ラフカディオ・ハーンのレビュー一覧

  • 心 日本の内面生活の暗示と影響

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    日本人(とくに女性)をテーマにした抒情的な小編と、明治の日本社会・文化への評論がバランスよく併載されています。ハーンというと旅行記や民話の再話のイメージが強かったのですが、本書からは本来ジャーナリストであった著者の一面も窺われます。文明開化や富国強兵に沸く日本への批判は大変興味深く、また日本の祖先信仰や死の観念(西洋人である著者のみならず現代日本の読者にもまた目新しく感じられる)についての論評では、それが近代知に照らしていかに合理的なものであるかを説いていて面白いです。
    著者は昔ながらの慎み深い日本女性に強い魅力を感じていたようで、本書に所載の「ハル」「きみ子」などにはそれが顕著に表れています

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    2025年02月24日
  • 雪女 夏の日の夢

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    ハーンが愛した風景や文化は今もこの国にあるのかな。
    酔っ払いながら読んだから、もう一度読まないとな。

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    2024年07月16日
  • 怪談

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    読みやすく、面白い。
    解説にもあるように、ほとんどは再話文学で、またこの本によって有名になって児童向けの怪談集などに収録されているために、幼い時分に読んだ記憶のあるものだったが、出典の明示されていない「かけひき」(解説ではリラダンの影響が指摘されているが)は日本的怪奇趣味に合理主義的なオチがポンとくっついているのが面白かった。

    また、後半の「虫の研究」3編はそれぞれ味わいが異なる。「蝶」は日本の蝶を愛でる感性や逸話の多くが中国由来と考えられる、とことわりを入れつつも、蝶の登場する俳句などを列挙し、その詩心を賞賛する。「蚊」では墓に供えられた水から蚊が沸いて困るが「仏教では殺生を禁じている…」

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    2024年02月15日
  • 怪談

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    ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の「怪談」の新訳。2018年の初版で、訳者は南條竹則だ。訳が新しく、これまでの「怪談」研究の成果を踏まえているので、とても読みやすい。しかも、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の生涯について解説も記載されており、至れり尽くせりだ。初めて「怪談」を読む人には、この本をお勧めしたい。

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    2024年01月29日
  • 新編 日本の面影

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    1890年にアメリカから来日したラフカディオ・ハーン(後に帰化して小泉八雲)が日本各地(主に山陰)を遊行した記録をまとめた本。

    ハーンは本書の中で日本、日本人について絶賛している。日本の美しい風景、ありのままの情景、日本人の伝統的徳目、慎ましい態度、愛嬌、信仰、迷信にいたるまであらゆるものを褒め尽くす。
    それらの動機にはハーンの西洋的価値観、特に一神教への反発やハーン自身の個人的原体験があると言われており、あまり冷静かつ客観的なものだとは言えない。ただそれでも、明治中期のありのままの日本を描いた資料として有用である。

    そうした文化資料的側面は一度置いても、単純に旅行記として面白い。ハーンの

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    2023年07月14日
  • 怪談 不思議なことの物語と研究

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    19世紀の日本を訪れ、日本研究に生涯を捧げた英国人、ラフカディオ・ハーンが蒐集した日本に伝わる怪談・奇談を集めたもの。

    子どもの頃に一度は名前が聞いたことのある妖怪にまつわる怪談話の原典が多く入っており、現代の日本人から見ても新鮮。

    今の怪談話や怖い話とは違い、古典的な怪談話は善因善果、悪因悪果といった教育的な内容や美しさを残して終わるような読むものに余韻を残す内容が多いのがいいなと思った。

    中には意外にもコミカルなものもあったりして面白い。

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    2023年06月25日
  • 怪談 不思議なことの物語と研究

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    ラスカディオ・ハーン(小泉八雲)の怪談集ですね。
    ハーンは日本に来る前のアメリカ時代から怪談に並々ならぬ関心を寄せていたそうです。
    この作品集は翻訳で、訳者の解説で恒文社版『全訳小泉八雲作品集』におさめたものを、同社の許可をえたうえ、二三の誤植を訂正したものだそうです。
    ハーンの怪談研究は、ハーンと言えば怪談と言われる位にハーンの著作の中でも検挙に暇が無いくらいですね。
    夏と言えば、踊りを主体にした祭り、花火、怪談話ですからハーンに導かれて日本の怪談を読みませう。

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    2022年08月06日
  • 新編 日本の面影 II

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    前作『新編 日本の面影』に収録されなかった10編のエッセイと、奥様である小泉節子氏が八雲との思い出を語る『思い出の記』を収録。

    八雲のエッセイはもちろん、『思い出の記』を是非読みたかったので手頃な文庫に纏まっているのはありがたい。
    俗に言うヘルン語でやり取りする夫妻の会話は、文章だけでも微笑ましく、二人の絆を感じる。

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    2022年07月16日
  • 怪談・奇談

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    耳なし芳一、ろくろ首、ゆき女、屏風の女、魂よく一日に千里を往く、重くなる赤ん坊…聞いたことがあるけど、読んだことのない話ばかり。改めて日本に息づく伝統の怪談、昔話(しかも有名なものばかり)を読めてよかった。
    「翻案」と言っているけど、小泉八雲を通してきくと、そのまなざしの暖かさ、そして時折挟まれる客観的な注釈が入ると、温故知新というか懐かしく温かく、そして新鮮さを感じる。江戸の名残が色濃く残る明治の時代にこういう怪談を人の口から聞き、収集して記述する、そういうフィールドワークって大切なんだろうな。魂の生まれ変わり、死んだ女の嫉妬の話と恋わずらいの話が多い。死と恋ってそういう不思議なものを生み出

