【感想・ネタバレ】夜の経済学のレビュー

あらすじ

売春価格はファストフード店の時給の25倍!? 東大女子だと非処女可能性96%!? 風俗業界の経済学的分析から若者の幸福論まで、オリジナルデータが“ジョーシキ”を少し疑うヒントを示す。

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Posted by ブクログ

アンダーグランドなこの領域に関する公的データがほとんどない中でこのような本は貴重ですね。
この業界の実情がよく分かるものでした。

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2024年12月27日

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フーゾクやワリキリの実態をフェルミ推計を用いて数値化する好奇心をそそるところからスタートし、貧困や幸福など社会問題にまで踏み込んでいく。データを見ることで逆張りが溢れるメディアに惑わされないなど、読む前の期待がいい意味で裏切られた。

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2014年11月09日

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○ノンフィクションライター荻上チキ氏と明治大学教授の飯田泰之氏の著作。
○フーゾクの経済状況といった、社会の裏側に存在する大きな市場について、そのスケールや活況を、具体的な数値にて表し、分析している。また、そこから見える“真の社会的弱者”について、その実態を明らかにしている。
○まず、自分の身近な出来事を、統計学等の知識を用いて、数値化し、合理的に分析していることが大変興味深かった。
○また、荻上チキ氏の徹底した取材及び文章構成に、つい引き込まれてしまう。

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2014年03月03日

Posted by ブクログ

この手の本としてはかなりのヒット。

本文にも書いてあるとおり Inspired by 「ヤバい経済学」で、公式統計がない風俗などの分野について、なんとかして統計データを作った上でクロス統計で分析を行う、というのを読みやすくまとめてある。人々はなんで風俗産業で働いているのか、とかね。

「ヤバい経済学」を読んだ時と、知的興奮という意味ではやっぱり非常に近いんだけど、出てくる分析がフィールドが日本だけあって、特に階層社会の現状については全く他人事ではない頭が痛い分析がバンバン飛び交うので、読後感はちょっと重い。「ヤバい経済学」も重い話題は多いんだけど、やっぱりアメリカの話題だから微妙な対岸の火事的な感覚で読めちゃうしね。特に風俗とワリキリでの参加者の階層や意識の違いのくだりは、現代日本社会の参加者なら誰でもかなりグサッと来るんじゃないか。

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2013年12月06日

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多くのメディアでは語られない、もし語られたとしても根拠の乏しい、夜の経済について、生真面目にデータを用いて分析している本。

こういうサブカルチックな本は面白い。ただ、こういう本はよく、筆者の主観が多分にはいってしまうものだと思うが、この本はかなりの調査量に基づいたデータをもとに議論が進むので、現実味があり、とてもおもしろかった。

正直、ブックカバーをつけて読むべきだったかなぁと今さらながら思っている所存である。

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2013年12月04日

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よくぞここまで調べた。また、東スポを過去20年さかのぼって登場の多い源氏名を調べるなど、役に立たないと思われる情報も、本当に時間と手間をかけて調べた。この点だけでも敬意を表す。アンケート調査データの分析方法だけでも経済学の手法がわかり、勉強になった。

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2013年11月17日

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統計学を用いて社会を評論するライトな社会評論と言ったところ。統計に関する著書も複数ある飯田が関わっていることから調査・分析のデザインはなかなか。ただ本書で着目すべきなのは「幸福な若者」及び生活保護に関する分析だろう。いずれも誤解や偏見の多い分野に対して、どのような条件から、いかなる認識が形成されるかを統計学的に分析しているのは見物だ。このような、「若者」などを世代論によって勝手に規定するのではなく、その形成要因を仔細に明らかにしていく研究・言説が増えることを望みたい。

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2013年10月01日

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東大卒の明治大学の准教授が監修しており、なかなかここまでやるか〜という事が書かれている。

都道府県ごとの風俗の値段の適性値段の式や、東大女は学校で彼氏を作らないとあとが大変など。

割り切りの女についてもかなり触れている。店舗型より割り切り型で働き女性のほうが低学歴でコミュニケーションを求めない人が割り切りをやるとある。男性も同じで箱型は大卒が40パーセント以上利用するが割り切りは1割を切るなど。

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2016年01月05日

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んまあまあ。メンバーで買いだったが、不真面目とされる分野を真面目に分析という組み合わせはわかるし、そこは良いんだけど、まだふざけられただろうというか、固さが残ってたのが残念。

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2014年02月09日

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稼働店舗と1店舗あたりの在席女性の数から、日本全国の
風俗嬢の人数を30万人と推測。

風俗嬢の平均月収は49万円、首都圏と地方のワリキリの
平均金額の違いなど、まあ、風俗関連の数字について
よくぞここまで仮説を立てたと、好きな人には面白い夜の経済学。

ただ、ただのエロ経済の話ではなく、光ったのが後半部分の
貧困・生活保護に関わる考察。
それなりの所得を得ている人たちは、生活保護を受けている
人たちに対して厳しい評価を下している、これはすなわち
”貧困を想像できていない”という指摘。数字が物語っているだけに
間違いなく事実。
(別のことでも触れて、著者は”自分にやや厳しく、他人には
超厳しい”傾向と表現しています)
そして、この結果が今の日本を覆っている、息苦しさにもなっているの
ではないでしょうかね。

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2014年01月15日

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統計を使っての風俗や買春分析をしていくのだけど、統計の限界や分析思考の限界に対する葛藤が端々に見られて面白かった。
中で紹介されてる高学歴になるほど童貞・処女率が上がるってデータも面白かった。

