半村良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
半村 良氏は自分はSFしか読んだことが無かったのでへえ、時代物も書かれるんだ~と思い購入。読み始めたらとりえず最後まで一気読みでした。面白かったです。
途中まで短編集かと思ったんですがそのつもりで「どぶどろ」を読み始めたらなかなか終わらない(笑)なるほど、こういう仕掛けだったんだ、とその後気が付きました。
政治や世の中の暗く薄汚い面を覗き込んでしまった、首を突っ込んでしまった。その汚さに心底嫌気がさすのと同時に自分の無力さをイヤってほど痛感する主人公にはこういう結末しか残っていなかったのだろうか。何事も無かったかのように生きるわけにもいかず。はたして無知のまま生きていた方が幸せだったの -
Posted by ブクログ
半村良といえば「戦国自衛隊」だけど、まずは、1975年直木賞作品。
半村良といえば、SF。若かりし頃、何作か続けて読んだ記憶。「雨やどり」は、夜の新宿を舞台にした艶っぽい人情小説。
新宿のバーでバーテンから人脈を築き、店を持った男仙田を主人公とした連作短編8編。
「おさせ伝説」のみにSFっぽさが仕込まれている。
「雨やどり」が直木賞受賞。
決まった女性を作らなかった仙田が、店を持ちマンションを買い、さてこれからという時に 彼のマンションで雨やどりをしていた女とのあれこれ。
情は深いけど後腐れもない新宿の粋な男の生き方。
夜の新宿のことは、今も昔も知らないけれど、カラオケなるものが世に出る前の世