香月日輪のレビュー一覧
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ネタバレ端的に言って、この(5)は最高だった。
正確に言えば、この「業魔の石編」が最高だった。
前シリーズの最終決戦、「vs死神編」に匹敵している、と断言したい、一ファンとして。
どちらが上か、そこは決め難いが、敵としての醜悪さは、私としては、死神よりも、今回、てつしたちが対峙した、人間の神父にして猟奇殺人鬼である古田の方が上回っていた。
確かに、死神も死神で、許されざる悪だった。己の役目を放棄するだけでなく、世界を支配するための力を欲し、人も魔も利用して、悪逆の限りを尽くしていた。ただ、その醜悪さが滲む恐怖は、人ではない存在だからこそ、種族が違うゆえに、人の常識が通じないモノ、そこに由来していた。
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Posted by ブクログ
中学?高校?ぶりの再読!
計10巻あるのでこれで妖アパシリーズのまとめにしようと思う。
初めて読んだ時もそうだったが、夕士くんが住むことになる寿荘がおどろおどろしいかと思いきやめちゃくちゃファンタジーで私も住みたい!と思ってしまう。
また妖アパで欠かせないのがるり子さんの手料理だ。
タイトルとは想像つかないほどのグルメ小説といってもいいかもしれない...笑
寿荘の住人たちも個性的な大人達や大食いのパワフル女子高生と共に過ごす中で夕士くんの成長をみたり熱い友情もみたり、バトルもあり、もうとにかくてんこ盛り!としか言えない。
いつか私が親になったらぜひ子供に読んで欲しい本だと声を大にして言いたい。 -
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Posted by ブクログ
展開としては読めていたけど、そこにいくまでの葛藤?が凄かった。善と悪の違い、孤独の捉え方、教育や子供との向き合い方というか……現代でも抱えてる問題。
主人公の男の子は単にこの家族にはあわなかったけど、この家族が悪人!とかってわけじゃないし、自分でもこうなってるかもって、思ってしまった。祖父がいたから主人公は乗り越えられたのかな、やっぱり身近に味方してくれる大人が1人いるのといないのとでは違うなって。
個人的には担任の先生がファインプレー。教師としては両親側に肩を持ちそうな場面なのに、息子さんが良い成長をしていってるので見守るべきだと言える、教師の鏡みたいな人だった。次回作も読みたい!!!ฅ(* -
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Posted by ブクログ
父、母、弟、妹の家族の中で違和感を覚える主人公、小6の龍神(たつみ)。
自転車で遠出した先に不思議と惹かれる塔を見付ける。
そこには亡くなった父方のおじいちゃん、秀士郎(しゅうじろう)が使い魔のギルバルスと住んでいた。
初めて接する秀ジィは子供の龍神にも包み隠さず色んなことを話してくれる。
そんな秀ジィと一緒に過ごすうちに、龍神は自分が本当にやりたいこと、社会の中の善悪の仕組み、親の精神的コントロール、価値観の違いなどに気付いて行く。
気付いた龍神は大きな決断をする。
1人の人間の急成長の場面をわかりやすく、楽しく描いた作品。
子供だけでなく大人にもささる内容だった。
留めておきたい言葉が多