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2013年11月10日

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とても真面目に「数字を扱って考えるとは」を考察している一冊。
テーマが風俗とか売春とか一般的にデータがないものだからこそ
思考力で補って考察することに意味がある、
というのがとても良く分かる。
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個人的に、「数字では分からないこともある、それは数字で分かることを把握した上で、そこから漏れるものもちゃんと考察しようってことですよね」という趣旨の文章が我が意を得たりという感じで嬉しかった。まさに。
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2013年10月16日

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本書は興味本位で(半ばネタとして笑)買ったのですが、あまり馴染みの無いテーマだったこともあり、新鮮でした。

統計学と経済学の手法を使って、所謂フーゾク産業を分析しているのですが、読むと日本の問題が見えてきます。
「『売春相場の地域差』は、印象だけのものではない。価格の平均値・最頻値に加え、『経済状態』を表す変数として、完全失業率、有効求人倍率を用いて回帰分析も行ったのだが、いずれの場合でも『経済状態が悪い地域では売春価格は安い』という結果が得られた。そう、『売春は経済問題』なのである。」(p.81)

そういうお店を利用して、極端に値段が低かったら、その地域は経済状態が悪い、景気が悪い、ということなんですね。

まあ、行きませんけどね。

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2013年09月29日

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荻上作ってことで。夜の経済学をちょっと覗いてみたいってのもあったし。なかなかに興味深いデータが見られました。

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2022年11月16日

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ネタバレ

経済学の飯田先生と社会学の荻上チキさんの著書。
ヤバい経済学インスパイア本だけど、SPAでの連載が元となっている点でやや下世話な話題。
なかなか世の中に公的な調査データのない分野にちょっとした切り口を入れた点は興味深い。
分析自体は基本的に回帰分析のみだが、係数の解説などは冗長な気がして、分析結果の魅せ方が難しいという点で参考になった。
ちょっとした暇つぶしネタかなぁという以上の感想はなかったが、まあまあ面白い。

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2015年01月12日

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著者の言うとおり、とりあえずいろんな事実を知るってことは大切だと思う。
断片的なデータから推論を重ねて結論を導き出す過程は、読んでいて勉強になった。
これ、続編はあるのだろうか。あったらぜひ購入したいな。

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2014年08月13日

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ロジスティック回帰分析やフェルミ推定を使って、大真面目に夜の風俗業界を分析しているのが面白い。ファクトデータが「MAN-ZOKU」ネットだというのが笑える・・経済水準で調整してもやっぱり、ススキノと中州は割安。大阪市内もやや割安らしい。。
・風俗嬢は三十万人前後、市場規模は3.6兆円。
・ロジステッィク回帰分析で分析した結果、大学の偏差値が1上がることに処女である可能性は「4.2%」上昇するが、東大女子はマイナス96%ということで、東大女子はもてまくっている。在学中は最強!でも、卒業すると彼氏をみつけるのが大幅に難しくなる(と思われる。)ので、在学中に東大彼氏と付き合って結婚するのが勝ちパターンということでした。

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2014年08月06日

Posted by ブクログ

風俗、特に売春の職業に関するデータと観察である。データも推計であるが、何らかの精神的疾患をもっている割合が多いという結果は初耳である。橋本市長の蔑視感も問題にしている。買春者の職業、収入、学歴についても調べていることは新しい。本の後半は別のことである。

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2014年04月09日

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荻上チキ・飯田泰之のコンビが贈る、身近なようでいてよく知らない世界を掘り起こす企画。元が週刊誌のコーナーなのでそこまで深ーく、ゲンミツに、ではないけれど、手法も見えてくる内容も含めて、正直なところ「へぇー」という感じ以上でも以下でもない一冊。いや、面白かったんやで。

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2014年02月07日

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いわばヤバい経済学の日本版。統計的手法を駆使して社会現象をあぶり出していく。
タイトルが「夜の経済学」と言うだけあって、下半身よりの話題から分析が始まる。例えば、風俗嬢の割合を可能な限りの情報を駆使しながら執拗に推定していく(20人に一人が風俗嬢の経験を持つという結論は、肌感覚的には少し控えめにも思えるが)。そのほか大学偏差値別の童貞/処女率とか、まあ下世話な話に事欠かない。
ただ、これはあくまで導入。話題が地域別の風俗価格の分析に入ったあたりから、性風俗産業というのが様々な格差を如実に表すものであることが明らかになる。そこからさらに、生活保護や流言飛語といった社会問題にまで踏み込んでいく。下世話な話はここに至るための誘導であり、本来的な目的は、データから冷静な分析・議論をしていこうという真っ当なもの。そうして集められたデータからは、例えば高所得者ほど生活保護に対する寛容度が低い、多くの日本人が外国人の犯罪率を実際より平均的に20倍も過大に評価しているなど、考えさせられる実態が炙り出される。もちろんアカデミックな分析ではないものの、こうした形で巷間印象だけで語られがちな現象に光を当てることは意義のあることだと思う。
まあ、最後の最後で、アダルトメディアの分析をして、ふたたび下世話な下半身に戻って話をしめていて、このあたりはやはりSPA!の企画なんだな、という妙な納得感がある。

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2013年12月22日

Posted by ブクログ

本自体が夜(フーゾク)の、というか貧困についてって気がする。フーゾク系だけじょなくて大学生の偏差値ごとの幸福度やら体育会系の部活の関係とか面白かった。教育って本当に大切なんだと思った。

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2013年10月14日

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