【感想・ネタバレ】セックスメディア30年史 ──欲望の革命児たちのレビュー

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Posted by ブクログ 2013年05月23日

めちゃくちゃ面白いのに、絶対に電車内で読めないタイトル。内容が真面目な分、余計に恥ずかしい。マジ何とかしてください。

前半は電話・インターネットといった情報端末の進化を軸に出会い系サービスの変遷を辿っており、興味深かったんだけど、後半の各業界の社長インタビューが、どれも力強くて素敵すぎる。芳賀書店...続きを読む社長はブログと語り口が違いすぎて笑えるので見比べてみよう。

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Posted by ブクログ 2013年01月07日

セックスメディアの世界といえど、熱意があって企業努力しているところが儲かる。
これがわかっただけで、読んだ僕は満足です。
顧客(ヘテロ男性)の心理、供給側(女性)の心理の変化まで書いてくださっていれば素晴らしかったのですが、それはまた別の方のお仕事でしょうか。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年01月26日

肌色産業に関わってる人って怪しさ満点だと思ってたけど、真摯に仕事に取り組んでる人もいるんだなぁと意外だった。

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Posted by ブクログ 2021年06月04日

出会い系、オナニー、風俗を真面目に考察したもの。

たしかに食欲、睡眠欲は大っぴらに考察も議論もされているが、性欲になると話題にすること自体憚られるか、性的搾取の構造に議論がすり替わる。

性産業は決してアングラなものではない事が分かる。

しかし当然、性的搾取や女性の貧困など問題は多数あるが、この...続きを読む本では触れていない。

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Posted by ブクログ 2020年08月26日

ガールズバー研究のために読書

出会い系の変遷が面白かった
(今のティンダーとかみてると、すごい時代になったなと思っていたが、テレクラ、電話帳から始まり昔から形は違えど知らない誰かと繋がるツールを人は求めていて、その延長上にいまのかたちがある。つまり、進化してより使いやすくなったし、誰かと繋がりたい...続きを読むその感情はなんら恥ずかしいことではないと思えた)

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Posted by ブクログ 2017年08月27日

以前は著者に対して新進気鋭の論客というイメージでいたのだけど、不倫騒動があってそのときの言い訳とかから「ブルータスよ、おまえもか」的な印象に変わった。といいつつ、著作を読むのはこれが初めて。もう少し考察にページを割いてもいいんじゃないだろうか。余計な解釈をいれずに変遷を追ったり現場のレポートを入れて...続きを読むいるともとれるんだけど、興味本位でまとめただけみたいな感じもしちゃう。
白眉は現場の人たちへのインタビュー。特に、ワクワクコミュニケーションズ代表取締役、芳賀書店社長・芳賀英紀氏、株式会社典雅・松本光一社長、オリエント工業・林拓郎氏は、志あるイノベーターという感じ。セックス関連産業という日陰のイメージの裏に、こんな志高い人たちがいるんだという心地よい驚き。それぞれが社会のなかでどうあるべきかということを考え、アクションしているのが共通点か。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年07月11日

風俗、エロ本、アダルトサイト、出会い系サイト、大人のオモチャ-。現代日本は多種多様なセックスメディアで溢れている。1980年代から2010年代までのセックスメディアを総合的に捉え、その変化と実像を解き明かす。

ツイッター,ラジオなどでよく目にする荻上チキの本。
統計や参考図書,インタービューにより...続きを読む,淡々と語られていて興味深い。

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Posted by ブクログ 2015年11月16日

 同世代?著者であるためか、記されている内容で知らないことは一つもなかったが、通史として俯瞰できる点ではよい本だった。分析?がちょっとぬるい感があり、もっと実体験に基づいたマニアックな視点での説明がむしろ良かったのでは?と。
 テンガの社長の話は非常に参考になり、開発者魂をゆさぶられる良い記事。ロケ...続きを読むットドラマにひけをとらない「ネタ」である。

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Posted by ブクログ 2012年11月05日

平成生まれの私にとって、今日までのメディアの変化の速度に改めて驚いた。道理で母と話が合わないわけです。TENGAの社長のインタビューに感動。ものづくりの情熱。

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Posted by ブクログ 2012年07月01日

著者の視点が好きなので、
一般的にあまり語られない性の業界に、どう切り込むか気になり購入。

恥ずかしいとか、そういう意識を持ちがちだけど、
だからといって、この問題に触れないのは安直過ぎる。

発展の裏には、様々な社会の変化や、メディアなど技術の発展がある。
煙たがられるだけに、業界人の努力は凄ま...続きを読むじい。
そこに著者の抜群の切り口が加わり、非常に面白い!
TENGA社長の対談は、かなりの感銘を受けたので、ここだけでも是非とも読んで頂きたい。

