太田忠司のレビュー一覧

  • ミステリなふたり

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    外では氷の女と恐れられる鬼刑事、だけど家に帰ればダンナ様にメロメロな奥さんが、おうちで待ってるイケメン夫に事件の相談をする、という安楽椅子もの。
    軽い短編集。通勤電車にてサックリ読む。

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    2012年02月28日
  • 裁く十字架 ――レンテンローズ

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    ライトな感じでさっくりと読めてしまうが、実は流れているものはかなり黒い気がする。
    黒いのだけれども、日常の、そこらへんに転がっているような感情が端緒だというところが、また、じわりと・・・。

    謎を狩る者の狩り具合、というのだろうか。

    救ってほしかった人は、結局、遡って亡きものになってしまったのだが・・・。

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    2012年02月25日
  • 予告探偵 西郷家の謎

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    ネタバレ

    内容(「BOOK」データベースより)
    それは大戦の傷跡がまだ深く残る一九五〇年十二月、
    三百年以上続く由緒ある旧家、西郷家に届いた一通の手紙から始まった。
    便せんに書かれた“すべての事件の謎は我が解く”の一文。
    それが意味する「謎」とは―。
    本格推理の名手が“難攻不落のトリック”をひっさげて読者に挑む、
    新しいエンターテインメント意欲作。

    ++++++++

    後の作品「木塚家の謎」を先に読んでしまったのでさかのぼり読書です。
    ラストの大どんでんがえし、謎解きではない部分
    (ある意味それも謎なのか)での驚きが大きかった。
    続編を読んでいて主役の性質を知っていても、やられた~と思いました。

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    2012年02月21日
  • 刑事失格

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    ネタバレ

    私は人を殺した-元警官の阿南の告白から始まる本作は、常に暗いイメージがつきまといます。阿南が警官を辞めるに至った事件、それは絡まった糸のように複雑で、正直出来過ぎな感じも。ただ、ところどころに胸を打つ台詞やキザな台詞があって、まるで探偵小説のようにオシャレです。貰ったコロッケの代金を律儀に払う阿南の信条に惚れました。続きの作品も読まなくては!

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    2012年02月15日
  • Jの少女たち

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    ネタバレ

    「刑事失格」から三年、警察を辞めた阿南の元に一人の客が訪れる。かつて知りあった少年の行方を探してるという。行方を追ううちに自らの過去に向き合う彼は、人としての道、間違いを犯してしまった人間はどうすればいいのかという命題への答えを探し続けます。警察を辞めても色褪せない生き方にぐっときました。合わない仕事を辞めたり、関係者に突っ込んだ質問をしたり…、いやー、いちいちカッコいいんですねー。誘いを断って中華料理店に向かう場面が個人的には好きです。男はかくあるべき、そう静かに教えてくれる一冊です。

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    2012年02月15日
  • ミステリなふたり

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    通常によくある感じの夫婦の男女を逆転したら、こんな感じかな。
    通勤に読むのにちょうどいいさっくり感だった。
    最後の二人の出会いの話がよかったなぁ。

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    2011年12月07日
  • Jの少女たち

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    警官を辞め孤立して生きる阿南。「間違いを犯してはならない。ならば、間違いを犯した者はどうしたらいいのか」自分の信念が持つ独善的な側面と対峙する阿南の姿や誰に罵られても自分が創るものにポリシーを持つ豊田。弱いものと強いものについて考えさせられる

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    2011年11月23日
  • もっとミステリなふたり 誰が疑問符を付けたか?

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    愛知県警の氷の女刑事が事件を解決して行く短編集。
    旦那がイラストレーターで主夫。彼に相談するとズバリ推理してしまう。
    簡潔なので深く楽しむ事はできないけど、キレは良かった。

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    2011年11月21日
  • もっとミステリなふたり 誰が疑問符を付けたか?

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    ネタバレ

    【収録作品】ヌイグルミはなぜ吊るされる?/捌くのは誰か?/なぜ庭師に頼まなかったか?/出勤当時の服装は?/彼女は誰を殺したか?/汚い部屋はいかに清掃されたか?/熊犬はなにを見たか?/京堂警部補に知らせますか?
    このシリーズは結構好きなのだけど、あまり話題にならないのが残念。それこそアニメ化でもドラマ化でもできそうな気がするのだが。

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    2011年11月16日
  • 天国の破片

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    阿南シリーズ第3作。第2作から6年後。舞台は名古屋から石川県のある街に移る。深夜のコンビニ。ナイフを向ける少年に店員の阿南は犯罪を止めようとする。なんと自分の貯金から五十万円を貸し与えたのだ。しかし、数日後、別のコンビニで同一犯と思われる強盗事件が発生した。ある手がかりから、少年の行方を突き止めようとする阿南。

