太田忠司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
全編〝僕〟の一人称で進む物語。
「君はいったい誰なんだ。」突然現れた髭面にサングラスの謎の男と共に、自分のルーツを辿る中学生男子の物語。
母の死、植物状態の父…過去に起こった事件の真相から浮かび上がる〝僕〟は…誰。
事件後、記憶を失ったらしい〝僕〟は、父親の弟、叔父の家の世話になっている。
事件が見えだすと〝僕〟の姿も見えてくる。
「僕は誰?」
〝僕〟のみの視点で、終始一人称なので、文体としては少々退屈。
後半に進むにつれ、展開にもややクールダウンがいなめない。
資産家、別荘、幼馴染、謎の男、死、遺産…
ミステリーだけど、良くあるパターン。
ライトノベルな一冊。
2017.07.03 -
Posted by ブクログ
「謎は我が解く」
自ら予告状を投函した摩神は、予告通りに西郷家を訪れる。
西郷家の当主や兄たちの見守る中で一人娘である花鈴の結婚相手が決まる。
惨劇はその夜に起きた・・・。
途中から何となく違和感を感じていた。
だが、その原因が皆目わからない。
当主に忠実すぎる使用人たちや、何かしら問題を抱えていそうな兄弟。
新進気鋭の芸術家と将来を嘱望されながら事故死した当主の双子の妹たち。
妹たちが事故死した夜に転落死した当主の妻。
解くべき謎は数多く残されたまま、新たな事件が起きてしまったのだが・・・。
個性といった言葉では足りないくらい強烈なキャラクターの摩神。
卑下思考が強いものの平凡な男性・摩神 -
Posted by ブクログ
樋口真嗣『怪獣二十六号』(25年前に書いた)怪獣映画の企画書。建設技師や自衛隊員が協力して土木機械で怪獣に立ち向かったり、インテリ美人が出てくるあたり…、いや、表紙の「怪獣は常に人間にとって恐怖の存在でなくてはならない」とか「この映画は人間の前に怪獣が現われ、人間は自らの身を守る為に智慧と勇気で闘う、ただそれだけの映画」「我々がこだわりたいのは、「ただそれだけ」にする事なのです。」とか…うん、シン・ゴジラを思い出す。
大倉崇裕『怪獣チェイサー』怪獣対策が進んだ日本。ヒロインの怪獣省の怪獣予報官・岩戸正美は、封鎖区域で怪獣の動画を撮影する違法行為を行う「怪獣チェイサー」と予期せず協力することにな