【感想・ネタバレ】検証 東日本大震災の流言・デマのレビュー

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Posted by ブクログ 2016年05月07日

 奇しくも熊本地震が起こった時に読んでいたのがこの本。
 東日本大震災が発生したときに巻き起こった流言・デマの類いをTwitterを中心に分析、類型別にまとめた本です。

 関東大震災や阪神大震災のときに起こった流言・デマも参考にし、混乱時に出やすいものを提示していますが、今回の熊本地震でもやはり同...続きを読む様の流言飛語が出回っていました。
 人間は成長しないというか、混乱時には不安な心理などからそうなってしまうものなのでしょうね。

 この本は、情報リテラシーの相対的向上を狙ったもので、一人でも多くの方がこの本を手に取り、「この情報は流言かな?」と考えられる環境が整えばと思います。

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Posted by ブクログ 2014年01月19日

実用的な良書。「コスモ石油の黒い雨」に始まり、東日本大震災で流れたデマが、どのようなメカニズムで流れたのかを検証した一冊。要は、「情報に飛びつかずに、ウラを取ろう」という話だが、以下の側面によりとても面白かった。
(1)【拡散希望】とか「○○から聞きました」のようなデマの典型を示してくれているので、...続きを読む情報のウソホントを見分けるためのちょっとしたマニュアルのようになっていること
(2)ツイッターという新しいメディアが浸透してから起こった大震災におけるデマの特徴を描いていること

著者はこの本を「流言ワクチン」と表現しているが、確かに、これを読んでおくことでデマを真に受けない・自ら拡散させないという耐性が前よりはできた気がする。

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Posted by ブクログ 2013年10月29日

デマに踊らされないために、情報を丸呑みしない心構えが大切。
世の中のことを斜めから眺めるくらいの方が、これからの時代、いいのかも…さみしいけど。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年03月15日

検証 東日本大震災の流言・デマ
荻上チキ著
2011年5月20日発行 
光文社新書

東日本大震災が起き、フクイチ事故に至った時、一時、石原都知事(当時)が、パチンコ屋の営業や自販機を止めれば、節電が出来ると繰り返し訴えていましたが、あれは実はネットでのデマから始まったことをご存じでしたでしょうか。...続きを読む
私は知らなかったが、この本に経緯が詳しくかかれています。

セ・リーグの公式戦を予定通り開催すべきかどうかの議論が起きた時、試合を強行しよとして批判を浴びたジャイアンツ。親会社の読売新聞が「東京電力管内の主な産業や施設などの電力消費量」という表を掲載したが、誰かが、その一部だけを切り取り、ランクの下の方にあったパチンコや自販機があたかも一番電力を消費しているかのように見せかけて拡散させた。そのランク表では東京ドームが最下位で、読売にとってもその拡散は都合がよかった。
それに引っかかった都知事が発言、これはいいとばかり、読売がそれをまた報道した、という図式。

さて、
この本の著者は、「シドノス」を設立し、メールマガジンなど情報発信メディアを確立しつつ、自らも発言する若手の学者系言論人、とでもいうべき人かな。肩書きは、批評家、編集者、となっています。
テレビで見るディベートの仕方はあまり好きではないけど、比較的まともな人ですね。

チキ氏が、東日本大震災で飛び交った流言・デマについて、具体的に取り上げ、なぜ起きたのか、それがどんな迷惑を及ぼしたのか、それにひっかからないためにはどうしたらいいか、などを記している本。

大災害時に流言・デマはつきもので、歴史上、一番有名なのが関東大震災時におきた「朝鮮人来襲説」。全くのデマにより、何の罪もない、そして自らも被災して苦しんでいる在日朝鮮人や朝鮮人と間違われた人がたくさん殺されました。

20年前に私も軽く被災した阪神・淡路大震災でも、こうした外国人に関するデマが関西の都市部には出回った。当時はインターネットがほとんど普及しておらず、みんな口から口への噂で伝わっていきました。
代表的なのは、神戸でカップルが電気がまだ復旧していないバーで飲んでいると、東南アジア、イラン系の男が2人(3人)入ってきて、彼女を強姦、止めに入った彼氏とバーテンはボコボコにやられて重傷。警察もマスコミもパニックを恐れて発表していない、という話。私もあちこち(飲み屋の女性からがほとんどだった)で聞いたもんです。
これについては、同時に読んでいる「うわさとは何か」という、こちらは専門家である社会心理学者が書いた本に、もとネタが説明されているので、また書きます。

