中島たい子のレビュー一覧

  • 漢方小説

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    個人差はあるが、30歳以後の心身の不安定さからくる不定愁訴となるものとのお付き合いは、シンドいし、ツラい。それを乗り切るためにもがく姿に共感。
    みのりちゃんは漢方というものに行き着いたが、茜ちゃんのように手芸でも良く、そのことによって、ようは心と身体のバランスがとれれば良いのだ。
    話のテンポがよく、漢方について丁寧に書かれている。読後感も良い。

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    2020年09月10日
  • 院内カフェ

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    ネタバレ

    ご主人のご病気がタイムリーすぎて…笑

    介護や依存、種の存続のお話はふむふむと思いながら読みましたが、途中うぅっと痛くなる瞬間もあり。
    でも最終的にほんわかした雰囲気で終わってよかったです。

    冬にコーヒー飲みながら読むのがおすすめかな。

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    2020年09月03日
  • 院内カフェ

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    ネタバレ

    病院内に併設するカフェを舞台に、入院・通院する患者、介護する人、見舞い客、医者・看護師等の病院スタッフ等々、総合病院を利用する様々な立場の人間模様を垣間見る連作短編集。

    病院の中にあるけれど、そこは誰もが気軽に利用できる憩いの場。
    そこに足を踏み入れた人は、医者も患者も関係なく、誰もが等しく「客」となり全く同じサービスを受ける。
    病院内でありながら、中立的な立場で全ての「客」に接する貴重な場なのだ。

    特に、両親と夫の介護に翻弄される朝子の話には身につまされた。
    私も他人事ではない。
    近い将来こんな苦労が待っているのかと思うと憂鬱になってきた。
    ラストで朝子が感じたように、上手く割りきれれば

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    2020年02月13日
  • ハッピー・チョイス

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    ネタバレ

    軽い読み口ながら、「結婚=幸せ」というテーゼへの疑問に徹底的に向き合った作品。

    小さな違和感をすくい取る視点に、なるほどなぁ、と思わされました。

    なるほど、とは思ったけど、「結婚=幸せ」ではないのと同様に、「結婚=人生を型にはめてしまうこと」でもないのになぁ、とも思わずにはいられませんでした。

    まぁ、6年も前の小説なので、著者の中島さんが今の世相を踏まえて書けば、また違う形になるのかもしれませんが><

    最後が結局日本の社会批判で終わってしまった感じなのも、ちょっと残念。

    日本の社会に問題がないとは思いませんが、社会というものがどうあろうが、そんなのはほっといて、勝手に自分たちらしく幸

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    2019年10月26日
  • 漢方小説

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    漢方に焦点を当てた小説は初めて読みました。
    奥が深い。

    思いは恐れに打ち勝つ。素敵な考え方だなぁ。

    主人公の女性が、自分の目指すべきところを見つけていく過程が心地よかった。

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    2019年05月26日
  • 院内カフェ

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    病院内にあるけれど、そこだけは病院ではなくあくまでもカフェ。
    気付いたら介護に追われ、ご主人までも…
    この奥さんの気持ちが痛いほど伝わってきた。
    でも、この本のストーリー自体がいい方向に向かっていてよかったな。

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    2019年03月27日
  • この人と結婚するかも

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    女の妄想、男の妄想、それぞれ1編ずつ収録。
    女の妄想は苦笑しながらわかるわかるって頷ける感じ。小学生くらい?いやもっとはやくから?女の子はだいたい背景にバラが咲くような妄想してるんじゃないのかなぁ。
    男の妄想は…なんともバカらしい!とか言うと失礼だけど、バカらしくて面白かった。
    中島たい子さんが女性なので、男性から見た男の妄想の真偽は分からないけど、なんとなく、こうかも!ど思わせるところが良い。

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    2019年03月27日
  • 院内カフェ

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    病院の中にあるチェーン店のカフェ。今では多くの病院にある。最初はそこだけが妙に明るく健康的で違和感を感じることが多かった。でもこの本に書いてあるように、院内カフェってとても特殊だけど、ある意味「救い」になっている部分もある。患者にとっても、家族にとっても、医療関係者にとっても、自分をリセットできて外とのつながりを感じられる場所のように思う。病院という建物の中でそれぞれが窮屈に演じている役割から開放される場所といってもいいかもしれない。どんな自分でも受け入れてもらえるという安心感がそこにはある。
    ひとつの章が長く感じられ、リズムよく読み進むのが難しい作品だった。印象に残ったのは「みんな神様に選ば

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    2018年12月21日
  • 院内カフェ

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    病院に併設されてるカフェの店員 客 それぞれ生活の事情がある。それを一つずつ読ませてくれた。病人は自分の辛さが健康な人には分からないと見下してる、その考えはある種の発見だった

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    2018年09月24日
  • 院内カフェ

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    2017.12/16 たい子さん、今回は院内で"グルグル"思いが堂々巡りするんですね。ちょうど最近潰瘍性大腸炎で入院した知人がいて、これはキツイなぁと思いながら読んだことでした。

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    2018年01月09日
  • この人と結婚するかも

