有川浩のレビュー一覧
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これも日常系作品が好きな後輩から教えられた作品。
駅の数8を往復で16編の短編。ネットで見るうれしい体験モヤッとした体験などのありそうな話をちゃんとしたストーリーにまとめたもの。短編Aの登場人物がした会話を短編Bの主人公が覚えていて影響され…という感じで作品ごとにつながりがある。
武庫川中州にある「生」という石積みが最初の短編に出ていて、それが切っ掛けで話は始まるのだがフィクションでなく実在するものだったのだな。最初の短編に出てくる女子大生が「生」をみて生ビールをすぐに連想する酒豪で、復路でもう一度登場するときは、お酒は「少々」がその実「升々」なんだって。 -
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ネタバレさやかがゆき倒れている男、樹をひろって部屋にあげ、そのまま同居。
樹は家事担当で野草とってきて、めっちゃ料理する。料理することを料るて書くのがなんか初めて聞いた調べちゃったけど、そういう言葉はあるのね。
さやかが樹こと好きになってしまって、実は樹も最初からさやかのことかわいいと思ってて…て感じで体の関係も持つ。
でも「付き合おう」とかないから、私は遊ばれてる…。家カノ…。て思ってしまった。しかし、この作品のなかでは真剣なお付き合いだったらしい。
ある日、樹が「また、いつか。」みたいな置き手紙を遺していなくなる。
1年だか(もっと?)して帰ってきた。
樹は家が名家で華道?で跡取りしなきゃだったけど、生えてる草花が好きで、そのケリをつけて、さやかのとこに戻ってきて結婚。
うーん、さやかに正直に話せばよかったのに。
待ってて、なんて言えなかった。みたいな樹の意見だけど、未練ありで「さよらなら」とかはいわないズルさ。
草花のカラー写真とレシピが少し載ってる。
あまり美味しそうではない。
1カ月、食費3万、雑費1万で2人分を賄えるの凄すぎる。2009年の作品か…物価の違い?野菜のほとんどを野草食べてんのか??
最後、未来というかくっついた数年後の話だと思って、杏奈はさやかの子供だと思った。だから、このお兄さん?がたぶん樹なのになぜ“お兄さん”なのか?またさやかの元を去ったのか、妊娠させてどっかいって帰ってきた?とか思って中々、「お父さん!!」みたいな展開にならなかったから、じれた。
さやかを置いて実家に戻ってるときの話だったのね。 -
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偶然、この本を読む直前に阪急電車に乗った。
しかも、今津線!
乗る前に読みたかったぁ。
レトロな内外装がかわいくて、乗っているだけでちょっと楽しい。
なのに旅行の疲れで寝てしまって、肝心の景色はほとんど見られず……。
私もそうだけど、電車に乗ると、ほとんどの人がスマホを見たり、本を読んだり、寝たりしてる笑
移動時間って、目的地に着くまでの「空白の時間」みたいなもの。
だから、できるだけ有効に使いたいと思ってた。
でも、この本を読んで少し見方が変わった。
電車って、まったく違う人生を送っている人たちが、偶然、同じ時間に同じ場所に居合わせる空間なんだなと。
普段なら交わることのない人たちの人生が、ほんの一瞬だけ重なる場所。
そう考えると、電車で過ごす時間も、ただの「空白」ではないのかもしれない。 -
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「よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。躾のできたよい子です。」
思わず拾ってしまったイケメンは、家事万能のスーパー家政夫のうえ、重度の植物オタク。
週末ごとにご近所で「狩り」する風変わりな同居生活が始まる。
ちょっとキュンとするようなあわーい感じの、恋愛植物小説。
久しぶりにちょっとだけキュンとした笑
イツキのような植物オタクは珍しいが、食べることには困らなそうでいいかもしれない。しかもさやかもそんなイツキを白い目でみるのではなく自分も楽しめるところがまたかわいい。
なんでも興味を持ってみるのも人生面白いのかも。
若い子向きかなと思ったそんな小説。 -
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ネタバレ還暦ぐらいでジジイだなんて気に入らねぇ!オレらはまだおっさんだ!