さて、今回も外国人に関するデマが随分あったようです。
この本によると、
「仙台市三条中国の避難所で中国人がトマトの皮をぺっ!と吐いて汚し、ストーブ前にいた高齢者を足で払って独占。近隣の外国人留学生(7割強が中韓)が避難所用救援物資を根こそぎ運びだした」
というようなデマが出たらしい。
この避難所はその日はまだ閉鎖されていたので、真っ赤な嘘。
しかし、デマにも世相が反映されているというか。

関西の人にも関わりのある、流言・デマも出てきます。チェーンメールを受け取った皆さん、書き込みを見た皆さん、多かったでしょうけど、「関西電力に勤める友人からのお願い」と称する節電要請メールが代表例。関電も、平松市長(当時)も否定のコメントを出すに至った件です。これも個人が要請するわけがないということを考えれば、すぐにデマだと分かるのだけど。今はそういえても、みんな“ハイ”になっている時は判断を誤りますね。

そう言えば、ボランティアに入った人による不確かな情報発信、拡散についても取り上げています。「ボランティア・ハイ」の状態になると解説。・・・確かに、それはあるかも、という内容でした。

この本では、
1.注意喚起として広まる流言・デマ
2.救援を促すための流言・デマ
3.救援を誇張する流言・デマ
の三つに分けて事例紹介し、時間の経過とともに情報提供した者の書きようが変化していたった様子なども含めて分析しています。

最後の章では、どうしたらこういう情報に踊らされずにすむか、ということも考察。その一つに、NGワードに注意というのがあって、その中に「日本のマスコミが報じていない・・・」という書き出しがつくのは要注意というのがありました。

私も、マスコミは信用できなから一切見ない、読まない、と主張している人が、「マスコミが一切報道していない事実・・・」なんて書いていると、マスコミに一切目を向けない人が、なんで分かるの?と不思議に思います。それに、一切報道してないことを証明することなんて、ほとんど不可能、いわゆるブラックスワン(悪魔の証明)なのにね。
といいつつ、「マスコミであまり報道されてませんけど」とついうっかり使ってしまいがちなので、他山の石とすることにしましょう。

この本、面白い。東日本大震災時の過去の話ではなく、ネット、とくにソーシャルメディアを利用する人には必読の教科書かもしれません。

内容を書きだしたノート、かなり長いので省略します(^_^;)

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Posted by ブクログ 2014年09月01日

当たり前のことだけど、なかなかできていないことが書いてある実用書。

震災のときとか非日常はもちろん普段から情報のソースはちゃんと確認しないといけないなと改めて思う。

萩上チキさんはほんとちゃんとした仕事をしているなぁ。誠意があるってこういうこと。

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Posted by ブクログ 2013年05月06日

コスモ石油の噂は、確かに回ってきた。これがデマなのだと知ったのは直後だったから、不安にはならなかったれど。
大災害の直後、何を信頼して行動すればよいのだろうか。

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Posted by ブクログ 2012年08月17日

幸いにというべきか、ツイッター、メーリングリスト、SNSなどの最新メディアに疎遠だったため、デマに躍らされることも、加担することもなかった。今ではあの時のマスコミ報道(政府、東電発表のたれながし)に納得できない思いがあるが、あの時マスコミ報道にしたがって正解だったか?情報弱者ゆえの逆説。でも当事者、...続きを読む被災者だったらそれはまた違う気がする。マスコミともデマを生むニュージャーナリズムとも違う報道→武田徹

デマの防止法=ニュースソースの確認、NSの不確かなツイート、メールを拡散しないこと

以下、引用省略

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Posted by ブクログ 2012年08月11日

2011年の震災から2ヶ月ほどで出たにしては、手際よくまとめて考察までついてて、仕事はや!て思う。反面、今みると目新しい事柄はないけども。流言についても「なにがおきたのか」をできるだけ正確に把握する、その努力をすることが大事、て結論も、アタリマエっちゃーアタリマエだけど、まあそのアタリマエが出来なか...続きを読むったりするもの常……

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Posted by ブクログ 2012年07月16日

流言・デマは発端となる発信者の悪意の有無に関わらず一度発信されれば主に善意の人々によって拡散して行く。お騒がせしましたで済めば良いが災害の時には、集中しなければいけない救助や復旧のリソースを無駄に使用して妨げになる場合がある為、むやみな転送は控え、情報ソースの確認や公式な情報との突合、常識的で論理的...続きを読むな自己判断をする必要がある。災害時だけでなく平時においても同様な流言・デマめいたメッセージのなんと多い事か。そんな環境に自分がいるんだという意識をもつ必要がある。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年05月16日