性に興味がある方はもちろん、普段は大して興味無い方にこそ読んで頂きたい一冊。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年06月05日

学生の自分には、ツーショットダイヤルなどの旧コミュニケーションツールの話が理解しにくかった。でも、人々がどのようにしてコミュニケーションをしていこうとしたかは理解できた。アダルト産業界で働いている人のインタビューがあったのが一番良いと思う。

アメリカ法学者
ローレンス・レッシグ「CODE」
「四つ...続きを読むの制約」
市場、法、道徳、アーキテクチャ
4つの力が対象に規制をかけ、特定の「あるべき形」に留まるようにコントロールをしようとしている。


風俗店利用者を減らしたい
法:風営法 条例
市場:課税 価格釣り上げ
道徳:呼びかけ
アーキテクチャ:風俗店そのものが繁栄しにくい都市環境をつくる
「より良い秩序をつくるためにはどのようにコントロールをすればいいのか」

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Posted by ブクログ 2012年02月04日

セックスメディアというと、なんとなく「怪しい」とか「アングラ」なイメージが強いが、そもそもそのインフラをつくっているのはNTTだということ。その点はとても面白い。

技術の発展という観点から見れば、エロはすごい原動力になるのだなと改めて実感した。

プリクラやポケベルなども出会いの道具になっていると...続きを読むいうのは大変興味深い話。

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Posted by ブクログ 2011年07月21日

知らない世界ばっかでした。いや、ちょっとは知ってたかな笑
内容は、事例に基づいた報告と考察といった感じ。
性に関する表と裏のビジネスや世間の考え方、法規制の流れがするするーっとつかめた。
とりあえずTENGA社長の熱意に感動しました。障害者の性問題に関しては、多くのヒトが考えているんだなあと。良心的...続きを読むだからこそ、性に良い循環が生まれている。一方で、情報の非対称性を利用したあくどいサービスも残り、ただそういうものは、これからの時代どんどん駆逐されていくんじゃないかと。スマートフォン利用の拡大とソーシャルの流れを受け、どう変わっていくのか。性に関するビジネス、今後も注目です。

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Posted by ブクログ 2011年07月16日

TENGAの社長のインタビューが最高。
イノベーターはモチベーションの置きどころがまず違うな~。

また、
TENGAとラブドールの話題で共通して出ていた、
「障害者の性」という問題は興味のあるトピックなので、
福祉の視点からのものも読んでみたい。

電車で座って読んでいたら、
前の女子高生がギョギ...続きを読むョッとしていたので、
セクハラしているような気分で少々ドキドキした。

帯の江古田ちゃんも面白い。

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Posted by ブクログ 2011年06月16日

今の20代後半以降男子向?アダルトトイTENGA開発インタビューのモノづくりへの執念のくだりが秀逸。ポケベル~携帯なんかのコミュニケーションツールの変遷など、実はアダルトメディアって枠にとらわれてないかんじ。

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Posted by ブクログ 2017年03月02日

参考文献を読み漁っています。チキさんの『セックスメディア30年史』はテクノロジーに駆動されるエロ史をあえて大風呂敷を広げるのではなく、携帯の普及を分水嶺に射程を絞っているのに好感を持てる。エロ史の分析においても、レッシグのアーキテクチャフレームワークが有効になるのは発見だった。ぶっちゃけると、TEN...続きを読むGA松本さんとオリエント工業さんの社員インタビューだけでも読む価値のある一冊。やはり真のイノベーターはエロ業界にいる。

エロ本といえば、「オカズ系」メディアの代表的存在...のはずだった。70年代の自販機本の登場、80年代のビニ本ブーム、そして90年代初頭のエロ本バブル。エロ本の発展こそがアダルトメディアの発展であり、「不況でもエロ本は売れる」という格言が、エロ本業界にはそれなりに浸透していたほどだ。しかし90年代後半から00年代にかけて、エロ本不況が叫ばれるようになった。p104

