周木律のレビュー一覧

  • 謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー

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    バラエティ豊かなぶん苦手なのもあったけど、全体的には楽しく読めました。
    いろんな意味で印象的だったのは煙突館かな。
    最初の図を見た時点での違和感に始まり、読み進めるにつれて浮かんでくる「もしかして?まさか?」とイメージした舞台設定がかなり近くてビックリしました(^^;

    黒のほうも読んでみるか迷い中。

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    2020年11月15日
  • 不死症

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    バイオホラー。ゾンビ。
    B級ホラー映画感は拭えないが、終盤の約100ページはSF的な展開もあり、なかなか好み。
    偉い人のクズっぷりが凄まじい。
    深く考えず、気楽に楽しむべき娯楽作品。

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    2020年10月28日
  • 謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー

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    「館」をテーマにした6名の作家による書き下ろしアンソロジー。

    東川篤哉『陽奇館(仮)の密室』
    キャラというかギャグ?のテイストにあまり付いていけない。終わり方は短編ならでは、で面白いと思う。

    一肇『銀とクスノキ ~青髭館殺人事件~』
    この本の中で罪善くんのキャラが一番好きかも。ミステリーとしてあのオチは何でもアリになるのであまり好きじゃないかな。

    古野まほろ『文化会館の殺人 ――Dのディスパリシオン』
    手記から読み解く謎とお耽美な空気感。

    青崎有吾『噤ヶ森の硝子屋敷』
    ラノベにありそうな個性の強いキャラ。全部硝子でそんな風になるのかとか想像がし辛かった。

    周木 律『煙突館の実験的殺人

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    2020年10月07日
  • 小説 Fukushima 50

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    自身の生命を賭してまで現場で奮闘いただいた皆さまには感謝の念でいっぱいです。思わず胸が熱くなる場面もいくつかありました。

    非常事態に於ける本部と現場のあり方、リーダーシップについても思うところがたくさんありました。

    映画原作ではなく、映画のノベライズ版とのことであり、全般的には少し物足りない感じがしました。別途機会があれば、映画原作を読んでみたいと思います。

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    2020年04月23日
  • 小説 Fukushima 50

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    2011.3.11、東日本を襲った未曾有の大地震。津波の影響で全電源を喪失した福島第一原発。原発の炉心融解を食い止めるため、命を懸けて原子炉建屋に突入した作業員たちのストーリー。3.6に公開される映画の原作は、自分も昨年読んだ「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」門田隆将だが、この小説版も感動する。

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    2020年02月19日
  • 双孔堂の殺人 ~Double Torus~

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    表紙が綺麗。
    数学の部分は知識ひけらかしのように思えて流し読みしてしまったが、トリックと全然関係ないように思えた難解な話が流し読みながらも閃きにつながる...と不思議な感覚を覚えた。
    謎解きのヒントに気づけた部分は5割くらいだった。
    あと「共同研究」という言葉の響きがなんかダサい...他になんか言葉ないのかな?

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    2020年02月02日
  • 大聖堂の殺人 ~The Books~

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    ネタバレ

    ○ 総合評価
     永らく続いた「堂」シリーズのトリを飾る作品。黒幕的存在である藤衛と善知鳥神,宮司百合子の対決が描かれる。
     大きなテーマになっているのは「リーマン予想」。リーマン予想が数学上の重要な未解決問題であることは間違いないが,このシリーズの中では,リーマン予想の解を知ることが神に近い存在になることであり,藤衛はその解を知っている。藤衛は,リーマン予想の解に近づく数学者を殺害しており,十和田只人は,藤衛からリーマン予想の解を聞くために,シリーズにおける「探偵役」の地位を捨て,藤衛側に付いて藤衛の犯罪に手を貸している。
     ということなのだが,リーマン予想の解を知れば神に近い存在になるという

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    2020年01月07日
  • 鏡面堂の殺人 ~Theory of Relativity~

