山中ヒコのレビュー一覧
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心の痛みは治せない
愛する人を失った悲しみや心の痛みは時には和らぐこともあるでしょうけど、忘れることはできないし、なくならないもの。死ぬまで痛みと付き合っていくしかないのだから、なるべく若いうちはそんなことを体験してほしくないですね。
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特殊清掃。
自殺のほか、孤独死などで汚れた部屋や現場を片付けることを専門とする仕事だ。
東北から上京したものの、将来への展望も持てないままフリーターとして生活していた青年が、特殊清掃の仕事を通して成長していくさまを描いたヒューマンドラマ。
第7回ポプラ社小説新人賞受賞作。
◇
喪服姿の浅井航は疲れていた。故郷で孤独死した祖母の葬儀に参列し、東京に帰ってきたばかりだ。遅くに東京駅に着いた航は祖母を偲んで献杯すべく、以前から気になっていた小料理屋に入った。
カウンター奥にいた喪服姿の先客に声をかけられ一緒に飲むことになった航だが、その先客こそ、特殊清掃専門会社デ -
Posted by ブクログ
この作家さん、看護師なんや…
なので、医療の事詳しいんかな?
医療刑務所って、複雑やな…
何で、罪を犯した人を国民の税金使ってまで、治療せなあかんねん…とか…
この主人公の精神科医 工藤さんもそんな感じ…
でも、自分の罪と本当に向かい合うには、病に侵されたままではあかんのかもね。
更に、精神科なんで…
でも、主人公も、旧友の罪人も、同僚の先生方も他の人も何か訳ありな人ばかり…
なんぼなんでも、こんなに辛い過去とかある人ばかりで構成したら、逆にそれだけで病みそうな気が…(−_−;)
周りが闇過ぎて…
自身の不幸とか、言えん…
そんな事で悩んでんの!って怒られそう。
刑務所には、そんな人ばかり集 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【再読 2023/04/11】
初読時は感情が乱されすぎて言葉がでなかった……
鬼道くんが、今までに柴田さんから受けた優しさのことを表現したセリフがとってもいとおしかったなあ
素敵だなあって涙浮かべながらページめくったら、滝くんが宙に浮いてて笑ってしまった 笑
春人くんのときには言えなかった言葉を滝くんには言えるといいですね
というか、エピローグの送り火がさいこうすぎた……
好きなひとのことを「好きだった」とか過去形で言ってほしくないマンなので、もう……なんかもう…………苦しくって苦しくって………………!!!!!!!!
そしてそれを切ない顔で聞いている滝くん……………………!!!!!! -
Posted by ブクログ
なぜ工藤はこんなに頑ななんだと、偏見に満ち溢れているのだと、思いながら読み進めた。医療刑務所という場所の異様さ、受刑者たちの事情、罪と向き合うということ、彼らを診る医者や看護師たちの思い。取材を重ねて描かれたであろう本作はリアルで、重かった。
p.202 「私、思うんです。誰かと向き合う時って、愛情優しさだけじゃダメだって。ときには、嫌悪やもどかしさも必要です。この波と同じように、ときには近づいて、ときには離れて。その繰り返しの中で、相手を知っていくんです」
p.322 「工藤先生が、滝沢さんに厳しい言葉を伝えている時、先生の瞳が少しだけ潤んでいるんですよ。誰かを本気で叱る時って、意外