文倉十のレビュー一覧
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購入済み
タイトルで損しているかも
ヒモ生活という看板に偽りありで、蓋を開けてみると王侯貴族の心理的駆け引きが繰り広げられているストーリー。
主人公はヒモ生活どころか、徐々に王族としての意識が高まり、嫁とのパワーバランスを考慮した言動を心がけるようになる。
まだまだ序盤なので、これからどう話が進んでいくのか楽しみ。 -
Posted by ブクログ
原作ラノベの1巻刊行から12年、コミカライズ自体の1巻刊行から10年かけての大団円。
この巻の読みどころは、得がたく失うことができないもの…伴侶を得たロレンスが、野心や理想や冒険に背を向け、手にしたものを守ろうとする葛藤と、ロレンスを失いたくないホロの、彼を危険から遠ざけようとしつつ結局は厄介ごとに首を突っ込みたがる彼を応援してしまう葛藤―安定した職について家庭を守って欲しいのにリスクを取って起業しようとする夫と、最終的にそれを応援してしまう妻、というなんだかよくありそうな構図です。
象徴的にその構図が描かれるのはホロの演説シーン。わざわざ厄介ごとに首を突っ込んだロレンスの背中を苦笑いして -
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Posted by ブクログ
なんだと!?
ホロとロレンスがまた旅にでるだと!
と最終話で歓喜してしまった。
とは言え、本編はニョッヒラの温泉町でのロレンスとホロの平穏であいかわらず仲睦まじい穏やかな日々の物語。
もうね、なんというか二人の姿が愛おしくて仕方ない。
不安がるホロはロレンス同様抱きしめたくなるし、上機嫌に酔っ払ったホロには苦笑するしかない(笑)
それに行商時代のようなロレンスのちょっとした機転も観ることが出来たし、いやあ、安定の面白さだね。
で、このままこんな日常話がこれからも続くのだろうなあと思っていたら、そう来たか。
これはまた二人の冒険が観られるのかな。
懐かしい顔にも会えるかもしれない。
うん、と -
購入済み
いいですね!この本に出逢って続巻が出るのがまちどうしくなったことを思い出しました。
まだ続くのですね。
ホロが何度読んでも色あせない物語、異なる動物の出会い、皆、必至に生きていく様、今後も期待します。 -
Posted by ブクログ
『狼と香辛料』という壮大な絵巻を描き切ったからこそ、この『羊皮紙』でホロとロレンスが歩いてきた軌跡をなぞるようなこの物語は胸にくるものがある。さらにこの3巻では『香辛料』では描かれなかったもう1つの世界が存在することが明かされる。辛い世界からは目を逸らす老獪さを持っているホロとは違い、ミューリはどんな世界だってこの目に納めてやろうというお転婆ぶり。僕はこの物語を、中世ヨーロッパの動向をなぞりつつ宗教改革の中でコル坊とミューリの奮闘を描いていくものだとばかり思っていたため、今回描かれた新たな可能性にはワクワクしないわけない。でもね、もし新大陸編を書くならこの物語が完全にファンタジーになってしまい
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Posted by ブクログ
ギターを抱えた少女の表紙とスタイリッシュなタイトルに惹かれて購入したんですが、面白かったです。
基本女子高生の一人称で話が進むんですが、これが凄くリアル。
外面はいいけどその実世間を斜に見る冷めた女の子の心情が「あるある!」「いるいる!」「むしろこれ私!」という絶妙な比喩で表現され小気味よい。
男子をじゃがいもにたとえ「せいぜい男爵芋とメークインの違いしかない」と辛辣に批評したかと思えば、ぜんぜんタイプの違う男子三人が親友である現実に「それだけの違いを許せるすきまがどこにあるのだろうか」と思索を巡らしたり……とにかく心情描写がリアルですいすい読ませる。
タマシイビトに食われるためだけに生かさ -
Posted by ブクログ
SpringLogという物語に波乱なんていらない。事件なんて起こらなくていい。ただただ、2人の幸せであり続ける物語を見せてくれたらそれでいい。
書き下ろし中編『狼と香辛料の記憶』のラストには震えた。ホロの視点から見る、幸せであり続ける物語からは悲哀がひしひしと伝わって来て僕の胸も苦しい。起伏なく続く日常に恐れを感じるというホロの焦燥が痛いくらいに伝わって来て。それならばと旦那が示した策は、読者にとっても余りに魅力的。
必ずや、1巻から読み返したくなる。ファンにとっては堪らなくそそる好編だった。
ってかさ、わっち可愛すぎんだろわっち。こんな真面目くさった気障な文章書いてる間も顔が緩んで緩んで仕方 -
Posted by ブクログ
「主人公とヒロインが結ばれてめでたしめでたし。二人は末永く幸せに暮らしましたとさ。とっぴんぱらりのぷう。」から始まる物語。
主人公とヒロインが結ばれるところまではっきり書き切れない作品がよく見られる中、主人公とヒロインの娘が新ヒロインになる新シリーズが始まるというのはなかなか壮大です。ドラゴンクエストVみたい。
主人公役にはコル坊が抜擢されました。前シリーズは商人ロレンスとの行商の旅という大枠があり、助けた恩、孤独の支えなんて縛りもあった上での結びつきだったので、ホロとロレンスのお互いに対する思いのバランスが取れていたのだと思います。それが、コル坊主人公では互いの思いのバランスが取れない、ま -
Posted by ブクログ
ホロとロレンスはお互いの気持ちを察しつつも、ある種のタブーとして本音を交わし合うことを避けてきたのよね。そこに生まれるホロのいじらしさだったり、虚勢張っちゃう姿がべらぼうに可愛くてもう虜だったんだけど。新シリーズ「羊皮紙」のミューリは見てくれ通りの年齢で、酸いも甘いも経験したホロとは違って、いい意味で真っ直ぐな女の子。お利口さんだから、人ならざる者である自分の立場を理解はしている。だからこそ“今が大事”だと言ってコル坊への気持ちを公言することを憚らない。これが「香辛料」とは違う部分で、伝えないことが歪みを生むのではなく、伝えることがいつかきっと哀しみを連れくる。その哀しみの中で“今”の幸せを必
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Posted by ブクログ
あの世界が返ってきたよ!
うん、面白かったあ。
本作は『狼と香辛料』のいわば正当な続編。
青年になったコルと、ホロとロレンスの娘ミューリの物語。
なんていうか、こういうの好きなんだよね。
一度終わった物語の、その後。
物語は終わっても、彼らはその後も生きているわけで。
もちろん物語によっては蛇足になってしまうこともあるのだけど、この物語は全然そうじゃない。
それは主人公が次の世代であることもあるのだろう。
(いやまあホロとロレンスの物語でも全然いいのだけど。)
こんなその後の物語が読めるなんて、とても幸せ。
実に嬉しい。
物語的には、イギリス国教会やプロテスタントの事績をモデルに宗教と国