あらすじ
スマートフォン、電気自動車のキーデバイス「リチウムイオン電池」をめぐり激化する開発競争をリアルに活写する、全世界注目のノンフィクション!
電池競争は最初から見当違いだったと言う者さえいる。経済と技術にまつわる期待や諸般の事情のめぐり合わせによって、多くの国が幻の戦果を追い求めたが、
それは追う者の手の中で消え失せた。今よりすぐれた電池と電気自動車が本当に必要な時代が到来すれば、それらはすぐさま普及するだろうと。
・・・しかし、そのような時代はまだ訪れていない。(本文より)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
次世代エネルギーを巡る熱い戦い。
化石燃料からの脱却を視野にいれ、電気自動車のシェア争いなども絡む。
アメリカの視点で見ると日本は研究の商業化が上手いらしい。
国立研究所は基礎研究ばかり重んじている。
新しい発見ばかりありがたがって、過去の改良は軽蔑して見る。
研究者は概して起業精神がなく、失敗を恐れる。
日本の報道などのイメージとは異なる。
自国に対しては誰もが厳しいのだろうか。
結局本書では電池の未来は未知数として終わるが、かなりエキサイティングだった。
ベンチャーはなかなかハートの強さが求められるようだ。
かなり楽しめた。
電池のニュースに注目したい。
Posted by ブクログ
アメリカのLiB開発の話。細かいところは分からないところも多く、カタカナを覚えられないこともあり、スムーズには読めなかったが、自国・他国へのステレオタイプの差など面白かった。日本を愛する普通の日本人としては、日本は知財を守る側侵害される側という認識だが、まったくそんなこともなく。一方のアメリカのアメリカ観も日本からのものとまったく異なる。
本題についてはこれからにもよるけど、特に日本で報じられてないように感じたのはどうなんだ…
Posted by ブクログ
シカゴ近郊のアルゴンヌ国立研究所のバッテリー・ガイたち。電池のスタートアップ企業園ビアの歩み。モバイル機器、電気自動車とともに重要度が増す電池開発競争。
進んでいる日本の遅れている米国とか、外国人研究者家族が日本で暮らす困難とか、さりげに出てくる日本の描写が、新鮮でした。