乃南アサのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
桜が結構咲き誇る福岡から、下巻は帰りの新幹線の中。切符がすんなり取れた割には結構混んでる。
点と点が繋がりを見せ始めた事件に対し、貴子と滝沢は、夏の暑い日ざしに焼かれながらじりじりと真実に近づく。
今回のお話、謎解きの面白さも十分に有るのだけれど、それよりもお互いを変に意識をする貴子・滝沢の、章立て毎に視点を変え語られる相手の心根に対する戸惑う姿の行ったり来たりを楽しむか。
背景に語られる、貴子と奈苗の女同士の微妙な諍い、昂一とのすれ違い、実家の存在、滝沢の大きくなった3人の子どもや思わしくない健康状態などなど。
戸惑いはそのまま完全に融けることはなく、しかし、夫々の警察官としての資質に対する尊敬に根ざした信頼関係は確実に育まれる。
こうして書くと、型に嵌った感じもするけど、読んでる間はそうとは感じさせぬ絶妙な語り口。
ただ、私としては同年代の滝沢の立場が理解でき、今回の貴子さんはちょっと丹頂鶴ぶりが過ぎた感じも。バイクで疾走する場面もなく、短編集にある彼女のサッパリとした感じが少し薄れてちょっと残念。
明日とも分からぬ状態ながら、幸い父は生き続け、次に行く時は見舞いか葬式か。
真実を知ってからの広士の激しさを内に秘めた仕事ぶりや凄惨な事件の後に煮え切らない真実の中で孫を引き取って暮らす長尾夫婦の悶々としかし真面目な慎ましやかな暮らしぶりに、本筋と関係ないところで、つい、ほろりとさせられる。 -
Posted by ブクログ
既に桜の便りもちらほらとする春の彼岸の3連休。父の見舞いで福岡へ行く新幹線の中でまずは上巻を一気に読む。
最近、女刑事って本の中では結構見かけるようになったけど、この「音道貴子」シリーズは、事件の中での人々の生活の機微や町の風景の中で主人公の女性としての生活感情を丹念に描いて、安心して読める。
今回のお話は、民家の解体現場から白骨死体が発見されるところから始まる。
貴子と相方の刑事は家主から話を聞こうとするが、その老人は認知症で要領を得ず、徘徊をくり返していたところを撲殺されて発見される。捜査本部が置かれ、各署からも刑事たちが招集される中、貴子の新しい相方は、かつて「凍える牙」でコンビを組み、今は別の所轄に勤務する滝沢保だった…。
前のお話でもう少し、貴子さんと滝沢は心を通じ合わせたかに思っていたのだけど、相変わらずのギクシャク振りで、女刑事が男社会の中で肩肘張って仕事に生きる姿を描くところにある種の枠組みを感じて聊か閉口するところは有るのだけれど、とは言え、相手を認めるところも明瞭に、いつの間にやら息の合い方もこなれてくるのは、前作から夫々齢も経験も重ねた賜物か。
老人のケアスタッフであった長尾広士の壮絶な過去が明らかになる中で、白骨死体と老人撲殺は繋がりを見せ始め、下巻へ続く。 -
Posted by ブクログ
【「忙しい」が口癖のOL亜理子は、幼なじみの恵美から十数年ぶりに電話をもらった。梨紗も誘ってかつての仲良し三人組で会おうと言う。突然の電話に不審を抱きつつ、彼女の心は夢のようなあの夏の日に溯っていった。心の奥底へと封印した、妖しい記憶の中へと―。ありふれた生活、時おり見せる特異な性癖。ありふれた彼女たちの表情の裏に見え隠れする、共通の秘密とは?深層に横たわる恐ろしい原体験が日常に染み出す様を描いた、衝撃のサイコ・サスペンス】
面白くて一気に読んでしまいました。
現在と過去の話が交互に展開されていくので
その度に3人共通の秘密にだんだんと近づいていき、
読む手を止められなかったです。
大人になった3人の取った行動にも驚かされました。
予想外だった。。
そして子供って残酷だな。と思うと同時に、女の怖さも見た気がします。
最後もぞくっとしましたね。
また始まるのか・・という恐怖で。。
「水の中のふたつの月」の意味を知った時も背筋に寒いものが走りました。 -
Posted by ブクログ
毎日何かしらの予定を入れていないと気がすまないOLの月本亜理子はある日、かつての親友・松田恵美から突然電話をもらった。亜理子は気がのらなかったが、強引なまでの恵美におれ、さらにもう一人の親友・京極梨紗も誘って3人で会うことになる。本来なら嬉しいはずの旧友との再会。しかしながら亜理子には素直に喜べない理由があったのだ。
主人公達に秘密があるパターンで、大人になった3人と、小学校の頃の3人とを交互に描き、徐々にその真相が明らかにされていく。読んでいる側は、最後までその秘密が何なのかをひっぱられて興味をそそられるだけでなく、大人の”女3人”の厭らしさ、子供時代の3人の無垢ゆえの怖さ、その両方共にとても丁寧に描かれているので両面で楽しめる。女の”3人”って、ほんと微妙だったりするんだよね〜。女誰もが思い当たる部分があったりするんじゃないだろうか。 -
Posted by ブクログ
【「あいつから逃げなきゃ!」執拗に追ってくる男の影に脅えつつ、逃亡を続ける花屋の店員、三田村夏季。同じ頃、神奈川県下では不可解な連続女性殺人事件が起こり、刑事部長・小田垣の苦悩の日々が始まった…。追う者と追われる者の心理が複雑に絡み合い、やがて衝撃のクライマックスへ】
【凍える牙】に引き続き乃南アサは2冊目。
よくできた話で面白かったです。
時間をかけて読んでしまった為か最初に花嫁が逃げ出したところは忘れてしまっていたのですが、
最後のつながり方には納得。
予想通り!と思うところと、意外な真実があって面白かったです。
最後があっさりし過ぎていたような気もしますが、
もやもやした感じで終わらなかっただけ良かったのかも。 -
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
一本の線だけで結ばれている、宙に浮かんだような若者たち。深夜のパソコン通信に嵌まる小田切薫の周りで次々殺人事件が起こる。それぞれの道を歩む高校の同級生たちは、友情と嫉妬が複雑に絡み合い…。オンライン社会の若者の心の揺れを描く、直木賞作家の傑作ミステリー。
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この本は、ネットやチャットをした事がある人にとっては身近に感じる作品。
確かに、文字だけの世界。。。
あたしも、過去7年前位からかな?
ネットを自分の心の逃げ場所にした事があっただけに
分る部分も・・・
だけど、1つ間違えると犯罪に巻きこまれたりって事件も多々ある時代・・・
素に近いままで自分を出す人
全く別人として文字の世界のいる人
様々なのがネットの世界なんだと思う。
1本の線で全国、世界の人達と繋がってるのが不思議。。。