太田忠司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
現実には有り得ないと思うような話も読んでいるうちに、いつの間にかこの世界に引き込まれ、もしかして、もしかするかも…?と思わさせられました。登場する遺品が、どれも身近に存在するものばかりなので、余計にそう感じられたのかも知れません。まぁ、遺品と言うものは大抵、身近にあるものですけれど…。ただ、「遺品」と言うよりは「血筋」的なものが多かったようにも思えましたが、それでもゾクゾクとした怖さを味わえました。
中でも「靴」や「携帯電話」などは狂気染みていて尚更、怖い。でも、やはり一番怖かったのはラストの「手紙」。もちろんフィクションなのですが、最後の最後にこれは怖い。この構成が、とても面白いです。