ラフカディオ・ハーンのレビュー一覧

  • 新編 日本の面影

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    朝ドラ予習、第3段!(もう始まってるけど)
    1980年に来日したハーンの最初の作品集。「東洋の第一日目」で日本の第一印象を描いている。日本人の精神性に触れ、花木鳥虫を細やかに観察し、英語教師としての経験を書き記すが、どれも豊かで美しい文章!

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    2025年12月01日
  • 心 日本の内面生活の暗示と影響

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    とっても良かった。ハーンが心から日本を愛してくれて、日本文化やメンタリティに対して非常に深い研究、考察をされていたことに驚いた。 日本の神道と仏教の教えが不思議に合わさって生まれた日本人の精神に感銘を受けていたようで、仏教感をこの本で改めてハーンに教えてもらった感じがする。 私はハーンより日本のことを知らず、恥じたい気持ちになった。 あと、ここに記された死生観に心救われた思い。亡くなった者は確かに現生の人間の中に生きている。

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    2025年10月23日
  • 怪談

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    『耳なし芳一の話』
    知名度の高い話。琵琶の名手芳一は、和尚も小僧もいないある夜に、武士から「やんごとなき方がお前の琵琶を所望している」と言われて、ついていく。彼らは平家滅亡の壇ノ浦の件になると、いたく涙を流し、七夜通って欲しいと頼む。誰にもこの事を言ってはならないと言われ、芳一はこっそり出かけていたが、ある日ばれてしまう。

     再読してわかったのは、芳一の通う期限があったことだ。永遠に琵琶コンサートをやってほしかったわけではない。七日といえば初七日が浮かぶが、呼び出した相手からすれば、とっくにその期限は過ぎている。普通に誰にも知られず七日通えば、無事に過ぎたのでは。それとも七日過ぎて、いよいよ

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    2025年08月14日
  • 新編 日本の面影 II

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    明治時代の中国地方の風俗とかがエッセイみたいに記録してあって、外国の人が見た日本だから、日本人なら当たり前だったから書かなかったところが書かれていて記録として面白い。日本人が他の外国の記録を読んでるみたいな気持ちにすらなる。一方で確かにこれは日本人だなぁという行動が記載されていて、ちょっと誇らしくなったり、この頃からこうなんだなと不思議に思ったり情緒が忙しい。

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    2025年04月29日
  • 新編 日本の面影

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     来日して、いろいろなものに興味を持った、ラフカディオ・ハーン。興味を持つ対象が、次第に物体から、日本人の心の内面へと変化していく。
     その様子を嬉しく思いながら、本作を読み進めていきました。

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    2024年05月11日
  • 怪談・奇談

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    若いころから何度も繰り返して読んでいます。もう何回読み返しているか、わかりませんが、読むたびに新鮮で全く飽きません。ハーンの怪談って怖いだけではないのですよね。なんというか怖い話でも作者の感じ方が優しく、何度も読み返したくなります。稲川さんの怪談にも通じるものがあるかもしれません。
    ハーンというといわゆる「怪談(kwaidan)」が有名ですが、他にも「影」「骨董」「日本雑録」など怖い話が収録されている作品がたくさんあります。この角川文庫版は、そんな作品群からたくさんの怪談が収録されています。

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    2022年09月06日
  • 新編 日本の面影 II

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    ネタバレ

    目次
    ・弘法大師の書
    ・鎌倉・江ノ島詣で
    ・盆市
    ・美保関にて
    ・日御碕(ひのみさき)にて
    ・八重垣神社
    ・狐
    ・二つの珍しい祭日
    ・伯耆(ほうき)から隠岐(おき)へ
    ・幽霊とお化け
    ・思い出の記…小泉節子

    種本である『知られぬ日本の面影』は、日本のことを知らぬ外国向けに書かれたものなので、一つ一つのものや行為の文化的・宗教的背景などを丁寧に説明しているのだけれど、先に出た『日本の面影』の収録から漏れたこちらの作品は、説明の丁寧さよりも、子どものような素直な好奇心で持って眺めているハーンの眼差しが強く感じられた。

    日本文化の中のワビサビを尊び、枯れたものの中にもののあはれを感じているはずの

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    2021年06月28日
  • 新編 日本の面影

