【感想・ネタバレ】ヒマワリのコトバ―チュウイ―のレビュー

あらすじ

カフェバー「コントラスト」のオーナー・相馬昭生と弁護士の伊勢逸見。高校時代、恋人同士だった二人だが、伊勢が昭生にとって自分は“誰かの身代わり”なのではと疑ったことから徹底的に破局してしまう。以来十年、伊勢を許せずにいるのに体は繋げ、微妙な関係を続ける昭生。そしてそんな昭生のそばにいる伊勢。すれ違ったままの二人は……。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

付き合っているのに一方通行にしか感じられない関係に疲れた攻めが、受けに見切りを付けて他の人といい感じに…。浮気の類いにひどく嫌悪感を持つ受けは、攻めに対する気持ちが一気に憎悪に変わり、攻めへの復讐のために、身を犠牲にして複数プレイしてくる。そして、攻めへそのご報告シーンがまた強烈すぎる。裏切りは嫌いだけど、攻めの許しを乞う一途さはむしろ執着愛で、好みでした

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2014年03月27日

購入済み

大人の恋のお話〜ぃ??

信号機シリーズ3作目(本当はここで完結予定だったよーですが続編もあり)拗れちゃった大人のコイバナ、伊勢の一度の浮気を許せなず10年も振り回した挙句(鬼!)やっぱりかけがえのない存在だと気づくまでのお話。事の起こりは伊勢の「逃げ」だったけどややこしく遠回りした要因の大部分は純粋というか狭量で自己中で意固地な故に引くに引けなくなった昭生の稚拙な思考、イラっとくるネガっぷりですが屈折した過去持ちだからこそ魅力があったりもします。複雑な家庭環境と滋への恋心を認識出来ていなかったことで伊勢とすれ違っていき「事件」があって荒んじゃうわけですが、実は自分こそが伊勢を傷つけていた許されたいとひかりに気づかされ大切なものを失わずに済んでヤレヤレです(笑)粘り勝ち?その執念とも言えるほど真摯に追いかけ待ち続けた伊勢には絶句、浮気ゲロったときはバカヤローと思いましたが、いやーとにかく良かったねぇ(笑)しかし「ひかり」は本当に天使のようですね、眩しい。あと私ですら不信感あった滋の「本当のひかりへの思い」を知れて嬉しかった〜。

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2013年06月26日

Posted by ブクログ

信号機シリーズ伊勢×昭生の大人cp。
大人と言っても、二人が高校の同級生だった頃にまで遡って彼らの青くて未熟だった恋が仔細に描かれていて、そこに胸がチクチクさせられます。
幼少時代を過ごした昭生の家庭は、他人には到底理解しがたい複雑さがあります。16で結婚した病を抱える姉のひかりは、昭生の家族にとって女帝のような、また聖母のような存在で、誰もが逆らえない様子が伝わってきます。その中で昭生は家族の一員であろうと必死に過ごしていて、同じくひかりに尽くす義兄の滋に深く憧憬していきます。ところが、亜由美という部外者が相馬家に入り込んだことによって、純粋な年頃だった昭生は滋と自分の家族というものに幻滅していまいます。
そんな家庭での孤独感や滋への無自覚な想いに悩む昭生の前に現れたのが、同級生の伊勢。彼は同い年とは思えない辛抱強さと深い思いやりを持ち合わせていて、将来弁護士になったのは間違いなかった、適職だよねと思わせます。
屈託なく近づく伊勢に昭生も好意を持って、二人は程なく両想いに。二人のこの未熟で純粋な初恋は、滋に対する気持ちが恋だったのだと伊勢との関係で初めて気付いた昭生と、察しの良すぎる伊勢との感情の行き違いから、負のループへとその先10年間ぐるぐるすることになります。

二人とも初めての恋だったというのが、余計に相手に対しての純潔を求めてしまった気がします。「自分だけ」見つめて欲しいという有無を言わせない、まっとうな要求です。昭生が自分を滋の身代わりにしてるんじゃないかと思った伊勢にも、彼の浮気を知って傷ついた昭生にも共感できるだけに痛くて痛くて涙です。その気持ちをずるずる引きずったまま、大人になってそれでもお互い相手を切り離すこともできず、かと言って許すこともできず腐れ縁を続けているのもせつない。
でも、その中で伊勢はやっぱり成長していたというか、ずっと大人になっています。彼は互いに許しあって全てを受けとめようとしていて、愛がいっぱいでステキです。しかし、昭生が自分の気持ちに素直になって振り向いてくれるのを待ち続けていた伊勢の心の中がどんな状態だったのか考えると胸が痛いし、どうなるか見込みもないのに側にいるってすごいと思うし。
どうして自分なんかに?と昭生は言ってますが、伊勢は自分にとっての大切な人は二度と離さないと心に決めていたんですよね。

