【感想・ネタバレ】数学でつまずくのはなぜかのレビュー

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Posted by ブクログ

「マイナスにマイナスをかけるとなぜプラスになるの?」本書が端を発するのはそんなありがちな問いかけだが、「そう決まっているから」以上の説明が出来る人は多くはない。数学の授業で教えてくれるのは『数学の決まり事』であり、『なぜそう決めたのか』ではない。僕自身、理数系に進みながらその本質を理解しようとせず、ただ法則にしたがって問題を解いてきてしまったうちの一人であるが、そんな過去が今更ながら悔やまれる。「7匹と7日が同じってどういうこと?」「なんで式に文字が出てくるの?」「証明ってなんでこんなにめんどくさい方法をしなくちゃいけないの?」「自然数より実数の方が多いの?両方無限なのに?」興味を持つチャンスはたくさんあったはずなのに、全部殺してここまできてしまった。僕が子供の頃に本書を読んでいれば。または誰か先生が読んでくれていたなら、今とは違う世界が見えていたかもしれない。
数学は自然に発生したものではなく、人が世界を記述するために創ったものである。それゆえ、数学には歴史があり、哲学があり、ドラマがある。数学を決まり事としてこなすか、よくわからないものとして諦めるか、または奥深いものだと好きになるか。その道を変える力が、本書にある。

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2018年10月20日

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ネタバレ

数学(算数)につまづいたのは、数学科にすすんでからのことなので、
小中高の数学(算数)につまづいた覚えがない。

だから、もしも娘が算数につまづいたらどうしようか?と
思いながらこの本を読みました。

小学生のつまづき、というよりは、
中学生のつまづき、に
「こう教えてみよう」という例が載っていて。

参考になるかな?
娘がつまづかないことが一番だけど。

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2012年04月20日

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・魚が七匹いる、という7と、一週間が七日ある、という7が同じものだと認識した人間は大変な発見をしたのだ

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2009年10月04日

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割とスラスラ〜っと読めたのだが自然数の証明(特にフォン・ノイマンあたり)になると数学を大学で専攻した人間の解説が文系の自分の場合は必要だった。

最後まで読めると面白いが、人に質問できない場合は詰まると寧ろ苦手意識が増えそうなのでそんなに分からなくてもOKくらいの気持ちで読むと良いかも。(最後は大学数学のさわりと聞きました。)

無限に関するまとめ方、後書きも情緒的で良かった。

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2023年01月07日

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単に教え方を述べた本かと思いきや、最後の方はけっこう難解な理論へ。しかし無限というものを目にするたびに、写像というのはすごい概念だと思います。

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2012年10月27日

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[ 内容 ]
数学的センスは誰のなかにもある!
学校教育の落とし穴から抜けるための、まったくユニークな伝授法。

[ 目次 ]
第1章 代数でのつまずき-規範としての数学(マイナス掛けるマイナスはなぜプラスなのか 負の数は商業取引の便法として普及した ほか)
第2章 幾何でのつまずき-論証とRPG(何がこどもを幾何嫌いにするのか ギリシャ幾何学vs.バビロニア幾何学 ほか)
第3章 解析学でのつまずき-関数と時間性(文章題との運命の出会い 関数こそ、この複雑な世界への入り口だ ほか)
第4章 自然数でのつまずき-人はなぜ数がわかるのか(幼児は数を何だと思っているか 「次」を使って数をとらえる派 ほか)
第5章 数と無限の深淵-デデキントとフォン・ノイマンの自然数(「自然数」は数学者にも難しい ラッセルの批判 ほか)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2010年11月24日

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<本書まえがきより>
この本は、こどもたちと数学のあいだがらのことを書いた本だ。
でも、「どうやったらこどもたちに上手に数学を教えられるか」ということを書いた本ではない。どちらかというと、
「どうやったらこどもたちから数学を学ぶことができるか」、それを書いた本である。



こどもたちから学ぶっていう考え方がいいな!!
って思います
数学でつまずいたことのない人っておらんと思う。

なぜつまずくのか、どこでつまずくのかってことは
自分が学生だった頃に知りたかったことで
もう少し早くこういった本に出会いたかった・・・


例えば
負の数を理解するには、負の数がどう生まれてきたのかを知ることがよさそう。
歴史的に、負の数は商業的な要請から発明されたそうなので、
商業取引「負の数=借金」という例を用いることがいいってことだが、

ホンマにそう思います

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2010年08月01日

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レビューは後ほど。

数学が苦手だ!という予備校生や専門学校生の疑問に答えようと購入。
もう少し自分も勉強しないといけないと痛感。

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2009年11月29日

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[第3刷]2008年2月6日
公理系の話や、無限論など面白いトピックが満載。
難解の部分があっても読破すべき良書!

