太田忠司のレビュー一覧

  • 名古屋駅西 喫茶ユトリロ 龍くんは食べながら謎を解く

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    ネタバレ

    第3弾
    ヒロインが固定されてなくてよかった。 相変わらずの喫茶には相変わらずのお客と、変わらずに優しくぐずぐずしている龍。たくさん迷って、たくさん行動して、たくさん寄り道したらいいって思える。 たくさんの人が集まるところには、たくさんの謎が集まる。 悲しいことをきちんと本人に伝えた龍はすごいと思った。 知りたいことも、一生知りたくなかったこともあるけど、伝える勇気がすごい。みんな迷って、いつか解決するのか、どう進むのか決めるのは自分。謎には答えがあるからいいなー 迷って迷って、龍がどうするのか楽しみ。

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    2022年10月08日
  • 死の天使はドミノを倒す

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    重めのテーマを扱ったサイコサスペンス。ただ、社会派のテーマの方は噛み合わない議論が繰り返されるだけで、そこまで踏み込まれない。例えば、自殺権に対する代表的な反論は「生命は個人の持ち物ではない」というものだろうが、作中で触れられることはない。さすがにこのレベルの議論を知らないとは思えないので、お話が錯綜するのを恐れて、意図的に切り捨てたのだろうが、その分議論は底の浅いものになっている。それより、成り行きでラノベ作家になってしまって、落ちぶれた男のグズグズとした日常を描く筆の方に力が入っていて、これはもう切実で、それだけに楽しい。

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    2022年09月04日
  • 麻倉玲一は信頼できない語り手

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    28年前に死刑が廃止された日本での最後の死刑囚·麻倉玲一。長らく海外にいたため彼の経歴に対する知識を持たないという理由でライターの熊沢克也は彼の告白本の執筆者に指名され、取材のため収監されている離島の拘置所に。紳士然とした麻倉が過去の殺人を淡々と語る姿に熊沢は嫌悪感を増大させていく…。各殺人の語りに仕掛けがあるのでそれが後から効いてくるのかと思っていたら中盤から性急な展開に。呆気にとられていたら凄い力技で畳んできた。きちんと設計されているので破綻は少ないんだけどなんじゃこれ感がどうしても残る。タイトルから構えてしまったせいか。レクター博士な魅力を持つ麻倉に対しての熊沢が魅力に欠けまくるからか。

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    2022年08月27日
  • 名古屋駅西 喫茶ユトリロ 龍くんは食べながら謎を解く

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    第三弾は、ユトリロになんらかの形で関わることになった女性たちによる語りの形式。ストーリーのテイストが、第一弾に近い味わいに戻っているな、という印象です。馴染みの喫茶店や食べ慣れた饅頭のような、ほっとする味わい。

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    2023年03月14日
  • 名古屋駅西 喫茶ユトリロ

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    名駅西にある老舗喫茶店という設定のユトリロに集う人々を中心とした連作ミステリー。作中の舞台となる飲食店はどれも実在の場所。名古屋の町を歩き回りながら登場人物たちと一緒に外食したり謎解きしたりしている気分になりました。

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    2023年03月14日
  • 麻倉玲一は信頼できない語り手

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    ネタバレ

    死刑囚、麻倉の語りを延々と読むものかと思ったが、最後のネタバレがわくわくした。最初に熊沢の父について語ったところがちゃんと伏線になっており、面白かった。ただ表紙の煽りのせいでハードルが上がりすぎた感はあるかな?

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    2022年08月12日
  • 麻倉玲一は信頼できない語り手

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    どんどん読み進められるテンポが良いお話でした。
    それに伴いラストはどうなるんだろうとハードルが少し上がり過ぎてしまいました。
    予想はしていなかったけど、驚愕というわけでもないという感じです。

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    2022年07月30日
  • 名古屋駅西 喫茶ユトリロ 龍くんは美味しく食べる

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    今度の龍くんの相棒(?)は平野里央さん。途中まで来たところではいけ好かない人物になっているが、この先、どうなるんだろう?最後まで読んだけれど、短編の謎解きは面白かったけど、里央さんの人柄はどうしても受け入れられなかった。

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    2022年07月14日
  • 麻倉玲一は信頼できない語り手

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    ネタバレ

    カバーと同サイズの帯のインパクトで購入
    「このラストは革命的」「騙された」「徳間文庫大賞2022受賞」といういかにもな煽り文句、嫌いじゃないよ

    読んだ結果、どこか既視感が……
    ・登場人物がみんなグルで主人公をだましていました
    最初からそんな感じがしたし、何ならそんな作品読んだ事あるなー(作品名は挙げないけどね)
    ・主人公が気付かないだけで実は誘拐されてました
    これも読んだ事あるなー(と思ったけど、具体名は思い浮かばない、でも読んだ事ある気はする……)
    ・主人公が誰かを刺すシーンを撮影して脅迫に使いたかったからこんな事を仕組みました
    いや確かにこれは読んだことないけどもさ……

