砂原糖子のレビュー一覧
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萌えの影に隠れてしまうけど、砂原さんは文章力のある作家さんだと思う。
それが強く実感できたのが今作。しっかりした未来の設定の中で、言ノ葉シリーズがちゃんと展開されている。
特に、アオとソウマの本心が現れる後半のシーンには感動すら覚えた。映画的なクライマックスは大層盛り上がりました。
親友のエリオの立ち位置も秀逸。アオへの興味を匂わせつつ、しっかり二人をサポートするどちらかというと当て馬的ポジションにも関わらず、最後まで本心を見せないところもいい。
現代ものから、意外にもSFへと飛んだこのシリーズ。次も大変楽しみだけど、その場合舞台はどうなるのか。
まあ、なんであれ砂原さんなら上手く料理するのだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「言ノ葉」シリーズの新作は、300年後の未来編。
シリーズを通しての設定がリアルファンタジーっぽかったので、今回の未来が舞台のストーリーはとてもはまっている感じがしました。
自分だったら絶対イヤだなと思ってしまう、他人の心の声が聞きたくなくても聞こえる能力…!
ソウマは「心を読む装置」を開発した天才科学者だったけど、突然装置なしに人の心の声が勝手に聞こえてしまうようになり、その煩わしさから地位も名誉も捨て去って僻地に引きこもり自給自足の旧式な生活を送っている男です。世捨て人ぽい。
そんな彼の元にアオという謎の綺麗な青年が現れ、なぜか渋々と生活を共にする羽目に。
ソウマの唯一の友人で、アオを連 -
購入済み
猫屋敷先生可愛い
このお話のポイントは、晶川より猫屋敷先生が少し年下ということです。変人なんだけど、経験が足りないし素直だし(取材先で料理の基礎を教わるとか)税金対策と言い出して畑を作ろうとして猫の餌食になったり。何より、晶川さん好き好きで嫉妬深いところも可愛くて許せます。
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Posted by ブクログ
ネタバレいよいよ最終巻。長い話なのに毎月続きが読めたから、最後までどっぷり物語の世界に入り込めたのが何と言っても良かったところです。
2巻で二人の過去の関係が判明し、再び話は久遠に池に突き落とされた時点へ。
…これは、もしや救いようのない結末になるのでは?と読み始めで思わず不安になってしまいました。
誰がMなのか?というサスペンス的要素を追いながら読みつつ、でもBL的に(おい)間違いなく中上だよね~と思ってしまうんだけど、記憶をなくしてしまう静良井は自身にとってもリングノートで確認した実態のつかめない恋愛で。
彼はどうするのかなと思いました。
だけど、このリングノートがその後の展開に関わっていて、も -
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ネタバレ毎月続きが読めるのはありがたいです。1巻が面白かったから、そのテンションが下がらないうちに次が発売されて嬉しいです。
ストーリーは過去へと遡ったものになっていて、今まで判明していなかった衛と真文の出会い、そして青春時代をありありと知ることができました。
…読み終わった後は、初恋の甘酸っぱい気持ちとともに切なくて切なくて、胸が張り裂けそうになってしまいました…
読みながら、1巻の時の二人を思い出してしまったからです。
特に泣けたのが、理想のコーヒーショップの話と白いカナリアです。ネタバレだけど、これが強力な伏線になっています。
真文は本当に美しくて、かわいくて、天使みたいな年上の恋人だったんだ -
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ネタバレお久しぶりの砂原センセの長編というだけでワクワクする上に、ツボど真ん中の記憶喪失ものとくれば狂喜乱舞。
ただし、小説ディアプラスでの連載作だから一冊では収まりきらず、3巻に渡って続いてしまうというドSプレイになっていましたw
高台にある洋館の喫茶店マスター×記憶喪失のライター。
日記を辿って自分の元カレを一緒にさがす二人…というのが大筋なのですが、よくある記憶喪失ネタをこんなサスペンス風味満点の味付けでグイグイ読ませるなんてやっぱり凄いストーリーテラーだなと思わずにはいられませんでした。
もちろん、きれいさっぱり忘れてるから切ない事最上級なんですよ。でも、それ以上にドキドキハラハラさせられる -
Posted by ブクログ
例によって例のごとく、笠井あゆみ先生のイラストが見たいがために購入したのですが、私的に大大ヒットでした。続編が出たら絶対に買うと思います。
「見た目と違う」二人のお話で、ファッション誌から文芸に異動になった受けの晶川が、見た目はチャラチャラしてそうに見えて生真面目で、そこまで器用に立ち回れず、攻めの本屋敷は傍若無人で俺様に見えてその実、とてもきめ細やかに相手のことを気遣える大型犬系男子。というのがすでにツボでした。
特に本屋敷が晶川を好きだと自覚してからの豹変が可愛くて仕方なかったです。どこかずれた受け答えも非常に愛らしく、そこ?というようなところに引っかかったりする様は、晶川と一緒にツッ -
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雑誌で読んだ時に涙腺崩壊したのに、またもや涙が止まらなくなってしまいました…
センセの初のシリアスな駆け落ちものだそうです。最初からでき上がってるcpも初めてなのでは?
大病院の息子の大学生と年上の看護師が、兄弟と偽ってさびれた海辺の町でひっそり暮らし始めますが、深山は洸生の約束された人生を奪ってしまったのではないかと自責の念にかられ、彼をいつか失うことにおびえる気持ちが消えることなくて。
洸生の将来と自分の恋心との間で葛藤する深山の気持ちが切なかったです。大人の常識や分別で物事を考えなくてはと思い、洸生に本心を言わず自分一人で決着をつけようとする深山。洸生の医者としての将来を潰したくない