出版されたのが2011年5月20日。震災発生から2ヶ月後という、かなり早い段階でこれぐらいの内容を本としてまとめて出版できたことそのものに対して、まずは評価すべきでしょう。内容はやや少なめながら、論そのものはそんなにペラくなく、しっかり読ませてくれます。

「流言やデマを信じた人たちの行動が「善意」...続きを読むに基づくものであっても、そえrが「善行」として機能せず、むしろ救命活動のためのチャンスロスを生んでしまう」という論はごもっとも。そういったことを理解し、自分自身で情報を咀嚼し、理解して吟味する必要を感じます。

震災発生直後は忙しかったからTwitterなんて全く見なかったから、この本を読んで改めて、地震発生直後のつぶやきのデタラメさにちょっと驚きました。

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Posted by ブクログ 2012年02月27日

恐ろしい。
流言やデマが流されることが、ではない。自分がそういったデマを流す側になってしまう可能性があることだ。
この本のデマのいくつかは、僕もTwitter上で見かけた。
○○で爆発が起きた。○○で助けを求めている。被災地で犯罪が多発している・・・。
RTはしなかったと思うが、いくつかは、信じてい...続きを読むた。何も考えずにRTすることは、デマを広め人の命を奪う可能性もあるということだ。

デマを広めないためには、
情報を疑うことが必要。
不確かな情報にも関わらず、拡散を希望するような内容や、マスコミが報じていないが、などの枕詞があるものにも注意、とのこと。

東日本大震災を同じ日本の当事者として、もう一度振り返る一冊。オススメです。

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Posted by ブクログ 2012年02月19日

止める、調べる、注意する だね。
この震災でコミュニケーション基盤は広く浸透したけど、使う側のリテラシーを強くしていかないと、白痴に武器持たせるようなことになりかねんよね。次に311クラスの社会的な事件があった時に悪い方に振り切れないよう喚起しないといけませんね。

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Posted by ブクログ 2012年02月05日

『検証 大震災の予言・陰謀論』を読み始めたので、再読。セットで読んだほうがいいでしょう。
Twitterやっていたら、当時はすごく混乱しただろうなと思う。停電していて、TVから情報得られなかったし。
1年たってからの第2弾が望まれる。

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Posted by ブクログ 2012年02月01日

良著。目からウロコのような非常時のデマに対する処世術、などは(恐らく存在し)無いが、非常時だからこそ、専門家でもない人々は、冷静に、情報を受け取り、必要最低限を発信しなければいけない。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年01月21日

荻上チキの本を読んでみたかったので、
本屋で見つけたこれを読む。

仕事柄、結構デマに惑わされないようにとよく言っているのに、
感覚的なところで言っていただけだったので、
自分自身の納得も得られてよかった。

実用篇があながち実用的ではないものが多い中で、
誠実な作りというか、聞きたいことに答えても...続きを読むらった感のあるつくりなのも良かった。
他の本も探してみようかな。