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    ネタバレ

    ○ 総合評価
     シリーズ6作目。あとがきによると5作目の教会堂の殺人を書いたあと,しばらく続編が出ず,3年半近くの期間があいてこの作品が出たとのこと。時間軸でいうと,眼球堂の殺人よりはるか前。シリーズの重要人物である建築家の沼四郎が,黒幕である藤衛に挑戦した事件という位置付けとなっている。
     物語の構造としては,沼四郎が数学者の久須川剛太郎と料理人である村岡幸秀の二人を協力者として,藤衛に殺人劇で挑戦をしようとしていた。沼四郎が鏡面堂に仕掛けたトリックは,焦点の合わないスコープをコンタクトレンズを利用して使えるようにするというもの,楕球が2つの焦点を持つという性質を利用して,光を集めて照明にし

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    2020年01月06日
  • 教会堂の殺人 ~Game Theory~

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    ネタバレ

    ○ 総合評価
     今作は,これまでの4作とは,かなりテイストが変わった作品になっている。本格ミステリ要素は無く,いわゆる「デスゲーム」をテーマにした小説になっている。
     ゲーム理論を扱っており,舞台となる教会堂は,訪れた人を閉じ込め,次に訪れる人を殺すか,自分を殺すかの二者択一を迫る。教会堂が持つ「回転」は輪廻。次から次へと訪れた人が死んでいく。
     教会堂を訪れた小角田という数学者,脇という記者(この2名は,前作,伽藍堂の殺人にも登場),船生警部補,毒島,宮司司は,教会堂の輪廻にはまり,二者択一で自分の死を選択して死亡する。
     善知鳥神と宮司百合子は死を免れる。教会堂があるY山は活火山。そのY山

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    2020年01月05日
  • 伽藍堂の殺人 ~Banach-Tarski Paradox~

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    ネタバレ

    ○ 総合評価
     堂シリーズの4作目。このシリーズの解決編から雰囲気が変わる。具体的には,伽藍堂の殺人では,これまでシリーズで探偵役を務めていた十和田只人が犯人。十和田只人が,シリーズの黒幕である藤衛の指示を受けて,伽藍島の管理人だった品井秋を利用して連続殺人事件を実行した。
     善知鳥神が犯人であり,ハウダニットのミステリと見せかけて,真犯人は十和田只人。これはサプライズではあるが,シリーズの探偵役である人物を犯人にするというのは,いわば禁じ手。サプライズはそれなりにある。しかし,驚愕の真相というほどのサプライズではなく,どこか予想できる展開。それは,善知鳥神と十和田只人のキャラクターがややぶれ

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    2020年01月04日
  • 五覚堂の殺人 ~Burning Ship~

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    ネタバレ

    ○ 総合評価
     シリーズ第3弾。前作,双孔堂の殺人に出てきた警視庁警視正の宮司司と,その妹の宮司百合子が再登場。百合子は,同じゼミの志田悟と一緒に,志田悟の相続に立ち会うために,沼四郎が設計したという「五覚堂」に行く。
     同じ頃,十和田只人は,善知鳥神に呼ばれ,五覚堂で起こった惨劇の映像を見せられる。善知鳥神は途中で去り,最後は宮司司と十和田只人が事件を解決する。
     非常に凝った仕掛けがされた本格ミステリである。
     まず,仕掛けられたトリックとして五覚堂が全部で5つ存在するというものがある。善知に呼ばれた十和田が映像を見ていた五覚堂以外にも4つの五覚堂が存在する。十和田が見ていた映像は,十和田

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    2020年01月02日
  • 大聖堂の殺人 ~The Books~

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    壮大すぎる館ミステリーでした。
    絶対に実行不可能だけど、よくこんな舞台を思いつくものだと。思いの外、最後の対決はあっけなかったし、神ちゃんまで…という寂しさはあるけど、とりあえずシリーズ全部読み終えることができて良かったです。

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    2019年12月27日
  • 鏡面堂の殺人 ~Theory of Relativity~

