砂原糖子のレビュー一覧
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ネタバレ顔がコンプレックスで酷いいじめを受けてきた受の白坂が、事故をきっかけに整形し、生まれ変わった気持ちで人生をやり直すという感じ。
ホストとして就職したお店で、中学時代に付き合って酷い裏切りを受けた
相手、攻の黒石と再会し、復讐を誓うわけです。
もうとにかく白坂の過去がいろいろとしんどくて、黒石に対する復讐心
とか渦巻いてたりするんですが、この黒石がまたぼくとつでもの凄く
良い味を出してます。
受がコンプレックスの塊である『顔』を売りにするホストになるという
のも面白いのですが、この『顔』のトリックに気づいた時には何だか
もう攻が可愛くて可愛くて仕方がなくなります。
後半はもう胸がずっときゅんきゅんせつなくって、その後の甘い
展開を期待しながら読むわけですが、もう攻が可愛くっ(遮断) -
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ネタバレ突然人の心の声が聞こえるようになってしまった、エリート会社員の
転落人生からスタート。
人間不信に陥り、会社も辞め、引き籠もりになり、なんとか社会復帰を
したものの、家電量販店の契約社員。そこで知り合った他部署の社員、
長谷部の心の声が聞こえてしまうんですね、余村のことが好きだって。
心理描写が滅茶苦茶うまい。
基本、全編通して受けの余村視点なんですが、心の動きが丁寧です。
だから、余計にせつない。『声』が聞こえることを打ち明けたあたりから
ラストまで、随所で胸がきゅうきゅうしますよ。
場所によっては目頭熱くなる。
あれだけ疎んじたはずの『声』が聞こえなくなってしまった朝…。
そこからの余村の苦悩が、またたまりません。
いやぁ…ホント、萌えました。
せつなく甘い。 -
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【あらすじより】
ホテルマンの多和田と人気脚本家の新山。すれ違いを乗り越えて結ばれた二人は、多和田が一時的に新山のマンションで暮らすことにもなり、まさに蜜月を過ごしていた。そんな時、隣人の野津が多和田の仕事相手で、さらにゲイであると判明する。自分とは対照的に誠実な野津が、多和田に好意を寄せているようなのが気になって仕方ない新山と多和田との仲もぎくしゃくし始め…?大人気作品「恋のはなし」続篇登場。
【感想】
「恋のはなし」の続編。
攻めがもう受けにメロメロなんだけどすれ違いとジェラシーで雲行きがあやしくなっていく。でも健気な受けも溺愛攻めもラストに進むにつれて微笑まずにはいられない。こういうお話大好きです。もっとシリーズ化してほしい! -
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【あらすじ】
3年前、他人の心の声が聞こえるようになってしまったことがきっかけで人付き合いを避けてきた余村。
ある日同じ仕事場の男に倒れたところを助けられ、彼が自分を好きだという心の声を聞いてしまう。
【所感】
本音と建前。表の顔と裏の顔。
人が紡ぐ言の葉と、実際に心で考えていることがいつも同じとは限らない。
それはきっと誰もが当たり前だと思うことだけれど、そう思えるのは相手の心の声を聞くことができないから。
もし相手の心の声が聞こえるようになってしまったら?
笑顔の裏の、恐ろしい本音が垣間見えてしまったら?
Ifの世界が切なく展開していく様に、まるでお伽噺を聞かされているような印象を受けます。
余計な装飾のない短い文体は読みやすく、登場人物の心の機微が端的に伝わってきました。 -
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製薬会社MRの香島×開業医友村。
ただの白衣ものじゃなくて、ひとひねりもふたひねりもあるのが、さすがの砂原流です。
ゲームと言っても、決して遊びではありません。心にチクチクくる心理戦です。イケメンでかっこいいMRと真面目で地味な医者が、気がつけば変態ど真ん中という展開!うならせる面白さでした。
この二人の仕事上の関係は営業とお得意さんで、香島にしてみれば友村は失礼あってはならない得意先の先生です。いくら友村が好みでも、仕事熱心で保身的な香島は、自分がゲイだとか好きだとか告げることはできません。
一方の友村も、実は3年間ずっと香島が好きだったのですが、医者という職業柄もありゲイであることすら顔に出しません。
つまり、互いに相手がゲイで自分を好きなことに、全く気がついていない状態なんです。
そんなある夜、香島は友人のゲイバーで偶然友村を発見。香島は、その友人の協力でまんまと友村に女装させ、ノーマルに「男と女」として近づくことに成功します。
…きついです、いろいろ無理があるんだけど。香島の自分本位で勝手な発想が残念すぎる。友村も香島の策略なのに男でしかも自分だということがばれてないと思って堂々と?仲良くなろうとしている。抜けてるのか、図太いのか。
