半村良のレビュー一覧

  • 魔境殺神事件

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    SFと本格ミステリの融合作品は近頃特に珍しくもないが、そのような作品の解説などを読むとよく引き合いに出されるのが本作である。曰く日本では草分けであると。

    確かに作中にはいくつかの謎があり、本格のロジックで推理をするような場面もある。論理的でなるほどと思わせるようなところもあるにはある。しかし読み終えてみるとその辺はやはりメインの読みどころではなく、彩り程度といったところ。

    物語としては、機上でアクシデントにあってから秘境での活動をしているあたりはなかなか面白いのだが、主人公が危険な目にあってもあまりハラハラしない。理由は結局無事にその秘境を脱すると予め超能力で予言されているから。

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    2013年08月17日
  • 石の血脈

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    1972年星雲賞受賞作品にして日本伝奇小説の記念碑的作品。
    私は読書に関しては極端な偏食者なので、今まで読んだことの
    なかった半村良。一度は読んでおかなければという思いもあって、
    今回存在を知ったこの作品を読んでみた次第。

    吸血鬼、狼男、巨石信仰、アトランティス、不死者、ケルビム、と
    伝奇的要素をこれでもかと詰め込んだ、刊行から40年以上経った
    今でも決して古さを感じさせない驚異的な小説だった。

    ただ謎解きや伏線の回収が即時的というか、謎の提示と謎解きが
    ほぼ同時に進行していく感じからか、どうも今ひとつ私には
    はまらなかったかな。話が誰を中心に回っているか一定しないのも
    難のひとつかもしれ

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    2013年05月11日
  • 夢あわせ

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    淡ーいミステリーの短編集。
    全体的にたんたんとしてる。
    つまらなくはないけど、特別盛り上がりはしない作品。

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    2013年03月30日
  • 産霊山秘録

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    厨二病時代の1冊を30年ぶりに再読。今でこそありふれたアイデアに思われそうな内容だが、むしろこれが元祖だろう。約40年前に書かれた伝奇SF小説の時代劇。とにかく発想の豊かさとアイデアは当時としては革新的。今現在において似た作品が存在するとしたらそれらは全部これの真似だと思う。

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    2012年10月29日
  • 夢あわせ

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    2012/08/26:先日読み終えた北村薫氏の「謎のギャラリー」シリーズを思わせるような救われない結末のブラックな話の短編集でした。最後の話の『アイマック』につい発行年月日を確認してしまいましたw

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    2012年08月26日
  • 新装版 戦国自衛隊

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    現代の兵器が戦国時代に持ち込まれたら、そりゃ強いだろうなー。自衛隊が「戦力」として、活躍するのをみるのは初めて。
    現地の人が彼らを「神」として普通に受け入れているのが面白かった。

    オチがなんとなくそんな気はしたけどね。

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    2012年08月04日
  • 雨やどり

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    淡々とした空気の連作短編集。
    新宿、夜の街に生きる男と女の物語。
    いいな~この時代、こんな街。
    解説を読むまで直木賞受賞作とは知らなかった。

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    2012年05月24日
  • 新装版 戦国自衛隊

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    ずいぶん薄い本で驚いた。もっと長編かと思いきや。映画などにもなった名作である。近代の自衛隊が戦国時代にタイムスリップしてうんぬんかんぬん。とてもシンプルなタイムスリップもの、基本的に人間の心情描写は最低限に抑えられつつ、戦闘に力を注ぐ。歴史とミリタリーが好きな人にはたまらないものがあるかもしれないが、あまり詳しくないとそうでもない。油断して流し読みしていたのでラスト付近は、そう来たかーと感心。それ以外はもうひとつだった。

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    2012年03月08日
  • セルーナの女神

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    ちょっとエッチな軽SF、時代小説、作家本人が登場する私SFなどなど取り混ぜた半村良の8作を収めた短編集。
    作品は脈絡なく集められており、ちょっと戸惑うかも。でもどの作品も半村さんらしさがあって、半村さんファンには楽しい一冊。
    「子犬」「奸吏渡辺安直」「伊勢屋おりん」の時代小説三作は「反骨」を描いたものとして後の時代長編を彷彿とさせる。
    表題作「セルーナの女神」も半村さんらしい。

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    2012年01月06日
  • 新装版 戦国自衛隊

