小島寛之のレビュー一覧
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著者のあとがきによると、「確率的発想法」と同時期に書かれた本だそうで、こちらの方は数式も出ず一般向け。ややくだけた書き方を試みたようだが、ちょっとスベり気味で説明不足な点も多い。記述統計についての記載が半分程度で、意志決定などについては後半が充てられており、スペースもやや不十分。が、「成功の確率が90%の手術」について、「合理的な選択」と「正しい選択」の問題として解説するなど、本書を読むことでまた、ものの見方がクリアになった気がする。「投資にとって重要な指標は「平均値」であり、投機にとって重要なのは「SD」である」というような書き方もよい。
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Posted by ブクログ
子どもたちが数学を毛嫌いする風潮に対して、多くの数学者や数学教育者がそれをなんとかしたい、という思いで、いろいろな発言をしてきた。それら発言は、おおよそ2つの種類に分類することができる。第一は、「数学はこんな役に立つ」と知らしめるもの、第二は、「数学はこんなに自由でファンタスティックなものだ」と知らしめるものだ。前者は主に教育数学者が、後者は主に数学者が主張する傾向にある。ただ筆者には、このどちらの主張も、子どもたちが直面している「数学の忌々しさ」とはかみあっておらず、だからいつまでたっても子どもたちとの溝が埋まらないのではないか、そう思えて仕方がない。――本文より
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Posted by ブクログ
ネタバレ2008年5月13日
正直、わからなかったことも多かった、というか、結構わからなかった、というか、もしかして私はほとんど理解してないのかもしれない。
それでも、おもしろかった。細かいことを気にせずに、わからないところを読み飛ばせば、読めました。
どういうところで数学がわからなくなるか、それは実は本人の「数学の能力」とは全く関係ないところで、起こっていて、数学のできなさと、数学の能力のなさとは関係ない。
でも、私自身のことを考えてみると、この本に出てくる「数学能力のある人が、数学につまづいてしまう落とし穴」には当てはまらなかったなぁ、と思う。証明問題とかわりと得意だったし。
つまり私は、