中島たい子のレビュー一覧

  • 院内カフェ
    病院内にあるチェーン店カフェが舞台。バイトの村上君の淡々としたところがよかった。最後のクリスマスプレゼントにはほっこりさせられた。
  • 院内カフェ
    病院にありながら、患者が治療のことを考えなくて済む落ち着ける場所である院内カフェ。そしてそこは"患者"ではなく"お客さん"として、健康な人も病気を患っている人も現実を忘れ団欒できる場。
    大切な人が苦しんでいたら強い励ましや救いの方法で解決してあげたがる私たちだけれど、上手くいかなくて自己嫌悪・他者嫌...続きを読む
  • 泥酔懺悔
    ニヤニヤしながら読んでしまった
    私の好きな作家さんと私の飲み方が似ていて嬉しかった
    下戸の人の感覚も知れて楽しい本
  • 漢方小説
    30歳を過ぎての原因不明の体調不良に激しく共感。

    うじうじと悩んではいるが、言葉選びが巧みで軽快な主人公みのりさんの頭の中にプッと吹き出して笑ってしまうという不思議な小説。

    漢方についても優しい文章で説明されていて、興味を持った。

    病気とは、変化である。
    自分の中のシーソーをいかにいいバランス...続きを読む
  • 院内カフェ
    相田亮子は大して売れない作家活動の傍ら、土日は病院内のカフェでバイトしている。

    受付カウンターの隣にある、そのカフェはチェーン店で、病院だからと言って特別メニューを出すわけではなく、他の支店と同じラインナップだ。
    仕切られているわけでもなく、もちろん入り口ドアも無い。
    ベージュのリノリウムの床が、...続きを読む
  • 漢方小説
    元カレの結婚話を聞いてから、不定愁訴症状が酷い30代の主人公。救急車で運ばれ、自分の症状を知るために様々な病院を回るもどこの医師もピンと来る診断は下してくれず。そして行き着いた先は漢方を主軸とした東洋医学の世界だった。身体の不調の箇所をピタリと言い当ててくれたその医者について友人達と話していると陰陽...続きを読む
  • 泥酔懺悔

    素直に読めます

    女性のみなさんの「酒」に関するエッセイ集。
    大酒飲みあり、そうでない方あり。
    みなそれぞれいろいろな思い出があることに気づかされます
  • 心臓異色
    誰にも影響を与えず生活するということなんてできない。
    どうせなら、いい影響を与えたいもんだ。
    『心臓異色』『踊るスタジアム』『ボクはニセモノ』はどれも古いものを使うという話だった。『ボクはニセモノ』はそんな時代がくるかもね〜。できるようになっても、その技術を使えばいいというものでもないと思うけど。そ...続きを読む
  • 院内カフェ
    病院は異空間。あの中に足を踏み入れると例え家族の付き添いでも健全な世間とは隔離されたような気持ちにさせられます。
    そんな中で唯一世間に戻れた気になるのが病院内のカフェでした。
    あの頃の気持ちを何年も経って偶然手に取った小説で思い出すとは。
    変わらないあの場所にほっとしたことがある人なら、きっと苦しい...続きを読む
  • 院内カフェ
    今、母親が通院してる中でリアルに感じる。
    何度も見舞いに行った父親の時も、ただ、食堂に行くのと後にできたカフェに行くのが楽しみなんだと・・介護から、自分自身も病んでしまう人(頑張って介護したのに本人がくも膜下のようで、何も家事が出来なくなった人) 患者と距離取れない医者、甥が亡くなったときの助けれな...続きを読む
  • 院内カフェ
    総合病院に併設されたカフェで働く作家の相田さんと村上くんや、一風変わった常連客、入院患者やお見舞いの方などなど、カフェを中心とした短編集です
    短編はそれぞれの登場人物の心のうちが丁寧に描かれていき、うまく繋がっていきます

    病気や介護、不妊など因果応報などではなく、理不尽でも受け入れなくてはならない...続きを読む
  • そろそろくる
    主人公は30代女性。時折、どうしようもない鬱々とした感情に苛まれて仕事が上手くいかないことにネガティヴになったり、家の中のものにあたったり。
    それは、「PMS」という名前の、女性が多く悩まされる症状なのだった。

    女性特有の、病気でもないけれどフツーの状態でもない、「PMS」を扱った作品。
    テーマが...続きを読む
  • 漢方小説
    中島たい子さん作、初読。エッセイのような軽いタッチ。ところどころくすっと笑える。主人公の31歳の私は突如体調不良に。どこかたよりなく、ふらふらしているようで、作品全体もとてもゆるい。ふらふらは主人公自身自覚しているので、なんとかかんとか一生懸命に自分の道をさがしてもがく。そんなマジメさがまた体調悪化...続きを読む
  • ハッピー・チョイス
     人はどうして結婚するのか。求めているのは精神的安定、それとも社会的安定なのか。女性にとって結婚とは生まれ変わりなのか。結婚と同時に仕事を辞めるかどうかの選択が頭をよぎるのはなぜか。そもそも「結婚=幸せ」なのか?"婚活"という言葉もあるなかで、「結婚」に対する固定観念を今一度見つめ直してみたくなる、...続きを読む
  • ハッピー・チョイス
    漢方小説がよかったので、手にした。
    アラフォー女性の持つモヤモヤと妄想をコミカルに表現していて、笑いながら読めた。周囲の友人も魅力的。

    福原さんみたいな、素敵な男性はなかなかいないよなあ。

    家庭社会学者の解説も、わかりやすくてよかった。
  • この人と結婚するかも
    この主人公のような感覚、とてもよくわかる(笑)
    「この人と結婚するかも⁈」や「この人が運命の人かも⁈」と思って無駄な取り越し苦労をしたり(笑)

    最後、もうこの人は結婚するかもリストから外されたな
  • 心臓異色
    あの、中島さんがこんな話を?というびっくりな本だった。
    これはSFですよね。
    ひとつひとつ意外性を持って語られるので、ここでは内容を書けませんが、私はけっこう裏切られて、面白く読めました。ミステリに慣れてないからかもしれないけど。
    さいごにこれまでの話を思い出させるのもよかったです。
  • 漢方小説
    著者は脚本も手がける小説家です。
    主人公は30代前半の独身女性。脚本家でほぼ著者と等身大ですね。ある日、元カレの結婚話を期に、彼女を激しい胃痛が襲います。病院を点々としても原因すら不明。そんな彼女が最後にすがったのが漢方です。と言っても、闘病記という訳ではありません。30代という微妙な年齢の中で、置...続きを読む
  • 建てて、いい?
    【本の内容】
    「家、欲しいな」思わず呟いた自分の言葉に驚く三十代半ば、独身、アパート暮らしの長田真里。

    結婚相手を見つけるのでもなく仕事に成功するのでもなく、ひとりで心地よく暮らせる家を建てるのって、ありですか?

    従妹の友紀子や両親を始め世間の壁を越えることで見えてくる風景。

    「彼の宅急便」を...続きを読む
  • 建てて、いい?
    作中のオバケハウスのような、日常で無意識に目にとまるようなものを、心のどこかで欲しているというのに共感できた。

    家を建てることで、街を創る一員になるなどの発想が心踊る。

    ロジカルに話が展開していき、ユーモアもあって面白い。

    読みやすい一冊。
    30才になったらもう一回読んでみたい♪