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Posted by ブクログ 2011年12月09日

 昔,吉村昭の『関東大震災』を読んだ。当時は,デマに惑わされる人々の過剰反応で,人命が失われる悲劇があちこちで現出。だいぶ様相は異なるものの,今回の震災でもやはり一時的にデマが広がり問題となった。
 著者はブログで震災デマの検証をやってたそうだ。流言やデマが広がる集団心理や情報環境に注目して,デマに...続きを読む強い社会を目指すにはどうすればよいか探る。デマには基本的パターンがあるので,そういうのに既視感を抱いて盲信してしまうことのないように耐性をつけるのが肝要。
 情報が人から人へ伝えられる連鎖的コミュニケーションでは,情報の一部だけが強調されたり,一部が削られたり,人々の思いに沿うよう変形されていく。コスモ石油流言も,後から時系列で並べたりして分析してみると,その傾向が濃厚。
 デマの多くは,ソースが挙げられていない。「友人の関係者の話では…」とかいう曖昧な権威付けがなされ,「メディアでは取り上げられないが…」として,情報の稀少性,伝え手の優位性を匂わせる。これだけでかなりデマの可能性が高いとみてよい。
 メディアで取り上げられないのは,裏が取れない,そもそも事実無根,という可能性があるのだが,それは無視して「メディアに都合が悪いから隠蔽してるんだ」,「メディアは知らないのだ」と解釈することを好む人が多い。政府やマスコミといった権威への不信感が,このバイアスを助長する。
 報道機関は,当事者の話を鵜呑みにせず,記憶違い・誇張を排除するため裏を取り,事実を伝えることが使命。現地入りしたボランティアなど,自分が渦中にいるという高揚感で,自分は重要な情報を持っている,それを伝えたいと思うあまり,デマの発信源になってしまうこともある。
 関東大震災では,朝鮮人が井戸に毒を入れた等のデマで,自警団により無実の人が殺されるというようなことが起こった。今回の震災ではそこまでの事例はないが,善意から始まった流言が,情報を錯綜させ,現地のリソースに負荷を与えることで,間接的には人命に関わることも。
「放射性物質にヒマワリが効く」という流言があったが,これは16年前の研究報告を取り上げた,数年前のバラエティ番組(匿名リサーチ200X)の内容を,紹介したあるブログが発信源になっていた。内容を吟味せずに多くの人がこういうのに飛びつくと,有害なデマが拡散してしまう。
 また辻元議員に関するデマが種々拡散したが,こういう政治的なデマは,当事者が否定したとしても「隠してる」「ウソついてる」として,受け入れられない場合が多い。特定の人物を叩きたい人に対して,そのデマをいくら否定しても,たいてい聞く耳を持たない。
 受け取った情報を虚心坦懐に見つめないとデマかどうかの判断は難しい。内容的な矛盾はないか(内在性チェック),確かな証拠はあるか(外在性チェック)のダブルチェックを行なうことが重要。このことは,1938年の米ラジオドラマ『宇宙戦争』パニックに関してキャントリルが指摘。
 それでも自分が流言拡散をしてることを認めない人がいる。この現象を理解するには非行研究の概念「漂流理論」が参考になる。自己の責任・加害を否定し,被害者の責任を主張して,「皆信じてた」「緊急時には許される」「信頼されてない政府が悪い」などと言い訳をする。
 結局,全員のリテラシーを上げることは不可能。情報が不足し渇望される災害時に,デマが出現してしまうのもある程度は仕方ない。素早く広く拡散するデマは,インターネットを介して流布していくから,技術的にそれが広がりにくくする工夫も考えられる。

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Posted by ブクログ 2011年12月05日

様々な流言に予め触れ、どんなものがあるか知っておくだけでも、自分が広げる側にならない為のひとつの対策になる、ということで、
注意喚起を促すもの、救援を促すもの、救援を誇張するもの、支援活動を論難するもの
を具体例を交えて紹介してある。

自分自身もツイッター上でそうした情報が渦巻く渦中にいた自覚があ...続きを読むったので、そのとき自分が考えていたことでも、反省させられることもしばしば。

マスコミを志す者として、非常時の流言に対しても迅速に情報の真偽を確かめ、ソースを提供していくことも、マスコミの役割として今後必要になるのではないかと思う。

現在事実関係を確認中だという形での報道も、非常時には必要なのかなとも思った。

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Posted by ブクログ 2012年11月14日

東日本大震災の際、ネット上で見られた「デマ」や「流言」の背景/内容を描き、現実と比較することで、それらがどんな影響をもたらしたか、そもそもなぜ形成されたかを読み取ろうとする。「デマ/流言」の形成過程を考える上では、良い契機となる書籍であろう。

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Posted by ブクログ 2017年08月17日

某SNSにて、東日本大震災に関連した私の書き込みに対して
「自衛隊員が100人死んだ」とコメントを書き込んだ人がいた。

ソースを聞いたところ、また聞きのまた聞きだった。確証のない
風聞は広めぬ方がよいと注意をしたのだが、何故か逆切れされた。

震災発生直後から、ボランティアで被災地へ向かっていると...続きを読むいう
明らかにおかしい日記を挙げている人もいた。どこの避難所へ行った
のかを問う人には答えず、まるで実況中継でもしているようなコメント
が延々と続き、それを煽るような他の人のコメントで溢れていた。

同じSNSのグループでは自衛隊や自治体が救援物資を受け付けて
いるとのチェーンメールをそのまま貼りつけていた。

主催者にそれとなく知らせたのだが、しばらくそのまま放置されていた。

ひとつのSNSで私が目にした流言・デマの類がこれだけあった。それが
ツイッターとなったら数え切れぬくらいあっただろう。

本書は東日本大震災の直後からネット上に溢れたデマ・流言を集めて
検証したサイトの書籍化である。

それにしても多いよな。「沢山の人に広めて下さい」とか文言が入って
いるメール等を信じちゃう人。こんなの明らかにチェーンメールじゃん。
昔で言えば「不幸の手紙」の「○日以内に○人の人に同じ文面の手紙を
出して下さい」のパターンだよ。