崎谷センセだけあって、絡みシーンはぶっちぎりでいいです。ただエロなだけじゃなく情感もこもっていて、せつないHから心まで一つになったHまで変化もはっきりしていて、どのシーンもよかった。
そして、エロに特化した作家さんというイメージだけじゃなく、心の琴線にふれるような表現力も群を抜いて素晴らしいなと、改めて感じました。

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2011年11月09日

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壊れた大人の純愛…かな(笑)。
純愛が壊れてるんじゃなくて、壊れた大人がしてる純愛。

崎谷先生の作品だと、ぎいっちゃんとれいちゃんに近いですねー。

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2011年02月18日

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『アオゾラのキモチ-ススメ-』
『オレンジのココロ-トマレ-』
⇒『ヒマワリのコトバ-チュウイ-』
『プリズムのヒトミ-ヤスメ-』 ※既刊3冊のその後的オムニバス
『ミントのクチビル-ハシレ-』
『リナリアのナミダ-マワレ-』
『ナゲキのカナリヤ-ウタエ-』

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2013年04月10日

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信号機シリーズ第3弾。
弁護士×バーのマスターなんだけど
2人の関係がすごく複雑で、読んでいてもどかしくてしょうがない。
やっぱり崎谷さんしか書けない内容のお話だと思ったのと
すっごく感動したのでした。。

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2009年10月04日

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シリーズ当初から出てきていて、一体どういう感じ?と思っていた相馬昭生が主人公。

前巻、甥・朗が主人公のときはん?この人、大丈夫?というといころが見えていて、どういうことなんだろうと思っていたので、それが分かりました。

それにしても…この話はとても重かったです。
前2巻も色々重いですけれど、
まだ主人公たちが若かったので、
何かあっても前に進んでいくというか、光があったんですが、
これは本当、最後の最後まですごくツライ話でした。
なんかもう、えぐられる感じ。
過去の誕生日のエピソードあたりはもう何とも…。
相当覚悟して読んだ方がいいです…。

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2013年07月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

信号機シリーズ3 
・初出 ヒマワリのコトバ-チュウイ-…書き下ろし 

弁護士×飲食店経営者 

昭生の過去を中心に現在まで拗れた伊勢との恋愛話。
若い時分に付き合っていたが想いが上手く伝わらなくて分かれてしまい、再会して…っていう話は多いと思うけど、10年も拗れてるのに別れないって伊勢の忍耐強さにビックリ。
昭生の行動にもなぁ…判らなくはないけど、浮気は絶対しないって仕返しに浮気するって。伊勢が傷つくって思ってなきゃ仕返しにならないと思うんだけど…。
あとはココの家族関係の複雑さは前作「オレンジのココロ」でも書かれてたけど…物心つくかつかないかの子供なら受け入れやすくても思春期の子供に理解しろって言う方が難しいだろ…まあ、大人って言っても当時のオトナが現在の昭生より若いことを思えば無理ない部分もあるんだろうが。
どちらももう少し昭生がまわりに相談できる人物がいれば全然話は変わってるんだから、昭生の性格というかコミュニケーション不全が一番の原因なんかなあ。
んー、でも…やっぱり一番といえばひかりか。理解し難い夫婦でさえなければ昭生はこんなに悩まなかっただろうからねぇ。それこそ安らぎを与えるのは女性で無いといけないのか?気の置けない友人を作って、じゃあダメだったわけ?
病気や周りの環境から精神的な成長が早いというのはアリだとおもうけど、病院からほとんど出ることのないひかりがあそこまで達観というか超然としているのはどうかと思うし…そうならもっと早く昭生を導いてやってたらよかったのにと…。
主人公が精神的に泣かされる話好きだしね~、問題なければ物語にならないんだけどね(苦笑)

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2010年12月06日

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あまりに重くて読むのがしんどかった。昭生は愛されることを渇望し、でも愛されることに臆病で、大人になりきれないまま年を重ねてしまったのかなと思います。全ての元凶がひかりにあるような気はするけど、『オレンジ~』だかにあったひかりの言葉「長引きすぎた…」が思い出されました。彼女自身、長く生きられると予想してなかったがゆえのワガママでみんなを振り回したと自覚しているのでは。そう思えば誰も悪くない。すれ違いはあったけど、それでも昭生の側を離れなかった伊勢を褒めてやりたいです。そして、みんな幸せになって欲しい。

