乃南アサのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
毎日何かしらの予定を入れていないと気がすまないOLの月本亜理子はある日、かつての親友・松田恵美から突然電話をもらった。亜理子は気がのらなかったが、強引なまでの恵美におれ、さらにもう一人の親友・京極梨紗も誘って3人で会うことになる。本来なら嬉しいはずの旧友との再会。しかしながら亜理子には素直に喜べない理由があったのだ。
主人公達に秘密があるパターンで、大人になった3人と、小学校の頃の3人とを交互に描き、徐々にその真相が明らかにされていく。読んでいる側は、最後までその秘密が何なのかをひっぱられて興味をそそられるだけでなく、大人の”女3人”の厭らしさ、子供時代の3人の無垢ゆえの怖さ、その両方共 -
Posted by ブクログ
【「あいつから逃げなきゃ!」執拗に追ってくる男の影に脅えつつ、逃亡を続ける花屋の店員、三田村夏季。同じ頃、神奈川県下では不可解な連続女性殺人事件が起こり、刑事部長・小田垣の苦悩の日々が始まった…。追う者と追われる者の心理が複雑に絡み合い、やがて衝撃のクライマックスへ】
【凍える牙】に引き続き乃南アサは2冊目。
よくできた話で面白かったです。
時間をかけて読んでしまった為か最初に花嫁が逃げ出したところは忘れてしまっていたのですが、
最後のつながり方には納得。
予想通り!と思うところと、意外な真実があって面白かったです。
最後があっさりし過ぎていたような気もしますが、
もやもやした感じで終わらな -
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
一本の線だけで結ばれている、宙に浮かんだような若者たち。深夜のパソコン通信に嵌まる小田切薫の周りで次々殺人事件が起こる。それぞれの道を歩む高校の同級生たちは、友情と嫉妬が複雑に絡み合い…。オンライン社会の若者の心の揺れを描く、直木賞作家の傑作ミステリー。
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この本は、ネットやチャットをした事がある人にとっては身近に感じる作品。
確かに、文字だけの世界。。。
あたしも、過去7年前位からかな?
ネットを自分の心の逃げ場所にした事があ -
Posted by ブクログ
『自分は生涯、しゃぼん玉のように、ただ漂って生きていく。そしていつか、どこかでパチンと弾けて消える』
暴れる父と自分を疎む母、そんな家庭に育ち、通り魔や傷害を繰り返して“しゃぼん玉”のように生きていた青年・翔人が、逃げ込んだ山奥でふとしたことで助けた婆ちゃんのところに転がり込むことになる。
彼を婆ちゃんの孫と勘違いした村のおばちゃんの世話焼き、爺ちゃんとの山仕事、訳あって都会から戻った女性との触れ合い。
『白くふっくらとした銀杏が、山ほど入っているビニール袋を差し出した老婆は、そう言って恥ずかしそうに笑った』、はにかむお婆ちゃんが目に見えるようで、この村の人々のなんと純真無垢なことか。
こうし -
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中学の同級生だった栗子と菜摘。
栗子は、ごくごく普通のOL、30才目前の結婚予定なしの
ちょっとふてくされた感じの、どちらかというと、「女女した女」
菜摘は、幼い頃から自分の中の性同一障害に気がついていて
20歳のときに、家族に打ち明け、カミングアウトとともに
家から追い出され。
わりと裕福な家庭に育った菜摘だったけれど、それからは
「一人」で生きていくことに・・
世間からは「オナベ」と呼ばれる世界
レズビアンの世界、水商売で成功していく菜摘。
それとは別に私生活では複雑な恋愛を繰り返し
傷つくことの多かった菜摘。
栗子だけは、女どうしでもなく、恋愛関係でもなく
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今時の若者高木聖大くんの交番勤務の日々です。派手に活躍することを漠然と夢見ながらも具体的な目標はなく、彼女がいないの先輩がお天気屋だのと不満はこまごま。そんな中地元のお年寄り達「とどろきセブン」と仲良くなって、色々な事件に関わるように・・・。ミステリではあるんだけどある意味青春物語です。それは第二の青春を生きるとどろきセブンにもいえること。世の中にはいろんな人がいて、それぞれいろんな事情があって、正直関わりたくないなと思うこともありますが。付き合っていかなきゃいけないし、その中から大事な出会いがあるかもしれないし。そう思って社会にでられるといいな。