荻上チキのレビュー一覧
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試し読み
Posted by ブクログ
そうそう「個人問題を社会問題する力」が大切なのに「社会問題を個人問題化」する力がここずーっとこの国は強いのだ。
チキさんの湛然な聞き取りから彼女たちの顔が見えたり、見えなかったりした。若い男性っていうポディディションだからこその記録というのはあるだろうな。
でもどおしても自分に引き付けて考えてしまうことだから後でまたゆっくり書きます。
てか男性より女性の貧困のほうがずっと昔から大変でそんなこととっくに分かってたんだけど、この本を読んで改めてそうだよってがつんってされた。
なのにおかしい。見えないから。ホームレスさんとかある意味分かりやすく見えるし、日常の風景に溶け込んでしまってる男 -
Posted by ブクログ
ネタバレつい先日も、「朝まで生テレビ」で集結したネット世代の論客たち。ゼロ年代などともいわれるジャーナリストの一人、荻上チキの最新本。
荻上チキの特徴は、議論をまとめる能力と、わかりやすい語り口で問題の本質を突く能力。twitterとかでは「ポスト田原総一郎」とか言われてるけど、僕はどっちかというと、「dig」みたいなラジオパーソナリティーとして最も力を発揮するような気がする。
ダメ出しして自分は安全地帯にいることの不毛さから、代案を示すポジ出しへ。これはだいぶ前から彼がさまざまなメディアで訴えていたことだと思う。
その具体的な方策として、シングルイシューにアンテナを立て、エヴィデンス、エシック -
購入済み
本質を見極めて、一歩踏み出そう
「ダメ出し社会」「ポジ出し」
慰めを言っても仕方ないという人がいるかもしれないが、それにしても、誰かが誰かを攻め合い続ける社会。
この日本の感じがどうも嫌な感じだ。
日本人一人ひとりはそんなことないのだろうけど、どうも社会とか対組織のようになると、なぜか、日本全体で優しさがなくなってしまうように感じてしかたない。
そこで、本書の名前を見つけて、内容に楽しみを抱いて読んでみた。
もう少し、自己啓発っぽい内容なのかなと思っていた。
見方を変えて、互いに褒めようとか、プラス思考で生きていこうみたいな。
でも、予想したのとはちょっと違った。
どちらかといえば、日本の政治や社 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ題名の通り「経済成長が必要なのはアタリマエだ」という前提で書かれている。この場合の経済成長は、いわるゆ戦後の高度経済成長やバブル景気といったレベルではなく、ゆるやかな、年2%程度の、それこそ普通の先進国が普通に成し遂げているものをさしている。
統計などの数字で裏付けしつつも、読者には「数値を読み取る」といったことを強要せずに、きちんと言葉で説明しているのが好感。
白眉なのは湯浅氏との対談で、同氏の運動の“戦術”である「うしろめたさ票を確実にとりにいく」という言葉を引き出したくだりか。
その一方で、話の内容に出ている経済概念、つまり「新自由主義」の意味やその論者・フリードマンやハイエクなど -
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「少子化」「福祉」「失業」「格差」「貧困」そして「生存」という,バックグラウンドにあるテーマ.
私は,個人的にもこれらの問題の早期解決を望んでおりますが,
いわゆる「日本」という体質が今後,
日本の景気回復・経済成長,
利益の適切な再配分,
適切公正な制度改善,
企業や社会の体質改善・・・
を
阻みつづけてしまうのか,
本当にこれらの問題を解決しようという意思はあるのか.
支持されない層,数が少ない層の声は無いように扱われてしまうのか
「個人の問題」に落とし込まれてしまうのか.
ともすれば,「希望は戦争」になってしまうのか,
すこし古い本なのですが,
社会経済(またはそれに近い思考法)の -
Posted by ブクログ
ネタバレ学生の自分には、ツーショットダイヤルなどの旧コミュニケーションツールの話が理解しにくかった。でも、人々がどのようにしてコミュニケーションをしていこうとしたかは理解できた。アダルト産業界で働いている人のインタビューがあったのが一番良いと思う。
アメリカ法学者
ローレンス・レッシグ「CODE」
「四つの制約」
市場、法、道徳、アーキテクチャ
4つの力が対象に規制をかけ、特定の「あるべき形」に留まるようにコントロールをしようとしている。
例
風俗店利用者を減らしたい
法:風営法 条例
市場:課税 価格釣り上げ
道徳:呼びかけ
アーキテクチャ:風俗店そのものが繁栄しにくい都市環境をつくる
「より良 -
Posted by ブクログ
ネタバレ出版されたのが2011年5月20日。震災発生から2ヶ月後という、かなり早い段階でこれぐらいの内容を本としてまとめて出版できたことそのものに対して、まずは評価すべきでしょう。内容はやや少なめながら、論そのものはそんなにペラくなく、しっかり読ませてくれます。
「流言やデマを信じた人たちの行動が「善意」に基づくものであっても、そえrが「善行」として機能せず、むしろ救命活動のためのチャンスロスを生んでしまう」という論はごもっとも。そういったことを理解し、自分自身で情報を咀嚼し、理解して吟味する必要を感じます。
震災発生直後は忙しかったからTwitterなんて全く見なかったから、この本を読んで改めて -
Posted by ブクログ
恐ろしい。
流言やデマが流されることが、ではない。自分がそういったデマを流す側になってしまう可能性があることだ。
この本のデマのいくつかは、僕もTwitter上で見かけた。
○○で爆発が起きた。○○で助けを求めている。被災地で犯罪が多発している・・・。
RTはしなかったと思うが、いくつかは、信じていた。何も考えずにRTすることは、デマを広め人の命を奪う可能性もあるということだ。
デマを広めないためには、
情報を疑うことが必要。
不確かな情報にも関わらず、拡散を希望するような内容や、マスコミが報じていないが、などの枕詞があるものにも注意、とのこと。
東日本大震災を同じ日本の当事者として、もう