昔馴染みの悪ガキ3人組が自衛団を組み、ご町内の平和を守るアラ還活劇小説。
話の中で密かに、私がそうだったのか!と驚いたシーンは、清一さんが還暦祝いに赤いちゃんちゃんこを着るのを嫌がっていたところです。
実は私、過去還暦を迎えた担任の先生にクラスみんなでちゃんちゃんこを用意した思い出がありまして…笑 その時は実は嫌かもしれないとかそんな気遣い思いつきもせず。
祐希くんお気に入りでした。
最初出てきた時は躾のなってない悪ガキ、という印象が強かったですが、
祖父のキヨさんのかっこいい背中を見て、彼がどんどん成長していく様子が好きでした。彼に訪れる恋やあれや、これも。
ご自身が還暦を迎える方にはもちろんの事、私はアラ還の人とこれから関わっていく機会がふえるか方にもおすすめしたいです。仕事や、結婚して相手のご両親と接する機会が増える、とか。
60歳の大人へのイメージが変わる、元気になれるお話でした。 -
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自分がどうなったかという視点で感想をかく。
自分は彼女を愛しているが、世界が塩の街と化したとき、私はどうなるだろうか。彼女と一緒に最後を迎えたいと思うのか、彼女が生きていけるように塩の街をどうにかしようと奮闘するのか。自分が塩害になったら、彼女が塩害になったら、、自分はどう行動するのだろうか。嫌なこと面倒ごとから逃げるばかりであった自分は極限の状態になったら自分可愛さに隠そうとするのではないか。見捨てるのではないか。そんなことを考えたりもした。ただ、自分を愛してくれている人を失った後で私はどう生きるのか考えた時、生きる価値を見出せない気がする。そうなると、やはり自分が死んでも助けたいと思うのだろうか。これも偽善なのだろうか。。。
とにかく苦手なことから逃げようととしている自分を変えたい、後悔しないように現実を受け止めてそれを対処していきたい。その先に楽しく生きられる世界があると信じてる。だんだん何を書いているかわからなくなってきた。 -
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数年越しに再読。トリックは知っていたが楽しめた。
障害があること・ないこと、だとか、過去へのわだかまりがあること・ないこと、などのテーマのように見せて、「対話」というところに重要性を持ってきているなと感じた。
素直になれないわけじゃない、でも全てをあけっぴろげにはせず、どこか線を引いてしまう、そんな2人。電子に浮かぶ文字だけが2人を繋ぐのに、やっと会えたかと思えば順調にはいかない。それでも2人は、対話によってお互いの理解を深めていく。自分の理解も深めていく。
そして最後の希望を持たせるような、でも直接的でない表現がいい。2人の恋はどこまで続くのか、そこにおせっかいでないところにおいて、有川浩が好きだ。
ただ読んでいて少し気になったのが、伸があまりに優しすぎるところと、タイトル回収の誇大感だ。それに自分たちの書いてきた「フェアリーゲーム」に対する感想が、現実の自分たちにフィードバックするという構図はもう私の中では飽和している感は否めないが、ただのわがままであるので自重する。
好きなフレーズ:
・傷ついた埋め合わせに自信持たせてやろうなんて本当に親切で優しくてありがとう。(p100)
・痛みにも悩みにも貴賎はない。周りにどれだけ陳腐に見えようと、苦しむ本人にはそれが世界で一番重要な悩みだ。救急車で病院に担ぎ込まれるような重病人が近くにいても、自分が指を切ったことが一番痛くて辛い、それが人間だ。(p175)
・頭の中で浅ましい妄想が肥大して、顔も知らないその女性に醜い嫉妬が湧き上がる。伸さんに近寄らないで…耳が聞こえなくて性格まで面倒くさい私を好きだなんて言ってくれる人は伸さんのほかにいないのに。(p179)