吉村昭のレビュー一覧

  • 雪の花

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    人生を賭けて天然痘と戦った町医者の話。

    まだ科学的な知識が十分でない時代に感染症と戦うというのがどういうことだったのかということに思いを馳せる。

    いつかこの主人公の墓参りをしてみたい。

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    2026年08月19日
  • 漂流

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    小説マイベスト5には必ず入る。
    読んでいて情景が浮かぶし、ハラハラもするし、なんて面白いんだろうと思いながら読んだ。

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    2026年08月18日
  • 海の祭礼

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    ペリーが黒船に乗ってやってきて開国を迫られた。
    では、なぜ欧米諸国は日本に開国を迫ったのか。開国により、彼らは何を得ようとしたのか。あんなにもつまらなかった授業では語られなかった歴史の一端を知ることができる、一冊。

    北の果て、礼文島から始まり、アメリカ、長崎、下田、とあちこちに舞台を移しながら、鎖国していた日本はいかにして諸外国との交渉に当たったのかを知ることができる。

    吉田昭の小説は苦しく辛いものばかり読んでいる気がするが、この小説は苦難の中にも穏やかな瞬間もあり、万人にお勧めできる。

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    2026年08月12日
  • 羆嵐

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    面白かった。
    この作品だけではなく、他の作品も読んでみたいと思った。
    そういう作家との出会いは久しぶりだ。

    20年以上読み続けられている作品には、まずハズレがないなぁと実感。

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    2026年08月12日
  • 高熱隧道

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    星5つ!!
    昔の工事の悲惨さがしっかりと表現されており、今の映像作品では表現しきれないだろうなと…
    とは言え吉村さん作品は読みやすく、司馬さんに疲れた時に読める小説。
    ちょっと読書速度が落ちてしまったのは、美談で語り継がれる黒部第四発電所と勘違いして読み始めてしまい、脳内をリセットするのに時間がかかってしまった…

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    2026年08月11日
  • 漂流

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    これはすごい…
    スピノザの哲学を体現している…
    なぜ諦めず、生きることにこんなに執着できるのだろう(執着というとちょっとイメージが良くないですが)…
    でもこれは紛れもない事実。

    この時代の人の信心深さにも心打たれました。

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    2026年08月05日
  • 零式戦闘機

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    ネタバレ

    零式艦上戦闘機を通じて開戦から終戦までを描いた実話。
    これを読むまで、零戦が世界の追随を許さないほどの性能であったことを知らなかった。
    緒戦は敵なしで、山本五十六が半年や一年は暴れてみせると言っていたのは根拠があるんだなと思った。
    ミッドウェー海戦を機に米国の巨大な力に飲み込まれていく日本と、零戦の役割を重ねて描いていたのが面白かった。
    また通奏低音のように、牛馬で零戦が運ばれる様子が描かれており、最高水準の技実力と超アナログ運搬、日米の国力差を見事に表していたと思う。

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    2026年08月02日
  • 漂流

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    ネタバレ

    江戸時代、土佐の船乗りが嵐にあい、無人島に流れ着き生きていくサバイバル小説。

    たった4人で、森も川もないため飲み水もない。
    もちろん無人島なので人もなく、野菜も果物もなく、生き物らしい生き物は大量のあほう鳥だけ。道具もないので火も立てられない。とても生きていけるとは思えない。

    漂流者たちは基本的に皆善人であり、しんどすぎる運命に翻弄される彼らの人生と、その中で僅かに見える希望との落差の連続に泣けてしまった。

    驚くべきはこれが実話であること。フィクションならまだもう少し生きられそうなマシな設定にするのではないだろうか。
    実話であり、その物語が今読めるということは…是非結末は調べずに読んで欲

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    2026年07月26日
  • 高熱隧道

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    最初の30ページで、悲惨な描写の連続にすでに耐えられなくて、読み進めるのがきつかった。
    人夫と技師の主従関係による暗黙のルールが、悲惨な工事現場を背景に、気味悪く漂っていて、目を逸らしたくなった。
    最後の方は、全力疾走で読み終わり。
    おもしろかったのだけど、つらくて再読はできなそう。

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    2026年07月18日
  • 羆嵐

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    この本には、その当時の人々の暮らしぶりをはじめ、
    自然の怖さ、極限状態に陥った人間の脆さ、
    そして人間の愚かさや強さ、悲哀
    といったものがすべて詰め込まれている。

    グロテスクな表現も多々あるけど
    そこは本分じゃなくって

    バトルジャンキーな爺さんの悲しみも
    責任感のある爺さんの強さも
    羆をペチペチ叩いたばあ様の痛みも
    浮かれた隣村の人達も
    組織の歯車の分署長も
    どれもこれも鮮烈に焼き付いて離れないんだから
    この本は凄いんだろうと思う。

