香月日輪のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人間の残酷さがあらわれている1冊だった。
このシリーズのなかでは1巻に続いて好きな巻。
パンケーキの描写がおいしそうで食べたくなる。
学校で良い成績をとるためだけに必死で勉強してきた子供たち。
大人は遊んでばかりいないで勉強しなさいとよく言うけれど、勉強って机の上のものだけではない。学校の成績だけが勉強ではないということがエスペロスの言葉からよく分かる。
「君たちは、小さな頃から優秀で、親の期待も大きくて、学校の成績が優秀なことが、一番の自己表現だったんだね。だから、それしかしてこなかった。だから、世界が小さいんだよ」
「小さい世界は、すぐにいっぱいになっちゃう。だから、すぐ壊れちゃう -
購入済み
一気読み
お試しで一冊読んだら、もう絶対全部読みたくなると思って10巻合冊購入。
入院とか暇した時に読もうと思っていたら暇も入院もできずに4年放置してから、作者が亡くなられたのを知って、読みたい欲がムクムク起きた数年後忙しい合間を縫ってではなく色々犠牲にして一気読みしました。
小説というよりラノベBL風。読みやすいからエンターテイメントとして不満はありません。歌手とか歌の名前とか今の20代以下は知らないんじゃない?と思いますがさくさと同世代の私にはツボにハマって一層楽しめました。
料理も絶対作れないけれど美味しそうで、読みながら味わえた感じがします。
読み終わっちゃってちょっと寂しいから次は漫画読も -
Posted by ブクログ
小学生の頃から大好きな1冊。
シリーズ物だけれど、この1巻だけ読んでも十分楽しめる。
いろんなことに疑問を持つことの大切さが書かれている。
周りから完璧だと思われている家族のなかで、一人取り柄のない主人公。魔法の塔で、亡くなったおじいちゃんと出会い、家族や勉強、普段の日常に疑問を持ち、成長していく姿に心が揺さぶられる。
「善は良い、悪は悪い。世の中がこんなに単純に割り切れるものならば、戦争も貧困もとうになくなっとるわ!」
「教科書に載っとることは、ただの記号にすぎん。記号を勉強するのは頭の体操になるが、本当の勉強とはいえんのだ。お前は、生身の人間としてどう生きるかの勉強をせねばならん。 -
ネタバレ 購入済み
人生、何がきっかけでどんな道に進んで行くかわからない。ユウシもハセも、チアキも皆当初思っていたのとは違う道を行く事になった。天命って話も出てくるけど、確かにそういう事ってあると思う。折れて曲がって戻ったり、迂回した結果思いもしなかった道に出たり。道は幾つもあって、どこを選んでもいい。チアキの師匠のクリスも、凄い人だね。結果的に、チアキは歌う道にたどり着いた。「名は出すものにあらず。自ずから出るものなり」でね。 片腕になったチアキのステージの描き方、カッコ良かったね。カミヤさんやタシロは、あらゆる努力はするけど、自分の方に道を引寄せるタイプだね。
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ネタバレ 購入済み
縁が合う
神谷生徒会長、更に男前度アップ。ここでは土下座も出て来ましたが、昨今見聞きする、クレーマーが相手に強要するような歪んだ行為ではありません。自発的に行う、戦略的行為ですよ。夕士君も大活躍。チアキ先生の危機を救えた事を「縁が合ったから」と。まわりからは、「身体も合ったから」なんてアヤシイ言われ方もされちゃいますが、これは「波長が合う」って意味ですからね。オマケのクリのエピソードも面白いので、見逃し禁止ですよ。
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ネタバレ 購入済み
地獄への道は、善意で舗装‥‥
地獄への道は善意で舗装されている、って名言ですね。青木女子タイプも、いるいる。暖簾に腕押しって言うか、疲れるから関わりたくないタイプだけど、依存的な人や強いものにハマリたい人には熱狂的に支持される対象だったりするのよね。カルトだわ。私は嫌いだし、気持ち悪いって思っちゃうけど、恋愛と同様、蓼食う虫も好きずきだからね~。神谷生徒会長とか、男前女子がイイ味出してるのが救いかな~。