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    ネタバレ

    戦国時代へ近代兵器と共にタイムスリップするという設定は決して独特でない。こういうラストに面白さを感じるかどうかで評価は分かれそう。ラストを読むための小説。

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    2011年11月07日
  • 戸隠伝説

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    ネタバレ

    ライトノベルの王道…なのかな。昔のkioskにはこの手の本がたくさんあったように思いますが。
    テンポよく読めましたー。
    水戸先生とか話の途中で消えてしまう人が出てきたり、後半、異様に戦闘シーンに話がいってしまったりと?が浮かんでは消えたのは内緒ですw

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    2011年07月31日
  • かかし長屋

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    半村良氏は「戦国自衛隊」などでよく知られているが、SFや伝奇だけではなく、「下町探偵局」のような人情ものでも名著が多い。
    この小説は江戸時代。
    貧乏のどん底や、世間から身を隠さねばならない人々と、それを見守る和尚のお話。
    本当に大切なものは何だろう。

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    2011年06月11日
  • 雨物語

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    なんか最初は昔の空気が味わえてドキドキするんだけど、次第に切なさの方が強くなるなぁ…。完全なる現代人の私も、数十年後はこうなるのかって、しみじみ思っちゃう。

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    2012年07月28日
  • どぶどろ

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    宮部みゆきが好きな本に挙げていたので読んでみた。短編だと思って読んでいたので、後からあれ??ってなって、誰が誰だか分らなくなったのと、いろんな人の関係が分からなくなったりもしたけれど、金持ちに貧乏の気持ちは分からないし、結局貧乏人からお金を吸い取って金持ちは生きてるっていう図は今も変わらないんではないかと思う…あ~やだやだ…でもおもしろかった。もう1回読んだらもっとおもしろさが分かる気がする…

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    2011年01月29日
  • 江戸群盗伝

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    初めての半村作品だったけど、おもしろかった。
    盗賊の退治物みたいな感じかな?彼らの心意気みたいなものは読んでいてスカッとする…
    やはり時代小説が好きだ~

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    2011年01月09日
  • 石の血脈

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    半村良が気になって読み直し中の1冊。発想においてすごいと思うが、記憶のなかにある(今回はまだ読み直していない)『産霊山秘録』の鮮烈さに比べると、予想外に平板な展開と感じた。今のところ、半村良の多様な守備範囲のなかでは、『雨やどり』『新宿馬鹿物語』『どぶどろ』系の人情物のほうが個人的には好み。

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    2010年10月08日
  • 亜空間要塞

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    この本を読んだきっかけを全く思い出せない。ただこの作品を読んでいた頃の私(高3の春)は今よりかなり現実逃避したがっていたので(今現在現実逃避で小説を読むのは非日常を楽しむ意味だが、あの頃は心の底から現実から逃避したかったので逃避の度合いも意味合いも全く違う)何でもかんでも読んでいたと思う。
    話自体はSFというよりは半村良の遊び心満載で4人の冒険譚といった感じだが、面白かった。笑えた。楽しめた。
    私の場合、感動ポイントで評価しているところがあるので、その点から評価は★3つだが、安心して読める良い作品である。

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    2010年07月03日
  • 新装版 戦国自衛隊

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    自衛隊が戦国時代にタイムスリップする話。
    奇抜なアイディアでとても面白かったが、随分、淡白な書き方で、中盤からはあらすじを読んでいるかのよう。
    今だったら、これだけの話ならば、四巻組くらいになるのが普通では。
    あとがきによれば、この本は元々は短編集の中の一編だったそうで、となればこれだけ淡白な内容であるのもうなずける。
    それにしてももったいない。

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    2010年04月15日
  • 新装版 戦国自衛隊

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    この作品は映画で知って読もうと思いました。タイムスリップのSF作品です。けっこう長い作品ですが、面白かったのでスラスラ読めて丁度いい長さでした。内容は映画とほとんど同じはずなんですが、小説を読んでだいぶ印象が変わりました。なので映画を見た方でも楽しんで読めると思います。日本のSFはあまり面白くないイメージだったが、この作品でそのイメージはなくなりました。

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    2009年10月29日
  • 能登怪異譚

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    伝奇SFといえばこの人。『戦国自衛隊』の半村良の短編集。

    160頁未満で全9編、村上豊の挿絵27点付。
    小学生でもじゅうぶん楽しめる本です。

    自分にとってはちょっと感覚がマイルドすぎたか。
    これ自体がすごい意欲作とかゆうものでは無いですが、フォークロアがお好きなら読みたい一冊。

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    2010年01月24日