかろうか?的な。

    昆虫学者の説の引用らしいが、なかなか面白い。

    0
    2018年07月07日
  • 怪談・奇談

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・怪談
     ・耳なし芳一のはなし
     ・おしどり
     ・お貞のはなし
     ・乳母ざくら
     ・はかりごと
     ・鏡と鐘
     ・食人鬼
     ・むじな
     ・ろくろ首
     ・葬られた秘密
     ・雪おんな
     ・青柳のはなし
     ・十六ざくら
     ・安芸之助の夢
     ・力ばか

    ・奇談
     ・鳥取の布団のはなし
     ・死人が帰ってきたはなし
     ・倩女のはなし
     ・振袖
     ・因果ばなし
     ・和解
     ・普賢菩薩のはなし
     ・衝立の乙女
     ・死骸に乗る者
     ・鮫人の感謝
     ・約束
     ・破約
     ・閻魔の庁にて
     ・果心居士のはなし
     ・梅津忠兵衛のはなし
     ・興義和尚のはなし
     ・幽霊滝の伝説
     ・茶碗の中
     ・常識
     ・生霊
     ・死霊
     ・おかめのはなし
     ・蠅のはなし
     ・雉子のはなし
     ・忠五郎のはなし
     ・いつもあること
     ・鏡の乙女

    特に印象に残ったのは「安芸之助の夢」。SFみたいだ。

    0
    2017年09月12日
  • 新編 日本の怪談

    Posted by ブクログ

    まあ帰化してるとは言え「日本通」というレベルじゃないんですね、先生。
    しかしどうも自分は怪談の読み方がわかってないのか、怖いというよりは切なさとか愛情とかそういうものばかり感じてしまう。

    0
    2017年04月08日
  • 怪談 不思議なことの物語と研究

    Posted by ブクログ

    こういうシンプルなホラーって良いよね。
    小泉八雲って名前から女性だと思い込んでいました。ラフカディオ・ハーンと聞くと男性のイメージだったのに、2つの名前がちゃんと繋がっていませんでした

    0
    2015年07月12日