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    ネタバレ

    *気になる男性と出会うたび、「この人と結婚するかも」って直感する。けど、結果はいつも外れ。このままじゃ私、ただのイタい妄想独身女!?二度と変な直感は抱かないと反省したのも束の間、英会話教室で出会ったケンのことが早速気になって…。その他、迷走する男の勘ちがいを描く『ケイタリング・ドライブ』を同時収録*

    女子なら誰でも一度はやらかしてしまいそうな妄想がリアル過ぎて、思わず噴き出してしまいました。なんだろう、あの全くアテにならない直感。と言うか思い込み。で、現実とのギャップと折り合いの悪さにがっくり落ち込んでしまうアホらしさ。若さの特権ですね。

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    2017年04月05日
  • 漢方小説

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    ある日、原因不明の体調不良により救急車で搬送された三十一歳独身女・みのり。
    自分の人生は駄作だ、こんな女のテーマはなんだ、と悩みもがいている。

    そんな中で、みのりは東洋医学の世界にはまっていく。
    なかでも、
    「東洋医学は西洋医学と違って、すべて相対的。
    シーソーみたいにバランスで考えるんですね。」
    というセリフが印象的。

    酒井順子さんの解説にも、妙に納得。自分自身、三十歳を手前に何だか最近体調不良が続いているが、これは自分だけじゃなくて、みんなが経験する変化なのかもしれない、と思うと、少し気が楽になった。

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    2016年12月17日
  • 心臓異色

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    7編の短編集。「家を盗んだ男」空き巣を生業としている男に愛する人ができて足を洗おうとする話。盗む側の心理、空き巣に入られた家族のその後など、立場を変えて描かれているので、興味深かった。

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    2016年12月10日
  • 心臓異色

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    軽めのSF短編集。
    星新一風という方もいましたが、世にも奇妙な物語風という感じでしょうか。

    昔のロボットを処分しようとして、その相方を見つけてきてしまい、2体を眺めて暮らす夫婦の話、それが進化、人工心臓を移植したために、性格や行動がすっかり変わってしまった男の話、表題作心臓異色、が面白かった。

    文章は、いつもの著者もので、読みやすいのですが、こんな話も書くんだと、新鮮な驚きでした。

    さらっと読んでしまったので、あまり記憶に残らないかもと、少し心配しています(苦笑)

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    2016年11月08日
  • 院内カフェ

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    病院の中のカフェ。
    タイトルに妙に魅かれて読みました。

    アンテナの高いまーちさんのレポがもうあります。
    ストーリーもかなり詳しく書かれてありますので、
    私はほんの感想だけ、書くことにしましょう。

    病院の中のカフェでパートをする女性視線で
    語られるある日のカフェの様子から始まります。

    精神障害のような男性の常連客、
    いつも時間をさいて来るフリをしているような毛深い研修医。
    そして入院患者の夫をみまう妻とおぼしき夫婦者。
    カフェでそれぞれくつろいでいたのですが、
    ある出来事で平穏な空気が一変します。

    次からの章は、
    研修医や夫婦、精神障害者、それぞれの立場から
    カフェに来るに至るまでのエピ

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    2017年11月09日
  • この人と結婚するかも

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    「この人と結婚するかも」と「ケイタリング・ドライブ」収録。
    どちらの主人公も好きだからもっともっと話が続いてほしかった。

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    2016年03月29日
  • この人と結婚するかも

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    ananの特集で掲載されていて、ずっと気になっていたので、読んでみました。

    少し優しくされただけで惹かれてしまう主人公。
    このポイントだけに惹かれて読みました。
    なかなか一歩を踏み出せない主人公に共感はするけれど、はたから見るとうーんと思ってしまうものなのかと勉強になったかな。一歩を踏み出す大切さを学んだ気がします。

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    2015年09月22日
  • 心臓異色

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    ネタバレ

    短編。

    大泥棒の通称「会社員」は、愛する人と出会って空き巣から足を洗おうとするものの、過去は拭えない苦悩。
    車販売の営業の男が見た過去と未来の出来事。
    高機能の機械に支配される日常で、ふと昔のロボットとの出会いときっかけ。
    人工臓器を移植して人格が変わってしまった男の真相。

    貧しい国で開催されることになった競技で成功した国民たちの力。
    昔の人を未来に再現してしまった男の恋心と彼も知らない本当の正体。
    進化しすぎた未来を救うのは過去の人間だとタイムマシンを使って救世主を探す一悶着。

    SFか。
    だけども超絶退屈だったのは、なぜだろう。
    あまりに過去と未来を主張しすぎだからかな。
    そう考えると

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    2015年06月10日
  • 心臓異色

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    短編7つ入り。
    中後半の未来や架空の場所のお話がとてもよかった。
    ふふっと笑えてほんわかして。

    はじめの2編は何処かで読んだことあるような軽い世にも奇妙な物語的な話だったけど、ラストの短編につながるなんて予想外。たのしい。

    星3つ半くらいの評価です( ˆωˆ )

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    2015年04月22日
  • 心臓異色

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    最後まで読み終わると必ずまた1話目を読みたくなるという不思議な短篇集。
    「漢方小説」のような面白さはなかったものの、気軽に読める。
    星新一の弟子みたいなテイストのライトなSF物多し。

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    2015年03月22日