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    2021年12月27日
  • 怪談 不思議なことの物語と研究

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    どれも背筋がゾクっと凍るような怪談で暑くなるこれからの季節におすすめです。全て短編なので隙間時間にサクサク読めます。個人的には雪女、むなじ、青柳物語が楽しく読めました。

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    2021年06月22日
  • 新編 日本の面影

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    ネタバレ

    目次
    ・はじめに
    ・東洋の第一日目
    ・盆踊り
    ・神々の国の首都
    ・杵築――日本最古の神社
    ・子供たちの死霊の岩屋で――加賀(かか)の潜戸(くけと)
    ・日本海に沿って
    ・日本の庭にて
    ・英語教師の日記から
    ・日本人の微笑
    ・さようなら

    まずラフカディオ・ハーン(小泉八雲)に「ありがとう」と感謝を述べたい。
    当時、極東の未開国扱いだった日本の良いところをこんなに見つけてくれて、世界に発信してくれて。

    今、誰かが「神の国・ニッポン」などと言おうものなら炎上間違いないけれど、彼が日本にいた明治の後期、日本はまだ神と共に在る国だったんだなあ。
    それは、神である天皇のために死ぬなんてことでは全然なくて

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    2021年06月10日
  • 怪談・奇談

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    小泉八雲作の怪談15篇、奇談27篇。多くは勧善懲悪だが、全く理不尽な話もある。日本の名作の一つです。

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    2020年10月29日
  • 新編 日本の面影

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    小泉八雲ことラフカディオ・ハーンが来日当時の日本の文化・生活をつづった随想録。文体は生真面目だけど日常的な言葉遣いで読みやすいです。
    西洋化しきっていないかつての日本を事細かに描写していて、実際に見たわけではない風景ながら郷愁を感じられます。
    ……はいいのですが、随所に挟み込まれる西洋出身の筆者による舌鋒鋭い西洋disで目を白黒させられてしまった。
    キリスト教文化に馴染めなかったという小泉八雲がこんなにも日本を愛しているのを見ると、生まれたまま漫然と日本人でいることが申し訳ないというか、自己の郷土愛というものを顧みなければならないような気分になりました…。

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    2022年11月20日
  • 新編 日本の面影

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    トリップ小説である。冷静でありながら情熱的に昔の日本の景色、風習、人柄を書き尽くしている。読むだけでその当時、おそらく明治時代、まだ江戸の匂いが色濃く残る時代へ連れていかれる。小泉八雲はもともと新聞記者だっただけあり、事実を正確に伝えようとする描写力とそこから導き出される日本という国への分析力、そして詩的な表現力が圧倒的に優れている。これを翻訳した人もいい。今を生きる日本人として、根底に根差しているものがなにか、優しくしかし鮮烈に教えてくれる素晴らしい本である。

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    2016年03月12日
  • 新編 日本の面影

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    ラフカディオハーンが書いた、日本の風景。
    19世紀後半に日本にやってきた彼は、山陰をまわり出雲国へ向かう。

    その中で当時の日本人の良さ、日本の良さをとても美しい言葉で著している。
    彼が村人などから聞いた人柱伝説や逸話などもたくさん紹介されており、いかに当時の日本がいわゆる"古き良き日本"であるかを感じる。

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    2016年02月09日
  • 怪談・奇談

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    怪談15編、奇談27編の計42の話。
    怪談のほうは『耳なし芳一のはなし』『むじな』など有名な話が多く、奇談は知らないものがほとんどだった。
    なんとなく知ってるものでもちゃんと読んだことはなかったので、こういう話だったんだと興味深く読めた。

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    2014年08月10日
  • 新編 日本の怪談

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    子どもにも向けて書かれていると背表紙に書かれていたが、
    結構怖くて読み応えがありました。
    なんとなく知っていた怪談も、改めて読むことが出来てよかったです。
    古きよき日本の一面も分かりました。

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    2014年02月23日
  • 心 日本の内面生活の暗示と影響

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    離れて見る・外から見る方が物事の本質は分かりやすくなる、と聞くが、まさにそういった本。暗に欧州の心の在りようと比べているようで、日本人の心の在りようが分かりやすく顕れていると思う(小泉八雲はギリシャ出身)。
    また、執筆当時は明治時代。近代(戦前)の日本人の心の在りようを知るにもよい本に思う。そして、近代の日本人の心が現代にも少なからず残っていることを嬉しく思う。
    急激に変化する社会にあっても、連綿と続いてきた日本人の心の在り方は簡単には変わらないようだ。

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    2014年02月15日
  • 怪談・奇談

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    有名な昔話、怪談はは結構ラフカディオさんを通していると考えると、近代への影響は凄まじいものがありますね。
    魂が蟻の世界にいく話が好きです。胡蝶の夢なのか。
    自分が一生を描く作品に弱いだけなのですが。
    あとで調べたところラフカディオさんは蟻が好きらしい。というより虫全体が好きらしい。

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    2013年12月08日
  • 新編 日本の面影

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    小泉八雲が帰化前に書いた日本滞在記。別の本で引用されていたので買ってみた。日本人、日本の文化、自然、庭、樹木、花など日本の全てを美しい表現で褒めちぎっていて気持ちいい。桜の叙情的な表現は繰り返し読みました。訳者の力量も良いのだと思う。特に「日本人の微笑」と題した考察がとても奥深く的を得ている。著者が西洋にはない当たり前の出来事として書かれていることが、今の日本では当たり前ではなくなってしまっている。そこに寂しさを感じます。

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    2013年05月26日