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2022年05月17日

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「なぜ、マイナス掛けるマイナスはプラスになるのか?」……それが(多少)理解できただけでも、あ〜よかった。最終章の集合で、ぼくは「つまずいてしまった」。

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2009年10月07日

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ちょっと難しいけど、限界までわかりやすく書いてあると思う。
おもしろかった。
あとがきでしびれたw


”それは、人間がものを考え、ものを考えることを考え、ものを考えることを考えることを考える、そういうことができるからなのだ。”

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2009年10月04日

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子どもたちが数学を毛嫌いする風潮に対して、多くの数学者や数学教育者がそれをなんとかしたい、という思いで、いろいろな発言をしてきた。それら発言は、おおよそ2つの種類に分類することができる。第一は、「数学はこんな役に立つ」と知らしめるもの、第二は、「数学はこんなに自由でファンタスティックなものだ」と知らしめるものだ。前者は主に教育数学者が、後者は主に数学者が主張する傾向にある。ただ筆者には、このどちらの主張も、子どもたちが直面している「数学の忌々しさ」とはかみあっておらず、だからいつまでたっても子どもたちとの溝が埋まらないのではないか、そう思えて仕方がない。――本文より

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2009年10月04日

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数学の基本的考え方がわかるように、数学塾講師の経験を活かし青少年向けに書かれた入門書。フェルマー、デカルト、ニュートン、ライプニッツ、ゲーデル、デデキント、ノイマンなど近代数学の基礎をつくった天才たちの偉業にふれながら素人にもわかりやすく解説する手腕は素晴らしい。ちなみに、彼の数学的素養は遠山啓「数学入門」(岩波新書)からだとあとがきで告白しております。
「使える!確率的思考」に続く名著です。

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2023年05月26日

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ネタバレ

2008年5月13日
正直、わからなかったことも多かった、というか、結構わからなかった、というか、もしかして私はほとんど理解してないのかもしれない。

それでも、おもしろかった。細かいことを気にせずに、わからないところを読み飛ばせば、読めました。

どういうところで数学がわからなくなるか、それは実は本人の「数学の能力」とは全く関係ないところで、起こっていて、数学のできなさと、数学の能力のなさとは関係ない。

でも、私自身のことを考えてみると、この本に出てくる「数学能力のある人が、数学につまづいてしまう落とし穴」には当てはまらなかったなぁ、と思う。証明問題とかわりと得意だったし。

つまり私は、「ほんとに数学能力がない」ということだったのか?

それはともかく、

若い人が数学をめぐる冒険の中で、出会えると良い一冊かもしれない。

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2021年11月13日

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塾講師として数学の教育にたずさわってきた経験などを語りながら、子どもたちが数学でつまづいてしまう理由を考察している本です。

著者は「あとがき」で、遠山啓の『数学入門』上下巻(岩波新書)を意識しながら本書を執筆したと述べており、遠山の著作のように「数学史」「数学者伝」「哲学」「文学」にまたがるような話題をあつかいながら、数学という営みの本質について著者自身の考えをわかりやすいことばで述べています。とりあげられている題材は、「マイナス掛けるマイナスはなぜプラスなのか」という疑問からはじまって、幾何の証明や関数、微分の概念をとりあげ、最後はペアノ、フレーゲ、ノイマンらによる自然数の公理化まで論じられています。

「数学は〈私〉の中にある」という発想が著者の数学観の根本にあり、アフォーダンスの概念を手がかりとしながら、子どもたちが数学を学んでいくプロセスを目にしてきた著者自身の経験にもとづいて、こうした発想が具体的に論じられており、おもしろく読みました。最後は、デデキントが『数について』のなかで「私の思考の世界」について言及していることに、著者の数学観に通じるものがあるのではないかという展望が語られており、著者自身が述べているように「深読み」ではありますが、本書のテーマを読者に印象づけるものになっていると感じました。

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2020年11月27日

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とっかかりは面白かった。なかほどではちょっと難しくなってきた。数学基礎論?でも、代数、幾何、解析などの章でつまづくところの説明と代替策の提示は面白い。

