田沢恭子のレビュー一覧

  • なぜデータ主義は失敗するのか? 人文科学的思考のすすめ

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    知的な感じはするし、実際「ヨガはスポーツなのか」のような問いの立て方(というより価値観)が重要というのはそうなのかもしれないけど、私が企業だとしたらこの人たちにコンサルティングされたいとはあまり思わないかも。人文科学をやってるコンサルタントですぐらいな感じに思っておく方がいいかもしれない。

    そして人文科学をやっていれば皆この本のようなコンサルタントが全員できるんだということの証明でもない。

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    2025年06月15日
  • 世界一わかりやすい量子力学

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    ツァイリンガー先生ともあろう人が一般人の視点に降りてここまでわかりやすく量子力学を説明できるなんて何事!?という気持ち。読んでて楽しめる工夫も多くて、ちゃんと量子力学の面白さもわかって、理論的な説明も上手く噛み砕いてくれてて、最高。

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    2025年06月08日
  • アルゴリズム思考術 問題解決の最強ツール

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    文系オンリーの人生を歩んできたので、この際理系やコンピュータ系の思考形式を掴もうと思い手に取ったが、非常に読みやすいうえ、現実的な例を引いてよく書かれてる。
    非合理的な選択も、ある種の負荷から避けるための良き選択となる。認知症が記憶や思い出し能力そのものの低下だけに限らず、実は長い人生が積んできたその膨大なデータ容量そのものの弊害ではないのか、という説も非常に興味深い。
    生活や仕事に活かせる思考回路がぎゅうぎゅうに詰まってる。

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    2024年07月26日
  • 人生が変わる宇宙講座

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    これは読みやすい。「人生が変わる」のタイトルも伊達じゃない。ページ数がそれほど多くないのも読みやすさに貢献している。第1章で宇宙の誕生の物語が語られるけど、宇宙誕生から1兆分の1秒後、100万分の1秒後などに何が起きたか書かれており、2秒後あと、38万年たいしたことが起こらない、という記述に、ビッグバンの急激さが伝わる。

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    2023年09月05日
  • 人生が変わる宇宙講座

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    宇宙に関するベーシックなことから、先端のトピックや課題をとても平易な言葉でメタファーを用いながらとても分かりやすく説明している。各所にウイットに富んだ表現が散りばめられ、何か物語でも読んでいるように楽しく読み進められ、これまでの自分の知見を体系的に整理もできた。更に、宇宙的視野を持つことの意味も教えてくれる。

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    2020年12月04日
  • 物語創世 聖書から〈ハリー・ポッター〉まで、文学の偉大なる力

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    成毛眞氏がFacebookで「ボクにとって2019年最高の本になるかもしれない。」と太鼓判を押していた本なので、期待を込めて読んでみました。
    いやー読み応えあります。凄いです。
    3連休の後半は、この本、にどっぷり浸かりました。
    人類史上"文字"が生み出された事で遥か昔の事も後世に伝わることを、紀元前から現代に至り、更に世界中に渡って、物語(本の中では「基盤テキスト」と称される)が創られた背景に迫ってます。

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    2019年10月19日
  • アルゴリズム思考術 問題解決の最強ツール

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    手放した選択肢は戻って来ないし,現実には刻々と経過する時間の中で最適な行動を取っても,高い確率で失敗する.p55

    最適化と言っても,現実には程々で良い場合が多い

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    2019年02月20日
  • アルゴリズム思考術 問題解決の最強ツール

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    ネタバレ

    平凡なタイトルからは想像もつかない深い内容。
    意思決定について数学、計算機科学の立場からグダグダと書き連ねておりこの冗長さやこだわりが素晴らしい。

    ・秘書採用の面接などは最適停止問題と呼ばれるタイプの問題で、全面接者の37%(1/e)までは結論を出さずにただ見ておく。それ以降はこれまで見たどの候補者よりもよい候補者にあったらすぐに採用するのがよい。日常生活でこのような場面は多く、駐車場での空きスペース探しや株の売買、結婚相手の選び方など、全体の試行回数や期間が決まっている場合に広く応用できる。

    応募者三名の場合は一名(33.3%)を面接したあと、二人目が一人目よりも良ければその人を、そうで

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    2018年04月04日
  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    “本書は、重力波--音による宇宙の記録、宇宙を描くサイレント映画を飾るサウンドトラック--の研究をつづった年代記であるとともに、実験を目指した果敢で壮大な艱難辛苦の営みへの賛辞、愚者の野心に捧げる敬意の証でもある。”
    この言葉に尽きる。

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    2018年03月03日
  • アルゴリズム思考術 問題解決の最強ツール

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    この本の三章に書いてある「ソート」の内容を早速実行してみた。
    部屋の中の本棚や洋服ダンスをソートしてみた。

    なるほど、確かに前より見やすいし、取りやすい。

    全て読み終えたので、日常生活に活かせそうなものを実行していこうと思う。

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    2017年11月30日
  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    重力波直接観測成功に至るまでのプロジェクトチームLIGOの軌跡。
    13章「藪の中」の原題はRashomonなのだとか!

