崎谷はるひのレビュー一覧
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ネタバレカフェ店員・上狛零士×大学生・赤野井三矢
これまでの崎谷氏の鎌倉物は、私のツボにぴったりはまってる作品ばかりなので、期待が大きすぎたのかもしれません。
お話は、普通に楽しめたのですが。
三矢の受けたいじめの後味の悪さ。
上狛のキャラ。
演劇サークル。
せっかくの鎌倉は観光案内か、地元穴場案内の様だし、舞台のカフェ&アンティークショップの良さが活かしきれてないような?
等々、私にとって魅力に欠けててお話に乗りきれません。
ホラー作家や劇団など、他作品がさりげなく出てくるあたり、ファン心理としてはニヤッって感じで嬉しいのですが。
全体に何につけ説明的な文章が多く、本筋がぼけてるんじゃ?
以前の作品では、もっとエピソードで状況を解らせたり、うまい伏線があったように思うのは私だけ? -
Posted by ブクログ
ネタバレ未来美紀は大手総合アパレルメーカー勤務。
専門学校在学中に、入社面接を受けたのだが、倍率も高く自分よりも高学歴で才能もある男がたくさんいる中で、どうして自分が受かったのかよくわからない。
おまけに、未来はその時に、テンパった挙句、自分がゲイであることを公言してしまったのである。
そんな未来を受け入れてくれた職場で、職種上ほとんどが女性である先輩方からもかわいがられている。
そんな未来には片思いの相手がいる。
それは、テンパりまくった入社面接でショックだった未来が、トイレで泣いているところを慰めに来てくれた男性。
涙と共にコンタクトを落としてしまった未来は、男の顔を覚えておらず、つけていた香水の匂いで判断するしかなく、未来はそれを営業部に所属する男性社員だと思い、ずっと遠くから想っていた。
ところが、社長令息でもある嘉島弓彦が、未来にやたらとちょっかいをかけてくる。
二十歳の大学生で、二つ年下の弓彦は、キスやらハグだの、やたらに未来にかまってくる。恋愛ごとに慣れていない未来は、そのたびにドキドキしてしまうけれど、同時に、戸惑ってしまう。
ある日、未来は弓彦に本気でくどかれ……
という話でした。
結論を言うと、実は、未来があの時の人だと思い込んでいた営業の人は、違っていて、未来が想っていたその人は弓彦で。
ハッピーエンド。
実は、この人の書く他の本にいたく感動していたので、この本も楽しみにしながら読んでいたんですが、割とどこにでもありがちなネタで、普通で、ちょっと残念でした。
時々はっとする言葉があったりもするんですが、そういうのもなくて、個人的には期待が高かっただけに残念に思いますが、相変わらず、優しいやわらかい話ではあるので、普通に楽しめると思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ湘南のカフェレストランの雇われ店長・藤木聖司には、十九歳の時に一方的に、恋人へ別れを告げた過去があった。
それはエリートへの道を約束されている相手・嘉悦政秀の将来を思った藤木が告げた、あえて露悪的な別れだったが、その十年後、嘉悦が偶然、藤木の店を訪れたことで、ふたりは奇しくも再会してしまう。
だが「お前を忘れられなかった」と告げる嘉悦の左薬指に、藤木はプラチナのリングを見つけてしまう……
という話でした。
藤木は一方的に、振ってしまった嘉悦を今も引きずっていて、嘉悦との思い出の場所である湘南の店に勤めて、一人で思い出に浸り続けている。
そんなところに、嘉悦本人が現れて、再び藤木を口説き始める。
けれど、嘉悦の指にはプラチナのリングが光っていて。
藤木は奥さんに悪いと思いながら、再び動き出した嘉悦へ向かう気持ちを止められずに、嘉悦との逢瀬を繰り返す。
しかし、相手には家庭があるのだ、自分が一番ではないのだ、という罪悪感は次第に藤木を苛んでいって、徐々に不安定になっていってしまうというような感じで。
わかっていてもやめられない、というのの典型(苦笑)
でも、それだけ藤木の嘉悦を想う気持ちは一途で見てるこっちが苦しくなるくらいでした。
ひとりよがりでもいい、とても切ない物語が好きな方はぜひ。
もちろん、最後はハッピーエンドですが。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ写真学科に通う美大生・篠原亮祐は、バイト先のコンビニに毎晩訪れる真面目そうな会社員(実は隠れ美形)を気に入り、毎日見るのを楽しみにしていた。
そんなある日、酔ってやってきていた彼・小井博巳が戻してしまい、それを介抱したことがきっかけで、亮祐は彼をモデルに写真を撮らせてほしい、と頼む。
それというのも、課題である人物写真をうまく撮れず、困り果てていたのだ。
レンズ越しに素の博巳と向き合うに連れ、外見の美しさと、内面の素直さとのギャップに新鮮さを覚え、亮祐は博巳に惹かれ始める心を止められなくなる……。
という話でした。
表題作は二人がくっつくまで。
それとは別に、この話実は、二人がくっついた後に一回別れる「熱愛モーションブラー」という話が入ってるんですが。
個人的には、この話が秀逸だと思いました。
亮祐はそれなりにモテてきたし、悪い遊びも知っているし、という割と遊んできたタイプで。
一方の博巳は、真面目で、仕事もコンピューター系の会社で男ばかりで、余り遊ぶこともないタイプ。
おまけに、そこに年齢の壁と、社会人と学生、という壁が立ち塞がったら、価値観の違いがあるのが本当だと思うんですよね。
そこが、とても丁寧に描かれている話で。
勝手に撮られた博巳の写真(しかも事後)が、亮祐のせいではないにしろ勝手にコンクールに応募されて、賞を取ってしまう。
それに激怒した博巳が、価値観の違いが原因で亮祐に別れを切り出し、最終的には亮祐もそれを受け入れる……という話が入っているんですが。
それの博巳の言うことがいちいちもっともで、こういうことで恋人同士はきっと別れちゃうんだな……というリアリティがすごい。
きっと他人から見ればどうでもいいことだけど、本人たちにしてみたら譲れないライン、というのは必ずあって。
それがぶつかりあって別れてしまう。
でもそれを結局許した博巳は偉いと思うし。
こういうことでぶつかりあって、最後は本当の夫婦みたいなもの(男同士だから結婚は無理だしね)になっていくんだろうな……と思ったら、思い切り深かったです。
すっごくいい話だと思いました。
もちろん、表題作の話もキラキラしていて好きなんですが。
二つ目の話があるからこそ、締まる部分って絶対にあったと思いました!