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2018年10月20日

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学校教育における数学…。数学でつまずきまくった僕としては、「もっとこれ教え方どーにかならんの」と思ったことも多々あったろうと思う。
そして本書にはそんな数学劣等生のために「どーにかする」方法をいくつも提示している。
大人になった今読んでみると、ルールや公理やといった数学の負のイメージの束縛にがんじがらめだったのが、「考え方はひとつじゃない」という免罪符をもらえた気分だ。

第2章「幾何でのつまずき」が特に興味深かった。
「証明しろったって視覚的にどう見ても合同だろうがボケ」とあの頃なんど心のなかで問題文を罵倒したことか。
しかし過去の偉大な数学者もこの公理系に対しておなじような罵倒を口にしていたと知ったときにはスカッとした。

そうそう、「図形の性質」と「論証」というふたつの異なる側面があわさっているというのがあの頃わからなかった。
「論証」がなぁ……まあ今でも論理的とは言えないから、ここで決定的につまずいたんだろう。数学に。

筆者は数学嫌いの子供たちのために「公理系はRPG」と説く。はじめは5つの武器しか持っていないが、敵(問題)を倒す(証明)ことでレベルアップ、つまりその的も今度から武器として使えるようになる。そうして徐々にレベルを上げていく…と。

あー、でもテレビゲームのほうが面白かったからなァ。だからゲーム三昧だったんだろうなァ。とかとか。

あと「コオロギの鳴く回数」を関数にぶちこんで計算できるってのがおもしろかった。日常的に数学を使えるクレバー人間になりたひ。

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2013年09月14日

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で、なんでだっけ??

子どものためにと思い、買ったんだったが、そろそろもう一度見ておきますかね。

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2012年12月22日

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 個人的に面白かったのは、生態心理学の「アフォーダンス」の概念を数的能力に適用しようとしている点。人間の側に数学的世界という構築物があると捉えるのではなく、世界を構成する様々な事物の側に「数え上げられる」「数理的に表現できる」等の性質が備わっていて、それを探り出す力として数的能力というものを考えているようだ。
数学そのものに数えることができるという能力があり、できない人はその数学が発している方法ではたまたま受容しにくいだけ。逆転の発想が素晴らしい。
できないではなく、あなたのもっている受容方法にはむいていないだけ。そのポジティブな考え方が教育にとって意味があるのではないかと思う。
特に論理に関するところや、数学基礎をどう考えるかなど、数学に関して子供が思いもしないところで躓いている時、その方法を自分で考えるよりもたしかな方法がもっとあるからまずはしっかり調べてからその子に対応する方が適切であるかもしれないと思った。

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2012年01月07日

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いわるゆ文系人間が数学への興味をもったので読んでみた。一読しただけでは公式や規則に隠された哲学や思想を読み解くことで数学への興味が深まる。理解出来なかったところもあるので、繰り返し読んでいきたい。

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2011年10月20日

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ネタバレ

数学は「日常生活で役に立たない」し、「発想力が豊かな子を育てる」こともない。
学校で学ぶ数学は、時間をかけて問題を解くような取り組みではなく、公式や定理を丸暗記し、いかに早く多くの問題を解くかに重点を置いているため。
ただし、これは間違いではない。
学校とは社会にでる前の機関、社会に順応しやすく育てる機関なので、今のような数学の学習方法で身につく「従順さ」「忍耐力」は、社会に出た時に役に立つはずだから。
MIU問題などおもしろい箇所も多いけど、全体的には難解なイメージ。

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2011年03月18日

Posted by ブクログ

数学をわかる。

塾で数学を教えていた経験に基づいて、思い切り噛み砕いて数学を説明している本。
実例を挙げて、抽象から具体へと変換する事でイメージが掴みやすくなっている。
導関数など”そうやって算出するもの”としか覚えていなかったが、直近するeという考え方は⊿を使って導関数を導いた微分の最初を思い出した。
学習時は問題を解く事に一生懸命で勿体無かったな、と今なら(だから?)言える一言。

自分メモ
・(負の数)×(負の数)=(正の数)は時間の逆戻り
・定理は公理を使って証明される
・不完全性定理:公理系の内部ではその命題を証明する事もその否定を証明する事も出来ない
・「全体が部分より大きい」という原理は有限集合にのみ成り立つ事で、無限集合では必ずしも成り立つとは限らない、と考えればいい

本書の内容は良かったのだが、あとがきが蛇足に感じられて読後感はイマイチ。

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2010年11月20日

Posted by ブクログ

20080121
学校教育の落とし穴から抜けるための、まったくユニークな伝授法。数学的センスは誰のなかにもある!

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2009年10月04日

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