鬼澤忍のレビュー一覧
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私たちはいつも、頭の中で何かをつぶやいています。「なんであんなこと言っちゃったんだろう」「明日の会議、うまくいくかな」――そんな“ひとりごと”が止まらなくて疲れた経験は誰しもあると思います。
この本『Chatter』は、その頭の中の声=“チャッター”とうまく付き合うための方法を教えてくれる本です。
著者は心理学者のイーサン・クロス。研究者らしい視点で「チャッターがどんなときに暴走して、私たちを不安や迷いに引きずり込むのか」を解き明かしつつ、現実的な対処法を26個、具体的に紹介してくれます。
たとえば、自分のことを「名前で呼んでみる」だけで気持ちが整理できたり、思考の整理に役立つすぐに試せ -
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ネタバレ解説より
自由な市場経済、リベラルな政治は実現と維持は困難。アラブの春、ポピュリズムの台頭、排外主義の台頭。
経済成長とは、量的拡大だけでなく、質的拡大が必要。新しいもの、新しい生産方式など。
テクノロジーの生まれる環境は、制度やビジョンによって形作られる。
技術革新が包括的か搾取的か、多面的に見る必要がある。
高度成長は、見えざる手に導かれたのではなく、労働運動の結果、社会保障制度の充実と福祉国家体制の確率がなければ生まれなかった。
分配の不平等が解決しなければ、経済の発展はない。
データ所有権のアイデアで格差の解消ができるかもしれない。 -
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心理学の言葉で、セルフモニタリングという手法がある。
自分の言動や状況を客観的に観察・記録する手法で、ストレス管理や健康習慣の改善ができるというもの。
本書では、仮に強烈なストレス状態に遭ったときに、自分を客観的に見ることができるかが、そのストレスに遭遇している状況をポジティブ捉えるか、ネガティブに捉えるか、その後の行動の判断まで影響していることを示唆しており、自分を客観的に見ることができれば、その状況や状態を改善することが期待できるとのこと。
私は思う、自分の中にある辛い感情や体験を自分の中だけに留めていることは不健康だと。
だから、紙ノートに手書きで書き出すことを私もおすすめする。
ノ -
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和平は友人とではなく、まったく共感できない敵と結ぶものだ。
— イツハク・ラビン(イスラエル元首相)
パレスチナ問題に関する歴史と論点について説明した本です。全体を通して、上記のラビン氏による言葉の正しさと難しさが伝わって来ました。
本レビューを書いている2024年10月時点で、パレスチナ問題は悪化の一途を辿っており、ニュースで目にしない日はありません。私は背景について、非常に曖昧な知識しかなく、何が事態をこれ程までに深刻化させているのか分からなかった為、本書を手に取りました。2021年に出版された為、最近の事情については触れられておりませんが、それでも多くの学びがありました。
また、言 -
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成功や失敗が単に個人の努力や能力だけでなく、運や環境の影響を大きく受けていることに気づかされた。私たちはしばしば、「努力すれば報われる」という信念に基づいて、成功者を称賛し、失敗者に自己責任を負わせる傾向があるが、この考え方には盲点があるというサンデルの指摘は、価値観を見直すきっかけとなった。
特に印象に残ったのは、教育や経済システムが不平等を助長し、一部の人々に有利な立場を与えているという点。社会において成功を手にするための機会が平等でないことは、実力主義の名のもとに隠されている不公平さを浮き彫りにしている。これに対して、どのように公正な社会を構築していくべきか、考えるべき課題は多いと感じ -
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グーグルの人事担当上級副社長が2015年に出版したグーグルでの人事制度を通じた人事の本。人事担当になったらもう一回読もう(ならないけど)。
1.仕事に意味を持たせる
2.人を信用する
3.自分より優秀な人だけを採用する
4.発展的な対話とパフォーマンスのマネジメントを混同しない
5.2本のテールに注目する
6.カネを使うべき時は惜しみなく使う
7.報酬は不公平に払う
8.ナッジ きっかけづくり
9.高まる期待をマネジメントする
10.楽しもう
失敗の話は考えさせられた。価値観によって動く組織のマネジメントの問題は「あなたが腕を振り回す権利は、誰かの鼻のあるところで終わる」すなわち言論の自由と