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     日本名 小泉八雲ことラフカディオ・ハーンが、1840(明治23)年、日本にやってきて初めて書いた「知られぬ日本の面影」の翻訳アンソロジーである。
     ハーンは来日後、間もなく会った親切な英国人教授に「日本の第一印象は、出来るだけ早く書き残しておきなさい。」と言われ、あわただしく書き留めたものをまとめた。本当によく書き残してくださったと思う。なぜかというと、その時外国人ハーンが見た、今から180年前の日本は、我々の国だけれど、もうそんな素敵な国は世界のどこにも無いのだから。
     「東洋の第一日目」という章からの抜粋。
      『人力車ほど居心地の良い小型の車は想像できない。わらじ履きの車夫の動きに合わ

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    2021年02月09日
  • 小泉八雲東大講義録 日本文学の未来のために

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    『本の内容について独自の意見を表明できない人は、誰であれ、本当の読書をしている人とは言いがたいのである』―『読書について』

    小泉八雲がラフカディオ・ハーンという聞き慣れない名前の外国人であると知った時の驚きは、子供の頃に耳なし芳一の話を教科書で読んだ世代には共通の驚きではないだろうか。今時分の子供であれば近所に外国籍の隣人がいたり、同級生に目鼻立ちがすっと通った子がいたりするのかも知れないが、昭和40年代の子供にとって外国とは「わんぱくフリッパー」や「名犬ラッシー」や「じゃじゃ馬億万長者」のような見たことのない国のことで、名前だってサンディやデイジーのような響きがするものである筈で、鎌倉時代

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    2020年03月02日
  • 小泉八雲東大講義録 日本文学の未来のために

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    小泉八雲の講義録。
    あの時代の講義録が残ってるってすごくないですか。。。ほぼ受講生の筆記と講義ノートでしょ。。。
    しかも小泉八雲の授業を受けられるってうらやましすぎる。

    「読書について」なんて少しドキリとしながらも。

    最後は、日本語なんだよな。どれだけ海外のものを研究したとしても、日本語がダメだったら話にならないんだろうな。

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    2020年01月27日
  • 復刻版 ラフカディオ・ハーンのクレオール料理読本

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    "料理もまたその手順の一つ一つが科学的に研究されるべきであり、決して成り行きまかせの人生の一コマなどと見なされてはならない。"

    冒頭からいきなり暑苦しい。にも関わらず、実際のレシピでは "精いっぱい工夫して、ひたすら巻きあげる"(オムレツ)などアバウトな表現が見られるし、果物をもいでくるところから料理が始まるわんぱくなものもあるし、 "お茶の時間のためのポケットブックス(みんなの大好物)" なんていうお茶目な名前の料理も。

    とにかく全体的に突っ込みどころ満載の最高に面白い料理読本。小泉八雲の新たな一面と出会える。

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    2019年01月08日
  • 新編 日本の面影 II

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    (上巻と同じ内容です)
    2012.8記。

    突然ですがやっぱり地元の夏祭り・盆踊りというのはよいものです。なぜか振付を熟知しているおばちゃん、よくわからない役割を与えられてねじり鉢巻きで周囲ににらみを利かせているおっさん・・・

    私が小学生(30年前、1980年前後)のころから変わらない風景だが、思えばこのおっさんおばちゃんも30年前はせいぜい30代。つまり1980年代にはそこそこ「盆踊りだせー」とか言っていた世代ではないのだろうか?2030年ごろには僕も地元の公園辺りで「自治会」のテントの下で東京音頭の音量を調節したりしているのだろうか?日頃は都心に電車で働きに出てしまう僕だが、そうやって将

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    2019年01月03日
  • 新編 日本の面影

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    2012.8記。

    突然ですがやっぱり地元の夏祭り・盆踊りというのはよいものです。なぜか振付を熟知しているおばちゃん、よくわからない役割を与えられてねじり鉢巻きで周囲ににらみを利かせているおっさん・・・