TENGAのオナカップ、オリエント工業のラブラドール。いずれの制作秘話にも、「障害者の性」というキーワードが出てきたのは、必ずしも偶然だとは思えない。両者とも、これまで可視化されにくかったニーズと向き合いながら、ユーザーの声を取り入れながらイノベーションを起こしてきた。なかなか陽の目を浴びることのなかった欲望の担い手たちとの細やかなコミュニケーションがなければ、アダルトグッズの風景が変わることもなかったのだ。p232

アメリカの法学者、ローレンス・レッシグは著書『CODE』の中で、特定の対象に規制をかける場合、法、市場、道徳、アーキテクチャ(設計)の四つの力が重要になると指摘している。p249

技術的要因もまた、セックスメディアの変化に大きな影響を及ぼしている。映画の発展がポルノ映画というジャンルを確立し、ビデオの普及がセックスメディアの市場を拡大した。本書が注目したのは、ケータイやインターネットの定着だ。これらニューメディアの拡大が、アダルトサイトの乱立をもたらし、新しい市場をも生み出した。
新しい技術が発明されると、新しい市場が生まれ、古い市場の形を変える。エロ本やアダルトビデオ、さまざまな風俗産業の盛り上がりは、「裸の希少性」を変えることによって、ストリップ小屋やポルノ映画などから客足を遠ざける要因にもなるだろう。p257

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Posted by ブクログ 2016年05月23日

新しいものが出来てはすぐ消える
新しいメディアは情報機器に影響される
不特定多数のユーザーを取り込むには携帯性により使用感にも大きく差が出る
本文はメディアの歴史
体験者でなければわからないことがある
インタビュー記事は面白かった

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Posted by ブクログ 2012年05月10日

日本のスティーブン・D・レヴィットこと、萩上チキのライフワーク的な活動の概説書。面白いのは、時代時代ごとのキーマンの証言が載っているということ。これって、かなり資料的な価値が高いと思う。セックスメディアは、「売春」か「オナニー補助」のどちらかだと思うけれど、それをバブル期から現在に至るまでの流れで追...続きを読むっているところに、萩上チキの研究者としての真価がある。他の誰がこういう仕事をするだろうか、的な。


でも、やはり面白いのは証言集で、時代の波に乗った人たちの話には輝きと栄枯盛衰の侘びしさがあるなぁと。セックスメディアの一つのサービスはモラルのたがが外れたときに隆盛し、新しいサービスが登場したときに廃れていく……というサイクルの繰り返し。でも、TENGAは生き残るような気がする。

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Posted by ブクログ 2011年11月29日

典雅社長のインタビューが稲盛和夫ばりにグッとくる内容だった。男でないばっかりに実感できない部分があるのは残念。

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Posted by ブクログ 2011年08月28日

 さすが荻上チキ、単にエロの歴史を語るだけでは終わらない。
 経済、政治、文化などの各側面から適切に分析し、かつユーモラスな語り口で持論を提示してくる。
 エロ本を殺したのは単にネットが普及したせいだけではなく、業界としての不況への非対応、規制の強化、さらにはユーザの体験の衰退にもよるのだ。
 なん...続きを読むかこれ、ゲーム業界にそのまま当てはまるような。3DSの失策とか。
 古いビジネスモデルが廃れようとも、性欲があるかぎり新たなエロメディアが誕生していくと結ぶラストにも好感。

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Posted by ブクログ 2011年08月14日

80年代から現在にかけてのセックスメディアの盛衰を追っかけていておもしろい。エロ本からテレクラ、TENGAまで、よくもまあこれだけのセックスメディアがあるものだと感心する。

とくに、TENGAの開発者やオレンジ通信の編集長といった立役者たちへのインタビューがいい。決して表舞台に立つことはないセック...続きを読むスメディアに対する情熱みたいなものが感じられる。
性的快感はもっとも手軽で確実なものだから、お金を払ってでも気持ちよくなりたいという需要は確実に存在する。需要があるならそれを商売にする人がいるわけで…と。セックスとビジネスという、人間の欲望そのものが結びついているわけだから、そのパフォーマンスは凄まじいし、変に外面をつくろう必要はない。だからこそ、彼らの話は、下手な企業経営者の成功談よりはるかに臨場感がある。

男性、かつ、ヘテロセクシャルを対象としたセックスメディアだけなので、女性向けなども興味深い。市場が限定的なぶんだけ、男性向けとは違った歴史が見えると思う。

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