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「泥棒?」アパートに入ると、仕事道具の紙や画材が散らばり、キッチンは卵の殻がへばりついている。自分でやったこととわかっているが、それにしても……。生理前に必ず陥るこのパターン。イライラしたり落ち込んだり。でもこれもやっぱり自分なのだ――。彼や友人たちの理解を得ながら、生理を通して、自分を見つめなおしていく秀子。PMS(月経前症候群)と格闘する30代の女性を軽快に描く。
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Posted by ブクログ
女性だけでなく、男性にも読んで欲しい本だな、と思いました。 内容は、生理前の一週間ほどに現れる様々な身体・精神的不快症状であるPMS(月経前症候群)について、主人公の女性の独白(=ストーリー)を辿りながら眺めていく、というものになっています。 女性からしてみれば、「あるある」「私もそう」と...続きを読むいった共感がある中で、男性が読んでも面白くない、ということは全くない作品だなと感じました。 男性が読むのであれば、PMSの真っ只中にいる女性が、突然泣き出したり落ち込んだりしている原因について、そしてその時の女性の内面について知るにはもってこいの内容です。 ドキドキハラハラするようなお話ではありませんし、驚くような仕掛けのある本ではありませんが、日常の中で女性というものを切り取った、実に写実的な作品です。 「お話だから盛ってるんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際、こんなもんです。 PMSがある人は、だいたいこういう風に生きていますよ、というお話です。 ちなみにですが、私は漢方薬にたどり着いて、かなり改善されました。
主人公は30代女性。時折、どうしようもない鬱々とした感情に苛まれて仕事が上手くいかないことにネガティヴになったり、家の中のものにあたったり。 それは、「PMS」という名前の、女性が多く悩まされる症状なのだった。 女性特有の、病気でもないけれどフツーの状態でもない、「PMS」を扱った作品。 テーマが...続きを読むテーマなので登場人物も女性が多いし、一見どこにでもありそうな日常モノにも見える。その中で、ふいに「生理的な他人に対する怖さや気持ち悪さのようなもの」や「PMS特有の女性の精神状態」が描かれて「リアルな女性のやるせなさ、気だるさ」が伝わってくる。 こういう作品は男性の感想も聞いてみたいところ。「PMSって知ってる?」と聞いたらやっぱり「バンド?」とか返ってくるんだろうか。
一生にくる月経の回数は平均して500回なんですってさ…不快感と不便さと苦痛がそんなにも続くのだ。わたしも気が遠くなった。そして生まれた時には既に四十万個の卵胞を持っている、ときてはもう。わたしが子宮を持ってるのか子宮がわたしを持ってるのか。…間違いなく支配してるのは子宮の方だと思うくそう。 この本を...続きを読む読んですごく頷いたのは、身のうちに自分じゃないなにかを住まわせてる感覚。自分ではどうにもならないできないものと毎月毎月毎月毎月いやでも付き合わなきゃいけないそんな生き物であるということ。だけど、それがわたしだ、ということ。 だって身のうちにいるのだやつは。それならきっと、やつも含めてわたしなのだろう。
共感できました。そろそろくる・・・と思うときも、嵐が過ぎ去るのを待つように、静かに穏やかに過ごせるように心がけたいなぁと思いました。
PMSという言葉があることは、以前から知っていましたが、秀子のようにそこまで重い症状が出ることもあるのだと知りました。 物語の最後の方に、「いつもと違うときは誰にでもある」とありました。何もPMSが特別なわけではなく、人の体調には、凪があったり、シケがあったりするもの。それは、女性だけではなく、男...続きを読む性にも言えること。そんな人それぞれの体調の波を理解し合うことが大切ということに非常に共感しました。
ちゃんと小説なんだけれど、中島たい子さんがヒデちゃんなんじゃないかと思ってしまう程、なんだか親近感。 私はPMSと自覚があるほどヘビーな状況ではありませんが、ま、女性ならなんとなーく理解できるのでは。 そしてちょっと安心するかも。自分だけじゃないし、自分のせいじゃないんだって事に。 "漢方...続きを読む小説"に引き続き、ありがとうございます。(2009.7.7.)
こんな人もいるんか〜っていう勉強にはなる PMSの気持ちめっちゃわかるけど内容はなかなか激しいようにも思う 全ての人が知っとくべき 男もみんな知っとくべき とも思わない 現代の生理痛やPMSは間違いなく昔よりキツくなってると思う 生活スタイルとか体を冷やしすぎてることとか食べ物とか あるのが当...続きを読むたり前〜みたいにはしたくないなぁ だからって辛い人が苦しむのは違うと思うけど
「変な生き物だよね、私たち」 「かなりね。あまり知りたくないよね」(146ページ) PMSか、ピーターパン・末期・シンドロームか、なにか分からないけれど、 毎月やってくるそのホルモンに翻弄される女たち。 「自分が変なことに、もっと自信を持てよ!」(143ページ) けれど、繰り返し来るその波を超...続きを読むえていくことが、 女にとっては、生きること。そんな物語り。
PMSに悩む女性の話。ホルモンに面白いくらい翻弄されてしまう登場人物。特に女性なら共感できるんじゃないでしょうか。
「漢方小説」よりうまくなった?と思った。 これも「漢方小説」も主人公が等身大。ものすごく魅力的な本って訳でもないが、なんか親しみを覚える。
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