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    よくこんな「堂」を考えるなぁと感心しきり。やっぱり図面好きとしては、こんなトリック分かるわけないと思いつつもつい楽しく読んでしまう…
    数学的要素も頭がこんがらがりつつ、だんだん慣れてきて面白くなってきた。
    でも登場人物はもう完全神の領域(1人は本当に神だけど)。最終巻読むのが楽しみ。

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    2019年12月24日
  • 教会堂の殺人 ~Game Theory~

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    この展開自体がびっくりだった。
    純粋に館シリーズとして1作目読んで面白かったけど、いまはこのシリーズの収束点の方が気になる…。
    こんな館に閉じ込められたら、正直出られる人なんているのかどうか。

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    2019年12月21日
  • 大聖堂の殺人 ~The Books~

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    堂シリーズ、第7弾。

    完結らしい。
    天皇には勝って、十和田さんは生き残ってるっぽい。
    すみません、シリーズ通して、基本ストーリーは全く追えませんでした…。
    ミステリーの部分はそれなりに楽しんだ。

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    2019年11月14日
  • 五覚堂の殺人 ~Burning Ship~

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    ■有り得ぬ館と哲学者の遺言とが惨劇を呼ぶ。

    放浪の数学者、十和田只人は美しき天才、善知鳥神に導かれ第三の館へ。そこで見せられたものは起きたばかりの事件の映像――それは五覚堂に閉じ込められた哲学者、志田幾郎の一族と警察庁キャリア、宮司司の妹、百合子を襲う連続密室殺人だった。「既に起きた」事件に十和田はどう挑むのか。館&理系ミステリ第三弾!

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    2019年10月27日
  • 双孔堂の殺人 ~Double Torus~

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    ■館と天才たちと奇行の探偵、再び。第二弾開幕!

    二重鍵状の館、「Double Torus(ダブル トーラス)」。警察庁キャリア、宮司司は放浪の数学者、十和田只人に会うため、そこへ向かう。だが彼を待っていたのは二つの密室殺人と容疑者となった十和田の姿だった。建築物の謎、数学者たちの秘された物語。シリーズとして再構築された世界にミステリの面白さが溢れる。「堂」シリーズ第二弾。

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    2019年10月27日
  • 災厄

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    四国の老人しか住んでいないような僻村で村人や飼い猫など動物までもが突然死亡するという事件が発生する。
    果たして原因はテロなのか?感染症なのか?

    う〜む、評価が難しい。
    死亡原因の設定については個人的にはかなり斬新に感じ満足であった。しかし、ストーリーはというと少し不満が残った。
    原因究明されてからの後半〜クライマックスはすごく良かったが、それだけに前半〜中盤にかけての何というか主人公や上司の一本筋の通ってないような半端な信念とそれに伴う言動が残念。
    なので、星3つ


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    2019年09月01日
  • 伽藍堂の殺人 ~Banach-Tarski Paradox~

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    数学者の講演に招待された宮司兄妹(兄は招待されてないけど)たち。その舞台はBT教団の施設がある伽藍島。そこで起こる不可解な殺人事件。

    毎度のことながら、こんな建物実際にあるのか?!っていう奇天烈トリックだけど、そこが毎回楽しみになってくる。現実に作れるんだろうか…?

    なんで全員一緒に探しに行くのか、二手に分かれて探しに行けばいいのでは?というツッコミしたくなる感じだったけど。
    そして、少しずつ明かされていく宮司兄妹の謎も気になる。

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    2019年08月27日
  • 双孔堂の殺人 ~Double Torus~

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    数学が理解できたらもっとこのミステリ楽しめるんだろうなぁ。それ抜きにしても、館物として面白いとは思うのだけど。

    ダブルトーラスと呼ばれる館で起こる殺人事件。そして自分が犯人だといいはる流浪の数学者十和田只人。この難事件に挑む宮司警視。
    いつ神が出てくるのかと思ったけど、そこだったのか…と。

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    2019年08月23日