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早く読めば良かった
まだ1巻のみの感想ですが、面白いし甘さも切なさもあるストーリーでした。
1年半より以前の記憶を失くした静良井(受け)と彼が通う喫茶店での何気ないシーンが読むほどじんわり胸にきました。
静良井がいつも何気なく座る窓際の席、癖になるほど美味しいオリジナルブレンドの味…。1巻ではまだ謎のままですが喫茶店のマスター中上の静かだけどひたむきな想いが会話や喫茶店でのそこかしこに散りばめられているように感じられました。
1巻の前半で1度は想いを重ねて幸せな夜を過ごしたのに、その後の展開に軽く絶望しましたね。中上の気持ちを察すると苦しいだろうな。でも読んでてすごく面白いしどうなるか気になる。
長編なので手を出さずにいましたがこんなに面白いなら早く読めば良かった!と思います。
イラストも2人ともイメージに合ってて想像が膨らむ綺麗な絵でした。
Posted by ブクログ
思わせぶりなマスターの言動から、「M」の正体より、マスターと主人公の隠された過去が気になり、3巻まで一気読みした。謎解きもこの作品の魅力だが、主人公の中に眠っていた恋心がめざめ、走り始める様子が丁寧に書き込まれていて読み応えあり。マスターの過去を知り、読後にもう一度最初から読んだ人も少なくはないかも。私は2回おかわりした。
ところで、人生は記憶の集合体なんだと、改めて気づかされた。さまざまな記憶を自分の中で意味づけし、時には都合よく、時には自虐的に編纂したものが、自分の「人生」なんだろう。
作中に「誰もが日々忘却しながら過ごしている」とあるように、人の記憶はあやふやなものだと思う。
若いころはあれほど思いを募らせていた相手だったのに、すれ違いが積み重なり、気づけば顔を見るのも嫌なほどになっていることだってあったりする。甘い思い出が、苦い思い出に上書きされてしまう哀しさ。これも一種の忘却かもしれない。
だから、この物語を美しいと思う。どこまでも献身的な恋人、同じ街に住む偶然、よく転んでしまう主人公などなど、突っ込み所はいくつかあったけど、それでも、「コトリと胸が音をたてた」あの日が遠くなった身には、ただただ眩しくて、楽しめた。
記憶障害で過去を失った主人公が、自身の日記から知った過去の恋人「M」を探すというストーリー。行きつけの喫茶店のマスターが協力を申し出てくれるものの、その親身さゆえに、マスターこそが「M」なのではないかと感じ始め、それはいつしか恋心につながっていくミステリー仕立てのラブストーリー。
Posted by ブクログ
喫茶店のマスター×記憶障害の常連客
記憶障害を起こしやすい静良井は、記憶を失う前に日記に綴っていた恋人「M」を探していた。行きつけの喫茶店のマスター・中上と親しくなり、一緒に恋人探しを手伝ってもらうことになる。
3巻で完結する長編。
黒髪寡黙誠実な年下攻めと、特殊な事情をもつ幸薄い中性的な年上受け。カプとストーリーの雰囲気が「言ノ葉ノ花」と似てるので、そちらの作品が好きだった方には刺さるかも。
攻めの気持ちを思うと切なすぎる…!同じイニシャルの人が他にも出てきて、恋人「M」はいったい誰なのか、気になりながら読みました。1巻最後は衝撃なところで終わるので、2巻も楽しみです!
記憶が消えるって辛い以上
記憶喪失の話は、大抵の場合、何かのきっかけで記憶が戻ってくるという印象があったけれど、この話の主人公の静良川は、記憶が戻ってくることがない上に、慢性的に記憶喪失が起きる持病を持つ。今の彼は、過去2年分の記憶しかなく、過去に自分がつけたMという恋人探しをしている最中だ。切ないのは、恋人の顔を見ても、恋人の名前を聞いてもピンとこないところだろう。恋人と行ったというところに足を運んでみても、記憶が戻るどころか、心が何かを感じることもない。記憶をなくしている静良川の諦めたような、でも、必死でもがいているようなそんな視点はとても痛々しいけれど、静良川が忘れられてしまった彼を大切に思う身近な人たちの気持ちを考えると、辛すぎると思った。私は個人的には、久遠は好きになれなかった。誰かを大切だと思う気持ちを自分でも持っているなら、恋人を元居たところに早く返してほしかった。とはいえ、久遠はそんなタイプじゃないかもしれないけれど、こんな風に自分のお気に入りを返そうと思って返せないということは、わからんでもない、、と思ってしまう私もいる。
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