    私が小学生(30年前、1980年前後)のころから変わらない風景だが、思えばこのおっさんおばちゃんも30年前はせいぜい30代。つまり1980年代にはそこそこ「盆踊りだせー」とか言っていた世代ではないのだろうか?2030年ごろには僕も地元の公園辺りで「自治会」のテントの下で東京音頭の音量を調節したりしているのだろうか?日頃は都心に電車で働きに出てしまう僕だが、そうやって将来どこであれ地域の行事の

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    2019年01月03日
  • 怪談 不思議なことの物語と研究

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    日本の怪談をあつめてある。外国人の仕事という感じは受けない。呪いや風習、言い伝え、迷信など息づいている。かと思えば巻末の虫に関する文化や社会に対する文章なんかもとても面白かった。。

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    2017年12月18日
  • 怪談 不思議なことの物語と研究

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    毎年お盆の時期になると、怪談が読みたくなる。

    どこからともなく聞こえてくる祭囃子。
    参道に連なる提灯。
    神社の境内に並ぶ石灯籠。
    迎え火のゆらめき。すすの匂い。……
    日本の夏の風物詩とともに、怪談はあるように思う。
    怪談を愛でることは、季節を愛でることでもあるのだ。

    世に怪談は数あれど、どうせ読むなら極上の一冊がいい。
    上田秋成『雨月物語』や柳田國男『遠野物語』。泉鏡花に内田百閒。
    杉浦日向子や森見登美彦、夢枕獏も捨てがたい。

    今年は八雲の『怪談』を読むことにした。
    ちょっと風変わりな一冊だ。
    『怪談』は1904年、ギリシャ出身のイギリス人、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンが、日本の民話

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    2015年10月11日
  • 怪談・奇談

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    読んだことないの入ってるかな~と思って借りた一冊。
    42編は有名な作品ばかりで、残念ながら未読作とは出会えませんでした。
    が、怪談と言うよりファンタジーのような、大人のメルヘン世界の感覚は何度読んでも面白く、ますます好きになりました。
    中国古典が元になっているのもあるので、久しぶりに漢文にも触れたくなりましたよー。

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    2014年11月29日
  • 新編 日本の面影

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    のちの小泉八雲の滞在記です。とにかく日本文化を誉めまくってます。一番興味深かったのは「日本人の微笑」の項で、その中でもイギリス人と老サムライのエピソードが印象的でした。

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    2014年05月06日
  • 怪談・奇談

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    日本の伝説民話を元に書かれた物語、42篇が収録されている。耳なし芳一と雪おんな以外は、初めて知る話ばかりだった。不気味さと、不思議さと、美しさ。美しさには色々あって、自然の美しさ、人情の美しさ、女性の美しさなど。日本の怪談には、美しい女性の存在がつきものなのだと改めて感じた。美人が登場する物語がとても多い。恐怖と美しさは、時に共存している。生き物や植物の不思議な話は、梨木香歩さんの「家守綺譚」の世界に通じるものがある。「安芸之助の夢」「衝立の乙女」「常識」が好き。

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    2014年01月22日
  • 怪談・奇談

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    ネタバレ

     やはり再読。
     中学生のとき課題図書で読んで以来かな。数年前に松江を旅する機会があって、たしか記念館か資料館のような所で購入。
     旅先で縁の作家さんの本を買うのが習慣になっています。。。

     やはりいい~。
     怪談であっても、とり殺されるような話であっても、恐怖よりもしっとりと、あわれというか人の業、悲しさが伝わってきます。。。
     これを外国の方が書いたのかと思うと、聞き書きではあるでしょうが、ちょっと驚きです。。。
     個人的にはおしどりの話と兄弟の布団の話、「約束」(重陽の節句までに帰ってくると言う約束)、「耳なし芳一」、などが好きです。。。 
     しかし話の種類として女の怨念というか、想い

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    2013年07月09日
  • 怪談・奇談

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    ネタバレ

    小泉八雲という名前と「耳なし芳一」で知られている。原著作はKwaidanという綴り。いろいろとりどり作品がある。耳なし法市の典拠は一夕散人「臥遊奇談」第二巻「琵琶秘曲泣幽霊」との節あり。本作品後も研究が進んでいるらしい。海外から来た人の日本文化の吸収の仕方に学ぶところがあるかも。第26回名古屋de朝活読書会で取り上げられたので記録。

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    2013年05月29日