関東大震災の時だって、「朝鮮人が暴徒化している」なんてありもしない
話で人々の恐怖を煽った。

一時期、政府はネット上のデマを監視・規制する法案を考えたようだ。
だが、ネットという空間は情報が瞬時に多くの人の目に触れるので、
デマが流れればそれを否定する書き込みも必ずなされる。

まずは情報を見極めることだよな。「広めて下さい」は要注意。そして、
「マスコミは報道していないけれど」もかなりな確率で危険だ。

そして関係者から聞いたというインサイダー情報。これならその企業
なり、関係機関なりから正式な発表があるはず。

伝言ゲームってさ、必ず途中で変形してしまうものだから当初の
発言者が言いたかったことが何故か加工されちゃうんだよね。

デマや流言が生まれる過程や加工されて広まる理由、その検証は
参考になるのだが、いかんせんネット上の話だけなんだよな。

きっと被災地へ足を運んだのならもっといろんな話を集められた
だろうに。それと、2011年5月という早い時期の出版も便乗ぽく
みえちゃうのが残念。

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Posted by ブクログ 2012年05月17日

東日本大震災時のインターネット上に流れた流言・デマの広がりとその収束に関して書かれていて大変面白かった。

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Posted by ブクログ 2012年03月09日

非常に面白い視点からの研究で、大変ためになった。もともと荻上チキさんはテレビ・ラジオ等で好きだったが、この本ですごい人なんだなぁと再認識させられた。自分はそれほどヘビーなネットユーザーでもないし、SNSも閲覧専門だが、そんな自分でも情報を鵜呑みにしないということが重要なことがよくわかった。

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Posted by ブクログ 2012年03月08日

何もしない善意より、何かする偽善の方がよいという言葉に対し、震災の様な有事の場合、何かするのなら結果につながらなければ意味がない的なことを著者が発言していた。

この本でも震災の様な非常時には、デマは人を殺すことがあるというスタンスがとられている。
限られた物資しかないのに、それがデマによって間違っ...続きを読むた所に届けられたりなど。

意外とその当時ネットを見ていなかった自分としては、そんなの信じるか?というのも多いのだが、やはりその状況だったら信じてしまうのだろうか?

普段から情報のソースの確認や少し考えてみることが重要だと思わされる一冊。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年02月18日

ツイッターとかで目にする「拡散希望」とかに覚える気持ち悪さの正体がつかめたらと思えて読んだ。
「善行へのスタンバイ状態」。そんな、みんな世間の役に立ちたいか。参加したいか。
テレビよりツイッターの情報が早くて確実、って安易やな、と改めて思うし、東日本大震災の後のデマ、流言のまとめを見ると、今やから言...続きを読むえるんかもしれんけど、滑稽や。
誰だって情報を発信できる世の中っていいことばかりではないし、むしろ悪いことが最近は目立ってる気がする。

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Posted by ブクログ 2011年11月19日

2011年5月発行。震災直後の「サーバーラック転倒」とか「コスモ石油爆発」などの、ネット上でのデマの拡散についての検証です。拡散によるインフラやタイムラインの圧迫、そして複数からの通報による警察等の業務の障害についても落ち着いて触れられています。事例は震災のものなので、タイトルには「東日本大震災の」...続きを読むとありますが、「ネット上での」と読み替えてもよいでしょう。
社会では、流言・デマから、虚偽・隠匿に興味が移っています。デマとはいえなくても、SNSではいまも反射的ともいえるシェア・RTがたくさんあります。自分が発信しようとする情報に対して、内在的チェック、外在的チェックを行い、興奮や反射だけでない対応が必要です。
何を言って、何を黙っているかを考えさせられました。

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Posted by ブクログ 2011年11月17日

3.11直後に主にツイッター上で拡散したデマ情報を取り上げ、どのようなことが起こったのか、実際はどうだったのかを紹介する本。こういった心理の移り変わりを記録するのは今しかできないことなので、資料的意味で非常に価値がある本だと思う。
結局のところ、流言・デマに対抗するにはソースの確認を行うという地味で...続きを読む地道な作業が必要になる。でも、そんな面倒くさいことをやる人(検証屋)がいなくなったらどうなってしまうのだろう。

