周木律のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「堂」シリーズ7巻目、五年を経てようやく最終巻。
巻を重ねるごとに主役が代わっていくシリーズだった。
初めは十和田、宮司司、そして最後には妹の百合子。
彼らが挑んだのは天皇と呼ばれる数学者、藤衛。
最終巻は彼らと藤との闘いだった。
北海道、襟裳岬から100kmを隔てた絶海の孤島に最後の堂、大聖堂があった。
ここは二十四年前、四人の数学者を巻き込み崩壊した事件が彼ら因縁の原点でもあった。
一人は撲殺、一人は刺殺、一人は焼死、一人は凍死。
その迷宮入りの事件が再現される。
100km先の襟裳岬で講演している藤衛が、ワープしたかのように大聖堂で殺人する。
現在と過去がリン -
Posted by ブクログ
ネタバレ十和田、こんな人だったっけ?
『眼球堂の殺人』の時はもっと人間味があった気がしたんだけど…
十和田が自首する、という出だしは、読者を引き込ませる。
でも、このシリーズは、どんなに味付けしても建物に仕掛けがある訳で、書く側にとってはなかなか難しいだろうなぁ。
もう一階層あるんだろうなぁ…ってのも何となく分かっちゃうし。
作者も自覚してるけど、数学の話題が盛り沢山で、数1で挫折した身には非常に非常に辛かった。
まぁ理解できなくても、ストーリーは理解できるんだけど、やっぱり数学分かる人は更に面白く読めると思う。機会損失、残念。
で、トリックは想定内なんだけど、それ以外の部分で驚かされた。
何と -
Posted by ブクログ
堂シリーズ6巻目、5巻目からだいぶ間が空いてしまったから前巻までの内容が頭から抜け落ちてた。
このシリーズは当初の主役は数学者、十和田。
そして刑事の宮司司に代わり、彼の死によって妹の百合子と語り手が代わっていく。
しかし、ミステリーの主役はあくまで堂の名を持つ建築物なのだ。
今作では神から招かれた百合子が森の奥で出会ったのは、朽ちた堂。
鏡面堂と呼ばれた半楕球のドームで起きた過去の殺人事件を追体験し、謎を解く。
今回も建築物の平面図が提示される。
鏡面の性質と、ドームの形状を使ったトリックとは。
次巻最終話。
絶海の孤島で起きた大量殺人の真相について。 -
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