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    2017年10月16日
  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    アインシュタインがその存在を予測してから100年、2015年秋米国ルイジアナ州とワシントン州に置かれた検知器LIGO (laser Interferometer Gravitational-wave Observation)で、ついに重力波が人類によって捉えられた。長さ四kmのアームの中で、陽子の直径の一万分の一のレベルの時空の変化を捉えたものだ。観測実験技術として想像を超えるほどの高度なノイズ除去技術が必要なことが何も言われなくてもわかる。ノーベル賞がほぼ確実視される偉業であり、宇宙の観測に新しい手段を加えることによって、現在の宇宙論が抱えるダークマターやダークエネルギーという謎に関して新し

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    2016年10月10日
  • ダーウィンの覗き穴――性的器官はいかに進化したか

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    生殖器という分野は何故だか、基礎生物化学の世界でも研究の対象とはされにくく、まして一般向け科学啓蒙書でも触れられてこなかった領域だという。オランダの生化学研究者である著者は、その原因は第一次性徴を自然淘汰の結果としてある意味当然視したダーウィンの説にあるとしてこれに異議を申し立てる。彼によれば、異性らしさの発現である第二次性徴のみならず、第一次性徴を体現する生殖器そのものが性淘汰、即ち異性の好みによる選別を受けているという。性淘汰は自然淘汰と異なり、例えば「より真新しいものは何か」といったアドホックな評価軸で相手を選別するため、ともすれば適者生存の前提となる「より適応したもの」とはかけ離れた方

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    2016年10月23日
  • ダーウィンの覗き穴――性的器官はいかに進化したか

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    生物の性器や性交渉の多様性に驚かされた
    ヒトについての記述がメインではないのであまり構えないず読んでほしい

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    2016年07月08日
  • バッテリーウォーズ 次世代電池開発競争の最前線

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    次世代エネルギーを巡る熱い戦い。
    化石燃料からの脱却を視野にいれ、電気自動車のシェア争いなども絡む。

    アメリカの視点で見ると日本は研究の商業化が上手いらしい。
    国立研究所は基礎研究ばかり重んじている。
    新しい発見ばかりありがたがって、過去の改良は軽蔑して見る。
    研究者は概して起業精神がなく、失敗を恐れる。
    日本の報道などのイメージとは異なる。
    自国に対しては誰もが厳しいのだろうか。

    結局本書では電池の未来は未知数として終わるが、かなりエキサイティングだった。
    ベンチャーはなかなかハートの強さが求められるようだ。

    かなり楽しめた。
    電池のニュースに注目したい。

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    2015年12月17日
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史2 ケネディと世界存亡の危機

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    トルーマンからアイゼンハワー、ケネディ、ジョンソン、ニクソンまでの大統領によるアメリカの歴史が核の問題を中心に語られる。どのように冷戦が始まったか、ソ連との関係、軍産複合体の陰、アメリカの中南米、ベトナムへの介入などアメリカの帝国主義的、負の側面が暴かれる。ケネディとフルシチョフによるキューバ危機は本当に核戦争一歩手前だったし、その後も危険な状態はいくらもあったことが明かされると、改めて運の良かったことに驚かされる。アメリカにとっては、中南米、アジアは征服されるべきアメリカの権益範囲だとしか考えていないと感じる。その一方でベトナム反戦運動が起こり、サイゴンは陥落し、最終的にはニクソンが辞任に追

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    2014年03月06日
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史2 ケネディと世界存亡の危機

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    2巻目。第二次世界大戦後、米ソ冷戦、朝鮮戦争、赤狩り、ベトナム戦争、カンボジア内戦、チリのクーデター、沖縄返還、ウォーターゲートまでの裏話。米国は、あらゆる戦争で核兵器を使いたがっていたのと、民主的な政権でも米国企業に害のある政権は排除するのにCIAが大活躍したのと、とにかく危ない賭けをしてでも自国の利益最優先で動いていたことがよくわかります。むしろソ連を始めとする敵対国の方が冷静に見える。

    通勤電車で読むには重過ぎ。

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    2013年07月16日
  • 「夢のエネルギー」核融合の最終解答

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    核融合技術に関する、世界の研究進捗状況をざっくりまとめています。また、今後の展望も若干示されています。自分が子供の頃(30から40年前)は、「30年から50年」と、言われており、現在はそれが「15年から20年」と言われています。核分裂発電ができているので、核融合発電も頑張ればいけると思います。地味に今は、日本に世界最大の核融合実験機があったりします。2035年には南フランスに、より大きな核融合実験機が建設されます。エネルギー問題の解決に向けて頑張ってほしいです。

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    2025年12月07日
  • 世界一わかりやすい量子力学

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     量子力学は、電子や光子といったミクロな粒子のふるまいを説明する理論である。古典物理学では、物体の位置や速度は常に明確な値をもつと考えられていた。しかし、量子の世界ではそれが成り立たない。粒子は「波動関数」と呼ばれる確率的存在として記述され、その振る舞いは確率振幅によって表現される。これを端的に示すのが、ハイゼンベルクの不確定性原理である。位置を正確に測ろうとすれば運動量が曖昧になり、逆もまた然り。つまり、自然そのものが「確率的構造」をもつという認識へと転換したのだ。
     一方、ボーアのコペンハーゲン解釈は、観測行為そのものが物理現象を確定させると主張した。電子は観測されるまでは波であり、観測に

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    2025年11月03日
  • 「夢のエネルギー」核融合の最終解答

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    再生可能エネルギーの選択肢の多くが、様々な問題を抱え、化石燃料の代替エネルギーとしての決め手に欠ける現在、実現すればそれが一気に解決される可能性があるのが核融合(による発電)です。ところが本書にも記載があるように「核融合は未来のエネルギーだ。しかし、いつまでも未来のエネルギーのままなのだ」と揶揄されるように、実現可能性が疑われるほど、ハードルの高い技術でもあります。

    本書によれば核技術は大きく4つに分類できます。制御核分裂(現在の原発)、非制御核分裂(原子爆弾)、非制御核融合(水素爆弾)は実現されているのですが、唯一実現されていないのが制御核融合(核融合発電)です。
    本書前半部分は核融合を実

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    2025年08月29日