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    2026年07月17日
  • 羆嵐

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    昨今の熊被害・駆除対策を軽視または疑問視している人は必読。熊の種類こそ違うが大いに教訓を得ること間違い無し。実話ベース(人名、被害状況を変更)で、慰霊碑的な場所(三毛別羆事件復元地)が存在するが、人里から離れている為現在でもヒグマに遭遇する可能性が高いとのこと…

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    2026年07月12日
  • 羆嵐

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    5よりの星4!!
    と思ったけど5に変更です!!
    内容は今年一番没頭できたので5に変更です。

    今までは事件の事の説明で史実を調べたりしましたが、小説として討伐隊の状況や区長の心境など表現して、後半になるにつれ没頭して読めました。

    再読もしたい本です。
    事件ももう一度調べたい。

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    2026年07月05日
  • 破船

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    前浜でささやかな漁をし、浜に流れ着いた貝や海藻を拾い、浜と山の間に小さくある平地でちっぽけな畑を作り、たった十七戸しかない村の生活。
    食べていけない家は、家族の誰かを年季奉公に出す。売る。

    村のたった一つの望みは、村のそばで船が座礁することだ。
    そうしたら、船の積荷を奪い取り、船を解体して木材や釘などを調達でき、運が良ければ米を手にすることもできる。
    しかしそんな幸運は、ここ数年全くなかった。

    伊作の家では、父親が3年の年季奉公に出た。
    まだ10歳を少し超えただけの伊作が、母と二人で小さな弟と妹たちを食べさせていかなくてはならない。
    でも、まだ子どもなのよ。
    気持ちはあっても、力も、漁の技

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    2026年07月03日
  • 雪の花

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    コロナ禍、ワクチンや予防法のデマなど情報が錯綜していたことを思い出した。
    いつの時代も無理解が壁になる。

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    2026年06月27日
  • 漂流

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    長平かっけー
    読むだけでサバイバル力すこし上がる
    島でいかに生きるかは頭使ってる一方で、船出す方角とか日付とか、ギャンブルすぎないか

    ラスト1ページ、村帰った時の諸々、酷すぎて笑った
    キャストアウェイの方がましだった

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    2026年06月27日
  • 漂流

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    過酷すぎる。児童文学の漂流ものならもっと楽しい無人島生活が描かれているはずなのに、現実の漂流生活は、ただただ餓えぬように食い繋ぎながら、いつ現れるとも知れない船を待つだけの日々である。せめて食料と水が豊富な島であれば、楽しみも見出だせただろうに、やっとのことで辿り着いた先が水も食料もない絶海の孤島だなんて、絶望して余りある状況ではないか。もちろん“ただ食い繋ぐ”と言っても、そこには並々ならぬ苦労と失敗があってのことではあるが、そうはいってもほとんど工夫のしようがないような状況の中ので、本当によく生き抜いたものだと思う。御仏への純粋な信仰心がなければ耐えられなかっただろうし、御仏はもちろんのこと

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    2026年06月18日
  • アメリカ彦蔵

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    好きなんです、吉村昭の漂流モノ。小説なのにドキュメンタリーのような感覚で読めました。漂流、明治維新、アメリカ南北戦争に外国人殺傷事件。ジョン万次郎に劣らず彦蔵の人生も波乱万丈です。アメリカと日本、2国の橋渡しをしながらも、どちらの国にも彼のふるさとは無い。けれど、もし晩年の彼に平凡な水夫としての人生とどちらが良かったか聞いたとしたら、アメリカに行って良かったと言うのではないかと思う。そうあって欲しい。

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    2026年06月13日
  • 関東大震災

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    ネタバレ

    関東大震災から100年が経ち、あまり当時のことを知らなかったので読むことにしました。
    前触れもなく襲い掛かってくる地震に対し、当時の東京、横浜に住む人々の悲惨さがよく描かれています。
    変な噂が広がり暴動が起こったり、犯罪も増えたりと悲惨な状況だったんだなと身が震え上がりました。
    今年に入って能登半島地震、そして昨日は四国で地震があり、地震に備えた準備をする事は、非常に大切な事だなということを改めて学びました。

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    2026年06月12日
  • 破船

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    終始暗くて怖い場面も多かったけど、地域によって形は違うとしても、近代以前の日本の各地には、ああいうムラ独特の習わしや信仰、そこでの共同体の在り方があったんだろうなと思った。全然違う時代に生きている私でも、なんとなく「日本らしいな」と腑に落ちてしまうところがあった。

    船に群がる村人たちの姿を読んでいると、全然違うものではあるけど、ハイエナとかハゲタカみたいなものを連想してしまった。

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    2026年06月12日
  • 漂流

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    これがほぼ史実、ということに驚く
    ロビンソン・クルーソーも目じゃないね


    とか言って「ロビンソン・クルーソー」を検索したら、これも元になった事実があるらしい

    とはいえ、ロビンソンは約4年、長平は約12年
    アホウドリしかいない、水源もない島でよく生き延びたものだ
    長平が無事に本土に帰り着いたところまで読んで、嬉しくもあったが悲しい気持ちにもなってしまった

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    2026年05月29日