    プロの探偵でない主人公の追跡行は、思わぬ展開を迎えます。

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    2011年09月02日
  • Jの少女たち

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    「刑事失格」に続く阿南シリーズ第2作。
    3年前にふとしたきっかけで知り合った少年が、阿南宛てに手紙を残して失踪した。勤めていた町工場を退職し、私立探偵の藤森涼子と少年の行方を追う阿南。

    「やおい」という言葉は知っていたけれど、(当時の)実態はよく知らなかったので、とても勉強?になりました。1992年当時の世相や流行、音楽なども懐かしい。

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    2011年08月31日
  • 刑事失格

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    刑事志望の若き巡査、阿南。興信所の男の遺体を発見したことから事件の捜査にかかわることになるのだが。

    20年近く前に出版された作品が、別の出版社から文庫で連続出版。
    巻末の解説を読むと、刊行当時、話題になったようですが、まったくノーマークでした。小説の中で出てくる洋楽の題名の一つ一つが懐かしい。

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    2011年08月27日
  • 甘栗と金貨とエルム

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    表紙のイラストに惹かれて買いました…中身は意外としっかり重めです。主人公の少年が大人びていて淡々としているので、あまり物語が詰まらずさらっと読めます。ちょっと私には感情の動きが合わないかなとは思いましたが…。でも次の巻も買ってしまう予感。

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    2011年08月19日
  • ルナティック ガーデン

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    近未来が舞台のSFミステリー。庭園を造るために変人揃いの月面邸宅へやってきた主人公が、少しずつ住民たちの抱えた問題や月に隠された秘密に近づいていく、というお話。素材も味付けも大変好みでした。そしてこれもある意味ツンデレと外来者の組み合わせ……。

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    2011年07月29日
  • 眠る竪琴 ――レンテンローズ

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    レンテンローズシリーズ第三弾。書き下ろしの「眠る竪琴」と改訂版の「囁く百合」の二部構成。この作品はミステリのトリックよりも心情面と幻想性を重視しています。「眠る竪琴」の方は正直ネタが微妙でしたが、「囁く百合」の方は規律を重視し息苦しさを生んでしまっている組織の描写は面白かったです。また、アカンサスたちの世界の謎が以前より描写が増えていたのは収穫かな。早く次が出ることを期待しています。

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    2011年07月11日
  • ルナティック ガーデン

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    近未来、月に庭園を造るために派遣された女性の話。主人公が探偵役となって登場人物達の過去の謎を解いて心を開いていく展開や、月面での生活の設定は面白かったです。謎が日常の謎が多かったのも好みです。ただラストに至るまでちゃんと伏線が張られているのは分かるんですが、別の結末が見たかったなと思ってしまったのが残念。

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    2011年06月11日
  • 予告探偵 木塚家の謎

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    本格ミステリの事件の謎解きに一捻りを加えた連作短編集。その一捻りがどのように来るか判別が付きにくいので、流れに釣られるとシンプルなネタでも騙されます。でも探偵の摩神の正体がありがちな設定だったことや前巻のその後の様子がなかったことが原因で、ちょっと消化不良かな。

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    2011年06月06日
  • 予告探偵 西郷家の謎

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    最初は主人公の語り口からして俊介シリーズのような分りやすくて古典的なミステリで攻める気かなと思っていたのですが、読み進めるうちにちょっとした違和感が積み重なり、最後は唖然としました。読んでいる最中に思いついたけど一笑に付したアイディアがまさか正解に繋がるとは…。いや見事にやられました。次巻のタイトルが気になって仕方ないので、続けて読みます。

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    2011年06月05日
  • 笑う月 ――レンテンローズ

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    中学二年生の久世伸弥は、巨大な笑う月と大きな鎌を持った人影に追いかけられる奇妙な夢を見る。友人だけでなく、己さえも偽りながら日常を送る伸弥にとって、その夢はなぜか心をかき乱すものだった。そんな伸弥が、ふと目にとめた“レンテンローズ”という花屋を訪れた時、彼の運命の歯車が音もなく動き出した―。伸弥の周りで連続する殺人事件。追いつめられた彼は真実を探ることができるのか…。幻想ミステリー第二弾。

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    2011年05月23日
  • 翔騎号事件<新装版>

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    飛行船を中心にした巻。飛行船で起こった問題解決方法はすぐに分かったのでちょっと残念でしたが、人物描写は良かったです。美樹ちゃんは果たして策士だったのか、それとも違ったのか。どっちにしろ可愛らしかったです。

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    2011年04月19日