中島たい子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『漢方小説』以来2冊目の中島たい子さん。
院内カフェに行っていたクチとしては、
面白いところを題材にするなーと興味を惹かれた。
街中にあるカフェも、
いろんなものを抱えた人が来ているのだろうけど、
院内カフェはもっと多種多様で、
どんな人も等しく受け入れられる場所なのかなと思う。
生きることに向き合っている人たちが
ほんのひととき、ほっとできる場所なのだろう。
不妊治療とか、親の介護とか、
配偶者(もしくは自分自身の)の病気とか、
他人事ではいられない問題に胸がきゅっとなるけど、
いろいろ闘いながらも
時折ふっと息を吐いて力を抜くのは大事だなと思った。
最後は、私もなんかこのプレゼントをもら -
Posted by ブクログ
女性だけでなく、男性にも読んで欲しい本だな、と思いました。
内容は、生理前の一週間ほどに現れる様々な身体・精神的不快症状であるPMS(月経前症候群)について、主人公の女性の独白(=ストーリー)を辿りながら眺めていく、というものになっています。
女性からしてみれば、「あるある」「私もそう」といった共感がある中で、男性が読んでも面白くない、ということは全くない作品だなと感じました。
男性が読むのであれば、PMSの真っ只中にいる女性が、突然泣き出したり落ち込んだりしている原因について、そしてその時の女性の内面について知るにはもってこいの内容です。
ドキドキハラハラするようなお話では -
Posted by ブクログ
【読み終わって感じたこと】
つい最近、突然の吐き気で救急車で運ばれた私には他人事ではない本だった。心が落ち込んでも、きっと自分なりに立ち上がる術を見つけられる、そう思えた。
【印象に残ったシーン】
森ポンに迫られて、自分のしたいことが「男が欲しい」ではなく「変化を恐れない自分になりたい」だと気づく場面。変わっていく自分を拒絶しない気持ちは大切だと気付かされた。
【好きなセリフ】
「(病気は)自分が生み出す変化ですから。自分の一部でもあるわけです」変化に動じない先生の姿は素敵だなと思った。
【こういう人におすすめ】
・前向きになりたい人
・漢方に興味ある人 -
Posted by ブクログ
漢方薬について知りたい気持ちがある人がこれを読むなら、どんぴしゃり!
かつて私は、めまいがひどくて近所の婦人科を受診し、漢方薬を処方されて飲んだところ、ひどい高血圧で「死ぬのか!」と思うような状態に。
わけもわからず総合病院で診てもらったところ
『漢方薬で「甘」と言う字が入ったものを飲むと血圧が上がる』
と指摘され、飲むのをやめたとたん平常に戻った、と言う経験がある。
その時、漢方=効き目穏やか なんて冗談じゃない!
と認識し、「葛根湯」さえ怖くて飲めなくなってしまった。
が、この小説を読んで、ちゃんとした漢方の知識を持つ医者に、きちんと診断してもらえるのなら
「漢方薬もアリか!」
と言う思い -
Posted by ブクログ
総勢11名の情勢が、酒にまつわる、まあ総じてどうしようもない、どうかしている経験とその反省と言うか自らを省みて飲酒の鋼材と何故に人は記憶を失うまで泥酔しなければならないのかをシリアスに語るエッセイ集。非常に秀逸。
なかでも山崎オナコーラさんの「ひとりでお酒を飲む理由」には身につまされてなるほどなるほどと、自分にとってのお酒の立ち位置、のみならず人との関わり方、一人でいることの楽しみ、みたいなものを的確に表現されていて膝を打つ思い。
しかしまあ、みんな記憶をなくすんだね。ちょっと心配していたけれど、まあ、酒飲みなら普通だわな、うんうん。
三浦しをんさん、角田光代さん、平松洋子さんといった大 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ12人の女性作家などの酒に関するエッセイです。「泥酔懺悔」、2016.9発行(文庫)。面白かったです。①三浦しをんさん、30代から泥酔すると記憶を失う。朝起きると下半身裸で便器を抱いた形で寝ていたと。飲酒の習慣に並ぶのは読書ぐらいとか。②角田光代さん、飲み始めたら途中でやめられない。とことん飲んで記憶がなくなる。覚えていない泥酔時間、角田さんはどうなっているのか?w。③大道珠貴さん、女のひとのグラスについた口紅を指二本で拭うしぐさ、あれ。あの指をあとどこへなすりつけるんだろう、すごうく、気になる。
12人の女性作家の酒にまつわるエッセイ集。「泥酔懺悔」、2012.11刊行、2016.9文庫