香月日輪のレビュー一覧
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家族の中で違和感を抱く龍神は、岬の塔でおじいちゃんの幽霊と出会うことにより、自分を見付けていくのだった。
自分が自分として生きていくには、色々と難しいことがある。でも他人と違う生き方を認めてもらう為には、そういう生き方を否定する考えをも受け容れなければいけない。それでこそ自分の生き方を全うすることが出来る。うん、難しいよねえ。
他にも善意の押し付けなど難しい問題を、きちんと主人公に考えさせながら話が進む少年の成長記です。
「魔法」と付きますが、魔法で解決する訳ではない処がミソでしょう。
塔は理想郷のように描かれていて、そのワクワク感も素敵です。 -
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シリーズ第10弾、そして完結。
とてもとても濃い内容だった。
全10巻を読んでる途中では、ちょっと飽きたり、説教臭いなー、とか、突っ込みどころ満載だったり、
色々あったけど…
この最終巻は、主人公・稲葉夕士の親友である長谷の祖父が亡くなり、長谷の姉が奇妙な病にかかる。
これは普通の病ではない、と感じた夕士。
そして、このシリーズ最大の山場に突入していくのだが…
ここからは目頭が熱くなる場面も多く、夢中で頁をめくる!
そして大きく成長した夕士の言葉。
「運命は、いつだって、ある日突然だ。
俺は、それを受け入れよう。
何が起きても、俺を支えてくれる人たちやモノたち がいるから。
みんなに感謝 -
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シリーズ第8弾。
今回のお話、すごく良かった!
主人公は稲葉夕士・高校3年生。
夏休みにひょんなことから“アンティーク・ジュエリー展”に行く。
学校の友人と千晶先生が一緒なんだけど、そこで強盗事件に巻き込まれる!
その強盗集団と戦うのだが、そういう極限状態の中で現れる感情や行動。
うん、ここは色々考えさせられる。
そして夕士は、みんなの前で“魔力”を使えるのか?!
だって皆は、夕士がそんな不思議なチカラを持っているとは知らないのだから。
自分は“化け物”と思われるではないか…
でもみんなを助けたい!
うわぁー、頑張れ夕士!!
……前日まで「脱北航路」月村了衛著 を読んでいた私。
潜水 -
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シリーズ第五弾。
季節は秋。
ということで、今まで以上に美味しそうな食べ物が沢山。
特に、銀色にピカピカ光る秋刀魚!
プリプリの塩焼き、お刺身にタタキ。
秋刀魚は、ここ何年かで高値になり、痩せたものが多いように感じるだけに、羨ましい。
物語は、主人公の夕士が通う高校に、新任教師が二人やってくる。
その一人、千晶先生が、とてつもなくカッコ良いのです(´ε` )
そのおかげで、いつも以上にグイグイ読んじゃいました。
そしてアパートでの年越し風景。
“ナマハゲと人間と、ぎゅうぎゅうひしめき合いながら酒を飲み、鍋をつついた”
“皆、飲んでは笑い、食っては笑った”
こんなふうに仲間とワイワイ、も -
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シリーズ第四弾。
新人魔道士として修行を続ける主人公、稲葉夕士。
高校二年の夏休みは、修行がレベルアップ!
どんどん成長しているなぁ。
今回はバイト先(運送屋)でのエピソードが登場。
大学生の新人バイトをめぐる、コミュニケーションについてのお話。
「近頃の若い奴ときたら、全く訳わかんねぇ」と、社長や社員のオッサンらは言う。
そんな、コミュニケーションが苦手な大学生バイト達だが、徐々にオッサン達の輪に入るようになっていく。
本当にね、人生の先輩達の話しを聞くのって、面白いと思う。(この年齢になってもまだまだ先輩はいるのです)
同年代の友達とは全然違う会話が出来るし、何しろ色んな分野においての経 -
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ネタバレ初めは早く自立して大人になることが目標だった主人公の夕士くんがアパートで出会った幽霊、妖怪、その他のもの達や学校、アルバイト、そして親友の長谷くん、様々な人との出会い、交流を通して、世界の広さを知り、自分の人生を切り開いてゆく姿が凛々しい作品でした。最終巻にして人生の方向転換を余儀なく迫られる夕士くんでしたが、悩んで、考えて、ときには相談して、熟慮の末に誰かがヒントをくれたりして、そうやって人生は思いもよらぬ展開をむかえたりするのだな、と思いました。周囲のペースに流されることなく、自分のペースで人生を楽しみたい、強くそう思いました。
シリーズ全体の印象としては教科書のような作品だと感じました。 -
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シリーズ第二弾。
半年間の寮生活を経て、寿荘に戻ってきた稲葉夕士。
夕士は「魔道書」の封印を解いた事から、素質を見込まれ、新米魔道士として修行を始める事になる。
ここから物語は始まるんだな、って感じでワクワクする。
すると第一巻は、ほんの序章だったのかな。
夕士の親友である長谷くん。
これがまた、こんな高校生いるか?!
って感じの男前。
幼なじみの二人は、改めて友情を確認するのかな。
こんな友達がいるって、素晴らしい。
そして相変わらず、賄い担当るり子さん(幽霊!)のお料理が美味しそう。
春爛漫の美しいだろうお料理、私も食べたい…。
これからの夕士の成長が楽しみだな。 -
Posted by ブクログ
主人公は稲葉夕士、高校一年生。
13歳で両親を亡くし、親戚の家で暮らしていた。
ずっと肩身の狭い思いをしてきたが、寮のある高校に合格し、晴れて進学!と思った矢先に寮が火事になる。
で、暮らすことになったのが、妖怪アパート!
本当は「寿荘」と言うのだが、オバケの館だから、通称・妖怪アパート。
そこには、多種多様な幽霊たちが暮らしていて、その理由も様々。
賄い担当のるり子さんの作る料理は、本当に美味しそうで羨ましい。
朝食から豪華で、お弁当まて作ってくれる。
るり子さんも、幽霊(笑)
他にも魅力的な登場人物や幽霊が沢山!
一応、児童文学だからか、メッセージ性のある台詞も多いかな。
続きも楽しみ。