しかし、二人ともそんな虚構の中でなければ、本心を見せることができないのも事実です。香島は相手が友村だと気づいてないふりをして、友村も香島と知り合ったばかりの女の子のふりをして、デートを重ね、結果どんどん相手にのめり込んでいきます。気がつけばキスもしたり、貧乳接触!もあったり。とんでもない大暴走です。
でも、女装というきっかけがなければ友村なんて一分たりとも恋心を見せることはなかっただろうし、営業に差し障ると臆病な香島も先生の手を握ることすらできなかっただろうし。
騙したといえば、香島は確かに知らん顔で女装した友村とデートしていたわけですが、友村も3年間ゲイで香島のことが好きだったのを素知らぬふりで騙してたんですよね。
二人とも、臆病ゆえの大失策です。
そして当然のように、香島の策略はばれてしまうことになります。ここからは一転して臆病者のへタレ同士が素のままで本音をぶつけ合っていて、とにかく面白い。こっちまで最高にすっきりします。しかも、爽やかだった香島が、実はどエロだったりするので、濡れ場はかなり萌える年下攻めになってます。
「デンジャラス・ゲーム」は、臆病な二人が慎重な交際を続けているその後です。その上、相手にはもしや他に…というくだらないいらぬ疑惑まで浮上。なにぶん小心者なので。
騙した弱みで手が出せなくなった香島の欲求不満とか、友村の疑惑解明のための自主的な女装とか、バカップル要素が大量です。
もちろん、変態度も大幅にレベルアップ。エロいとかいうレベルじゃありません。読んでるこっちが恥ずかしくなるイチャつきっぷりです。小心者なのにHのときだけ大胆な香坂の言葉攻めと、普段からは想像もつかない友村の乱れかた、エロすぎる~!このcp、すごくツボりました。 -
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「ラブストーリーで会いましょう」のスピンオフ。脇キャラの軽くてチャラい滝村と、生真面目なメガネの森尾です。
ダサくて馬鹿にしてた森尾が、メガネをはずしたら美人なのを発見した滝村は手のひらを返したように口説きまくります。当然、森尾は絶対拒否。ところが、森尾は酔ったはずみで滝村に抱かれてしまいます。当然、朝になって正気に返った森尾は激怒、滝村に「責任をとって」と要求するんですが。
水と油のような二人が反発しあって、次第に互いの知らなかった魅力に気づいたりしながら不器用に距離を縮めていく様子が、コミカルで笑ったり、時に切なくて胸が締め付けられたりしました。
滝村や森尾の心の揺れが繊細に描かれていて、切なさ満点。森尾が消してしまった滝村の携帯に入っていた女の子たちのアドレスを手入力で戻したところはいじらしくて涙でした。さんざん、ツンな行動や発言している森尾ですが、根はやさしくて滝村のことも嫌いじゃないのがよくわかります。
滝村もイヤな奴じゃない。嫌な谷江を反撃してくれて胸がスッキリでした。でも、八方美人な優しさが誤解をまねいてるし、恋愛の本質を案外わかってなかったりするから、結果として森尾に信じてもらえない損なオトコです。
奇跡的?に二人が両想いになったことがまったく不自然じゃないのは、ひとえに繊細な心理描写と筋運びのうまさだと思います。
すれ違いな心の滝村と森尾ですが、ラブシーンはけっこういろいろあって、どれもかなりそそられます。白ブリーフがキュンとさせられるネタでよかった。
こういうの書かせたら、砂原センセは天下一品だなー、ほんとに。 -
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お互いのことが好きなのにぐるぐるして、すれ違ってばかりの上芝と庭中。
後半は揺れる二人の前に、いろんな壁が出てきます。上芝は念願のはずだった雑誌の編集部へと転属が決まりますが、庭中の担当を外れると思うと素直に喜べません。
夕莉子の存在も違和感無く、上芝のバックグラウンドを知る手がかりになっているいいエピです。そんな夕莉子のことを気にしたり、マリモが死にかけてると思い、せっぱ詰まった行動に出る庭中がかわいかった。
マリモのエピ、ほのぼのです。たこやきといい、上芝の優しさがものすごく感じられます。しかも、笑えるし。
あと、脇キャラ滝村×森尾とか、八川とか魅力的な人物が登場していて、何となく二人を後押ししているのもいい。
いろいろなことを乗り越えて、晴れて両想いになった二人が、また性懲りもなく、ずれた会話をしているのも胸がキュンとなります。
盛り上がってイイ感じになってるのになぜかずれている庭中はかわいくて笑っちゃいますが、甘い濃厚Hシーンはハンパないです。
スピンオフの「依存症」は庭中の隣人でかわいい系ゲイの八川と、看護師三角のラブストーリー。庭中がホモの痴話喧嘩だと怒った、あの時の二人です。見た目とは違って心の中では傷ついていたり泣いていたりする、恋多き男八川の行きついた相手は、クールでノンケだけど「俺にしとくか?」と言ってくれた三角。
こちらもうるっとして胸がキュンキュンする話でした。
おしゃべりな八川と無口な三角はとってもお似合いのcpだと思います。ここではキスどまりの二人ですが、同人誌の「欠乏症」では、ケンカ後にちゃんと最後までいっています。
