吉村昭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
主人公のお名前と私生活以外はすべてドキュメンタリーというちょっと珍しく感じる手法です。戦後の胃カメラ開発実話。胃カメラが最初に日本で開発されたとは知りませんでした。
私の母が子供時代にすでに大人だったひとたちのお仕事。戦後から高度経済成長期にかけての空気感がすっと入ってくる感じ。渋谷、恵比寿、箱根、という馴染みのある土地が登場するせいでもあろうが。
職場で、過去に退職した人々がおいていった本を処分することになって、欲しい本は貰えたのでピックアップしたうちの一冊。吉村昭さんはお名前は存じ上げていたけれど読むのは初めてでした。
一回書いた感想が消えてしまって、書き直ししました。最初よりちょ -
Posted by ブクログ
ネタバレトーク番組で百田尚樹さんが薦めていて読んでみたら冒頭から惹きこまれ一心不乱に読んだ。吉村さんの本は本当に描写力、筆力がすごい。これまで読んだ作家さんで我が本棚に一番多いのは五木寛之さんか吉村昭さん。ただ、五木さんが好きなのは昭和から平成初期まで。今はあんまり…。吉村さん作品は読後感が実にどっしりとしていて読んだ感が濃く深い。
この本、百田さんがオチをしゃべってしまっていたので、それを知らなかったらもっと心躍らせ、没頭し、感動したと思う。百田さんに“喝!”もひとつ、イエローカード、いやレッドカードか。それ(オチ)をいっちゃぁ、おしまいよ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ江戸時代、土佐の船乗りが嵐にあい、無人島に流れ着き生きていくサバイバル小説。
たった4人で、森も川もないため飲み水もない。
もちろん無人島なので人もなく、野菜も果物もなく、生き物らしい生き物は大量のあほう鳥だけ。道具もないので火も立てられない。とても生きていけるとは思えない。
漂流者たちは基本的に皆善人であり、しんどすぎる運命に翻弄される彼らの人生と、その中で僅かに見える希望との落差の連続に泣けてしまった。
驚くべきはこれが実話であること。フィクションならまだもう少し生きられそうなマシな設定にするのではないだろうか。
実話であり、その物語が今読めるということは…是非結末は調べずに読んで欲 -
Posted by ブクログ
前浜でささやかな漁をし、浜に流れ着いた貝や海藻を拾い、浜と山の間に小さくある平地でちっぽけな畑を作り、たった十七戸しかない村の生活。
食べていけない家は、家族の誰かを年季奉公に出す。売る。
村のたった一つの望みは、村のそばで船が座礁することだ。
そうしたら、船の積荷を奪い取り、船を解体して木材や釘などを調達でき、運が良ければ米を手にすることもできる。
しかしそんな幸運は、ここ数年全くなかった。
伊作の家では、父親が3年の年季奉公に出た。
まだ10歳を少し超えただけの伊作が、母と二人で小さな弟と妹たちを食べさせていかなくてはならない。
でも、まだ子どもなのよ。
気持ちはあっても、力も、漁の技