内容としては、悪意を持ったデマを作る心理と、検証屋が受けるレッテル貼りへの対処が抜け落ちていたので、ここが気になります。
しかし、流言研究って面白そうなジャンルですね。今後のネット社会に重要な観点だと思いますので、今後も発掘していきたいです。

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Posted by ブクログ 2011年11月15日

前に受けたとある論述試験で、災害時の情報提供がテーマになっていた。その時は全然知識なんてなくて、ただ思い付いたアイデアなんかを書きつづって終わったけど(もちろん落ちた…)、今の情報社会に生きてる一人として、知っておきたい分野だなと思って読んでみました。
流言についてケース別に構成・説明されている。社...続きを読む会心理学とかヒトの行動心理の分析も合わせてなされていて最後まで興味深く読めた。
デマを頭から信じない、「流言ワクチン」を持つこと。こういう考え方を学校とかで教えていかなきゃいけない時代なのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2011年11月01日

■概要
コスモ石油コンビナート火災による有毒物質拡散など、東日本大震災の後に流れたいくつかの有名なデマの発生、拡散、沈静化の過程を紹介しながら、デマの影響を最小化する方策を検討する。

デマは、情報の 重要さ×曖昧さ に比例して拡散する。
大災害時には命に関わるような重要な情報が、誰もが混乱し、正確...続きを読むな情報を把握していないような曖昧さの中で急速に、広範に拡散する。
その上、被災地外の人も高揚状態になり、曖昧な情報であっても、拡散することで、役に立っているつもりになりたい心理が働くことや、そもそも愉快犯が混ざることで、デマはより増大する。
これらのデマは、緊急対応に当たる機関のリソースを無駄にしてしまうことで、救える可能性のある命を救えなくする害悪である。

多くの人の命が危険に晒される大災害時に、情報の重要さを下げることはできない。情報の曖昧さを下げることが肝要という視点で、公共機関や、渦中の企業に対しては、迅速、正確な公式情報の発信で情報不足を解消することを、個人に対しては、典型的なデマのパターンを知ることで、そもそも情報を疑える素養を身につけること、ネットやメディアを活用し、情報を検証することなどを推奨する。

■感想
「全ての人の情報リテラシーを上げることが大切」などとといっても無理なことを前提に、デマが広がらない方策を検討しようとしているが、予めデマのパターンについて知っておき、疑えるようにすることや、不確実な情報を検証することをすすめるにとどまっており、それは情報リテラシーを上げることとほぼ同義だろう。やはり銀の弾丸はないということか。

あの大混乱の中で起こっていたことの一面を振り返るという点で、興味深い資料である。中には明らかに悪意を持って、目的不明の情報を流す人間もいるといるということは、心しておきたい事実である。

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Posted by ブクログ 2011年09月26日

東日本震災直後、不安や情報不足から流言(うわさ)だけではなく、意図的なデマまでが拡散していった。
現在は、TwitterやSNSなどで情報が簡単に共有でき、広がるのも早くなった。

流言・デマを広げないためには、「止める、調べる、注意する」
・ソースの有無の確認、ソース情報の確かさの確認。
...続きを読む・Twiiter等の場合、グーグルリアルタイム検索で情報源を調べる。
・チェーメールや拡散ツイットした人に忠告してあげる。

下の噂は、震災直後流れてきたな~
・日本では物質の空中投下が認められていない?
・辻村議員が自衛隊の救護活動を非難した
・黒い雨が降ってくる
等々。。。

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Posted by ブクログ 2011年09月08日

「ソースの有無だけでなく、ソースの質についても十分な注意が必要」

大震災の時に自分は情報に流されていなかったか、またどのくらいデマが広まっていたのか、振り返るのに最適な一冊である。大震災が起こった最中、twitterを眺めて、なんとなく正しそうな情報が流れてきたらRTしておく、実はたったこれだけの...続きを読むことがデマを広げることになっていた可能性があるということ、みんなはわかってやっていただろうか?改めてWEBリテラシーを問い直し、災害時に情報による二次災害を防いでいかなければならないと痛感した。

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Posted by ブクログ 2011年08月16日

 タイトルどおり、東日本大震災後に流れたデマをまとめ、発生と拡散のメカニズムを分析するとともに、対処方法も提案している。
 事例として取り上げられている流言の多くは、僕も実際にtwitterで目にしていたし、信じかけたものもある。
 リテラシーの問題として終わらせない志向に素直に感心したよ。

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