しっかり、恋のキューピッドになってた庭中でした。
書き下ろしは2年と半年後の上芝と庭中。海外に出張していた上芝に嫉妬や疑惑を抱く庭中です。上芝のことが好きすぎてなんか見当違いな庭中がかわいくて、やられます。 -
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編集上芝×人気作家(変な人)庭中cp。
とにかく、庭中がめちゃくちゃ変わっていて、偏屈なキャラですが、読み進むうちに愛しさでいっぱいになります。
庭中は、自分では恋したこともないくせに、超人気ベストセラーの恋愛作家であり、すべてについてスケジュールを立て、予定通りことが進まないと許せない性格の持ち主。
本当に変わっています。前もってシナリオを作り、編集の誰かに相手をさせ、自分がヒロインの気持ちになり作品を執筆する創作手法からして、もう興味津々!面白すぎです。
その風変わりな創作活動に付き合わされる上芝は、はじめただの編集担当として嫌々応じるけど、だんだん庭中という人間を知るうちに彼への気持ちが変化していきます。
恋をしない男を好きになって、創作のために恋人として振る舞わなければならない上芝の割り切れない気持ちもせつない。
そして庭中も、じれったいくらい自分の恋する感情に無自覚です。
そんな二人なのに、恋人としてシナリオどおりのデートを繰り返す場面は、甘くてせつなくて、さすが人気恋愛作家らしい展開はロマンチックとも思わせます。ずれた二人の思考や会話はちょっと笑えるし、ハイクオリティな砂原ワールドが炸裂しています。
濡れ場も、ぎりぎり感がなんともいえないくらい萌えます。
最後、八川に渡された本をみて庭中が涙するシーンは、うるっときました。
やきもきさせる二人の恋がこれからどうなるのか知りたくて、下巻にすぐ読み進みたくなります。 -
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オトメンの決定版。見かけはクールでかっこいいテニス部の王子だけど、胸の中は夢見る少女レベルな千野。愛読書は少女マンガで日記をつけていて、星占いを信じ、好きな相手に渡せないラブレターを菓子箱にしまっている、徹底した乙女っぷり。
この千野の、外見と内面のギャップがたまりません。大好きなひとつ年下の有坂に、千野の想いが通じるのかどうなのか、ドキドキする展開です。
千野はふつうに女の子にモテるタイプで、有坂も最初はクールで優等生でオトコマエだと思い込んでいたのが、だんだん違っていたことに気がついていくんですが、そこでちょっと有坂が揺れるのがツボでした。
イメージと違った千野をかわいいと思ってしまった気持ちが、有坂視点で描かれていて、くすぐったくなります。千野がドジるのをとってもやさしく甘くみつめている有坂くんもとってもいい。
有坂に反応して、つまづいたり、こぼしたり、ぶちまけたり、おかしなことになる千野がかわいすぎです。ちょっと笑ってしまうけど。
有坂も恋人同士になったとたん、嫉妬深くなって「実はあんまり寛容じゃないみたいなんです」なんていうあたり拍手モノでした。
自分が「かわいい女の子」ではないことに悩んだり、男であることで有坂に引いた態度をとったり、せつない恋心が細やかに描かれていて、BLの真髄にきちんと向き合っているすごくいいストーリーです。
ラブシーンはドキドキ感満載!甘くて、ロマンティックで大満足です。 -
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ふんわり優しいストーリーだから口当たりがよくて、楽しく読み進むうち、必ずズキンと心の琴線に触れてくるのが砂原作品。
笑えて、キュンキュンして、泣けて、最後はあたたかい気持ちになれます。
浮世離れしている「サラリーマン宇宙人」かと思いきや、洋菓子メーカーの専務で御曹司、杏藤と、彼に告白された、ちょっとひねくれてて顔がいいところ以外はこれといって取り柄のない高校生、珠希のハートフルなラブストーリーです。
杏藤大人なのにハンパなく天然で、真面目な男です。コンビニでバイトする珠希が、お弁当をレンジで温めたことに心打たれて「優しい」というあたり、世間知らずかもしれないけれど可愛くもあってこれがなんだか憎めない。
すれっからしの珠希が、そんな杏藤にだんだん心惹かれていくのがじわじわと伝わってきて、とても胸キュン。
二人は家庭環境も生い立ちもまったく違うので、恋人同士になっても、嫉妬や疑念や誤解で気持ちがすれ違ってしまうことにハラハラさせられたり、そのかみ合わない会話に思わず笑ったり。
大人なはずの杏藤が時おり珠希に見せる子供っぽい感情がとてもピュアで、それによってスレていた珠希の純粋な部分が次第に目覚めるのも心に響きました。
抱かれたいと思っても、今までの相手のようには杏藤に言うことができなくて躊躇するところなんか、キュンキュンします。
心のあり方が好きになった相手に共鳴したのは珠希だけではなく、珠希の母親にも言えていました。お母さんもいい相手とめぐり合って、生き方が変化しています。
杏藤も珠希も、相手のことを大切に考えて、紆余曲折ありながらも少しずつ歩み寄っていく愛の形は、たまらなくすてきでした。