半村良のレビュー一覧
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戦争によって孤児になってしまった少年たちの物語。読んでいてつらい描写や境遇がたくさんあったけど、少年たちは明るい。本当の戦後もこんな風に身寄りのない子達が身を寄せ合って、でも力強く生きていたんだろうか。結局は運やお金の力も大きいわけで、運のないほうとしては「火垂るの墓」を思い出す。屋根があるところで眠ることができて、ご飯があって、当たり前に学校へ行けることがどれだけ幸せか。
夫が昔寝食を忘れて読みふけったとすすめてくれたので読み始めた一冊だけど、時節柄もちょうどよかったかもしれない。本日広島に原爆が投下されて70年。子どもたちが平和な世の中で生きていけますように。 -
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前半はSFというか、怪談。死んだ人たちが生き返って、日本を軍国化して活性化するという、最近紹介したら、勝手にいろんな解釈を入れられそうなお話。その中途半端で突然、第2章に飛ぶと、全く別の話が始まる。
第2章は、1章と別の話すぎて、しばらく全く違うストーリーなのかと思っていたところ、8割位読み進めたところで、突然1章とのリンクが始まる。
死者が生き返る話以外は、全体にSF的な要素は少なく、生き返るメカニズムが明らかにされるでもなく、解決するわけでもない。生き返った連中が、なぜ現世で活躍できるのかもわからないものの、調度よいタイミングで事件に巻き込まれるため、読んでいて飽きさせない。
しかし -
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悪夢からくるパラレルワールド(?)から始まり、超能力を中心に描く、ちょっと怪談チックなSF短編集。超能力と言っても、テレパシー的なものやちょっとした未来予知という、現実離れ度合いは少なく、ほぼ現代ミステリといった作品がほとんどである。
その昔、仲間内でSFブームがあった際に、半村良も読まれていたのだけど、一部の作品は評価が高く、それ以外はそうでもなかった。本作は「そうでもなかった」の類なのだろう。超常現象によるダイナミズムが僅かで、人間関係の難しさや怖さといったところが本論になっている。
この歳になったら、怖さがわかるようになってきたので怪談として読めるが、導入の地味でドライな人間模様の描 -
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3-
SFと本格ミステリの融合作品は近頃特に珍しくもないが、そのような作品の解説などを読むとよく引き合いに出されるのが本作である。曰く日本では草分けであると。
確かに作中にはいくつかの謎があり、本格のロジックで推理をするような場面もある。論理的でなるほどと思わせるようなところもあるにはある。しかし読み終えてみるとその辺はやはりメインの読みどころではなく、彩り程度といったところ。
物語としては、機上でアクシデントにあってから秘境での活動をしているあたりはなかなか面白いのだが、主人公が危険な目にあってもあまりハラハラしない。理由は結局無事にその秘境を脱すると予め超能力で予言されているから。 -
Posted by ブクログ
1972年星雲賞受賞作品にして日本伝奇小説の記念碑的作品。
私は読書に関しては極端な偏食者なので、今まで読んだことの
なかった半村良。一度は読んでおかなければという思いもあって、
今回存在を知ったこの作品を読んでみた次第。
吸血鬼、狼男、巨石信仰、アトランティス、不死者、ケルビム、と
伝奇的要素をこれでもかと詰め込んだ、刊行から40年以上経った
今でも決して古さを感じさせない驚異的な小説だった。
ただ謎解きや伏線の回収が即時的というか、謎の提示と謎解きが
ほぼ同時に進行していく感じからか、どうも今ひとつ私には
はまらなかったかな。話が誰を中心に回っているか一定しないのも
難のひとつかもしれ