    最初に書いた本

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    2022年06月28日
  • ルナティック ガーデン

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    月に住み始めた曰く付きの老人達の心を開いていく主人公
    なかなか面白いシチュエーションで忖度なく進めていくタッチは面白かった

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    2022年05月31日
  • 鬼哭洞事件

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    「狩野俊介シリーズ」の新作ですね。本格探偵小説です。
    実に11年ぶりに成りますね。思えば太田さんの本を読み始めたのがこのシリーズでしたから、30年のお付き合いになります。
    「月光亭事件」の時は俊介は小学6年生でしたが、今回は中学2年生の夏休みの事件簿に成りましたね。俊介の探偵としての成長シリーズでも有るのでまだまだ続編を期待したいところです。
    いわゆる横溝正史風の本格探偵小説ですが、主人公が10代なので同じ年頃の学生さんが読んでも読みやすい文章で物語は進展します。
    太田さんは俊介が推理して事件を解決に結び付く過程で探偵のジレンマを描き出します。
    事件の解決で傷つく人が出てくる。探偵小説の作家さ

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    2022年05月15日
  • 名古屋駅西 喫茶ユトリロ 龍くんは食べながら謎を解く

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    小倉トースト、味噌煮込みうどん、名古屋コーチン、味仙、なごやん。
    愛知県出身の私にとって馴染みありありのワード続出。
    名古屋弁とミステリー、堪能できた♪

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    2022年05月04日
  • ショートショート美術館 名作絵画の光と闇

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    ショート・ショート。競作。絵画。
    絵をモチーフにした作品集。
    全体的には太田さんの作品が好み。
    自分の好きなミステリとSFの要素が、やや多いからだと思われる。
    一番好きだった作品は、太田さんのSF「収穫される者」。
    巻末の田辺ふみさん(一般の方?)「復元師」が隠れた傑作。

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    2022年03月22日
  • 麻倉玲一は信頼できない語り手

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    死刑が廃止されてから28年後。フリーライターの熊沢は最後の死刑囚・麻倉から指名されて、インタビューのため孤島の特別拘置所に向かう。自分の犯した殺人について小説風に語る麻倉に、熊沢は嫌悪感を抱くが‥
    いかにも企みがありそうなタイトルで、期待通り面白かった。事前に調べるなと言われていてもライターとしてインタビュー対象をまったく何も調べずに臨むのは不自然な気はしたが、麻倉の謎めいたキャラクタと語り口がよかったのであまり気にならず、終盤の大展開まで一気読みだった。

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    2022年01月18日
  • 鬼哭洞事件

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    ネタバレ

    俊介くん、お帰り、の一冊。久しぶりすぎて過去の作品が思い出せない。ライバルの小説家・烏丸が憎らしいクールな切れ者で、メルカトル鮎のよう。野上さんにもう少し頑張ってほしい。

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    2021年12月12日
  • 未来製作所

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    今よりも科学技術が少し進んだ世界の話。
    ショートショートというより短めの短編って感じ。
    星新一さんのような「オチでびっくり!」というのではなく、読みおわって優しい気持ちになる話がほとんど。
    爽やかなショートショート集。

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    2021年12月04日
  • 未来製作所

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    5人の作家による未来のものづくりをテーマにしたショートショート。どれもが優しい気持ちにさせてくれる話。ユートピアとは言わないけれど、読み終わってニッコリさせてくれる。

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    2021年09月28日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    30年以上前に愛読した小説が今だアニメ化され、漫画化され広く愛され続けるのは感慨深い。その上に新作トリビュートまで出版されるとは!
    6作のうちでは石持浅海さんの作品がいちばん銀英伝ぽくもあり、かつ作者ならではの持ち味もありよかった。

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    2021年09月16日
  • 和菓子迷宮をぐるぐると

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    坂木司さんの本かと錯覚したが、和菓子の美しさを数式で表す理系男子の話だった。傷つける側より傷つく方がどうこうって発言がもっと発展するかと思いきや違った。

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    2021年09月12日
  • 維納音匣の謎

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    霞田兄妹シリーズ4作目。
    優しいという人格はつくれる。
    だから優しさと残忍さが一緒の場所にあっても不思議ではない。
    信用は慎重に。
    人間不信になるレベル。

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    2021年09月04日