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2010年08月28日

Posted by ブクログ

大人同士、10年間のオツキアイがポイントなのではないかと。
男女の恋愛関係でもありそーだなー、と二人のすれ違いを読んでいて思いました。
色々と痛かったです(笑)
崎谷先生作品を色々読んでますが、ちょっと雰囲気が違うなあと感じます。
今まで読んでいて痛いなんて思ったことなかったんですけどね。
好き嫌いが凄く分かれそうな作品。
私は好きです。

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2009年10月04日

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最終巻は前作の朗の叔父さんと同級生の弁護士さんのお話。
物語の中盤の盛り上がりがあまりにも切なくてよかったです。
前作2冊のキャラもちょっとだけ出てきます。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「アオゾラのキモチ」「オンレジのココロ」に続く、大人なカップルの話。

 メインは、朗の叔父である相馬昭生と弁護士の伊勢逸見。
 二人は、高校の時にカップルになって以来、つかずはなれずの距離で恋人とは呼べない関係を続けてきた。

 そんな中、昭生の過去のいざこざから、朗が巻き込まれる事件が起こり、改めて、伊勢との関係も含め、自分の過去に向き合わされることになる。

 という話でした。
 続き物なので、前までの巻の話をきちんと知っておかないと、朗に何が起こったのか、志鶴に何が起こったのか、というあたりが全然わからず、読むことをオススメします。
 
 読んでいて思ったのですが、昭生が一番、成長できておらず、精神年齢も低いんじゃないかと思ってしまう……
 まあ、トラウマを抱えた大人は、実は一番過去に引きずられやすいのだということがよくわかる話ではありました。
 こういう痛みは、共感ができるからちょっと辛いですよね。ここまでこじれることはないですが……

 なんにせよ、こじれにこじれてこじらせまくった関係を、二人がどう修復するかの話でした。

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2021年01月01日

Posted by ブクログ

信号機シリーズ3
伊勢さん、ビターショコラの義一さん並の寛容さ。いくら原因が自分にあったとしても、時効でしょ。
昭生さんの朗に対する愛情もビターショコラの玲二に通じるところありますよね。
そう思うと、ビターショコラが原型なのかも。
切ない部分はビターショコラ以上。胸を掴まれます。

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2010年03月06日

Posted by ブクログ

これ、評価を高くされる方がいる理由もわかる。内容が悪いわけじゃない。
主人公カップルの、紆余曲折やら痛みやらを経てのラスト、これも
バカだなあ、でもこういうバカって、大人になるまでに、大なり小なり
あるかもなあ。両方にそれぞれ、ダメなとこと愛しいところがある。

でも、この作品をどうしても「好き。良かった」と素直に言えないのは

受けからは「天使だ」と評される、病床の姉がどうしても好きになれない。
2回でっかい説教がある。後の方は、いつまでもぐるぐるグズグズの弟の
背中を押してるから、弟思いの姉だと感じられる。問題は最初の方。

いくら、ずっと病魔と一人で戦ってる弟が大事に愛してやまない存在で
普通とはちょっと違う超越した思考を持つ人間だからとはいえ
思春期の、しかも頑張って家のことや甥っ子の世話をしてきた彼に対し
いくら夫婦同士が納得していたとしても、あれを受け入れてやれって
言い聞かせるのってどうなの?まずその前に言ってやることない?
がんばったよね、びっくりさせたかも、傷つけたかもだけどごめんね、だろ?

どうしてあそこで、彼だけが叱られなければならなかったのか。

その夫(義兄)だって、あのタイミングで彼女を家に入れようとするって
義弟・受けがどれだけショックを受けるか、想像もしてないの?

とにかくこの夫婦の、あの頃の受けに対しての態度や言葉が、どうしても
好きになれないし、荒れた後、諦めに似た自分の中の決着をつけて
彼らに謝った受けがかわいそうでならなかった。

姉と義兄と彼女の関係は、別に不快ではなかった。当人同士の問題だしね。
健気に頑張ってる子が、その頑張ってた時に報われないどころか
傷ついてしまうことで、★2つ減らしました。

悪い話じゃないです。
むしろこれだけ色んな感情を読者にさせたのは、作品に力がある証拠だと思う。

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2012年09月02日

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